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【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志扉を見上げた。 個室と付く以上、それなりに高い。 手は……届かなさそうだ。 「……そうだけど。」 壁も厚い。蹴破れる訳がない。 周囲を見渡す。 個室の近くに手洗い場が目に入った。 ……いけるか? 「何か胸騒ぎがしたんだよ、 あー……自意識過剰とでも、何でも言って良いんだけど、」 立ち上がる。 靴を脱ぐべきか迷って、結局そのままシンクへ足を掛けて、階段のように登る。 この高さからなら、きっと。 「貴戸が俺を心配して、探しに来ない訳がないだろ、 ……っと! 」足へ力を込めて、壁の上部へ飛び付いた。 バン!!!と大きな音が、振動が起こる。 → (-164) osatou 2021/09/25(Sat) 22:01:11 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志ぐっと息を飲み、自重を腕で持ち上げ、腰痛すら無視してよじ登れば 仕切られた個室の内部が見下ろせる。 後は便座の蓋目掛けて飛び降りれば 貴方が座り込む個室への侵入が叶う。 ばき、と破損音がするかもしれないが、今はそんな事どうでも良い。 そうして、すとん、と、貴方の目の前に降り立てば 達成感から、深めの溜め息。 「……お待たせ」 初めてこんな無茶をした。 腰は鈍痛を訴えるし、衝撃のせいか足はびりびりする。 手を、差し出す。 貴方はこれを取っても振り払っても良いだろう。 (-165) osatou 2021/09/25(Sat) 22:01:45 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁物音がする。 「……暁?一体何を」 貴方の話も気になるが、ただ話をするだけにしてはやけに騒がしい扉の外にばかり意識が向いてしまう。 空気を震わせんばかりの衝撃音。実際、扉に寄りかかっていたものだからその振動はこちらの背中へも伝わってくる。 「……あっ、暁!待て、お前は今、体、が…………」 普段ろくに表情を変えない少年が大きく目を見開いて上部を仰ぎ見る。そしてその視線は、飛び降りる貴方と一緒に地へと落ちた。 見慣れた青。見慣れた紫。 恋焦がれていた人が、目の前にいる。 「…………ぁ」 ▽ (-166) もちぱい 2021/09/25(Sat) 22:32:11 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁貴方の手を振り払う選択肢など存在するだろうか? 震えながらも手を伸ばし、求めていたものを掴んだならば。力の限り自分側へと引っ張るだろう。 貴方を受け止めて、両腕を回して抱きしめる。頭を揺らして何度も何度も貴方に擦り寄った。 「お前、体まだ辛い筈なのに、だから……、休んでいてほしかったのに、だから、ここでやり過ごそうとしていたのに……お前には、安静にしていてほしくて……っ」 声色に必死さが滲む。胸が痛い。胸が苦しい。 これ以上距離が縮むことなんてない筈なのに、それでもひたすらにぎゅうぎゅうと抱きしめる。 足りない、足りない、こんなものじゃ全然足りない。 貴方が欲しくてたまらない。 「すきだ、暁……すきだ、すまない、すまない…………」 「すき」と「すまない」を繰り返し続ける。 「だめだ」、「いけない」を交互に口にした、貴方が想いを伝えてくれた日の様子と似ている。 あの日と決定的に違うのは、どれほど罪悪感が胸を締め上げても貴方からは離れようとしない点だ。 欲求を邪魔する自分の理性は、熱によって輪郭さえも見当たらない。 ただ自分の腹の底から湧く想いのままに、貴方を求め続けている。 (-167) もちぱい 2021/09/25(Sat) 22:32:39 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 4432 貴戸 高志見下ろす先、眉間に寄った皺が視界に入り。 けれど、何も言われないのであれば、わざわざ言及することはなかった。 よい感情を持たれはしなかったのだろうと察しはついたが、 今更それを不快に思うこともなかった。 面倒ではないよ、と返しながら、散らばる長い髪をひと掬い。 さらりと指の隙間に零し、形ばかりの問いかけを落とす。 「俺こそ、謝るべきか?」 吐息は笑んでいた。揶揄いといえば聞こえがいいだろうか。 「お前、好いた奴がいるんだろう」 (-168) 榛 2021/09/25(Sat) 23:06:14 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 8435 黒塚 彰人「いる」 恥じらうこともなく堂々と返した。貴方が戯れのように触れてきても、少年の視線は欠片も揺らがない。 「だが謝罪は不要だ。謝るくらいなら誘うな。 それに俺も割り切っている。この企画に参加した以上、俺も相手も他の誰かと寝る可能性があることを」 溢れた吐息に含まれている笑みには嘆息で返し、此方もまた相手へと手を伸ばす。 「だから、これは勉強の一環とさせてもらう。 お前もそれでいいだろう?年頃の少女であれば胸を高鳴らせるような動作を先程からしているが……その実、こういった行為にさして興味があるようにも見えないしな。 なんだか"俺"を見ているようだ。 」最後の言葉は独り言のつもりだった。 拾おうと思えば拾えるし、気に留めなければすぐに宙へと溶けてしまうような些細な一言。 頬を滑らせ、指でそうっと目元を撫ぜる。小豆色の世界の中に、欲の無い黒い光が二つ。 (-170) もちぱい 2021/09/26(Sun) 1:01:47 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志わ、と小さく声を漏らす。 壁一枚の距離すら、 鍵を開ける時間すら惜しくて体が動いたけれど 余計な事をしただろうか、と。 擦り寄る貴方の頭へ手を伸ばし、髪を弄ぶように撫でる。 「あのな、そこまでヤワな体してないからな。 貴戸に何か我慢させるよりは、ずっと良い。 ……やり過ごすって何だよ。」 また何か、一人で背負い込んでいるのだろうか。 だとしたら、来て良かった。 「……放っておけないだろ。 俺はずっと前から お前の事見てたんだから。」 様子がおかしい事ぐらい分かる、と 抱擁に応えるように、 此方も腕を伸ばし、抱きしめる。 「……良いよ、 好きにしろって言ってるだろ。どうしたい?」 (-171) osatou 2021/09/26(Sun) 1:10:59 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「……また、媚薬のようなものを……口にしてしまったみたいで…………、でも、鎮めるのにお前の手間をかけさせたく、なくて……」 自身の髪に触れられるたびに、抱きしめられるたびに、言い表し難い温かさが胸から湧いて全身へと巡っていく。 ……そして、甘い幸福感とは程遠い、どろりと重たい情欲も。 貴方に触れたい。貴方と繋がりたい。 大好きな貴方を感じながら、貴方で体をいっぱいにしたい。 余計な感情が入る隙間もないくらい、貴方と気持ちよくなりたい。 「暁、あかつき」 泣きたくなるような必死さを滲ませていた声が変質する。 媚毒に侵された少年はかすかに頭を揺らす。 フードの奥。髪の下。重なるベールをかき分けて、辿り着くは貴方の耳。 「……お前は何もしなくていい。俺が動くから。 だから、だから──」 柔らかくキスを落としたかと思えば、かつて貴方が与えてくれたような甘噛みにも似た戯れを耳朶に行ってみせる。 少年なりの精一杯の誘いだった。落ち着きも冷静さもかなぐり捨てて、たどたどしくも貴方を求める。 「──お前がほしい。お前の熱で、抱かれたい」 最後に一つ、そっと囁く。 (-173) もちぱい 2021/09/26(Sun) 1:44:28 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志貴方が言葉を紡ぐのを、相槌を打ちながら聞き入れる。 自分に向く感情の、どれをも否定しない。したくない。 「……こ、高志。」 貴方の縋るような声色は、次第に熱を灯すような艶っぽいものへと変わっていき 耳を弄ばれれば、ずくんと体の芯が疼く。 「んっ、………うん、」 想い人にここまで求められて、なんとも思わない人間は居ないだろう。 何よりそれが、長い片思いが実ったものならば。尚更。 「………がんばる。 俺で………俺と、気持ち良くなって、……欲しい。」 出来ることはしたい。 全部任せ切りは嫌だ。これは愛を確かめ合う行為なのだから。 貴方にしてもらった時、どうしていたか。どうすれば良いか。 ぐるぐる頭を回しながら、一先ず衣服を脱がそうと思案。 二人の境目に腕を割り込ませ、ネクタイからシャツ、ベルト、ズボンと 貴方がしてくれたことを少しずつ辿っていく。 (-174) osatou 2021/09/26(Sun) 2:18:55 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁高志。 「……っ、……」 好きな人の好きな声が、自分の名前を呼んでいる。 とろりと蕩ける瞳が柔らかく弧を描く。 はあ、とこぼれ落ちる吐息は瞬きする間に溶けていなくなってしまったけれど、確かに嬉しげな笑い声を含んでいた。 服を一枚一枚剥いで、剥がれて。未だ首から肩にかけて赤く咲き続けている貴方の愛が露わになる。其処をひやりとした空気に撫でられるだけでたまらなく気持ちよかった。 「すぐに、繋がりたい……けど、流石にはいらない、から……少し待っててくれ……」 隅に追いやっていた鞄に手を伸ばす。何度か使用して中身の減った潤滑剤とゴムを取り出し──ついでに、密かにカメラの電源を入れた。 体を起こし、首輪にも見えるチョーカーだけを纏った裸身を晒す。下腹部にある自身の昂りは期待に震え既に僅かに頭を上げていた。 「…………っ、は……」 潤滑剤にまみれた指を己の後孔に突き入れる。何度やっても拭えない異物感を、きつく目を閉じ唇を噛み締めることで耐え忍ぶ。 (-175) もちぱい 2021/09/26(Sun) 2:40:13 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志ここが何処かも忘れて、 準備を進める貴方をぼんやりと眺めて、は、と息を漏らす。 「……………エロいな。」 抱かれる側の時は齎される快感を受け取ることに精一杯で、 そう考える暇すら無かったが こうして眼前に肢体が晒されて、自分と繋がる為にこうして…… かぶりを振る。 自身が昂り立ち上がるのを感じて、 なんとなく童貞丸出しで恥ずかしい。 「………、」 待てと言われても。 それは生殺しというやつでは無いのだろうか。 そろりと首元に頭を埋める。 赤い痕をなぞるように優しく歯を立てて、噛む。 貴方が拒まないならば、白い刃は留まるところを知らずに そのまま暫く甘噛みを繰り返すだろう。 (-177) osatou 2021/09/26(Sun) 3:06:49 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁首元に顔が寄せられる。胸が激しく跳ねる。 唇が肌に吸い付く。自然と息が上がる。 歯が沈み込む。ぱちんと頭の奥で何かが弾けた。 「……っ、ひ、ぅあぁッ!」 痛みと快楽がないまぜになった痺れが走る。 たまらず悲鳴にも似た、けれど確かに悦びを感じている嬌声が喉奥から飛び出した。 後孔に埋めた指も予定通りの動きが出来ず、肉壁を不規則に擦り上げては体を捩る。 「あかつき……っ、そこ、ああ、いい、きもちいい……っ」 熱にうなされた病人のような、地に足つかないふわふわとした口ぶりで「あかつき」と繰り返す。 普段きっちりと隠されている首筋は、貴方の手によりすっかり性感帯と呼べるほどに弱くなってしまった。一度も直接触れていないのに、首への刺激と後孔の準備だけで半分以上勃ち上がっている。 薄い壁で区切られた狭い個室。温度が上がり始めたその空間が、蕩けた声と水音で満たされていく。 「あかつき、欲しい、おまえがほしいんだ……」 手が空いていないから、それ以外で貴方に甘える。 首元に埋まる頭の天辺に口づけを落とし、はしたなく腰を揺らめかせる。もう普段の知性のかけらはどこにもない。 これだけ密着しているのなら、少しは貴方の熱の具合も分かりそうだが、今どうなっているだろうか。 (-178) もちぱい 2021/09/26(Sun) 3:28:57 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志刺激する度に反応を示す貴方が可愛らしい。 いちいち名前を呼ぶ貴方が好きだ。 自分によってどろどろに惚ける貴方が愛らしい。 いっぱいの庇護欲と、同時に苛めたいような気持ちも湧いてきて、また首元を噛む。離して、間を開けて噛む。 ……こんな感情は初めてだった。 自分によって淫らに開発され、 自分によって快楽を貪る姿に───やけに唆られる。 貴方のこと以外は、今は思考の内に無い。 そっと唇同士を重ね、啄むような口付けを落とす。 「……欲しい、か。おれも……俺も、」 視線を落として、貴方の指先へ。 長い指が出入りするそこに、自分の物が入るのかと想像すれば 既に主張している昂りが更に張り詰めて貴方の下腹部へ存在を示す。 「…………、……、 もう……良いか? まだだめか?」 待てと言われているから。 お預けが解かれるのを、 今か今かと熱い瞳で貴方を見つめる。 (-184) osatou 2021/09/26(Sun) 4:13:34 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁捕食される悦びを知ってしまった体は絶えず戦慄き続け、幾度も肌を玉の汗が滑り落ちていく。跳ねる体に合わせて震える昂りは涙を流すように先走りを零し続けた。 「ん……。ふふ、あかつき」 快楽に溺れ続けていた少年であったが、想い人から唇を重ねられれば嬉しそうに口元を綻ばせて笑みを咲かせた。浮かべるそれも最初に比べたら随分と深くなった。 己の内側に埋めていた指を引き抜く。窄まりを暴いていた数本の指同士をこすればはしたない粘着質な水音が生まれた。 てらてらと濡れる指をそのまま貴方自身へと移動させる。幹に指を絡めて裏筋をくすぐり、上下に擦って先端をくちくちと弄って可愛がる。 貴方の昂りを高めながら「楽にしてすわって」と熱い吐息に混じりに囁いた。 もし貴方が従うのなら、座る貴方に跨るだろう。もし他の姿勢を求められても、恥じらいも躊躇いもなく、ただ貴方を求めて大きく脚を開いてみせる。避妊具も取り出していたけれど、それすらも頭から抜け落ちてしまっていた。 「ああ。俺も我慢ができない。 あかつき、暁………… ……お前をたくさん求めるのを…… …………どうか許して」 数度、後孔がはくはくと震えた後。 貴方を求めて、自分から熱を飲み込もうとする。 (-186) もちぱい 2021/09/26(Sun) 5:00:39 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志あの澄ました顔を、すっと引かれた線のような眉を綻ばせている。ほとほと先走りを落とす程に感じている。 乱れる貴方の姿はあまりに扇情的で 見せ付けるように、聞かせるように行われる所作全てに目が奪われてちかちかする。 ごくり、生唾を飲んで はー、と、深めに息を吐いた。 「ッ、う、う……!?」 性器を弄ばれすぐに達してしまいそうで腰を引く。 言葉にしないのは、抵抗しきれない程に昂っている証拠だ。 座って、と促されればその通りに。壁へ背をもたれるようにして、跨る貴方を受け入れる。 変な行動をして貴方の身に傷を付けたくない。無理をさせたくない。 受け入れる側の大変さはよく理解している。 「高志、」 貴方しか見えない。 貴方以外いらない。 嗚呼、今までずっと言えなかった言葉がこんなにするりと吐き出せる。幸せだ。 「……好きだ」 ゴムの事にまで気が付く筈もなく 落とされる後孔へ、中へ中へと割り込んでいく昂りに釘付けになりつつ 貴方へ手を伸ばし、腕の中に閉じ込めた。 (-187) osatou 2021/09/26(Sun) 5:54:16 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁早く、早く貴方と繋がりたい。 心はこんなにも急いているけれど、体は未だほんの少しだけ怖気付いているのか飲み込むペースはゆっくりで。もどかしさに眉根が寄せられる。 少しずつ飲み込んで、最奥まで貴方を招き入れて。同時に名前を呼ばれながら貴方の腕の中に閉じ込められれば、それだけで…… 「ぁ、──ッ!」 貴方の熱を包む内側が激しく痙攣した。続いて長身もびくびくとひっきりなしに跳ね上がる。けれど下腹部にある性器は硬く反り返り存在を主張したまま。吐精を伴わない女のような絶頂に至ったことを示していた。 体が熱い。心が熱い。 本当は今頃冷たい個室で虚ろな感覚を抱えながら一人慰めていた筈なのに。 本来なら自分はただ狭い箱庭の中で偽りの自由に浸って満足していた筈なのに。 「……ぁ、あかつき、あかつき…… 俺も、お前が、……っ」 今この身に訪れている感覚全てが愛おしい。 今こうして貴方と寄り添う状況が愛おしい。 もう手放せない。もう戻れない。 堰を切って溢れ出す。 表に出る事なく封じ込めていた感情たちが。 温められ、溶けて、それはまるで澄んだ雪解け水のように。 はらはらと、小豆色の瞳から涙と共にこぼれ落ちていく。 ──ああ、幸せだ。 「…………好き」 ▽ (-189) もちぱい 2021/09/26(Sun) 9:36:20 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁藤色が舞う。 よく手入れのされた髪がしっとりと濡れ、普段より重みを持ったままぱさぱさと白い肌を打つ。 締まった腰が淫靡に跳ねては激しい水音を奏でて耳を犯し、深く交わっている事実を突きつけられては悦びに打ち震えた。 「は、ぅあっ、すき、すきだ、あかつきっ……んっ、ん、……ぁあ……ッ!」 一度箍が外れてしまえばもう駄目だった。 受け入れる側が自分である為か、相手を抱いた時よりも大胆に、そして容赦なく快楽を貪っている。 己の体にかかる負担など初めから気にしてなどいない。無理をした後のことなどどうでもよかった。今貴方を味わい尽くすことだけを考えて、一心不乱にはしたなく体を揺らし続けた。 この身を穿つ貴方の熱を内側の肉全てで包み、抱きしめ、しゃぶり、形を覚え込む。 何をしても気持ちが良い。ひたすらに耽溺していたけれど、ふと小豆色の瞳にかすかに理性が戻る。相手は気持ちよくなってくれているだろうか、と。 (-190) もちぱい 2021/09/26(Sun) 9:37:45 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志瞳を見開く。待ち侘びた、繋がる感覚。 挿入の瞬間はどちらの立場でも、いつだって慣れない。 「ふ、ッ……!」 貴方が跳ね、自分の中心を貪る度に湧き上がる興奮。 言葉にしなくても貴方の肉壁に収まるそれが温度で、硬度で主張している。 今だけは、後のことも、 それから密かにカメラが回っていることも、何もかもが思考のうちに無く、ただ自分の腕の中で激しく痙攣し、乱れる貴方の虜になっていた。 あつい。 ぎゅうぎゅうと快楽に溺れ、欲のままに精を求める貴方の中が、貴方が、燃えるように熱い。 ほとりと落ちゆく涙を、舌でぺろりと舐めとった。 「それ、なに、ッ……えろ。 おれも……すき、好きだ、好き、」 これでも男の端くれだ。 初めて人を抱く──と言っても殆ど貴方に任せきりだが──行為は初めてで、欲に濡れた紫色がぎらぎらと光って貴方を映す。 もっと乱れさせたい。もっと声が聞きたい、もっと動きたい……そんな支配欲が余計に膨らんでいく。 → (-194) osatou 2021/09/26(Sun) 13:32:41 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「きど」 抱きしめたまま腰を持ち上げ体重を前に掛けて、狭い個室内で貴方を地面に押し倒す。 貴方の背に回る腕が床の冷たさを感じて、藤色が窮屈そうに散らばる。 「したい」 そんな景色すら、自分を煽る要素になる。 はー、といっそう荒く、息を吐く。 「いいか?」 答えも聞かずに腰を動かし始めれば、欲の赴くままに貴方を貪り、捕食するように内壁を一心不乱に掻き回していく。吐精が近い。貴方と気持ちよくなりたい。 容赦なく貴方を攻め立てる様は、以前の貴方を参考にしているとはお世辞にも言えない。 「はー、は、……っう、うう、う……、」 ぐ、と指先に力を込め、きつく貴方を抱きしめれば、 その腹の中へ白濁を吐き出すだろう。 (-195) osatou 2021/09/26(Sun) 13:34:02 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁涙を舌で掬い取られてくすぐったそうに小さく笑んだ。淫欲満ちる空間の中ではかえって異質だと呼べるほど無垢な笑みだった。 相手が必死な様子で「好き」を繰り返すたびに呼吸が止まりそうになる。今ここで死んでしまえたなら、これ以上苦しむことなく幸福なままに終わることが出来るだろうか? 馬鹿な考えだと一蹴して、すぐに捨てた。自分はこれから貴方と共に生きるのだから。 だから、俺は──…… 「……っ、あかつき……っ?!……ぅ……」 一瞬僅かな思考を別のことに攫われているうちに体勢が変わる。視界が回り、押し倒されたと認識するよりも先に床の冷たさからくる刺激で脳も腹の底も無遠慮に乱される。 そこからはされるがままだった。 穿たれ、貫かれ、貪られる。 元々首という生き物としての弱い部分を責められ善がる体に仕上がっていたのだ、多少の苦痛などかえって欲の火を燃え上がらせる薪でしかない。 ▽ (-196) もちぱい 2021/09/26(Sun) 14:37:39 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「ひッ、ぁあっ、ぅあっ……いい、いいッ! あかつきの、あかつきの好きなようにして……っ!おれは、おれはお前のものだから……ッぁ、あっあっあっ」 誰と寝ても、貴方を抱いた時でさえも。声をなるべく押し殺していた少年はかすれた声を上げ続けた。 雄としての矜持さえもかなぐり捨てて、自分は貴方のものだと口走るだけで気持ちがいい。 被食者となった少年は蹂躙される悦びに侵され、もっともっとと自ら体を差し出し強請る。 求められている。 その事実が脳髄まで甘く溶かしていき、つられるように熱を受け入れる内側がきゅうと啼いて相手の猛りを締め上げた。 「……ふ、ぁは……あかつき…………」 抱きしめられ、己の最奥に熱いものが注がれる。 それに合わせて腕を回して抱きしめ返し、長い足も貴方の腰に絡めるように巻きついて体を寄せた。 自身の胎が、喜ぶように蠢いて貴方の精子を飲み干していく。 満足そうに微笑んで、自身もまた張り詰めていた兆しから熱を解き放ったのだった。 (-197) もちぱい 2021/09/26(Sun) 14:38:25 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志自分の腕の中、自由のきかない狭い場所で動物のように求め合い お前のものだと全身で主張する貴方に、ぺろりと舌舐めずりをしてその通りだと内側から自分で満たしていく。 「ッ、……っ、………、……!」 欲を吐き出す感覚がどうにも心地よくて、出し終えれば精を擦り付けるように何度か動き、それからは貴方の胸元に顔を埋めて、余韻を堪能していた。 「きど………」 名残惜しげに、ゆっくりと引き抜く。 「はぁ…………きど、」 顔を上げて、小豆色を見つめる。 「ごめん」 達し、熱が引けば、 ゴムを忘れた事──そもそも持ってきてすら居ない事実、そして貴方の言葉を無視した事、色々な事柄が押し寄せ思考を圧迫してくる……所謂賢者タイムである。さあ、と冷や汗が出てきた。 一先ずは貴方を狭い場所から引き上げようとするが、貴方の熱は引いているだろうか。 (-198) osatou 2021/09/26(Sun) 15:29:48 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「んっ……は、ぁ……ふふ」 擦り付けるように内部を行き来され、名残惜しそうに引き抜かれ、最後まで余すことなく貴方の熱を味わうことになった体は刺激に敏感になっているのかびくびくと小さく跳ね続けた。 咥えていた陽芯を取り上げられた後孔もまた未練がましく小さく口をはくはくと開けては閉じてを繰り返す。 「あかつき……」 少年は暫く絶頂の甘い痺れから降りれないまま惚けていたが、貴方の謝罪を耳にしてようやく理性の光を瞳に宿す。 「……」 呼吸を調える。 「…………暁」 大人しく引き上げられる。 赤みが残る肌を汗や涙、唾液など様々な体液が滑り落ちていくし藤色の豊かな髪はあちこちに張り付いてしまっている。少年の肉体は情事の余韻を隠すことなく纏っているが、そんな事も気にしないといった様子で貴方を見据える。 ▽ (-203) もちぱい 2021/09/26(Sun) 16:59:48 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「謝るな。俺が欲しいのは謝罪ではなくお前が問題なく過ごしている姿だ。 むしろ万全ではないお前に無理をさせた俺の方こそ謝るべきだが、優しいお前のことだ、お前もまた俺の謝罪を必要としていないと推測する。 だから俺は礼を述べよう。 ありがとう気持ちよかった」 すっかりさっぱり少し前までのえっちな空気が消えている。残念な受けである。 はきはきとした喋り方は戻っているし、張り付いた己の髪をつまんでは後ろに流す指先もふらついていない。下腹部の熱も治まっていた。これなら一人でも後始末を終えて部屋に帰ることが出来そうだ。 (-204) もちぱい 2021/09/26(Sun) 17:00:19 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「あれっさっきまで 俺の腕の中に居たエロい貴戸は!?」 居なくなった。 「ありがとう畜生俺も気持ちよかったです!」 素直。 「……俺も、片付けとか、する、ので。 お前は先にシャワー浴びたりとか、 して来た方がいいと思う……。」 床には鞄や衣服が放られているし 便器の蓋はやっぱりちょっと割れてるし 思い切り蹴ったドアも心配だし やる事が多いな、と、くらくらする頭を押さえた。 あれだけ動けば無理もない。 「あ……いややっぱシャワーも手伝う……。」 鈍痛や倦怠感を引きずりつつ、 貴方が最優先だと言わんばかりにゆるりと壁に手をついて立ち上がった。 (-205) osatou 2021/09/26(Sun) 17:44:05 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「エロ?よく分からないが俺は俺だ」 ああ〜だめだこいつよく分かってな〜い! 「そうか。俺だけ気持ちよかったらどうしようと思っていたから何よりだ。 ……お前にだけやらせるのは納得いかない。二人で片付けよう、暁」 己のこめかみを桜色の爪がとんとんと二度小突く。自身への異能の使用だ。痛覚を遮断して立ち上がった。 とっくに元の調子に戻っているが、少年の内腿を濡らす白い残滓が先ほどまでのまぐわいは夢ではなかったと知らしめるように音もなく滑り落ちた。 少し屈んで鞄に手を入れる。何食わぬ顔でカメラの録画を止めた後、タオルを取り出した。 「……シャワーも手伝ってくれるのならば、いっそ二人で風呂にゆっくり浸かった方が俺は嬉しいのだがな」 そう返した後、何食わぬ顔で身支度を整えたり後始末を行うのだった。 ▽ (-206) もちぱい 2021/09/26(Sun) 18:22:19 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁ちなみに。 義務付けられた映像に関しては。 「…………暁には悪いがな。 俺は、一度も自分のことを善良な人間だと思ったことはない。 自分の益の為なら平気で様々なものを利用する人間だ。心が痛むなんてことはない。 …………すまないな」 貴方が席を外している時間、そっと撮影機器を取り出して中身を確認しながら独り言つ。 手の中には"自分はお前のもの"と口走りながら淫蕩なひとときに溺れる己の姿がある。自分の姿を見ても何の感情も湧きはしないが、その下で快感を受け止めてくれる想い人の反応はたまらなく可愛らしい。 覗き見したいならすればいい。 此方も此方で、己が世界で一番大切にしたいものを見せつけて外の人間たちに知らしめてやる場として利用するだけだ。 自分は闇谷暁ただ一人のもの。 この狂った宴の期間中誰と肌を重ねようと、この想いだけは絶対に揺らぎはしない。 ──其れを、目に焼き付けろ。 「……」 画面の向こうの想い人を指でなぞり、それから少年はカメラの電源を落とした。 (-207) もちぱい 2021/09/26(Sun) 18:24:28 |
貴戸 高志は、今も南波に投票したいと思っているぞ。お前ならいいものが撮れるのではという根拠の無い期待だ(?)。 (c44) もちぱい 2021/09/26(Sun) 18:31:20 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 4432 貴戸 高志「そうか」 返す言葉は素っ気ないものだった。元より謝るつもりなど一ミリも無かったのだろう。そう覗える――誘いに乗ったのはお前だものな、と。語調、眼差し。纏う気配で告げるふてぶてしさ。 瞬く。暗い色が隠れて、ふたたび露わになり。揺れる睫毛が爪の先を掠める。 「“勉強”。……生真面目は変わらないな、高志」 後ろ手に脱いだ上着を、ベッドの下へ落とす。 これ以上の言葉はいらないだろう。そう思いつつも、独りごちた音を拾いあげてしまった。 目元を撫ぜるその手を取り、指先に口づけ。そうして独り言を落とす。 「俺と、似ているとでも?」 (-211) 榛 2021/09/26(Sun) 18:48:20 |
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