人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


メイジ商人 ミロク
ニエカワ諦念 セナハラ
フジノ商人 ミロク
ロク商人 ミロク
ミロク商人 ミロク
セナハラ商人 ミロク

処刑対象:ミロク、結果:成功

[犠牲者リスト]
セナハラ

事件:幽界の歪み

本日の生存者:メイジ、フジノ、ロク以上3名

(n0) 2021/07/07(Wed) 21:02:15



タマオは、空を見上げた。それだけ。
(t0) 2021/07/07(Wed) 21:32:47

【見】 流転 タマオ

 己は昨年の秋ごろに初めてこの村を訪れた。なんとなしに乗った自動車の行き着いた先。次はここに居付くことにしよう。これまでと変わらず軽い気持ちでそう決めた。

 己は何故に己が未だこの世にあるのかを知らない。己は気が付けば人々の記憶に己の存在を刷り込むことが出来たし、ちょっとした幻覚を見せることも出来た。他にもけっこう色々とやれる方だと思っている。正直便利だ。

 もっぱら、このどうしようもない寂しさを埋める為にそれらを行使している。己の個として残っていたのは“博”という名のみ。姿も覚えていないが、右目の翡翠はいつも変わらない。己はこの目が好きだ。
(@0) 2021/07/07(Wed) 22:02:14
タマオは、目玉が青いから、玉青と名乗る。
(t1) 2021/07/07(Wed) 22:02:21

タマオは、幽霊だ。この村へ来る前から。
(t2) 2021/07/07(Wed) 22:02:35

【人】 被虐 メイジ

病院に避難してから、幾度目の時が経っただろう。
……メイジには、もうわからなかった。
雨脚も弱まり、風が落ち着いた空模様を眺める。

ふと窓にうつった自分の顔が、別人のように見えた。
(0) 2021/07/07(Wed) 22:15:02
メイジは、今日も生きている。
(a0) 2021/07/07(Wed) 22:16:11

流転 タマオは、メモを貼った。
(t3) 2021/07/07(Wed) 22:24:50

【人】 遊惰 ロク

 間借りしている病室にて。
 ベッドに腰掛け、音が弱まった外の方へ視線を向ける。
 閉め切られた儘の雨戸。
 外の様子は、何一つ窺い知ることが出来ない。

 手持無沙汰、右手は耳介を弄っている。
 幾らも開けた穴を埋める色取り取りの耳飾り。
 白く光る小さな石はそこに無く、穴が一つ、空いた儘。
(1) 2021/07/07(Wed) 22:31:33
ロクは、今日も死んでいない。
(a1) 2021/07/07(Wed) 22:32:10

【人】 焦爛 フジノ

ミロクの死体を、見つけて。
どれぐらい時間が経っただろう。

フジノは部屋でひとり、硬いベッドの上。
雨風の音はだいぶ、収まった。
……それを差し引いてもここは、こんなにも静かだっただろうか?
昨日、あの部屋には何人集まったっけ?

腹の膨らみを撫でながら。
フジノはぼんやりと窓から外を見つめた。
(2) 2021/07/08(Thu) 1:14:10
フジノは、今日も生かされている。
(a2) 2021/07/08(Thu) 1:34:58

「……、……」



瞳を開けた。双眸は紅に染まっている。
目が醒めたのは外だった。

雨がふりしきっていて、"肩が濡れる"。

此処は、あのとき  の死体を見つけた場所だ。




「死んでも、魂が残るとは言いようだ。
 生者と死者の違いがこんなところにあったなんて。
 体験しないとわかりませんでした、今ならわかります。

 これが、
命の重さ
ですねぇ?」




男は肩を濡らさなくなった。
いつの間にか腕の中で眠っている黒猫を抱え、
一歩病院へと歩き出す。

「さぁ、取引を続けましょう」

取引を終えていない。

【人】 遊惰 ロク

 いつかの様に、空のタライを持って二階をふらつく。
 弱まった雨風の合間を縫って、滴る雫の音が聞こえる。

 意味も無く、雨漏る箇所を一つ一つ順に巡る。
 その内の幾らかは新たに修繕されていた。
 ――誰が、いつの間に。
 その答えをとうに持っている様に思われて、
 けれどもしかし、未だ認め切れずにいる。

 伸びる廊下、フラリフラリと歩を進め乍ら、
 躊躇いじみた間を置いて、それから開く扉があった。
 開けようとしない扉があった。

 何かを、誰かを。
 避けながら、けれどもどこか探している様な足取りで。
 男はタライ一つ抱えて彷徨っているのだった。
(3) 2021/07/08(Thu) 2:34:13
は、メモを貼った。
2021/07/08(Thu) 7:26:13

走っている。

霞む意識の中、何かから逃げていた。
しかしどうにも足が重く、思う様に進めない。
一歩踏み出す度に、泥中の意識が浮上していく。
逃げなければ殺される。
逃げなければ生きられない。

────そういえば。

──何から、逃げているのだろうか。



足を止める。
見慣れた廊下と、少し弱まった雨が窓から見えた。

ここは三途病院だ。敵などいない。
銃声も聞こえないし、戦闘機だって飛んでいない。
その筈だ。
一体何故、何を、恐れているのだろう?

セナハラ

貴方が足を止めると、ペタ…ペタ…と背後から足音が聞こえる。
聞き覚えがあるはずだ。
貴方を慕う少年の足音……生きている時は、仕事中の貴方の後ろをよくついてきた。

……ペタペタ……ペタペタ

段々と近づいてくるその足音は背後で止まるだろう。

タマオに、  を渡すように頼んだ。

タマオは、独り言を聞いて思考した。
(t4) 2021/07/08(Thu) 21:02:11

【見】 流転 タマオ

 己も己でどれだけ嘘をついてきただろう。この病院に来てからだけでも十指に余るほどだと思う。己を本官と指すだけでも数は増えるのだから。

 舌先三寸、二枚舌。己の言葉はきっと羽根よりも軽い。
 
(@1) 2021/07/08(Thu) 21:03:13
 ニエカワ

ペタペタ。
……ペタペタ。

足音の主を、知っている。間違うはずがない。
ひとつおかしなことがあるとすれば──、
この足音は、もう聞こえない筈であることか。

男は己が死んだ事を、まだ理解できずにいた。

「……、……っ」

兵士が背後に立っている時より、
銃口をつきつけられる時より、ずっと恐ろしい。
恐る恐る、そうっと、振り返る。
視線は当然のように、数寸下へ向いていた。


振り向いた先には……
何もいない。

 セナハラ

「──ねぇ」


至近距離、正面から少年は呼びかけた。


「ここだよ、セナハラさん」

 ニエカワ

「────ッ!?」


声にならない悲鳴と共に、正面へ顔を向ける。
生前と変わらぬ姿の少年がそこに立っていた。

「……な、ぁ、なんで、」

思わず一歩、後退る。
そんな筈はない。
貴方は間違いなく、この手で殺したのだから。

男は死後の世界を信じない。
霊魂の存在を否定する。
そうでもしないと、気が狂ってしまうから。

【人】 焦爛 フジノ

ひたひたと足音を立てながら病院の中を回る。
初日は、人がたくさんいると、思ったのに。

いつの間にか、人はどんどん消えていた。
あの嵐の中、他に行くところなんてないはずなのに。

皆どこへ行ってしまったのだろう?

「……だれか、いないの?」

ぽつりと零した言葉は雨風の音にも消されず、静かな部屋の中に響いた。
(4) 2021/07/08(Thu) 21:55:47
タマオは、「あ。はい、いないです」 通り過ぎざまに言うだけ言った。
(t5) 2021/07/08(Thu) 22:07:12

フジノは、誰かにとても軽い返事をされた気がした。かる〜い。
(a3) 2021/07/08(Thu) 22:09:53

 セナハラ
「……………なんで…?」

貴方が後退るたび、その距離を詰めるように一歩前へと進む。

「会いに来たんだよ、セナハラさんに……」

その頬に触れようと手を伸ばした。
痩せた細い子供の指が素肌に触れようとしている。

会いたかった……

これは、少し前。
まだ男が命を落とす前。

病院の裏手にスコップを持った男の影が一人。
スコップの影がもう一つ。

深く、深く穴を掘っていました。

少し離れたところにも、もう一つ、穴が掘られました。

一つの穴には小さな骨と薬の入った陶器の壺。

もう一つの穴には黒猫の遺体を入れました。

壺の中には、ニエカワの骨が入っていました。
もう一つ、ニエカワの夢が入っていました。

黒猫はタオルに包まれていましたが、
埋められれば次第に土にかえるでしょう。

どちらも弔う為に、作られた、お墓でした。

技師の墓は、ありませんでした。
知りませんでした、知ろうとしませんでした。
彼女はきっと、どこかに、行ってしまったんでしょう。

ニエカワ

痩せた細い指の腹が、頬に触れる。

「……ぁ、」

その瞬間、思い出した。
喉に触れる指を。首に回された子供の掌を。
脚から力が抜けていく。崩れるように座り込んだ。

「ごめッ、……ごめんなさ、ごめん、なさぃ」

きっとこの子供は、復讐をしに来たのだ。
叶わない約束をした自分を。
殺した自分を。
かつて喰らい殺した人々も、
こうして自分を呪っていたに違いない。

「……ゆるして、」

村の更新日が延長されました。

まだ雨の降りしきる中、濡れない男はその地面を見下ろす。
しゃがみこんで、手を合わせて。
目を細めればどこかに"彼ら"の気配を感じた。

まだ病院のどこかで、誰かを待っているのだろう。


「ああ、結構無事ですね。
 かなり深く掘りましたし、……突然掘り出す人も、
 墓荒らしする不届き者も獣ぐらいで。大丈夫かな」


同時に誰の墓かかも皆にはきっとわからない。
ここに残る彼らになら知らせてもいいかもしれないが、
今だと外に出てきてしまうかもしれない。
骨があったことが知られてしまうかもしれない。
あの肉が"人"であったことが知られてしまうかもしれない。

……しばらく秘密のお墓としよう。
この病院によくいた猫も一緒に埋めた。
多分、寂しくないだろう。


「もう二度と口を聞けないと思っていたんですけど…。
 せっかくまだいられるのなら、
 最期ぐらい見届けようと思います。

 さて、一体人の魂の寿命はいつまででしょうか?」

セナハラ
「……なんで、あやまるの…?」

温度のない掌で両頬を包む様にしてこちらを向かせる。

「……俺を殺したから?
 身体をバラバラにしたから…?
 先生の肉を食べたから…?
 嘘ついたから…?」

貴方の罪を並べ立てる様に一つ一つ問いかけた。
少年に悪意はない。
ただ貴方の事が知りたいだけだ。

ニエカワ

止まった筈の心臓が悲鳴を上げる
気がした

胃が中身を絞り出すように痛んでいる
気がした


「……っ、怒ってる、ん、でしょう?」


罰が当たったのだ。
定めに流され、嘆いていれば良かったものを。
人の手で命を選んで、自ら人の道を踏み外して、
……抗ってしまったから。

「な、……何でも、する、からッ…………」


目を逸らせない。
何の力も込められていないのに、
顔に触れる手を振り払う事ができなかった。

「……、許して、ください」


震える声で、唇で、赦しを乞う。


「怒ってないよ…… ──でも」

あの優しくて大人なセナハラさんの怯えた表情に心の奥底が疼く様な感覚が這い上がる

「セナハラさんのその顔……可愛い……」

目を細め、柔らかく微笑んだ。
その笑みがどこか妖しげなのはこの少年の本質か死人だからか

「ねぇ…何でもしてくれるってホント……?
 “コレ”は嘘じゃない…?」

タマオは、「あ、リョウクンお話出来ていて嬉しそう。よかったー」みたいなことを考えた。
(t6) 2021/07/09(Fri) 13:32:43

タマオは、気付かれない内にそっと去った。
(t7) 2021/07/09(Fri) 13:33:13

ニエカワ

大人として振る舞う余裕など、とうに無くなっていた。
何を言われたのか、理解する前に口が動く。

「ぅ、うそじゃない。……ほんと、本当だから、」

震える手で縋るように、貴方の服を掴む。
その笑顔が、ただ恐ろしかった。

セナハラ
「……じゃぁ…、じゃぁさ……」

耳元にそっと唇を寄せて、内緒話をするように囁きかける。

セナハラさんが欲しいな
……
 ずっとずっと…俺の傍に居てほしい……」

縋るように掴む手が愛おしくて……優しく、宥めるように頬を撫でた。

「セナハラさんが俺のものになってくれるなら、
 全部全部……
許してあげる
……」

別に最初から怒ってなんかいない。
貴方に恨みも持ってない。
でも、"許す"という口実で貴方を自分のものにできるなら、それでもいいと思った。

ニエカワ

──許してあげる=B

囁かれた瞬間、気付けば頷いていた。
その言葉の、本当の意味もわからないまま。

「ずっと、いる……、います。
傍に、います


安易に終わりの無い約束を交わした。
視界が霞み、涙が頬を伝っていく。
許されるという安堵から溢れたのか、恐ろしいからなのか、
……何もわからなかった。

 セナハラ

約束
だよ……」

そのまま、ぎゅっと貴方を抱きしめた。

セナハラさん……大好き……



死後漸く望みが叶うなんて、皮肉以外の何物でもないが、少年は幸せだった。

タマオは、天井の雨漏りを修繕している。85くらいの技量が必要だ。修理ロール18
(t8) 2021/07/09(Fri) 20:21:31

タマオは、はちゃめちゃに厳しい感じだったのでそっと床にタライを置いた・・・・・・・・・。
(t9) 2021/07/09(Fri) 20:22:28

【人】 被虐 メイジ

雨風が弱まろうとも、助けがすぐ来る保証もない。

メイジは調理室でなにかを焼いている。
以前、それをやっていたセナハラの代わりをするように。
調理台に並ぶは、一夜干しの肉だった。



「……あ。焦げたかも……」


前に食べた時と同じにおいが漂う。
見様見真似。火加減はよくわからなかった。
(5) 2021/07/09(Fri) 20:53:42

【人】 遊惰 ロク

>>4
「オハヨウ、お嬢サン」

 ポツンと佇む少女の背後から声を掛ける。
 これまでと変わらぬ笑い顔、軽快な調子で。

 
一つ深く息を吐いた事、それが震えていた事。
笑い顔をシッカリ作ってから声を発した事。
それらは全て、少女の視界の外での出来事だ。
(6) 2021/07/09(Fri) 21:01:27

【人】 焦爛 フジノ

>>6 ロク
くるりと、振り返る。
ここ数日で聞き慣れた声。見慣れた姿だ。

貴方が視界の外でした行動の意味など、少女に知るすべはない。
ただ貴方がいた事、返事が来た事に安堵したような表情を浮かべただけだ。


「おはよう、ロクさん。
……他の人は、見なかった?」

皆どこに行ったのだろうと、がらんとした病院内を見回す。
昨日、ミロクがあんな事になったばかりだというのに。
(7) 2021/07/09(Fri) 22:10:34

【人】 遊惰 ロク

>>7 フジノ
 見てねェなァ、と答え乍ら、釣られた様に辺りを見回す。
 
少なくとも、生きている人間の姿は周囲に無いだろう。


「……散歩がてら探しに行くとするかねェ」

 距離を掴み損ねている様子で、
 提案とも独り言ともつかぬ言葉を吐いた。

 少女と面と向かうのは、商人の遺体を前にして以来だ。
 あの時は会話どころでは無かったから、
 もう一つ遡れば無暗に怖がらせてしまって
>>2:104
以来。

 どことなく、気後れしていた。
(8) 2021/07/09(Fri) 22:57:21

【人】 焦爛 フジノ

>>8 ロク
そう、と短く答えた。
……姿が見えない人々が、どうなっているのか。
薄々想像がついているのかもしれない。

「うん。探しに……あっ」

ふと思い出したように顔を上げ、ちょっと待っていてほしいと一旦離れる。
戻ってきた時、手の中には貴方が先日フジノにかけた上着があった。

「上着、ありがとう、ございました。
……あの時は、何もできなくて、ごめんなさい」

貴方の気後れするような雰囲気も気にせず、
気を遣ってくれてありがとうと告げ、上着を返しただろう。
(9) 2021/07/09(Fri) 23:39:38
ニエカワ

抱き締められても、温もりなど少しも伝わってこない。
そこにあるのは交わしてしまった約束と、
剥き出しの好意だけだ。
何故好かれているのか、男にはちっともわからなかった。
だからこそ、恐ろしい。

「──……はい。
約束
、です」

恐る恐る、背中に手を伸ばす。
この約束を手放してしまえば、
自分は永劫許されなくなると思った。

約束をした。

 セナハラ

背に回される手には同じように温度はない。
けれど心が温かくなるような感じがした。

約束をしてくれたから、自分は彼を信じていよう。

セナハラさんは“大人”だから、また約束を忘れてしまうかもしれないけれど、その時はまた思い出させてあげればいいだけだ。


「(──やっぱり…、セナハラさんにはお嫁さん……いらなかったね)」

【人】 遊惰 ロク

>>9 フジノ
 言われた儘、少女のことを待って。
 返ってきた上着を受け取り、袖に腕を通す。

「おれこそこんくらいしか役に立てねェで。
 ……なにかしようなンざ、思わねェでいいンだよ」

 それに、と付け加え乍ら、
 自然な仕草で少女の頭にポンと手を置く。

「お前サン、なんにもしてねェこたねェよ。
 ホラ、はじめにあのひと見つけてやっただろ」
(10) 2021/07/10(Sat) 10:41:08

【人】 焦爛 フジノ

>>10 ロク
「ううん……あのままだと、ずっと、ただ見てるだけで何も、動くこともできなかった、だろうから。
ロクさんのおかげで、落ち着けたし、助かった、よ」

ぴくりと肩が一度跳ねたが、それだけだ。
反射的に身構えてしまうのはどうしようもないけれど、貴方がフジノに向かって挙げた手をそのまま振り下ろす人ではない事を、わかっているつもりだ。

「そう、かな。そうだと、いいな。
……ひとりだと、寂しい、ものね」

腹をそっと撫でながら呟くように言う。

会話している内に、調理室から先日と同じ匂いが漂い始めただろうか。 >>5
(11) 2021/07/10(Sat) 11:22:15

【人】 遊惰 ロク

>>11 フジノ
 つい置いてしまった手と、跳ねる少女の薄い肩。
 その反応が反射的なものだと察すれば、
 浮かしかけた手でそっと一度、緩く撫でた。

 それから手を離し、上着のポケットに突っ込み。
 漂う匂いの方向へ顔を向ける。

「……お医者サンかねェ。
 ゴショウバンにあずかろォか、お嬢サン」

 そう言ってフラリと歩き出す。
 
――そんなことを言い乍ら、
この男はここに来てから殆どものを食べていない。
(12) 2021/07/10(Sat) 11:55:30

【人】 焦爛 フジノ

>>12 ロク
おとなしく撫でられる。
またこの感覚には、慣れない。いつか慣れるだろうか?

「そう、だね。
 ……お腹が空いたままだと、生きられないもの」

腹を軽く擦り、貴方と共に調理室へ向かっただろう。
(13) 2021/07/10(Sat) 12:32:42

【人】 焦爛 フジノ

>>5 >>13 【調理室】
そうして、二人は調理室へやってきた。
先日と同じ匂い。焼かれている肉は余っていたものだろうか?
焼いている人間は、先日と違う。

「……今日は、メイジが焼いてるんだ、ね」

先生はどこへ行ったのだろう。
室内を見回した。姿は、見えないように思う。
(14) 2021/07/10(Sat) 12:40:25
メモを貼った。

【人】 被虐 メイジ

>>14 【調理室】

メイジは、ぼんやりと火を見つめていた。
また肉を焦がしそうになったところで、
やってきたロクとフジノの二人に顔を上げた。

「他にやるひと、もういないだろうから」

小さく呟いて、首を傾げる。どこか無機質な動き。
皿に焼かれた肉を置いた。

「たべにきたの?」
(15) 2021/07/10(Sat) 14:01:04

【人】 遊惰 ロク

>>15 【調理室】
 少年の口振りに疑問を覚え、
 何とはなしに出入り口の辺りを見る。

「……お医者サンはいねェのか」

 それから、皿に置かれた肉、少年の仕草を見て。
 ニカリと笑みを浮かべてこたえた。

「そうだなァ、腹ァへっちまった。
 おれもひと切れ、もらっていいか?」

 
……それが“何”の肉であるか、少年がした事。知っている。
全てでは無く、憶測も多分に含むけれども。
(16) 2021/07/10(Sat) 15:55:16

【見】 流転 タマオ

「あ」

 間の抜けた声がこぼれた。手術台の上のもの、置いたままでいいのかなこれ。

「本人は忙しいだろうしな」

 先に見た彼らは、ずいぶんと話に花が咲いていたように思う。水を差す程の用でもないが……。

「とは言え、流石に把握しているか」

 危惧をしているのは事情を知らない者に見つかることだが、その可能性を考慮していないわけがない。セナハラは抜かりない方の部類だ。当然、教えているはずだ。

 その上でこの状態で置かれているのだから、彼をこの状態にした者には問題ないと判断されたのだろう。
(@2) 2021/07/10(Sat) 16:08:39
タマオは、手術室を去った。杞憂だったなー。
(t10) 2021/07/10(Sat) 16:09:11

【人】 被虐 メイジ

>>16 【調理室】

「そう"ここには"いないよ。
 もし会いたいなら、オレ"どこにあるかは知ってる"よ」

その意味をこの場にいる人間なら、察せるはずだ。
ロクがどれだけの事情を把握しているかは知らない。
ただメイジは、隠すことも、嘘をつくこともしないつもりだ。

薄く切られた肉が乗った皿を差し出す。

「どうぞ」

メイジは淡々と自分のぶんの肉を口にし始めた。
……少し、焦げ臭かった。
(17) 2021/07/10(Sat) 17:14:13

【人】 焦爛 フジノ

>>16 【調理室】
昨日焼いていた先生は、どこへ行ったのだろう。
……いいや。どこ、だなんて。聞かなくても、答えてもらわなくとも、どうなっているかはなんとなく、わかってしまう。
なら、この病院で生きているのはきっとこの三人だけなのだろうと、わかってしまった。

「……そう、だね。それもある、かな」

膨れたお腹を擦り、頷く。
食べられるものは食べておかないと、いけない。

それが何の肉であるか、まだ確証を得てはいないけれど。
(18) 2021/07/10(Sat) 18:00:54

【人】 焦爛 フジノ

>>17 【調理室】
どこにあるか知っていると、聞いて少しだけ顔を曇らせた。
……後で、探しに行かないと。

『見つけて』あげなければと、思った。
きっと昨日見たような惨状を目にするだろう。

それでも、そのまま放っているのは気が引けた。
その惨状をメイジが抱えている状況も、嫌だと思った。
(19) 2021/07/10(Sat) 18:05:53

【人】 遊惰 ロク

>>17 >>18 >>19 【調理室】
 少年の言葉に、僅かに笑みを濁らせる。
 この状況だ。言っている意味は直ぐに分かった。

「そうかい。せっかく焼いてくれたんだ、
 “会いに”いくのはこれ食ってからにしようかねェ」

 イタダキマス、と皿の上に手を合わせてから。
 薄い肉を一切れ、口に放り込んで咀嚼する。

 
――嚥下しづらいのは、込み上げる嘔吐感は。
久しぶりの食事に体が驚いたからかもしれないし、
肉の正体を思って心が拒絶していたからかもしれない。
……どちらでも良いと思った。


 この場で男が口にしたのはきっと、その一切れだけだ。
 空腹を満たすための食事では無いから。
(20) 2021/07/10(Sat) 19:38:48

【人】 被虐 メイジ

>>19 >>20【調理室】

二人の表情を見て、メイジは一瞬だけ目を伏せた。
それから眉を下げたまま、笑う。

「フジノも、食べるよね。
 ごめん……ちょっと焼き加減下手だけど」

彼女にも肉を乗せた皿を差し出した。
先日食べたものとほとんど、同じ形だ。……きっと、味も。

「オレ、案内するよ。みんなで一緒に行こうか」

メイジは、ひたすら肉を噛み、飲み込む。
全部食べるつもりだった。
そうしなければいけないと思っていたからだ。
だってこれは、自分が騙した少年のものだから。
(21) 2021/07/10(Sat) 20:41:17
被虐 メイジは、メモを貼った。
(a4) 2021/07/10(Sat) 21:40:37

【人】 焦爛 フジノ

>>20 >>21 【調理室】
「うん。大丈夫。いただく、よ」

受け取り、いただきますと呟いて口に運ぶ。
すべては食べきれないけれど、乗せられた分はしっかりと食べていく。
これが何の肉であろうと……この後、その見当がついてしまっても。
食べて生にしがみつかねばならない。
フジノが抱えるいのちは、フジノひとりのものではない。
(22) 2021/07/10(Sat) 22:16:03

【人】 遊惰 ロク

>>21 >>22 【調理室】
「――ゴチソウサマ」

 机に頬杖をつき、二人が食べ終わるのを待ってから。
 
もし、全て食べ切ろうとする少年が苦しげであれば、
食べる量を減らすため多少手伝っただろう。


 使える水も限られている。
 軽く濡らした布で皿を拭い、重ねて。
 クルリと振り返り、明るい調子で声を掛ける。

「そンじゃ、お医者サンのとこいくかァ」

 そうして少年に案内を任せ、その少し後ろを、
 ポケットに手を突っ込んでフラフラと着いていくだろう。
(23) 2021/07/11(Sun) 0:22:05
これはどこかの時間。
死んだ男は、手術室で自分の死体と少年を見つめていた。
聞こえないと知りながら、返事をし続ける。

「きみは何も悪くないんですよ」

以前のように頭を撫でようとして、
己がさせたことを思い出せば、手を下ろした。

「いつか、助けがきますから」

どうせわからないのだから、撫でてもいいとわかっている。
しかし、そんな資格は無い。

「……」

いや、自らそれを捨てたのだ。
──貴方は良い子だから。
──自分の我儘に付き合ってくれると、信じていた。

「ありがとう、」
「ごめんなさい」


あのとき伝えたかった二つの言葉を、小さく呟いた。

【人】 被虐 メイジ

>>23 【手術室】

メイジが案内する足取りは、大変重かった。

向かった先は手術室。入った瞬間──部屋に近づくにつれて妙な臭いはしたかもしれないが──腐敗臭が鼻をつく。

食後に──ましてや"肉"を食べた後に
来るものではなかったのかもしれない。

けれどメイジは臭いにはまるで気にせず、奥へ歩む。

手術台の上にその探し人は寝かせられていた。
──腐敗臭の発生源はこれではないようだ。

ここにたどり着くまで、メイジはずっと押し黙っていた。
そして今も、ただ寂し気に彼を眺めている。
(24) 2021/07/11(Sun) 1:49:25

【人】 焦爛 フジノ

>>23 >>24 【調理室】→【手術室】 
「ごちそう、さまでした」

食べ終えればそう言って手を合わせた。
ロクの片付けを手伝い、メイジの後に続いて歩き出す。

進むにつれ、異質な匂いが鼻をつき始めた。
それは手術室へ入ると一層強くなり……視線を奥に向ければ、変わり果てた医師を見つけた。

今日は、叫ばなかった。
ただ悲しげにその場の人々を見つめた。
(25) 2021/07/11(Sun) 2:17:27

【人】 遊惰 ロク

>>24 >>25 【手術室】
 静寂の中、手術台に横たえられた骸へと歩み寄る。
 その首に残る痕を眺め、争いの跡が無い事を見てとって。

「“手伝った”のは、お前サンかい」

 寂しげに佇む少年の方へ半身で向き直り。
 暗い色した瞳に少しの怒りと哀しみを混ぜ込んで、
 その癖いつもの笑い顔、軽い口調でそう問うた。
(26) 2021/07/11(Sun) 10:31:45

【人】 被虐 メイジ

>>26 【手術室】

「……ふっ」

「……ふふ……あはは、ははははは……」

メイジは、突然笑い出す。
本当は泣いていた。

なぜかこみ上げてきた笑いを押さえきれなかった。

「そうだよ。オレがそうしたいと思ってやったんだ。
 死にたくなかったんだよ、ただそれだけ」

傍らの遺体に歩み寄る、目を伏せて、見下ろす。

「他のヤツらを殺してまで、オレは生きたかった」
(27) 2021/07/11(Sun) 12:25:17

【人】 被虐 メイジ

>>27 【手術室】

それだけ、断言すると、顔だけをロクへと向ける。
僅かに揺れる大きな瞳が見据える。

「でも知ってたんだ。誰から聞いたの?
 まさかセナさんが話すとも思えないけど」

メイジは、ロクにだけはなにも話していない。
ここに来る前にやったこと、ここに来てからやったこと。
あなたが手当をしてくれた、この腕の怪我の原因すら。
(28) 2021/07/11(Sun) 12:27:28

【人】 遊惰 ロク

>>27 >>28 【手術室】
 揺れる瞳を見下ろす。
 少年の傷口に触れあぐね、深くを問えなかった。
 只、己と幾らか近しいのだろうと、そう思うだけで。
 知ったのは、事が起こり終わってから。

「――お前サンのトモダチから」

 何とも言えない顔で、それだけを口にした。
 “骸に聞いた”、そんな荒唐無稽を。
(29) 2021/07/11(Sun) 12:50:43

【人】 焦爛 フジノ

>>28 >>29 【手術室】

貴方達をじっと、黙って見つめている。
メイジが“悪いこと”をしていた事は、本人から聞いた。
……ロクは『誰の骸』から聞いたのだろう?

フジノに人外の声は聞こえない。
姿も見えない。
そこには物言わぬ肉の塊があるだけだ。

―――あぁ。
あの『肉』達は、そういう事だったのかも。

やっと思い至って。
そっと、腹を撫でた。
(30) 2021/07/11(Sun) 13:54:46

【人】 被虐 メイジ

>>29 【手術室】

「……え」

瞳が瞬いた。驚きと、少しの恐怖を湛えて。
以前に気配、幻覚を見たことを思い出していた。
……あれは気のせいだと思うことにしたのに。

「死んだ人間と、話をしたってこと?
 ……そんなこと、あるわけ……」

なら、自分が最後まで嘘を吐き続けた意味がないじゃないか。
そうであってほしくないという理由だけで
否定の言葉が出かかって、逡巡する。メイジは頭を抱えた。

「……じゃあ、オレたちのこと
 恨んでたかな? オレの"友達"はさ」

半信半疑で、尋ねた。
(31) 2021/07/11(Sun) 14:01:05
ロクは、とある日の事。ヒラヒラ手を振り見送った。サヨウナラ、お兄サン。
(a5) 2021/07/11(Sun) 16:03:18

タマオは、工具箱を片手に点検をして回っている。修理はもう要らないかもしれない。
(t11) 2021/07/11(Sun) 16:26:16

あの日、彼を黒猫を抱え見送った。『無事に帰ってきてくださいね』

【人】 遊惰 ロク

>>30 >>31 【手術室】
「まァ、そうそう信じられるモンでもないわなァ。
 おれも正直、自分のアタマは信用ならねェ」

 だから気の違えた男の戯言と思ってくれても構わない、
 そんな風に前置いて。

「“友達”だってよ。責めないでやってくれ、だと」

 少年に向かって語る合間、少女の方をチラリと見る。
 知らせぬ儘、聞かせぬ儘でいた方がいいのかもしれない。
 けれどもきっと、遅かれ早かれだ。
 その時に、只の罪として背負うくらいならば――

「……病気で先が長くねェこた分かってて、
 どうせ死ぬならお前サンらが助かる方がいいってさ。
 食ってやらねェ方が恨まれちまう勢いだったなァ」▼
(32) 2021/07/11(Sun) 16:29:13

【人】 遊惰 ロク

>>32 【手術室】
 そうしてもう一つ。己への言葉を彼らへ転嫁する。
 それが、祝福にも呪いにも。如何様にもなると知り乍ら。

「“頑張って生きてね”とも言ってたかなァ。
 ――あの子、恨んじゃいねェよ。
 トモダチのことも、センセイのことも」
(33) 2021/07/11(Sun) 16:29:56
焦爛 フジノは、メモを貼った。
(a6) 2021/07/11(Sun) 16:30:59

焦爛 フジノは、メモを貼った。
(a7) 2021/07/11(Sun) 16:31:17

フジノは、きっと。肉の正体がわかっていても、口にしていただろう。
(a8) 2021/07/11(Sun) 16:32:25

遊惰 ロクは、メモを貼った。
(a9) 2021/07/11(Sun) 18:01:59

遊惰 ロク(匿名)は、メモを貼った。
2021/07/11(Sun) 18:02:21

【見】 療育 クレイシ

病院内にいた人間が知る由もない話。
静かに起きて、静かに終わった一人のお話。

嵐の中突き進む。
それは歩むというより、踊らされているようだった。

前をまともに向くこともできず、よろめいては足を止めて。
飛んでくる枝が突き刺さる光景を何度も想像しては何度も唇から呻き声が溢れて落ちる。それもまたビュウビュウと甲高く鳴く風によって跡形もなく攫われてしまうけれど。

「……ッ、チサ!チサ、いないのか!?」

叫べど叫べど返ってくるのは雨と風の声のみ。
自分よりも遥かに体格の小さな子供など分かりやしない。

(@3) 2021/07/11(Sun) 18:02:53

【見】 療育 クレイシ

どれほど歩いただろう。
かなりの距離を歩いたかもしれないし、まだ病院の目と鼻の先なのかもしれない。

お手製のパペットなどとうに捨てている。どこに転がっていったか分からない。
もう濡れていない箇所などなく、服が水を吸い上げて全身を縛る枷と化している。

『たとえ水底、土の下。
 果てまでキッチリ探してやって――
 、、、、、、、、、、、、 、、、、
 あの子の手を引かぬうちは、帰らねェことだよ』


「あなたも、あまり長く外にいない方が良いですよ」


煩い。
煩い煩い煩い!
余所者が好き勝手言いやがって!

台風で荒らされた周囲と同じか、或いはそれ以上か。
ぐちゃぐちゃになった心の中で蛇と猫の言葉が響き続ける。

帰れるものなら帰りたい。
逃げられるものなら逃げ出したい。
投げ出せたのなら、どんなによかったか。
お前らのせいだ。そうだ、お前らのせいなんだ!
お前達が焚き付けたからり俺はこんな目にあっているんだ!

だから、だから俺は悪くない!


(@4) 2021/07/11(Sun) 18:03:49

【見】 療育 クレイシ

チサという小さな子供の看護は自分が担当していた。好奇心旺盛で、小さいながらに人を気遣える節のある子供だった。

嵐が本格的に酷くなり始めた頃、あの子は窓を見ながら泣いていた。
「自分の家は小さくて、こんな雨では流されてしまうかも」と。
「お母さんもびょういんに来てほしい」と。
「そうじゃないとお母さんが雨に流されてしまうかも」と。

何度も宥めた。何度も詭弁で押さえつけた。
それなのに、あの子供は。

唐突にいなくなってしまった。

(@5) 2021/07/11(Sun) 18:04:22

【見】 療育 クレイシ

患者がいなくなってしまったら、真っ先に誰が問い詰められる?
きっと自分だ。担当していた自分の責任になる。

これでもし何処かで子供の死体が発見されてみろ、自分の評判は一瞬にして地の底だ。
小さな村では人の噂など瞬く間に広がってしまう。
そうして落ちた自分に待っているのは冷めた目、声、態度だろう。村八分という名の処刑が待っているかもしれない。

どうして俺がこんな目に遭わなければならない?
どうして俺かこんなに苦しまなければならない?

男は身勝手で傲慢な呪詛を吐きながら雨の中を進み続ける。
幼児への慈しみや心配など、とっくに風雨に奪いあげられてしまっていた。

──いっそ、あの子供が死んでいたら楽だったのに!


(@6) 2021/07/11(Sun) 18:04:48

【見】 療育 クレイシ

「……ッチサ!どこだ!返事をしろ、チサ!」

川の近くまで来てしまった。土砂崩れが起きていたところも見てしまった。
ここまで来ても見つからないのなら、もう子供は手遅れじゃないか?

弱い心が言い訳をし始める。
大人だから子供は絶対に守らなければならないのか?じゃあ大人は誰が守ってくれるんだ?
大人が子供を守る為に死んでしまったら、いったい誰が責任を取ってくれるんだ?

死んだところで貰えるものなんて仏壇の前で吐き捨てられる「頑張ったね」なんて生温い言葉くらいだろう。
俺はそんなもの欲しくない、俺は自分の身を守りたいだけなのに!

「……ぁ、う?」

瞼もまともに開けられない嵐の中で、ようやく草木や土以外のものを目の当たりにする。

──黒い塊。赤い何か。

「……ぁ、ね、猫?チサの靴?」

男はひゅっと息を呑み後退りしようとし──足を滑らせた。

(@7) 2021/07/11(Sun) 18:05:33

【見】 療育 クレイシ

男が見たもの、それは正確には黒い上着と赤い靴だった。
後に、三途病院連続殺人事件と呼ばれる凄惨な出来事について調べに来た人間の手によってチサと呼ばれる少女のものだと分かる日が来るかもしれない。

死んだ猫と死んでほしいと願ってしまった少女。
もはや冷静な判断がつかなくなっていた。小さな命達が自分を迎えにやってきたと狼狽し、逃げようとして転落する。

「──ぁ」

頭から真っ逆さま。
天と地が揺れる感覚も一瞬のこと。叩きつけられるような衝撃と共に目も開けられない激流に飲み込まれる。

「……ッ、ぁ、ぅぶっ……た、たすっ、助け……ッ!」

必死に手を伸ばす。必死に足をばたつかせる。
けれど誰一人として助けてくれる者はいない。水をたらふく飲まされた服が水の底へと引っ張ってくる。ぐちゃぐちゃに心を掻き乱してくる言葉や幻が死の淵へと引き摺り込んでくる。

「……ッ!…………、…………………………」

走馬灯を見ることさえも許されない。
肺の中に水が満ちて、重しとなってその身は底へ。
嵐に、言葉に、虚弱な心に。
踊らされ続けた男の末路は実に呆気ないものだった。

男の遺体が発見されるのは、きっとずっとずっと後の事になるだろう。
(@8) 2021/07/11(Sun) 18:06:46

【人】 被虐 メイジ

>>32 【手術室】

「……、……そう」

ぽつり。消え入りそうな声が零れた。
ロクの話を戯言と思うこともできた。
だけれど、どうしてもそう口にする
友達が容易に想像できてしまうのも事実だった。

「……バカじゃないの」


だから、八つ当たりのような言葉を吐く。
言い表せない感情を拳に込めて握る。

「どこまでイイコぶってるんだ、あいつ」

「じゃあなんだよ……素直に"オレのために食料になれ"
 って言えばよかってことかよ……」

皮肉なものだ。
自分は最後まで"すごくて、いい友達だった"という
夢を見させたまま、彼を殺そうと決めたのに。

メイジは自分勝手な人間だった。
(34) 2021/07/11(Sun) 18:48:20

【人】 被虐 メイジ

>>33 >>34 【手術室】

「どいつも、こいつも──……」

何への怒りなのか、自分でもわからない。
フジノを、傍らに横たわる彼を一瞥して、またロクを見る。
どうせなら恨んで、そして許さないで欲しい。
悪いことをしたのだから。
けれど、ロクの続く言葉を聞いて。
それもひとつの罰なのだろうかと、思った。

「……バカなのはオレだ」


ふらりと少し覚束ない足が動く
そのまますとん、と手術台の前の椅子に座った。

「そんなの言われなくたって生きてやるよ。
 生きて、背負って、やるよ……死ぬまで」

メイジは、膝を抱えて小さくなった。
(35) 2021/07/11(Sun) 18:53:31
ロクと話をしている。結構、かなり、ながく、ずっと。

タマオは、己は死んでいるが、生きていると言えると考えている。
(t12) 2021/07/11(Sun) 19:53:03

タマオは、死にたくない。
(t13) 2021/07/11(Sun) 19:55:45

幸せだ。

療育 クレイシは、メモを貼った。
(t14) 2021/07/11(Sun) 20:46:32

幸せが何よりも恐ろしい。

【人】 焦爛 フジノ

>>33 >>35 【手術室】

フジノはやはり、黙って聞いていた。
どうせ全てを知ることも聞くことも、できないのだろう。
ただ、ここで何が起こったか。
彼らが何をしたか。
自分がどう加担したか。

それらの断片を生きている間、抱えるのだ。
それが生かされたフジノに唯一できることだから。

「……メイジ」

名を呼んで、貴方の傍らにしゃがむ。
丸くなった背を優しく……少しぎこちない手つきで、撫でただろう。
貴方が落ち着くまで、大丈夫だと思うまで、何度でも。
(36) 2021/07/11(Sun) 20:57:46
 




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