────僕はまだ、生きるよ

　　　本心をはき違えるなって言ったね



　　　…生きていたいから消えたいんだ。
　　　生きていたいから逃げ出したいと思ってしまう。

　　　どちらも間違いじゃないと思った
　　　僕の心だから 受け入れる。
　　　受け入れて、生きていく。

　　　
　

［　瞳に青を揺らし
　　整えるように息を吐く。

　　付け加えるように、もう一言。　］
　

［　冒険者を始めた時から
　　ずっと身につけていたのリング
　　人を繋げる 絆を、差し出して。

　　願いを問う。
　　彼もまた、大切な友人であり
　　晴れる日を願っているから。
　　

　
　

　　　───…ありがとう、

　　　よかった
　　　預かってくれて







　

　　　

　　　わかった、また来るよ

　　　…3週間でいい
　　　その間だけ、待っていて
　　　必ず 戻ってくるから。



　　そんな中の3週間ならあと少しではあるけれど
　　違えないための、約束を。
　　
　　指輪について聞けば
　　しばらく何も言わずにただ、微笑んだ。


　　目を伏せたくなる事実だ


　

　　　────またね、


［　心の向かいに関わらず、日は昇る。
　　完全に姿が見えなくなったあと、
　　漸く目を伏せて。　］
　

　──　時が過ぎて：酒場『MiraggiO』前　──



　　……………───誰か居ます、か…？


［　扉をノックすると小刻みに
　　トントン、と木の軽快な音が鳴る

　　以前とは違う様相の
　　重たい鎧は無い 新しげなローブに
　　身を包んだの男が一人
　　



　

［　───進んでいくんだろう
　　着いてきてくれている、と思って



　　

　

　　────3年程前まで居た
　　アイシャ、という女の子の行方について
　　何か、知っていることはありませんか

　　探しているんです
　　…どうしても、見つけないといけない。

　　些細なことでも構いませんので




　

［　この世の全てに答えはないから
　　迷い、惑い、選ぶしかできない

　　この答えも、今だけは正しいと思っているよ