人狼物語 三日月国


150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】

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【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「やるべき事……」

やりたい事・・・・・、ではなく。
やるべき事・・・・・、と言うんだな。
そんな事を思いながら、真っ直ぐな決意を宿す瞳を見ていた。

「…………」

その後に、判決を言い渡されるのを待つような
実際に経過した時間よりも、随分長く思えるような間があって。

「………神陰間さんのそれを、
 誰かに言う必要は、今の僕には無いです」

『お願い』の内容次第では、そうもいかなくなるけれど。


「…内容、聞いてから考えてもいいですか」

それが自分にとって、理解が及ぶものであるのか。

わからないものは、恐ろしい。
叶 西路という人間が何より一番に恐れるものは、結局のところ。
攻撃的な態度でも、強い力でも、何なら暴力でもなくて。

自分には理解できない行動をする、
自分には理解できない理屈を持った人間、だった。
(-115) unforg00 2022/06/05(Sun) 18:30:54

【赤】 跼蹐 カナイ

/*
承知……
もはや輪廻龍に太刀打ちできなくなった赤窓の明日はどっちだ〜!!?
(*11) unforg00 2022/06/05(Sun) 18:59:29

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『助かるのです』

頷いてみせました。その程度でも十分な安心でした。

『はい、構わないのです。
 1つは、この能力が制御できなくなったら
 その時は僕を止めて欲しいのです。
 叶様や他の人に害をなしたい訳ではないので』
『もう1つはその』


指先が大変迷うようにタブレットをなぞっています。
たっぷりの間を込めて、また画面を見せました。


『叶様の遺伝子情報というか』
『体液というか』
『少々お分け頂けたらと』
『この力の範囲を確かめたいのです』
『ダメならいいのです』
『でも、僕が頼めるのは叶様くらいなのです』
『どうでしょうか』

タブレットに顔を隠しながらの文字です。
時々、画面の上部からちらちら、と様子を窺っています。
(-116) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 18:59:54

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

/*
異常さに対して殺さなきゃ……でも
この後徘徊勢に出会って足止め→
能力使い過ぎて暴走→止める為に介錯……でも
いいような具合にしてみました。

後者だと若干時間が怪しい気もしますが。

勿論その他お好みの介錯があれば
そういうのも……よいと思います……
(-119) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 19:10:26

【赤】 跼蹐 カナイ

/*
承知………
もしかしたらその前後に叶が神陰間さんをカイシャクした・しに行く事になるけど
まあ前後なので特に何らか考慮しなければならない点は無いでしょう(行き当たりばったり)
(*13) unforg00 2022/06/05(Sun) 20:15:03

【赤】 跼蹐 カナイ

/*
助けて!ENROお嬢様


なんか……なんか都合いい感じにします。その時に都合いい感じに。
(*15) unforg00 2022/06/05(Sun) 20:39:33

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ

/*
この場で殺してしまうかは……
この後の質問の答えによりそうです。場合により即死選択肢です。
少なくとも次のレスでここで死ぬか死なないかは確定する……はず。

もしも能力を使い過ぎた所を介錯する形で行く場合は、
あまり三日目の時系列内に収める事にに拘らなくてもよいのかも。
暴走時点で実質墓下に近いものになりますからね……
(-138) unforg00 2022/06/05(Sun) 20:59:36

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「………わかりました、その時は…」

もしも、その力で、あなたが恐ろしいものになってしまうなら。
こうして頼まれずとも、きっと。
臆病者の自分はそうする事になるんだろう。

「…僕ならきっと、できますから」

止めるとは言っても、確実に穏便な形にはならない。
あなたもこの人殺しに対してそこまで期待はしていないだろう。
この力は、人を傷付けるという一点に於いて
あまりにも使い勝手が良すぎた。けれどそれだけだった。

それはどうしようもなく当然の事だった。
たとえそれがどんなに恐ろしいものであっても、
死んでしまえば自分を脅かす事はできなくなる。
これは、そんな歪んだ智見に起因するものだから。
(-139) unforg00 2022/06/05(Sun) 21:00:16

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「えっ た、体液?」


そんな事を考えて、常より少し暗い表情をしていたのも束の間。
躊躇いがちに見せられた画面の文章に鼻白んだ。

「…………えっと……あの、血でいいですか……?」

あなたの力が自分の何を汲んだとしても、
やはり対処は──多分、できる。そこは問題が無い、はず。
この間ずっと上着のポケットに差し入れていた片手の指先が
指先で摘める程度のガラス片を一つ探り出して、……

「…神陰間さんのやるべき事が何か、聞いてもいいですか」

あなたはその力を何を為すために使うのか。
それを指先へと滑らせる前に、一つだけ問いを投げ掛けた。
(-140) unforg00 2022/06/05(Sun) 21:00:55

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『はい、お願いするのです。
 出来れば叶様にも生きて帰って欲しいので
 無理はしないで貰いたいのですが、
 頼めるのは叶様くらいですので』

そう表示して、頷きました。

『はい、体液なのです』
『血でいいのです。痛いのが嫌なら唾液でも、その』
『溜まっているなら、そっちでも』

そんな文章はちょっと……
下の方へと目をやりながらの表示です。
それはそれとして、また頷き。

『……構わないのです。少し長くなりますが
 なるべく端折っていくのです』
(-141) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 21:32:37

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『まずやるべき事をシンプルに言うなら、
 僕は神陰間家を完膚なきまでに潰さなくてはいけないのです。
 あの神社も、家も、家族も、何もかも徹底的に。
 唯一、妹だけは救いたいですが、
 最悪の場合は妹も含めて、です』

『次に理由なのです。
 簡単に言えばあの家のクソッタレ共は
 家の伝統と称して子供に手を出してるのです』

非常に、直接的に口が悪い文章が流れ出ました。

『神陰間は神へ捧げる陰間……男娼の事らしいのです?
 僕もそのように育てられました。色々と。
 そこそこ地域密着型の家でしたから、あちこちで使われたり』

『ただまあ、ご覧の通り僕は女なのです?
 喉を潰され声も出なくされましたが、偽りようもないのです。
 それでも伝統だとか言い張るのも苦しかったですし、
 その上反発心が強かったので、まあ持て余されて。
 結局胸が成長したから男娼に非ず、という
 しょーもねえ理由で中学頃に追い出されたのです』

『追い出されるまでに散々あれこれされましたし、
 追い出される時はほとんど着の身着のままでした。
 野宿もしましたし、そういう方法で寝床を得た事もあります。
 ……ああ、身体は許していないのですけど。
 まあ、薄汚い人間に変わりはないのです?』
(-142) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 21:34:50

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『僕はそれを許容できないのです。
 薄汚いまま死ぬのも、生きるのも、嫌なのです。
 こんな身、なくなっちまえば良いと何度も思ったのです。
 でも、連中がのうのうと生きてる事はもっと嫌なのです』

『だから、神陰間家を完全に潰したいのです。
 家を利用して美味しい思いをしているクズ共に、
 思い知らせてやりたいのです。そしてなにより、
 同じような思いをしていた妹を助けたいのです。
 妹がまだ毒されきってないなら、逃がしてあげたいのです。
 もしもうダメでも、介錯してやりたいのです』

『この僕ですら攫ってモルモットにするような奴もいます。
 
この世に神などいやしません。

 それを思い知らせてやるのです。
 そして、それら全てを断ち切ったあとなら』

『僕も、きっと全てを忘れられる。
自分を変えられる


『こんな思いも、穢れも、怒りも、
 全て捨てて――生きられるなら。生きたいのです』

長い長い文章を小分けにして。
叶が読んだら次のひと段落を見せて、と繰り返しました。

『……思ったより長くなってしまったのです。
 ごめんなさいなのです。
 ご理解頂けましたか、なのです?』

最後にそう表示して、首を傾げました。
(-144) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 21:38:26

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

/*
大変クソデカレスになってしまいました。
そして神陰間家がヤバい何かになってしまいました。
こんななんかを外に出してはいけない気もしますし、
こんななんかなので叶さんの盾に使い捨ててもいい気がします。

介錯の場合了解です。さて即死するかな……どうかな……。
(-145) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 21:41:32

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ

/*
このオレのレスの長さを誤魔化す為にももっとデカくしてください………

そして取り急ぎご連絡だけ先にしてしまいますが、
。゚+.即死回避です°+.゚

おめでとうございます。とりあえず一度会議室に戻れるのは確定したので、
神陰間さん側にもし何か戻ってしたい事があれば戻って来たテイで秘話と平行して会議室に存在しちゃって大丈夫です。
叶もちょっとこの後の時系列にご用事ができたので並行して存在しそうです。
(恐らく途中で何か理由を付けて別れるので、会議室には一緒には戻らない感じです)
(-146) unforg00 2022/06/05(Sun) 21:52:01

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

/*
沢山レスを育ててくださいね……。

やったー!ちゃんと介錯してもらえるんですね!
ではさらっと戻って他の人の連絡に返答をしてきます。
それが終わったら軽く探索に出て、
ナオアキさん辺りと遭遇出来たらなあという
感じで打診しようかと思います。
では返信を待ちながらさかさか……。
(-150) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 22:21:59

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「………、」

生きて帰って欲しい、と表示された文章に
一瞬だけ、ほんの少し複雑そうな顔をして。
生きて帰っても逃げ場は無い事を思い出してしまったから。


「いえ血でお願いします……」


こんな状況じゃちょっとね。何とは言わないけど。
(-151) unforg00 2022/06/05(Sun) 22:46:51

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


そうしてあなたの手元に表示される文章を読む度に、
表情はまたどんどんと暗くなっていった。

まだ幼い頃のあなた達の事を知っていた。
あの神社は、何度も足を運んだ事のある場所だった。
それが全てではないとはいえ、そんな実態があったのかと思うと
なんとも胸の悪くなるような気持ちだった。

「……そうですか…」

その行動も、その理由も、理解の及ぶものだ。
きっと誰だってそう思うような、当たり前の事だ。
そして、何より、あなたは。

「…話してくれてありがとうございます。
 僕は……神陰間さんのそれを否定しませんし、信じます」

同じ被害者の側の人間だ。・・・・・・・・・・・


「僕はあなたの味方です……ここから帰った後も。
 ……僕が見逃されれば、ですけど」
(-152) unforg00 2022/06/05(Sun) 22:47:29

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


叶 西路という人間にとって、
誰かを信用する上で何よりも重要なものは同族意識だった。
同じ被害者同士であれば、互いを害する事は無い。
そんな根拠の無い信頼が何よりも強い安堵に繋がった。

同じ被害者だから信用する。
同じ隠し事を共有しているから信用する。
同じ考えを持っているから信用する。
同じ被害者だから信用する。

いつだって、心の底から信用しているのは同族だけ。
それはここでも同じ事だった。

「…結構長居しちゃったので、手短にやりましょうか」

もう、あなたの事は信用に足ると判断したから。
片手に持ったガラス片をもう片手の人差し指に滑らせる。
鋭い痛みが走って、ぱたりと血が溢れた。

「………家の事が、そんな感じだと
 これからは名前で呼んだ方がいいんでしょうか…?」

痛みにほんの少し息を詰めた後。
鈍痛を発する傷口から意識を逸らすように詮無い疑問を零した。
(-153) unforg00 2022/06/05(Sun) 22:48:46

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ

/*
というわけで即死回避となり、同時に好感度が結構上がりました。変な人間!
好感度が上がったので、しっかり丁寧に介錯させて頂きますね……
(-155) unforg00 2022/06/05(Sun) 22:52:03
カナイは、同じなのだ。
(a26) unforg00 2022/06/05(Sun) 22:55:46

【人】 跼蹐 カナイ


会議室を後にしたのちの、どこかのこと。

神陰間と共に出たはずの叶は何処かで少女と別れたのか、
一人で会議室には戻らず廊下を歩いていた。
袖口の赤黒い染みを隠すように、上着の上から白衣を羽織って
何かを探すように、時折床へ視線を落としながら。

特別誰かを探しているわけでもなく。
銃声も、聞こえたとしても随分遠くからのものだった。
(8) unforg00 2022/06/05(Sun) 23:02:21

【人】 跼蹐 カナイ

>>9 深和

あの重々しいものではない足音と、自分を呼ぶ声がして。
ふと、顔を上げた。

「………深和さん」

そろりと視線をそちらに向ける。
叶は床に片膝をついて、何かを拾い上げた所のようだった。

「…お一人で、どうしたんですか?」

徐ろに立ち上がり、それを白衣のポケットにしまい込んで
いつも通り、遠慮がちに問いを投げ掛けた。
一人でこんな所に居る自分の事をやや棚上げにして。
(10) unforg00 2022/06/05(Sun) 23:34:14

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『ありがとうございます』

心から。本当に心からの笑みが見えます。
たった10文字の安堵が見える事でしょう。
自分は狂っているのでは、そう思っていましたから。
だからあなたが狂った人かどうかなんて、
あなたの肯定の言葉の前ではどうでもいいのです。


『そですね、それじゃあ失礼するのです』

んえ、と舌を伸ばします。
誘うような口が、今までの経験を物語ります。

指を出していてくれているなら、そこに舌を這わせました。
ちゅ、ちゅ。仮眠室で小さな音が響きます。
(-158) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 23:57:51

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

喉を鳴らして嚥下して、唇を鳴らして離れました。
そうして、ニコ!いつもお散歩で見る時より、
なんだか人懐っこい笑顔を見せるのです。

『ごちそうさま、なのです。
 変化があるかどうか楽しみなのです。
 さておき、名前ですけど。そですね。
 弓日向と呼んでもらう方が気は楽なのです。
 お好きなように呼んでくれると嬉しいのです!』

ぱき、ぱき。その服の下、胸の辺りで結晶の音が響きます。
きっと、今まさに赤い結晶などが生えているのでしょう。
痛みと共に。


『もし無事に外に出られたら、
 その時はまた叶様のお散歩にお付き合いしたいのです。
 よろしくお願いするのです』

画面を見せて、そろそろ戻るのです、と。
多量のゴムを手に戻るのでしょう。
(-159) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 23:58:21

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

/*
という事で好感度が爆上がりしました。
おかしい人ばっかり!だいすき!
という感じで介錯の為にうろうろしてきますね……
(-160) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 23:59:53

【人】 跼蹐 カナイ

>>11 深和

「そうですか……」

大丈夫、はともかくとして。
提示された理由には納得したようだった。
思えばあなたは前々から耳鳴りだ何だと悩まされていたのだし。
顔色を窺う視線は、いつも通り気遣わしげなものだ。

「……すみません、少し立て込んでいて。
 用事が終わったら連絡するつもりだったんです…」

やや口ごもるように言って、気まずそうに眉尻を下げた。
その後にあなたに倣うようにスマホを取り出せば、
後で折り返そうと目を通しただけになってしまった連絡と
もう幾つか新しく連絡が入っているのに気付いた。
(12) unforg00 2022/06/06(Mon) 0:11:47
カナイは、ちょっと急ぎ気味に返信中。
(a30) unforg00 2022/06/06(Mon) 0:12:58

【赤】 跼蹐 カナイ


『そっとしておいてくれないなら』

『秘密を隠し続けるには』
『暴こうとする人をどうにかするしか』
『ないですよね?』
(*17) unforg00 2022/06/06(Mon) 0:13:42

【赤】 跼蹐 カナイ


『僕達のせいじゃない』

『僕が手伝います』
『大丈夫』

『僕はあなたの味方です』

『あなたが僕の味方である限り 何があっても』
(*18) unforg00 2022/06/06(Mon) 0:14:20

【人】 跼蹐 カナイ

>>14 深和

連絡をしたためている途中。
聞こえた呼吸音に、またそろりと視線を上げた。

「次からは気を付けます……
 …僕も、もう戻るところだったので。
 あんまりここに長居するのもですし、戻りましょうか…」

書きかけだった連絡に、
もう少ししたら深和さんと戻ります、と付け加えて送信した。
それが済めば用の済んだ端末を仕舞って、
再び見上げた先に了承を返した。
(15) unforg00 2022/06/06(Mon) 1:06:58

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

箍が外れたように笑い、
濁流のように言葉を吐くあなたの様子に引き攣った悲鳴を上げた。

逃げたい。
恐ろしいものから逃げたい。
恐ろしいものから逃げる為に恐ろしいものを殺さなければ。

もはやそれしか考えられないような、そんな錯乱した思考の中、

「────い"っ あ、ぃっ、 いたい、 
な、んで っ


爆ぜるような衝撃の後、右手が、右腕が、かっと熱くなって。
その後に、感じた事もないような激痛に変わった。
凶器を携えていた右手はずたずたに裂傷を刻まれて、
もはや何処が痛みを発しているのかさえわからない有様だった。
左手のやわくぬるついた感触への不快感さえ置き去りとなって。

ハリ玻璃は恐ろしいものを排し、過ちを突き付けるものだった。

じゃあ、なんで自分がこんな目に・・・・・・・・・・・・・・・


吐き気さえするような激痛の中、
がんがんと頭を殴られているように意識が揺れて、
決壊したように笑う狂人の、その言葉がリフレインする。

忘れないように。
逃げられないように。
前にしか進めないように。
(-168) unforg00 2022/06/06(Mon) 1:47:43

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

「ぁ、………う、ぐっ」

────逃げなければ。

凄惨な殺害現場の中、漸く脳が濃密な血臭を理解して。
質量すら感じる程の濃く重い血脂の臭いと臓腑の発する臭い。
それらに嘔吐きそうになりながら手を引き抜いた。
既に動きを止めたあなたの腹を突き飛ばすように。

ず、と肌に纏わり付くような僅かな抵抗。
その後に血塗れの手は引き抜かれ、臆病者は後退る。
酷たらしい亡骸となったあなたから逃げるように。

ぽたぽたと、標本室の中から出口の方へ。
被害者と加害者、二つの血で
一本の線
が引かれていく。

これが、あなたの、そして臆病な加害者の
結末・・
(-169) unforg00 2022/06/06(Mon) 1:49:17
 




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