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【人】 書生 シキ――曖昧に残っている心の"痕"。 目を凝らし、その継ぎ接ぎへと意識をやる。 最早、大人たちの言葉紡ぎなど興味は無い。 何者の視線も掻い潜るかのように ひっそりと、流れ往く足取りのまま 青年は、三度その姿を隠すだろう。 (17) 2021/07/27(Tue) 20:21:46 |
シラサワは、笑って皆を眺めている。 (a2) 2021/07/27(Tue) 20:29:08 |
【墓】 学徒 蝶間はらり、はらり、一枚、一枚と紙を捲る。 残った項目も、後わずか。 「さて、いよいよ大詰めだ。仕込みは重畳」 はらり、はらり、一枚、一枚と紙を捲る。 学徒は静かに、天を仰いだ。 何とも侘しき、土天上。 「さて、最後に笑うのは如何なるものか……嗚呼、小生は犬死こそ御免だが、盛り上げるには充分な事は起きるとも」 「しっぺ返しを受けるか、悪が笑うか、或いは漁夫の利を得たものがいるか……」 はらり。最後の項目で、指が止まる。 (+6) 2021/07/27(Tue) 20:45:55 |
【墓】 学徒 蝶間「正鵠を射る者は、必ず現れる。さて、汝は如何なる事象なりや────?」 学徒は、問いかけた。 うすら笑いを浮かべたまま、有終を待つ。 ……嗚呼、其れにしても、だ。 「可惜夜とは、良くぞ言ったものだ……─────。」 学徒は静かに、本を閉じた。 (+7) 2021/07/27(Tue) 20:50:09 |
【人】 よろず屋 シラサワ「祭りも終わりやなぁ。」 男は最後まで、笑っている。笑ったまま。 「……綺麗な花火、見れるとええな。」 彼岸花 を一輪、拾い上げて。 (18) 2021/07/27(Tue) 20:52:11 |
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