人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


【独】 諦念 セナハラ

ニエカワーーーーーッ!!!!
(-3) wazakideath 2021/07/07(Wed) 21:05:51

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
さてどうやって殺しましょうか!!
アナタのお好みは何かしら やってやるわよ!
(-13) wazakideath 2021/07/08(Thu) 1:05:50

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

この男は、商人と取引をした事がない。
しかし金銭に拘る、というよりは等価交換に拘る様に思っていた。
そんな商人と貴方の関係など、微塵も知らなかったから。
歯に衣着せぬ言葉で問いかけた。

「……僕は今、貴方が殺したと仮定して話しています。
 つまり貴方が遺体にピアスを着け、
 首を縫いつけたと捉えて良いんですか?」

あの少年が人を殺すならもっと衝動的な筈だ。
もし計画するなら、自分に相談をする筈である。

あの少女が殺したにしては、手段が難しい。
首を斬るには相応の力が必要だ。

では姿の見えない人間はどうだろうか。
クレイシならばもっと上手く縫う筈である。
……タマオはわからない。
彼なら首を斬る力があるが、動機が思い当たらなかった。

目の前の貴方を疑ったのは、ただの消去法だ。
死者を知覚できない男にとっての。
(-16) wazakideath 2021/07/08(Thu) 2:06:22

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/* むしろどうやって死にたい!!!?
その墓下アイコンみたいに首ちょんぱする? そんなパワーないかも・・・・・無駄に苦しめずに殺す方法考えると思うのよね・・・・
(-22) DT81 2021/07/08(Thu) 2:24:44

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
わかる…… 今浮かんだのはセナハラ先生による

・首絞め実習
・刺殺実習    の2択ね

ジワジワ死ぬまでメイジくんをヨシヨシするのもアリかなと思ってるわ
お父さんの死因わからないけど、お父さんの死因と合わせたさあるわね
(この流れで撲殺だったらあまりにも絵面がアレなので上記2択かな…?)
(-30) wazakideath 2021/07/08(Thu) 6:12:43

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「ハ、そいつはよかねェなァ」

 直截的な問いを鼻で笑う。
 男も又、同じ様な消去法で眼前の人間こそを疑っていた。
 ――否、この場の疑いよりも。

「おれァ、こう見えて稀代の臆病モンで。
 人様この手にかけるなンざ、
 とてもじゃねェができやしねェ」

 口の端を吊り上げ、見据える瞳は憎悪で満たして。
 あの子の願いとまるで反する、悪意の滲む言葉を吐く。

「どこぞのお医者サンとは違ってさァ」
(-34) 榛 2021/07/08(Thu) 12:27:30

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

「……気が滅入っている方が多いですね。
 ああいや、ミロクさんから聞いたんでしょうか」

手術室で見た事に関して、あの時口止めをしなかった。
既に商人は死を決めていたし、
それに思い至る余裕さえなかったから。
霊魂を頑なに信じない男は、
貴方達が見聞きしたものを信じない。

「この病院に阿片は置いていませんし、
 何より彼自身から
明日死ぬ
と言われていました。
 自殺だと思っていたので、
 まさか協力者がいるとは思いませんでしたけど」
(-35) wazakideath 2021/07/08(Thu) 12:57:38

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

「まず、この病院に阿片はありません。
 在庫を確認なさっても構いませんよ」

血が乾き始めたシーツに鼻を寄せる。
鉄錆の中に、覚えのある臭いがあった。

「……それに。
 死体というのは、見るだけで心を病みますから。
 子供達には見つからない場所で、
 見つからないようにやります」

──白々しい嘘だと、自分でも思う。
自ら協力を申し出たとはいえ、
明治明に殺人と食人を教えたのは自分なのだから。
(-36) wazakideath 2021/07/08(Thu) 13:02:12

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/* じゃあ・・・首絞めでいこうかしら・・・・・・(パパの死因)よろしくね先生・・・・・
(-37) DT81 2021/07/08(Thu) 13:59:06

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
OK!
ミロクおじさんから「You死なない?」(要約)されたので
良い感じに話しかけます
(-38) wazakideath 2021/07/08(Thu) 14:34:58

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

心の隙間に入り込んだ甘言が、じくじくと痛んでいる。
塞がった筈の傷が、少しずつ開いていた。
貴方が使う部屋の扉、その隙間に一枚の紙片を挟む。

『手術室に来てください』

差出人は書かなくても伝わる。
だから、書かなかった。
(-40) wazakideath 2021/07/08(Thu) 14:59:19
セナハラは、走っている。
(c1) wazakideath 2021/07/08(Thu) 15:49:28

【墓】 諦念 セナハラ

霞む意識の中、何かから逃げていた。
しかしどうにも足が重く、思う様に進めない。
一歩踏み出す度に、泥中の意識が浮上していく。
逃げなければ殺される。
逃げなければ生きられない。

────そういえば。

──何から、逃げているのだろうか。
(+1) wazakideath 2021/07/08(Thu) 15:49:48

【墓】 諦念 セナハラ

>>+1

足を止める。
見慣れた廊下と、少し弱まった雨が窓から見えた。

ここは三途病院だ。敵などいない。
銃声も聞こえないし、戦闘機だって飛んでいない。
その筈だ。
一体何故、何を、恐れているのだろう?
(+2) wazakideath 2021/07/08(Thu) 15:53:49

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

メイジは、紙片に書かれた内容を見た時から
──いや、きっとその前から、予感をしていた。

重たい足取り、幾度目かの手術室。
行かなければその時は来ないのではないか
しかし、今のメイジにはそんな選択肢はなかった。

「来たよ」

予感が外れていたらいいのに、と
要件が言い渡されるその時を、待っていた。
(-43) DT81 2021/07/08(Thu) 16:49:48

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「ア? ンなもんはじめっから滅入ってら。
 あァ、商人サンから“は”なァんにも。
 聞いちゃいねェよ」

 言葉の繋ぎ目を少ォしだけ強調して、常の顔して笑う。
 死人と口がきけた事、己の正気。
 それらへの半信半疑が、僅かに信へと傾いた。

「ヘェ、死ぬ予定があったンだなァ。
 ……なにがどうして今日だったンだろ」

 白々しさを含んだ、心底からの疑問。
 そういう風には伝わらないのかもしれぬけれども。

 
――男は商人と取引をした。
差し出したのはつまらない話、そのさわり。
求めたのは、命を一つ。■に餓える、その筈だった。
(-44) 榛 2021/07/08(Thu) 16:59:30

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「ッ、ハハ。
 よく言えたモンだ、包帯のガキ巻き込んどいて。
 ……熱のあった、ニエカワクン。
 殺したのはお前とあの子だろ」

 口から洩れたのは空笑い。笑い損ねた儘、問い質す。
 咎めたって仕方の無い事と知り乍ら。

「懐いてたガキ、殺して捌いて。
 腹ァ満たせりゃそれでヨシってか?」
(-46) 榛 2021/07/08(Thu) 17:14:23

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

空笑いと問いを、真っ黒な瞳孔が映している。
共犯者の存在が明るみになっていると知るや、
やはり遺書を書いておいて良かったと、安堵した。
あの書き方をしておいて良かったと。
しかし。
どうやら、誰かが潜み暗躍しているらしい。

「あら、そこまでご存知で?
 すみませんね、彼は扱い易かったもので。
 少し脅せば、直ぐに頷いてくれました」

脅した事などただの一度も無い。
そして贄川を選んだのは彼であり、
贄川に致死量の麻酔を与えたのは、自分だ。

彼のかつての行いをも庇えるならば、それでいい。
(-51) wazakideath 2021/07/08(Thu) 20:35:25

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

贄川が自身に懐いていたことは知っていた。
その気持ちを裏切ると知りながら、犯行に及んだのだ。

「……腹を満たせばそれで良し。
 ええ、ええ。そうに決まってるでしょ。

 もしかして、仲良く飢え死にをご希望でしたか?
 でしたら申し訳ない。
 僕は集団自決ってのがね、大ッ嫌いなんです」

どうせ死ぬなら家族と。どうせ殺されるなら、大切な人に。
死ねばそれまでだ。
過去も思い出も、全て始めから存在しなかったことになる。

「誰か一人だけでも生きるべきだ。
 全員で生き延びることができないなら、全員で死ねと?
 
未来ある子供達に、生きたいと願う彼らに、死ねと?


敢えて返答に悩むような物言いをした。
貴方の言うことは正しい。
しかし自らの言うことも正しいと、確信している。


どちらかが間違っているのではない。
これは主義主張の問題であり、
相容れることも、両立することも不可能であるだけだ。
(-52) wazakideath 2021/07/08(Thu) 20:36:04

【墓】 諦念 セナハラ

>>+3 ニエカワ

ペタペタ。
……ペタペタ。

足音の主を、知っている。間違うはずがない。
ひとつおかしなことがあるとすれば──、
この足音は、もう聞こえない筈であることか。

男は己が死んだ事を、まだ理解できずにいた。

「……、……っ」

兵士が背後に立っている時より、
銃口をつきつけられる時より、ずっと恐ろしい。
恐る恐る、そうっと、振り返る。
視線は当然のように、数寸下へ向いていた。
(+4) wazakideath 2021/07/08(Thu) 21:04:07

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「……ああ、良かった」

貴方の声に顔を上げる。
これから己が吐く建前を思い返し、眉を下げて笑った。

「メイジくんにね、
 もうひとつ教えておきたいことがあるんです」

腰掛けていた椅子からゆっくりと立ち上がる。
生きることが億劫だとでも言うように。

「誰しもがニエカワくんのように、
 薬を飲んでくれるわけではない事はわかりますよね。
 嫌だと暴れる人間に麻酔を施すのは難しい」

聡い貴方なら続く言葉に察しがつくだろう。
セナハラは狡い大人だ。
しかし貴方の前でくらい、良い大人でありたいとも思っている。

「人の食べ方はもう教えましたね。
 ──最期に、人の殺し方を教えましょう」

だから、はっきりと口にした。
(-59) wazakideath 2021/07/08(Thu) 21:18:40

【墓】 諦念 セナハラ

>>+6 ニエカワ

「────ッ!?」


声にならない悲鳴と共に、正面へ顔を向ける。
生前と変わらぬ姿の少年がそこに立っていた。

「……な、ぁ、なんで、」

思わず一歩、後退る。
そんな筈はない。
貴方は間違いなく、この手で殺したのだから。

男は死後の世界を信じない。
霊魂の存在を否定する。
そうでもしないと、気が狂ってしまうから。
(+7) wazakideath 2021/07/08(Thu) 21:29:02

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「ハハ、賢しらに言ってくれンじゃねェか。
 全員では生き延びられねェ、それくらい知ってたさ。

 だからおれは食わなかった。
 駐在に頼み事をした。商人と話をした。看護師を唆した。
 ……お前サンらのとこ行かなかったのは、
 あの子らに医者が必要だと思ったからだ」

 大人は建前用意して、小さな子どもから殺していく。
 それを男は知っている。
 然し、殺しに至るまでにはまだ時間があると思っていた。
 それくらいの情はあると信じていた。
信じたおれがばかだった。


「“未来ある子供”、そうだなァ。
 リッパな言葉だ、あんまり正しくって涙が出らァ。

 なあ、賢くてリッパなお前サン。
 ――その中に病人のガキは入らねェのか。
 脅かして唆してトモダチ殺させて食わせンのが、
 “未来ある子供”にすることか?」

 男は、人が人を殺して食う事を嫌悪したのでは無い。
 
大人が子どもを殺した事、別の子どもを巻き込んだ事。

 ただそれだけが、据えかねた。▼
(-62) 榛 2021/07/08(Thu) 22:10:12

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

 あの少年は“長くないってわかってた”と言った。
 それが本当なのか、思い込みだったかなんて分からない。

 本当に長くなかったのなら――それは、確かに。
 ある意味で、“■■”だったのかもしれない。
 “苦しまず、■■■■に殺され”て。

 そうだとしたら、……そうだとしなくとも。
 余所者の男の言う事は、子どもが描く様な絵空事だ。
 大人に虐げられて生きてきた
 一人の青年の我儘で、ただの子どもじみた癇癪だ。

 
――――けれども、一つくらい。
この、クソッタレな人生で。
一つくらいは奇跡を願ったって、良かったろう?


「あの子らみんな生かしたかったんだ、おれは。
 ――なァ、お医者サン。
 ニエカワクンだって、生きたかったろうよ」
(-64) 榛 2021/07/08(Thu) 22:16:58

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

男の見てきた戦場とは。
大人が大人を殺し、大人が子供を殺し、
子供が大人を殺し、子供が子供を殺し、
醜く未来を奪う合う、そんな場所だった。
殺人はどんな経緯であれ、理由であれ、
罪の重みに変わりはない。

命は大人も子供も等しく軽い。


一歩、距離を詰める。

「賢くて立派な大人が、こんな事するわけないでしょう。
 僕は、ただの生き恥曝しです。
 そんな人間の言葉で良ければ言ってあげますよ」

さらに、一歩。

「ええ、
そうです

 そうでもしなければ、生きられない。
 全てを選ぶことはできない。
 未来とは、誰かの可能性を食らうことでしか行けない場所だ」

僅か下にある貴方の双眸を、底無しの深い黒が覗いている。
その視線は黒い雨のように冷えきっていた。

幸福とは限りある資源だ。それを知らないとは、言わせない。

「……もしもできるのであれば、」
(-67) wazakideath 2021/07/08(Thu) 22:54:12

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

「──僕だってねえ、生かしたかったですよ。」


彼の未来を叶えることができたら、どれだけ良かっただろう。
誰ひとり犠牲にならなければ、どんなに良かっただろう。

選ぶことには慣れていた。
同時に、誰しもが選択できないことを知っていた。

否定と選択。難しいのは、圧倒的に後者だ。
だから選んだ。
他の誰かが、こんな苦しみを味わわないように。
(-68) wazakideath 2021/07/08(Thu) 22:55:25

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

入口付近で立ち止まったまま、押し黙っていた。
はっきりと告げられる言葉に、苦笑いをひとつ。
別に最後までズルくてもよかったのに。

「……セナさんには、いろんなこと教わったね。
 オレがこんなとこで遭難しなかったら
 知りもしなかったこと……」

ぼんやりと、俯く。

「でもそっか、最期なんだ」
「……じゃあ知りたくないなあ」

ふてくされた子供のように床を蹴る
メイジは、ゆっくりとあなたの目の前まで歩んできた。

「ウソ」
「上手にできたら褒めてくれる?」

メイジは、笑った。
(-70) DT81 2021/07/08(Thu) 23:56:54

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「そンなら……ッ!!!!!」


 詰まった距離、胸倉に手を伸ばし。
 底無しを睨め付け、絞り出す様に呪詛を吐き出す。

「――――……、
 ……“できるのであれば”なンて笑わせる。
 そうしなかったのは、お前だろうが」

 ギチリときつく握ったシャツ越し、掌に爪が食い込む。

 
これは優先順位の問題だ。
男は子どもを何より優先するものだと考えるけれども、
眼前の人間はそうでは無かったのだろう。

――医者の切り捨てた“病人”は、
男の切り捨てた“大人”に等しいのだろう。

たったそれだけの、大きな違い。
故にきっと、埋まることは無い。


 胸倉を掴む手で一度、体を揺すぶる。
 その手に籠った力は徐々に抜けている。

「……なァ、生かすと殺すを選んだお前サン。
 あの子の未来は、命は。
 おれやお前サンのよか軽かったって、そう言ってンのか」
(-78) 榛 2021/07/09(Fri) 2:19:36

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

知りたくないのが本音だと、わかっていた。
その上で、気付かないふりをする。
人を殺したくないというのは、誰だって持っている筈の真っ当な感情だ。

「……ええ、勿論」

壁に寄りかかり、ずるずると床へ腰を下ろす。
招くように、緩く手を広げた。

「刃物を使っても良いですが、血の片付けが大変ですから。
 首の絞め方を教えます」
(-83) wazakideath 2021/07/09(Fri) 10:10:12

【墓】 諦念 セナハラ

>>+8 ニエカワ

痩せた細い指の腹が、頬に触れる。

「……ぁ、」

その瞬間、思い出した。
喉に触れる指を。首に回された子供の掌を。
脚から力が抜けていく。崩れるように座り込んだ。

「ごめッ、……ごめんなさ、ごめん、なさぃ」

きっとこの子供は、復讐をしに来たのだ。
叶わない約束をした自分を。
殺した自分を。
かつて喰らい殺した人々も、
こうして自分を呪っていたに違いない。

「……ゆるして、」
(+10) wazakideath 2021/07/09(Fri) 10:26:38

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

共犯者にだけ話したことがある。
ニエカワを救助まで生かしたいなら、
全員分の食糧を掻き集めなければならないと。

薬だけで病は治らない。
それには体力が必要で、その体力を維持させるには食糧が必要だ。

「……言わせんですか、それを」

言わなければ。
肯定しなければ。

「…………そう、ですよ」


絞り出すような声で、漸く、一言呟いた。

天秤が傾いた方を優先した。
ただ、それだけ。
技師が亡き今、自分が一番年嵩だ。
たとえ大人と呼べる歳だろうと、
貴方だって男からすれば子供である。
あの少年一人の未来と命は。
貴方達全員の未来と命より、ずっと軽かった。
(-84) wazakideath 2021/07/09(Fri) 11:26:02

【墓】 諦念 セナハラ

>>+12 ニエカワ

止まった筈の心臓が悲鳴を上げる
気がした

胃が中身を絞り出すように痛んでいる
気がした


「……っ、怒ってる、ん、でしょう?」


罰が当たったのだ。
定めに流され、嘆いていれば良かったものを。
人の手で命を選んで、自ら人の道を踏み外して、
……抗ってしまったから。

「な、……何でも、する、からッ…………」


目を逸らせない。
何の力も込められていないのに、
顔に触れる手を振り払う事ができなかった。

「……、許して、ください」


震える声で、唇で、赦しを乞う。
(+13) wazakideath 2021/07/09(Fri) 12:38:11

【墓】 諦念 セナハラ

>>+14 ニエカワ

大人として振る舞う余裕など、とうに無くなっていた。
何を言われたのか、理解する前に口が動く。

「ぅ、うそじゃない。……ほんと、本当だから、」

震える手で縋るように、貴方の服を掴む。
その笑顔が、ただ恐ろしかった。
(+15) wazakideath 2021/07/09(Fri) 14:30:31

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

「……それなら、」

あなたの前にすとん、と膝をついた。その表情は硬い。
人を殺したくないのは、そうだ。
増してや、信頼していた人ならなおさら。

「やったこと、あるよ」

両手を伸ばす。恐る恐るといった風に
あなたの首に温い指が、手のひらが、触れる。
あとは力を込めればいいだけなのに、指はまだ動かない。

「…………」

それはあなたの言葉を待っているようにも
躊躇っているようにも見えた。
(-91) DT81 2021/07/09(Fri) 16:06:29

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

教えるだなんて白々しい。
本当はただ死にたくて、
死ぬ勇気も無いから、殺されたいだけだ。

「じゃあ、復習になりますね」

首に触れる子供の手に、自らの手を重ねる。
喉の両側から、軽く力を与えた。

「……ここ、脈打ってるのわかりますか。
 この辺りを両側から押し込んでください。
 気道ではなく、脈から絞めると容易です」

微笑んだ、筈だった。
笑うのは得意な筈なのに、自信がない。
(-94) wazakideath 2021/07/09(Fri) 18:00:31

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「……そうかい」

 突き飛ばす様に胸元から手を離す。
 沈黙の長さ、答える語調。
 何より雄弁なそれらを前にして、虚しさが胸に広がる。

 
これは、余談だけれども。
女の医者――技師と、話をした時のこと。
男は、薬が足りてンなら大丈夫だなァ、と思った。
食う人数を減らすことをとうに決めて、行動に移していたから。
それで足りると、愚かにも信じていた。
その間違いは正されず、今もまだ、信じた儘でいる。


 ダラリと手を下ろして、独り言ちる。
 熱を失ったあの子との会話。尽きぬ悔恨。

「……おれァ、あの子に。
 自分の分まで生きてくれなんて、言われたくなかった。
 自分のこと、……ッ、“食料”なんて、
 そンなひでェこと、……言わせたかなかった」▼
(-95) 榛 2021/07/09(Fri) 18:08:55

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

 ベッドの上、シーツに包まれた死人を見下ろす。

 眼前の医者を詰る言葉は――
 そっくりその儘、この男自身にだって言える事だった。
 手酷いエゴだ。
 己が望んだ男の死体を前にして、
 その死を弔うより先に、喪われた別の生を悼んでいる。

「――“仕方なかった”だってよ、お医者サン」

 目を逸らす様に、雨戸の閉まった窓を見る。
 雨の音が、ひどく煩い。

「仕方なかったンだと。長くはねェのわかってて、
 どうせ死ぬなら、みんなが助かる方がいいってさ」

 誰の言葉とも明言せず、そう告げた。
 あの子は恨んじゃいない、なんて真っ直ぐには。
 恨み言を吐き散らした口では到底、伝えられなかった。
(-96) 榛 2021/07/09(Fri) 18:15:09

【墓】 諦念 セナハラ

>>+16 ニエカワ

──許してあげる=B

囁かれた瞬間、気付けば頷いていた。
その言葉の、本当の意味もわからないまま。

「ずっと、いる……、います。
傍に、います


安易に終わりの無い約束を交わした。
視界が霞み、涙が頬を伝っていく。
許されるという安堵から溢れたのか、恐ろしいからなのか、
……何もわからなかった。
(+17) wazakideath 2021/07/09(Fri) 18:30:16

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

その言葉に顔を歪め、強く首を振った。
まるで死者から直接聞いたかのような言葉が、心の傷口を開けていく。

「──……ぁあ、五月蝿い
五月蝿い!!


 作り話なら結構だ!さっさと出て行け!!」

肯定されるのが何よりも苦しい。
自分が殺した人々が、最初から存在しなかったように思えてしまう。

否定され、人でなしと罵られる方が何倍も良かった。
男はずっとそう言われながら、これまで生きてきたのだから。
(-99) wazakideath 2021/07/09(Fri) 18:50:52

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

教えてもらいたくなんてない。
あなたに死んでほしくだってない
殺す勇気のほうが、死ぬ勇気よりもあるなんて嫌だった。

「……こわい……?」
(……嫌だよ)

ゆれる、大きな瞳があなたを見つめている。
問うたところで何になるというのか
脈打つ鼓動が、体温が、手のひらに伝わってくる。
嗚呼、これをまた、自分が生きる為に
止めなければならないのか。

「大丈夫だよ、オレちゃんとやるからさ」
(──本当に嫌だ)

メイジは笑う。道化みたいに。
震える手に、指に、じわりと力を込め──

「……じゃないと、ただ苦しいだけでしょ」
(でもね、勝手に死なれるよりは、いいかなって)

腕をぐ、と強く押し込んだ。
メイジが出せる限りの力を出した。
──でもきっと、前にやったようには、強くできなかった。
(-102) DT81 2021/07/09(Fri) 20:09:27

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「怖くは、……怖かったんですけど。
 何故でしょうね。今は、安心してます」

ぐ、と力が込められる。
頭がじわりと熱くなったような錯覚があった。

「……ッ。気を、失っ……ても。そのまま、……ね、」


その笑顔が、どこか泣いている気がして。
滲む視界の中、手を伸ばす。
以前の様に頭をそっと撫で、褒めようとしたのかもしれない。

「     、」
「      」

尤も。
頬に触れた直後、手から力が抜け──……
それは、叶わなかった。
(-109) wazakideath 2021/07/09(Fri) 21:53:33

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

「……だよなァ」

 チラリとそちらへ視線を向けて、それから又逸らす。
 そのまま、淡々と語りかける。

「作りバナシじゃねェって言っても聞かねェんだろ。
 お前サン、耳塞いじまってスグには無理なンだろうよ」

 知った口を効きながら、右手は無意識のうちに耳を擦る。
 過去、幾つも声を聞いた。
それらに耳を塞いできた。


 死人は優しいことばかりを口にする。
 男はそれを知っている。
 
だからずっと只の幻覚だと言い聞かせてきた。
愈々それじゃ片付けられなくなったのは、あの子と話をしたからだ。


「あの子、お前サンのこと嫌いじゃねェってよ。
 そんくらいは覚えててやンな。
 ……そうじゃねェと、浮かばれねェや」

 踵を返す間際、一度だけベッドの上へ目を遣って。
 そンじゃこれにて。ヒラリと手を振り部屋を出て行った。
(-111) 榛 2021/07/09(Fri) 23:32:44

【墓】 諦念 セナハラ

>>+18 ニエカワ

抱き締められても、温もりなど少しも伝わってこない。
そこにあるのは交わしてしまった約束と、
剥き出しの好意だけだ。
何故好かれているのか、男にはちっともわからなかった。
だからこそ、恐ろしい。

「──……はい。
約束
、です」

恐る恐る、背中に手を伸ばす。
この約束を手放してしまえば、
自分は永劫許されなくなると思った。
(+19) wazakideath 2021/07/10(Sat) 0:21:45
セナハラは、約束をした。
(c3) wazakideath 2021/07/10(Sat) 0:23:26

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

──頬にあなたの手が触れた。

あの時、やさしく頭を撫でてくれた大きな手だ。
緑が、瞬く。一瞬だけ緩まる指。離れゆくあなたの手。

視界が歪み、雫が頬をつたう。静かに服を濡らす。
ぽた、ぽた、ぽた、ぽた、ほろ、ほろ、ほろ。

メイジは、いつのまにか泣いていた。

「……ねえ、セナさん……オレわかるよ……
 ホントはさ、自分が死にたいだけなんでしょ」

「ずるいね」

もう届くかわからない言葉だった。

その感情を、なけなしの殺意を腕に込める。
今考えていいのは、目の前の男を殺すことだけだ。
早く死んでしまえ。早く、早く──
(-113) DT81 2021/07/10(Sat) 3:31:14

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

「オレがもしやめても、勝手に死ぬんだろ」
「……なら……、オレが……」

首を、絞めて、絞めて、絞め続ける。その鼓動が止まるまで。
……いつまでやればいいんだ。いつまでつづくんだ。

「……や、だよ……」

じっとりと冷や汗が噴き出る。呼吸が浅くなっていく。
震える声を、絞り出す。

「嫌だ、嫌だ、嫌に決まってるだろ……っ!
 もう、こんなの、たくさんだよ……
 なんで、……どうして……」

「助けてよ、誰か、──」

この人を、みんなを、自分を──
だけど、ついぞその手を止めることはない。
メイジは、あなたに抗うことはできなかった。
(-114) DT81 2021/07/10(Sat) 3:33:18

【独】 諦念 セナハラ

ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜おしまいですおしまいです
エ〜〜〜〜ンこれメイジくんやっぱり自殺ルート入ってませんか??(一端を担う人)
(-115) wazakideath 2021/07/10(Sat) 4:16:48

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

死人は語らない。
貴方に語りかける、優しい声が返ってくる事は無かった。

「……」

いつのまにか、貴方の触れる首から脈拍が消えている。
未だ人肌の温もりがあるが、鼓動だけがどこにも無い。
ずる、と座っていた姿勢が崩れた。

「…………」

貴方が手を離せば、支えを無くした身体は横たわる。
そこにあるのは、ただの死骸だった。
(-117) wazakideath 2021/07/10(Sat) 5:20:01

【秘】 諦念 セナハラ → 遊惰 ロク

そうして部屋に静けさが戻る。
肩で息をする男が、一人残された。

「……嫌いじゃないってねえ、言われても」

「好かれる様に笑ってるんだから、当然でしょうよ……」


吐き捨てる様に呟き、作業を再開する。
遺体をシーツで包み終えれば、毛布でさらに覆った。
火葬もできない今、腐敗臭をなるべく広めないようにするしかない。
出来る事と言えば、これくらいだ。

「結局誰に殺して貰ったんですか、貴方」

骸にひとつ問うた後、男も部屋を後にした。
(-118) wazakideath 2021/07/10(Sat) 6:33:42

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

/*
やあ墓友オネエ!
アンタの死体、発見された部屋でシーツ(血塗れ)やら毛布で包まれた状態になってるわ。
保管場所が無いので移動させたり、特に手は加えてないわよ!
一応報告しとくわね。
(-120) wazakideath 2021/07/10(Sat) 10:11:43

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
あ、メイジオネエへ
セナハラの死体ってどうする?手術室に置いとくかしら?
そろそろメモに貼っとこうかと思ってるわ!
(-122) wazakideath 2021/07/10(Sat) 12:24:20

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

メイジは、腕の力が出せなくなるまで
あなたの鼓動が止まったことに気がつかなかった。

首にかけられた手は、やがて力なく滑り落ちる。
倒れそうになった体をそのまま抱きしめるように支えた。
あなたの胸に耳を当ててみても、鼓動は聞こえない。

「死んじゃった」

ぽつり。胸に頭を預けたまま呟く。まだ、温かかった。

おもむろにあなたの腕を持ち上げて
人形遊びでもするみたいに自分の頭に手を乗せた。

「よく頑張りました」

薄く笑う。手を離すと、あなたの手は
ずるりと虚しく床に落ちていった。
(-124) DT81 2021/07/10(Sat) 12:36:40

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/* たぶんしばらく置いとくわ 腹へったら頑張って解体するかもれないけど……
(-125) DT81 2021/07/10(Sat) 12:37:57

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

とっとっ、聞き慣れない足音がしてあなたは床を見下ろした。
そこには小さな黒猫がおり、あなたの前を横切った。

この病院には猫がたまに餌にあり付きに来ていました。
看護婦や患者に可愛がられ、ちょっとしたアイドル。
クレイシがよく面倒を見ていたが、
台風の前からめっきり姿を現さなくなっていた。
もちろん今日この日まで病院内では見かけられていない。



猫がこんな台風の中? と思っていると。
後ろから声がする、あなたは、思わず振り返る。

「御機嫌よう。
 ……私のことはわかりますか?」

あなたの前で亡骸を晒した男がそこに立っていた。
(-126) toumi_ 2021/07/10(Sat) 12:49:07

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
了解!手術室にあるよ〜って書いても大丈夫かしら。
死体見られたくないなら書かないでおくわ!
(-127) wazakideath 2021/07/10(Sat) 12:55:07

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「……ええ、わかりますとも。
 霊魂の存在を改めて思い知りましたよ」

じっと貴方の首元を見やる。
あの縫合痕は残っているだろうか。

「ねえ、貴方を殺したのってロクさんじゃないんですか?
 自殺するとは思っていましたが、
 まさか協力者がいるとは考えてませんでしたよ」
(-128) wazakideath 2021/07/10(Sat) 13:03:44

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「ロクさんにやらせる理由がないですね?

 やってくれたのは、タマオさんですよ。
 あの方、何でも触れるんです。
 ニエカワさんを埋めるときの穴掘りも手伝ってもらって。

 でも流石に血が多すぎて驚かせましたね。
 痛みを伴わず楽に死にたかったので、
 あんなふうになりました。縫われたのはよくわかりません」

縫われたのは本当によくわかりません。なんですかね。
見た目は生前の通り首もつながっている。
左耳のピアスがどことなく浮いている。

「遺体を片付けて下さりありがとうございます。
 
 なにか、そうですね、あのときは急いでいましたから。
 話せなかったことが多かったです。
 まだ、いられる気がするので、取引ではないですが。
 お礼に、私の話で良ければ聞きませんか。
 あなたの死んでしまったときの話も、聞きたいのです」

順番、ということで。とゆるく笑って問いかけた。
(-129) toumi_ 2021/07/10(Sat) 13:26:51

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/* 書いていいわよ。手術台に寝かせてると思うわ。お好きにどうぞ!!!
(-130) DT81 2021/07/10(Sat) 13:30:43

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

笑いかけられると、つい笑い返してしまう。
幼い頃、身に付いた癖だった。

「……まあ、時間はありそうですからね。
 僕も、貴方には聞きたい事がありますから」

窓の外に目を向けた。
恐らく自分には、気が遠くなる程の時間がある。
逃げたくても、逃げられやしない。逃げる資格も無い。
貴方の話の中で、タマオやロクの事も少し知れるだろう。
そんな予想の元、耳を傾けた。
(-131) wazakideath 2021/07/10(Sat) 13:39:01
諦念 セナハラは、メモを貼った。
(c4) wazakideath 2021/07/10(Sat) 13:46:02

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「少し、調理場で話したのですが。
 ……私はどこで生まれたか、いつ生まれたかが分かりません。
 それ自体は珍しくないと思っています。
 今の主人に拾われ、芸を少々。
 顔が、良かったようなので。上手く稼げました。

 12の頃から商業を学び、違法なものも含め多くを売りました。
 信頼と、倫理観は同じ場所にない。
 ただより高いものはなく、できた信頼は次の
取引
に繋がる。
 そう、実践で学びました。

 金銭を要求しながら、価値を求める。
 相手の悩みや、必要なものを見定め、商品を提供する。


 表情が乏しい私でもできました。
 むしろ心地よかったです、『想像以上に優しかった』
 『こんなにもらっていいのか』『あなたはいい人だ』、
 そうやって言ってもらえるんです。

 
取引
さえできて次につながれば損なんてないんです、
 ただで渡す代わりにその商品を必要な理由を必ず求めます、
 ……寄り添い同情し生き様に感心することが心から好きです。

 誰かは、騙していると、言うのかもしれません。

 ですが、これが私の
商人
としての。
 
ミロクとしての生き方
になりました」

(-133) toumi_ 2021/07/10(Sat) 14:34:22

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「ようやく、ここにきてからの話です。
 私は取引を、"目的"と"言い値"で交換しています。
 商品を渡す代わりに、
 欲しい"理由"と、払おうと思える"金銭"をいただくんです。
 それが、見合う見合わないか、嘘か本当か
 犯罪に手を染めようと商人の私には関係がありません。

 理由は、先程言ったとおりですね?
 私は、偽善のつもりはありません。
 商人として取引をしに来たのですから」

でも、と続け。
死んでも個人の情報は守り続けるべきだと、
細かい内容は伏せられる。
質問をされたら、答えるかもしれないが。

(-134) toumi_ 2021/07/10(Sat) 14:40:10

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「私から取引をすることはあまりありません。
 ひとまずの目標は患者さんや、技師のアユミさんでしたね 
 とくに、
困っていそう
でしたから。

 一番はじめに、ニエカワさんの
を聞いて取引をしました。
 少しの金銭をやりとりをして、未来を夢見ました。
 少し間に合わないとも、思いましたが。

 次にロクさんです。取引したのは
願い
でした。
 他にお礼にピアスを一ついただきました。
 それは。取引とは関係ない物でして。
 とても、嬉しく思いました。"私が"いただいた価値ですから。

 次にタマオさんと
言葉
の取引をしました。
 この取引は、私の人生にとって目からうろこでした。
 ですが、どうやら過剰に払いすぎたらしく。
 その後いくつか私の手伝いをしてくれるようになりました。
 それが先程の話に繋がります。

 次にフジノさんと
未来
の取引をしました。
 村での暮らしや、有意義な会話をして。
 彼女には大人になるまで生きていて欲しいと思いました。

 次にメイジさんと
将来
の取引をしました。
 落ち込んでいましたが、生きていて欲しいとお伝えしながら、
 無事に別れを言えました」

(-136) toumi_ 2021/07/10(Sat) 14:44:28

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「その中で、
取引
が一つ。ありました。
 
 
私が死ぬこと
に、
価値
を見てもらえたんです。
 商品にしたつもりはその方は無かったのでしょう。
 ですが、生きていてもなにもなかった私は、
 求められた瞬間、人生を差し出せると思いました。

 理解していただけますか? できませんかね。
 望まれたことなんて無かったんです、生死のどちらも。
 私はなんのために生きていたのでしょう。

 そんなところです、私が死んだ理由は。
 私を死んで欲しい
[必要]
としてくれたのが嬉しかった。

 ただ。どうして死んだのか、と聞かれて答えたのですが。
 正しい答えを返せていないようです。
 あなたに生きて欲しいから、取引をしたからだと言ったのに。
 どうしてわかってくれないんでしょうね」


男は酷く饒舌に語った。死んでいるのに。
(-137) toumi_ 2021/07/10(Sat) 14:50:23

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「……、…………。………………」

途中から
あっ人選間違えたな
とは思ったが、最後まで相槌も打たず聞いていた。

「……まあ、貴方の生い立ちは理解できるかもしれません。
 価値なんて人によって違いますし、
 何より恩義や信頼という感情は強い。
 金銭で買える品ではありませんからね」

最初の印象通りだと思った。
取引という形に固執していたのは、ただの結論。
経緯を見れば、商人としての生き方しか知らない子供の様だった。

商業を学ぶ前から自分の芸を売っていたのだから、
恐らく、物心つく前から商人だったのだろう。
きっと人との関わり方を、取引以外に知らないまま死に絶えたのだ。
(-149) wazakideath 2021/07/10(Sat) 17:48:21

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

貴方が本当に望む物は金銭や価値などではなく、
人との交流において得られる感情そのものではないかと。
心を動かす何かではないかと。

「貴方がどんな人生を歩んで来たかは知りません。
 けれども話を聞いて、納得はしました。
 もし僕が同じ立場にいたら、同じ事をしたでしょうね」
 
そう思い至りながらも、口にはしない。
互いに死んだ身だ。
指摘した所で、何の益にもなりやしない。

「その取引をしたの、ロクさんでしょう?
 彼は正しく、真っ当な倫理を持っていますから」 

これまで自身の付加価値だけを求められ、
応じてきた人間“そのもの”を要求するなど──蜘蛛の糸を垂らす事に等しい。
それをあの青年は、理解できなかったのだろう。
(-150) wazakideath 2021/07/10(Sat) 17:49:40

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「さて。貴方に合わせるなら、
 僕も何か話した方が良いですかね?」

自身が死んだ時の話を求められていたが、
忘れたふりをする。
この少年のような男に話すには、
あまり気が進まない経緯だからだった。
(-151) wazakideath 2021/07/10(Sat) 17:50:33

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「……、……。
 その取引をした方は。
 死にたがっているように見えていました。
 一人の意志だけで生きるというのは難しいことなんですね」

男は、そう思ったようだった。生きて欲しかったと呟く。
後に学べば一人よりも二人、支え合って生きていくのが人生を豊かにすることもあるという論につながる。
今では到底出てこない意見だったりした。

「はい、なんでも。あなたのことが知りたいです。
 聞かせてください。あ、聞けなかったこともあります。
 夢や目指してること、困ったことはあったのかなど。
 あなたは大人で、何でも自分で解決しようと見えましたから、聞けなかったんです」

男は、ミロクとしてしか生きていられませんでした。
だからこうして相槌をうってもらえるだけで満足なのでしょう。
なんせ、話をするのも聞くのも大好きなだけですから。
いろんな話を省略してくださっても、構いません。
(-157) toumi_ 2021/07/10(Sat) 19:21:23

【独】 諦念 セナハラ

やっぱさあフジノちゃんお父さんの子孕んでない????
(-160) wazakideath 2021/07/10(Sat) 22:22:35

【独】 諦念 セナハラ

フジノちゃんと全然話せなかったのが悔しいぜ……
絶対家庭環境最悪だもん 父親ってやつはこれだからよ
バラして食べちゃおうね
(-164) wazakideath 2021/07/10(Sat) 22:32:32

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

独りの人間が生きていく難しさは知っている。
つい先程、諦めた立場だった。

「何でも、って。夕飯じゃないんですから」

何か面白い話は無いのかと、
子供に強請られているような心地がした。
苦笑を零し、心中でそっと後悔する。
こんな状況でなければ、彼のことも貴方のことも、
助言くらいはできただろうから。
こうなる前に。


「夢や目標なんて大層なものはありません。
 困ったことと言えば、夢見の悪さくらいですかね。

 ……僕は大人で、貴方達の善性を守りたかった。
 ですから、ええ。聞かれても答えませんでしたよ」

物言いは過去のものだ。
死んで失うものなど無いのだから、今は違う。
(-165) wazakideath 2021/07/10(Sat) 22:40:16

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「僕の人生はあまり聞いて心地の良いものではありません。
 そうですね、……医者を志した理由に関わることだけ。
 以前は誤魔化してしまいましたから」

湯を沸かした調理室で問われた事だ。
貴方達が自分よりも年嵩であれば、あの場で話しただろう。

「僕が外地で生まれ育った事は話しましたね。
 彩帆という場所です。
 海のずっと先にある、淡い緑の海が美しい島でした」

努めて思い出す事ではない。
あの島での思い出は、全てが苦痛に満ちているから。
それは決して誰のせいでもない。時代のせいだ。
地平線に辿り着くよりも早く沈む疎開船を見て。
溺れているであろう母と姉と妹を見て。
父は“ここにいろ”と言った。

「……美しい島でしたが。戦争が始まれば、
 そこは内地よりも過激な戦いが繰り広げられました。
 内地からの物資も届かなくなってしまってね。
 ほら、海も空もアメリカーに取られちゃいましたから」

僅かに訛りが現れた。
自覚しつつも、続けていく。
(-166) wazakideath 2021/07/10(Sat) 22:42:53

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「銃も、手榴弾も、服も、水も、食べ物も、全て。
 底をついたんですよ。
 畑は燃えてしまったし、空爆で建物は全て、
 跡形も無くなっていました。

 
しかしそれでも腹は減る

 食べ物と言えば、共に逃げる生き物くらいで。
 ……父から食べ方を教わりました」

その生き物は二本足で歩き、言葉を扱うことができた。
共に励ましあい、笑い合うことができた。
そんな、生き物だった。

「……、問題は戦争が終わって、平和になってからです。
 毎晩夢に出るんですよ、よくも食ってくれたな≠チて。
 血肉の色が、味や臭いが、忘れられない。

 だからね、それを日常にすることにしました。
 鉄錆の臭いも、冷えた人肌も日常にしようと。
 上書きしたかったんです、あの日々を」
 
(-167) wazakideath 2021/07/10(Sat) 22:43:32

【墓】 諦念 セナハラ

これはどこかの時間。
死んだ男は、手術室で自分の死体と少年を見つめていた。
聞こえないと知りながら、返事をし続ける。

「きみは何も悪くないんですよ」

以前のように頭を撫でようとして、
己がさせたことを思い出せば、手を下ろした。

「いつか、助けがきますから」

どうせわからないのだから、撫でてもいいとわかっている。
しかし、そんな資格は無い。

「……」

いや、自らそれを捨てたのだ。
──貴方は良い子だから。
──自分の我儘に付き合ってくれると、信じていた。

「ありがとう、」
「ごめんなさい」


あのとき伝えたかった二つの言葉を、小さく呟いた。
(+21) wazakideath 2021/07/11(Sun) 1:10:45

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

セナハラの人生はミロクの人生とはかけ離れたものだった。
しかし選べもしない運命と、
生きるための行動に頭が働かないほど愚かでもなく。

だからこそ、ゆるく、首を傾げ。
納得していないかのような仕草をしたあとに、その顔を見た。

「解決は、しましたか?」

(-176) toumi_ 2021/07/11(Sun) 12:17:17

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「とても、辛いことだと思います。
 あなたの食べた方は心が狭く、
 あなたのことをいつまでも恨み、
 生きていることを喜ばないそんな方々だったと、
 あなたは思っているのですから。

 不仲であったのならば御愁傷様でした。
 あなたがそれで得ようとした日常に、
 "そんなことを言わないような"方との、
 良い縁が結ばれていたのならいいのですが。

 いかがでしたか?」
(-177) toumi_ 2021/07/11(Sun) 12:19:21

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「当人達がどう思ってるか、なんて決まってるでしょ。
 飢えてりゃ皆心が狭くなります。
 親だって子供が煩わしくなる。
 自分さえ助かりゃ良くなるんですよ。
 それに。
 遺族にとっては、終わった話じゃあない」

眉を顰めた後。
決め付けるような物言いと、
吐き捨てるような抑揚で言うのだった。
その時その場所における真実が、今もそうであるかのように話す。

男の刻は止まったまま、死に絶えたのだ。

「解決は、……しないまま終わりましたね。
 縁もあったらこんな事にはなってないですよ」

人を信じない男は、
自身を求める少年の言葉も未だ嘘だと思っている。
それは戦争の後遺症であるが、気付けぬまま。
(-193) wazakideath 2021/07/11(Sun) 19:49:38

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「そうですか、それは。
 とても、残念です」

取引を持ちかけたら、何を求めたのだろう。
すぐには思いつかなかった。

「私、もう少しだけここにいられるようです。
 誰かを死の世界に誘える能力があるみたいで。
 この力と人の魂の重さを考えながら過ごしていくと思います。

 だから、少しでも、です。
 あなたの人生を許した人間がここにいることを、
 覚えていてもらえたらと思います。
 お話、楽しかったです、また聞きたいです。
 たとえ……もし、成仏をして会えなくなったとしても。

 あなたが生まれたことを空に祝うことぐらいはできます。

 どんな季節に、あなたは生まれましたか?」

男はこの病院で誕生日を祝うことを覚えました。
それは、とても尊く、心が暖かくなることだと思いました。
死んでもなお、想われることは嬉しいのだと、そう感じたのです。
それを、あなたにも感じてほしいと思いました。
(-196) toumi_ 2021/07/11(Sun) 20:32:45
セナハラは、幸せが何よりも恐ろしい。
(c8) wazakideath 2021/07/11(Sun) 20:52:02

 




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新○秘○昼置夜返

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13回 残 たくさん

後ちっと生きるか

犠牲者 (3)

アユミ(2d)
0回 残 たくさん

 

ニエカワ(3d)
1回 残 たくさん

 

セナハラ(4d)
0回 残 たくさん

休みだ太郎

処刑者 (3)

ハルカゼ(3d)
3回 残 たくさん

 

ミロク(4d)
0回 残 たくさん

 

メイジ(5d)
19回 残 たくさん

生きてる太郎

突然死者 (0)

舞台 (2)

タマオ
1回 残 たくさん

どこかにいます。

クレイシ
0回 残 たくさん

俺は置きレス太郎

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