人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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「どどっどっどっ、どっ、
ど……ど……!


そうして言い付けられた自撮り行為。
どうしようかとカメラを抱えたまま
とりあえず厨房の方に入っていって、

柿の葉寿司foodチョコレートケーキsweetを作り始めた。

ケーキを半分切り分けて、残りは食堂に置いた。

貴戸 高志は、食堂に顔を出し、バイタルチェックなどを済ませてからふらりと部屋へと戻っていった。
(a0) 2021/09/21(Tue) 0:31:17

9949 普川 尚久は、メモを貼った。
(a1) 2021/09/21(Tue) 2:08:22

【回想】

兄と目があった。
同じ血が流れているはずで、顔つきもそこまで違っていない筈なのに、感情豊かに顔が変化する彼をどこか羨ましいと思っていた。泣くことは許されていなかったし、責務を果たそうと努力するうちにどうやって笑えばいいのかも忘れてしまっていたから。

兄は俺と目が合っただけで泣くように笑い、笑うように泣いて、時折火がついたように喚き散らして怒っていた。器用な人だと場違いな感想が浮かんだ。

俺は無実だ。この女とは別れた筈。それでも迫ってきたのはあちらのほうだ。
そもそもお前は何故ここに来た。俺を馬鹿にしにきたのか。良いよな、お前は何でも手に入って。

"完璧なお前に俺の苦労が分かるか"。

そんな事を言っていた気がする。もう正確に内容を覚えていない。
人は他人の存在を「声」から忘れていくのだという。実際、内容も声も忘れてしまった。ここにいると決めた時から、たいていの物は不要だと脳が認識してしまっていたからだろうか。
あれだけ過ごした屋敷の細部が、ところどころ陽炎のようにぼやけてしまっている。

閑話休題。
捲し立てる兄へ一歩踏み出した。大量に血を飲み込んだ畳の感触がやけに気持ち悪かったような気がする。
あれだけ言葉を吐き出し続けていた兄は「ひ」と短く悲鳴を上げて黙り込んだ。そちらのほうが都合が良い。

全てを投げる選択をするというのに、頭も心も冷め切っていた。
ああ、むしろ、熱を帯びていた時間など、"俺"には一体どれだけあったというのだろう。

「兄様。俺に協力してくれますか?」

ただそれだけを告げた。
今まで積み上げてきたものを捨てるにしては実にあっけない別れの言葉だった。


結局、俺にとって"俺"という時間の価値なんてそんなものだったのだろう。

【回想】

流石に死体を綺麗に処理する方法は勉強してこなかった。

今から調べるにしても時間が足りないし、そもそも屋敷の人間に自分の動向は常にチェックされ続けている。今日は父も祖父も不在で、普段より屋敷にいる人間の数も少ない。俺が離れにいると気付いている者もいない筈だ。それでも、必要な道具を取ってくるのは難しいだろう。
自分の状況を振り返って、兄はいったい自分の何を見て羨ましいのかと疑問に思ってしまった。

兄によって既にあちこち千切れそうになっていたり、欠損していたりする女性の遺体を離れに備え付けられている浴室に運んだ。
それから仕方がないのでまず整理箪笥から裁ちばさみを持ってきた。兄が殺した女性と、兄の二人分の服を裂いた後、自分が作業をする間に兄にそれらを細かく刻んでもらうように頼んだ。それらはまとめて自分が持ち帰り、後で処理をする。
次に兄が女性を殺すのに使った三徳包丁を丁寧に洗って、素手のまま運んで物置の奥に捨てた。そのまま物置内を物色する。剪定鋸が見つかった。これと裁ちばさみ一本で出来ることをやるしかない。

それからどれくらい時間がかかったのかは分からない。女性を出来るだけ傷つけた。

不思議と気持ち悪さは起きなかった。ただただ、作業を無心で行っていた。

【回想】

兄の犯行現場に手を加え、自分がいた証拠を複数撒き散らした後。今度は異能への対策を行った。とはいっても、これはすぐに解決した。
兄の異能は"他者の異能の無効化"であった。それも対象は自分自身だけでなく、場所さえも指定できるもの。異能を使った離れの記憶念写などは兄のお陰でどうにかなるだろう。
自分への介入は己の異能による遮断でどうにかするしかないが、今こうして少年院にいる事ができるのだから上手く切り抜けられたはずだ。

何もかもが惜しい人だと思う。兄に対する気持ちはそれだけだった。稀有な力を持っていることを誇ればいいのに、彼は随分と勿体ないことをしていた人だ。

その後も屋敷を出ようとする兄の根回しをしたり、身辺整理をしたり、思いつくことを済ませてから然るべき場所へ連絡を入れた。出来ることをしたといっても、所詮は管理され続けている高校生の行いだ。父や祖父が動けば逃げ出した兄などすぐに見つかるかもしれないが、今はもう関わりのない話だ。

連絡を入れる時のことは今でもよく覚えている。
手が震えていた。あの感覚はきっと恐怖ではない。高揚だ。
あの時確かに胸が高鳴っていた。瞳に薄い水の膜が張られ、視界がぼやけた。泣きたくなる気持ちはこういうことを言うのかと感慨深ささえ抱いた。

ようやく心が息を吹き返した気がした。


外から隔離されれば、自分に向けられていた鎖も重圧も何もかもが無くなる。
やりたいことをやっていい。感じたことをそのまま表に出していい。
もう我慢しなくていいんだ。楽になれるんだ。

俺はようやく、自由になれる。

食堂から自身の部屋に戻ってきていた。

端末をテーブルに投げ出して一人本を読んでいる。が、貴戸ただ一人にだけ焦点を当てたこのカメラには本人はきちんと文章を読んでいない様子が映し出されていた。

小豆色の視線が動いていないのだ。読むために文字を追いかけていたのであれば、少なからず瞳は上下に忙しなく動くはずなのに。

ただ本を読むふりをして、何かを考え続けている。

貴戸 高志は、自室でのんびり読書をしている。
(a2) 2021/09/21(Tue) 3:46:09

これは闇谷と別れた後のこと。
カメラを手に、少年はゴム製のグラウンドに座り込んでいた。

その背中は明らかに落ち込んでいたが、
原因は課せられた課題ではない。
新しいオモチャが欲しい、程度の軽い気持ちで自身に票を入れた程なのだから。

しかし今、そのオモチャで遊ぶ気力はすっかり萎えてしまった。

「……。」

視界の隅に、小さな蛾が二匹飛んできた。
顔を向ける。

カメラの電源を入れた。

蛾の交尾を撮影し始めた。

駆けつけた色んな大人に怒られた。

叫んだ。「うるせーんだよハゲ!」



こちらを見下ろす大人達を睨む。
企画中で無ければ、ここから長い説教が始まっただろう。
結局画面の外へ向かった大人達を一瞥すると、
グラウンドに寝転がり、電源を切ったカメラを胸元に置いた。
顔を横に向ける。
視線の先では、相変わらず蛾が交尾に勤しんでいた。

少年の収容当時を知る者ならば、懐かしさを覚えるかもしれない。
ここに来たばかりの頃は集団行動が碌にできず、
周囲に暴言を吐き、物に人に当たり散らしていた。

尤もそれは、非行少年として何も珍しくない。
後に改心し素行を改めるのも、よくあることだ。

自室のドアを、バァン!!!!!!!!!!!!!!!

ドア開ける音うるさいなぁと思った。

【回想】

最初はただの好奇心と、かすかに芽生えた欲求からだった。

迷彩、鏡沼。彼らは相手を愛称で呼びたがる。特別な名前を付けたがる。
その気持ちがあまり理解できなかったけれど、だからこそ興味があった。

だから、いつからか闇谷を暁と呼ぶことにした。最初はただの好奇心と、かすかに芽生えた欲求からだった。

暁は良いルームメイトだ。
まっとうな価値観を持っていて、真っ直ぐで。共に過ごす時間がたまらなく穏やかで、温かくて。

彼と過ごす時間は俺にとって一番落ち着くものになっていた。
外であれだけ苦痛に感じていた眠る時間も、その上隣に人がいても、もう何も感じない。
人の視線が心地よいと感じる日が来るなんて思ってもみなかった。


暁。
たった一人、そう呼ぶことで俺がどれだけお前に心を許しているか、分かってくれるだろうか。

9949 普川 尚久(匿名)は、メモを貼った。
2021/09/21(Tue) 17:13:28

【置】 4432 貴戸 高志

欲しいものはただ一つだけ。
"俺にとっての自由"。

それだけ手に入れられたのなら、もう何も要らない。
きちんと呼吸できる時間が欲しかった。頭と体を休められる場所が欲しかった。自分が自分でいられる場所が欲しかった。

それだけあれば、良かった筈なのに。


求めてはいけないんだ。
自分から罪を利用した俺と違って、お前は本当に良い奴だから。

お前の幸せを願うなら、俺はお前を求めてはいけないんだ。

ああ、俺の本当の罪はこれだ。
他人の罪を利用した俺の罪はこれだったんだ。

だから全身がちぎられるようなこの痛みは俺への罰なんだ。


ああ、だから、だから──。
(L0) 2021/09/21(Tue) 17:16:05
公開: 2021/09/21(Tue) 17:30:00

【置】 4432 貴戸 高志




暁。
俺はお前を好きになってはいけないんだ。
俺はお前のことが、好きなんだ




(L1) 2021/09/21(Tue) 17:17:11
公開: 2021/09/21(Tue) 17:30:00
有楽 澪は、しばらく表に出ていない
(t0) 2021/09/21(Tue) 18:21:18

貴戸 高志を抱きしめた。

貴戸 高志の頭を撫でた。



 下腹部を撫でられた少しの刺激で過剰に跳ね、床に転げ落ちた。湿った布が吐精を示している。必死な様子でずりずりと床に頭を押し付けて、なんとか目隠しを外せば、勃ち上がりかけていた彼のモノは途端に萎えた。

 ほどなくしてレザー製の簡単には外せない目隠しをされ、ベッドに戻される。スラックスと下着をずり下ろす刺激にもまた達していた。

 あとはされるがままヨがってヨがって。何度イかされていたかもわからない。

 
反抗心からだろうか、床にぐったりとしながらも鞄で顔を隠し──


 あの時
の様子と合わせれば、答えを出すのはそう難しくない。視界がない時、普川は快楽を感じる。

/* 
感覚操作を喰らってなおのことお雑魚をプレイしていました。現場からは以上です。たすけてくれ。たすからないよ。おしまいです。どうして。

3839 南波 靖史(匿名)は、メモを貼った。
2021/09/21(Tue) 21:30:09

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/09/21(Tue) 21:56:09

4274 素崎 真斗(匿名)は、メモを貼った。
2021/09/21(Tue) 22:01:36

貴戸 高志は、静かに頬を濡らした。
(a3) 2021/09/21(Tue) 22:04:31

貴戸 高志は、微笑んだ。
(a4) 2021/09/21(Tue) 22:04:42

貴戸 高志は、自分の意思を伝える。もう取り繕う必要はなくなった。
(a5) 2021/09/21(Tue) 22:05:33

【人】 9949 普川 尚久

 これはハメ撮り投票公開の次の日以降のふわふわとした時間軸。イタリアンfood焼売foodを器に取り分けて、他に何を合わせようかと考えている普川がいる。
(6) 2021/09/21(Tue) 23:04:31
貴戸 高志の頭を撫でる。

【人】 9949 普川 尚久

>>6
 新潟県のご当地グルメである洋風ソースかけ焼きそば・イタリアン。このイタリアンのソースはエビチリだった。

 今の普川は中華の気分だったらしい。かきたまの入った中華スープ、水餃子、青椒肉絲、デザートに杏仁豆腐を揃えて、食堂で美味しくいただいた。
(7) 2021/09/21(Tue) 23:18:20
 なおひー
「なおひーが食べてるやつ、オレも食べたい」

にゅっ……
と出てきた。

「まだある?」

期待の眼差しを向けている。

【人】 9949 普川 尚久

>>+9 鏡沼
「美味しい物見つかったかなぁ……
うわ


 美味い物があったら教え合おうと言った片目隠しのねこみみフード少年のことを思い出していたらなんか来た。違う、トモダチだが単純に考え事をしていた所だったのでびっくりした。
にゅっ……
ってくるんだもん……。


「えー……キッチンに行ったらあると思う、な? 取ってくる?」

 期待の眼差し…眼差し?、とはかち合わず、視線はキッチンの方へと向けられた。
(8) 2021/09/21(Tue) 23:53:26
 なおひ〜!
「美味しそうなものならここにあるじゃん。
 そんなに驚くことぉ?」

にゅっ
したらトモダチでも人は驚くものです。

「うん。欲し〜!」

そう言ってスッ……と椅子に座った。好意に甘えて持ってきてもらうのを待つ構えだ。

【人】 9949 普川 尚久

>>+10 鏡沼
「いや、闇谷さんと話してて……美味しい物紹介し合おうねって。
 ……出てき方は考えてよ鏡沼さん」

 呆れ混じりのため息と共に言葉を吐いて、欲しいとの言葉に席を立つ。僕とおんなじくらいだと量多いけど何か減らす?だとか、ついでで欲しい物ある?だとか、そんなことを聞いて、キッチンに行って帰って来た。あなたの要望はおおよそそのまま叶えられただろう。

 どうぞ、と置いた後は自分の食事を続けるのに戻っていく。普川はあなたの異能関係なしにパシられ慣れてた。あなたがトモダチでなくても行動は同じだっただろう。
(9) 2021/09/22(Wed) 0:29:13
 ハメ撮り発表の翌日、食堂を出た所で素崎に声を掛ける。そのまま医務室のひとつへと向かって行った。

 清潔感のあるその場所は、普段の医務室と違い、学校の保健室や病院の診察室に近い配置になっていた。白衣や聴診器、実験用のプラスチック注射器なんかの、それらしい物も分かりやすい位置にある。

 普川がナース服を見つけ、元の場所に戻した。ぶかぶかの白衣を纏い、袖を遊ばせながら素崎を見ていたりいなかったりする。たのしそうでもなんでもなく、虚無をプレイしていた。

 なおひー笑って〜
「ツッキーとかぁ。外の食べ物、まだ恋しいもんねぇ。
 はぁい。次は先に声掛けるよ〜」

反省しているのかしていないのか、ニコニコ顔であなたの問い掛けに答えて見送る。
誰かになにかをしてもらう事に慣れきっているのだ。此処に入って数ヶ月が経った今も。

「ありがとう、なおひ〜。いただきまぁす」

手を合わせて運ばれてきた料理を食べる。
暫く黙々と食事を続け、皿の上のものが粗方無くなった頃、口を開いた。

「なおひーはさぁ。もう、誰かとやったぁ?」

【人】 9949 普川 尚久

>>+11 何を笑うことあるん鏡沼さん
 ぶっきらぼうに適当な相槌を返していた。雑談を振ることもなく、杏仁豆腐美味しいをプレイしている頃、あなたから声が掛かった。

「……何? ヤったけど。鏡沼さんは?」

 聞き返しはしたが、特別興味があるわけではない。NOと答える人なんてもういない頃だろうと考えている。
(10) 2021/09/22(Wed) 4:46:57
ぎこちない手付きで普川の頭を撫でた。

普川 尚久は、リョウちゃんの頭を撫でた。わしわし。
(a6) 2021/09/22(Wed) 10:17:32

少し明るさを取り戻したらしい。
少年は湿気ったポップコーンを片手に廊下を歩いていた。
小腹が空いたものの、どうせなら美味しく頂きたいという魂胆だ。
食堂にいけば誰かしらいるだろう。彼らなら、このポップコーンを復活させる術を知っているかもしれない。

「……案外食えたりして」

カラメルの絡まったひとつを、歩きながら口に放った。

62



少年は異能の影響で、効く薬と効かない薬がある。毒などは殆どが効かない。
それ故に、傷んだ食べ物も平気で口にする慢心が常にあった。

「……ぇ、あ?」

手から皿が滑り落ちる。遠くで皿の割れる音を聞いた。

「なん、……ッ、はぁ」

衣擦れさえ気持ち良い。足から、腰から力が抜ける。
薬を盛られたとすれば、偶々効く方の薬であったというだけ。
誰かの異能であるとすれば、偶々効く方の異能であったというだけ。
その場に蹲り、床に爪を立てる。がりがりと引っ掻けば、指先から甘い痺れが伝わった。

迷彩

また別室に居る時の事。
ガラスの割れる音を聞いた。
何か何かと廊下へ顔を出し、貴方の姿を見つける。



「めいさ、……
リョウ!!


───貴方のために、咄嗟に体が動く。

側に寄れば、一先ず肩に手を添えるだろう。
それから現場を確認しようとする。
ぽろぽろと床に落ちるポップコーン。割れる皿。何?

コーヒー粉をフィルターから全て零した。どうして?

闇谷

「ッ、あ、?」

手を添えられれば、びくりと肩が跳ねる。
熱を孕んだ虚ろな瞳が貴方に向けられた。
喉が鳴る。
以前ならば何もわからず狼狽えていただろう。
今はもう、燻る熱の燃やし方を知ってしまった。

「……にげ、て」


考えるよりも身体が先に動いた。
言葉とは裏腹に貴方の肩口を掴み、壁に押し付けた。
そのまま這って近付く。ズボン越しに、貴方の足に硬くなった性器が当たった。

メモを貼った。

迷彩


「リョウ………?」

見覚えのある目だと思った。
欲に支配され、熱を燃やし尽くす方法のみを求める色だ。
散らばる菓子を一瞥。すぐに理解出来た。

    「───
お前まさかッ!?




気付いた頃には既に背は壁にあって、
布越しに擦り寄る貴方の昂り。

「逃げ……ないよ。お前からは、逃げない。
 ……辛いよな、それ。」

貴方の頭上へ手を伸ばす。
よしよし、と子供にするように優しく撫でて
それから貴方の衣服を寛げていく。

ネクタイを解き、首元を開いて、
ズボンのベルトへ手を伸ばし……
 手が震えた。不慣れからの緊張だ。

闇谷

優しく頭を撫でられた途端、ぼろぼろと涙が溢れてしまう。
こんな『お客さん』みたいなこと、誰にもしたくなかったのに。

古傷ひとつない肌が、ボタンを外す度に晒されていく。
朦朧とした意識の下でベルトに手を伸ばす。震える手の上から熱い自分の手を重ね、乱雑にベルトを外した。

「……、取って」

貴方のズボンへ手を伸ばす。軽くベルトの革を爪で掻いた。
脱いでほしいのだろう。

迷彩


そっと手を伸ばし、指で涙を拭ってやるが
いくら拭っても止むことがないので、次第に手を下ろす。

こういう時は泣くなよ、ではなく、
泣いてしまえの意を込めて「いいよ」と囁く。



貴方の手が熱い。



「取って………?
 取るって………なに………」


迷彩


    「…………………、
       ………、……………、」





 




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