「……きっと君の痛みを、完全に同じ視点で見る事は出来ないのだとおもう、けれど。それだけで諦めたくない。
俺は、君にちゃんと寄り添いたい。だから沢山知りたいんだ、苦しいことも、嬉しい事も」

理解したい。貴方の心を、少しでも守りたい。
祈りながら、誓いながら。貴方に寄り添う。


「…アスカ、俺は、此処に。君の傍にいるよ」


今、この月明りは貴方の為だけに。

「あんたの事は『似た者同士』で『囚人』だから、まだこう……なんつうか、信じられるんだよ。それに深刻な雰囲気で謝りに来てんだ、そういう心算じゃなかったっての分かるし。……もし、本気で裏切って楽しんでたってんなら、そうはならねえし……」

グラスに酒を注がれれば、自分のグラスを軽く持ちあげ、それを小さく揺らし「乾杯」と告げる。

「マジか。殺れっつった理由は違えけど、僕と同じ事してんじゃねえか。……それで何か変な様子なのか？」

もしもあなたが主人から、青年の『一度目』の死について詳細を尋ねていたならば、思い当たる節があるかもしれない。ないかもしれない。

……そして、その主人に会われたか、と聞かれると。
少しだけ間を置いてから口を開く。

「…………、ああ。ついさっき。」

「……、僕は、自分を"ひと"だと、思ってる、けど。
　でもそれは、きっとバケモノと近いぐらい、汚く醜い感情で動いてるって意味で、死にたいだの狂いたいだの思うぐらいおかしくもなってて、あんたが泣かせる程辛い事をさせてまで寄り添う事を証明してくれてるってのに、まだ手を伸ばすのが怖いって言う程に自分勝手で、それでも世界に叛逆したくて、……う、なんで、なんでこんな僕に、罪人でもなけりゃ優秀な能力も持ってるような、汚くも醜くもないだろうあんたが、……、そんな風に言われたら、……言われたら、」

壊れる事が赦されない、壊れかけの"ただのひと"は、自らの毒と涙をボロボロと零して泣いている。

あなたを呼ぶ声色は、まるで甘える事を初めて知った幼子の様に弱弱しく。
あなたを抱き留める腕は、もしかすると少し苦しさを感じる程に強く。

彼は、漸くその手を伸ばして、月明りを浴びようとしていた。
その加減も分からないままに。

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お疲れ様ですニコチンホームズさん。感度46000倍ドッコイ太郎です。一つ相談があって連絡しました。



その場合、ニコチンホームズさん、魔女役職の方(ロールで判明しました)、襲撃したアマノさん(ロールで判明しました)、ミズガネさんと関わり深いチャンドラさんに連絡を入れてPLさんにダメージがないか確認するつもりです。一人でもNGが出たらやめておきます。魔女さんに断られても不実行となります。

最悪ですね。

相談は以上となります。読んでいただきありがとうございました。

「ええと、看守殿に聞いた話ですと…」
「上官に当たる人は皆別の監獄船へと連行、もしくは既に凍結刑を受けているか、
　別国の兵に殺害されていると聞いております。拙程ではありませんが、相応に凶悪とされているようです」
つらつらと。その言葉に悲哀や怒りなどはなく、聞かれたことをそのまま。

納得についての言及には、しばし悩んでから。
「…拙の国および船団は、既に滅んでおります。いたであろう父と母の顔もよく覚えてはいません」
「やらなくてはやられる、という点では納得していたともいえます。結局は、何も無くなってしまったようですが」
「考えるとすれば、もしも拙が戦わなくてよかったのなら、でしょうか。想像もつきませんね」

すこしくらい苦しくとも、この兎は気にせずに。その声を、想いを聞いている。
小さく相槌をうちながら、貴方をしっかりと抱きしめたまま。

「ずっと、苦しくて辛い想いをしてたんだもの。怖くなっても、仕方ないよ。
大丈夫、俺は待ってるよ。ううん、たとえ…君が、俺の手を取らなくても、いいんだ。

それでも、俺は、ここに居る」

「君が、ひととしてあれればいいと祈るのは、最初から俺の勝手なんだから」

「……それに。俺の手をとったら大変だと思うんだよね。
俺ね、寂しがりだから。うるさいかも」

すこし悪戯っぽくわらってそう付け足す。だから、自由でいいのだと。
この檻の中。恐ろしい想いをしながら手を取ることまで強制してしまいたくないから。

「……信じられると面と向かって言われるのは、面映ゆいな。ありがとう、乾杯」

男はあなたを倣って軽くグラスを持ち上げ揺らし、それから喉奥に一口分を流し込む。

「君も望んで殺されたのか。……君を殺した後、初めてお会いしたチャンドラ様は余裕を失われていたな」

主人から聞いたのは、あなたを殺したことと、どう殺したかだけだ。あなたから直接聞いていたことを思うにそう傾くだけの理由があったのだろうと男は思っているので、あえて聞くのはどうにも躊躇っている様子だ。

「そうか。……チャンドラ様から、我等に関係する夢の話は聞いたか」

あの強くて弱い主人が夢見ていたこと。自分達ともに笑い合うなどというささやかな夢のことだ。

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ニコチンホームズさんお返事ありがとうございます、感度83000倍ドッコイ太郎です。

お返事ありがとうございます。それでは関係者に相談してきますので、結果が分かり次第早めにお知らせします。

訪問時のことも了解です。私もさほど経験がありませんが、提案した身として全力でお手伝いする所存です。
ひとまずミズガネさん、そしてニコチンホームズさんが何をしたいか希望などはあるでしょうか？
PL的にはニコチンホームズさんの性癖に合わせた殺害やエッチを一緒に考えようかなと言う気持ちでいます。プレイの内容以外にもこういうロールがしたい！などありましたら遠慮なく仰ってくださいませ。

こちらからは以上です、感度48000倍ドッコイ太郎でした。

あなたが牢獄の中にいる時間。
控えめなノックの音が、牢の外から聞こえる。

「……ニア」

普段からよく聞いているであろう、普段より少しトーンが落ちた声が聞こえる。

「――――！！」

ノックの音。あなたの声。
……それよりも前、聞き慣れたあなたの"足音"で肩が跳ね上がる。

バンはまだ戻っていない。左脚を引き摺って、部屋の扉を開けて、

「…………、みず、がね、」

普段とは違う声を音にして。立ち尽くす少女はあなたの名を呼ぶ。

扉が開かれ、あなたの顔を見て。
まずはあなたが居たという安心感、次にあなたの様子と声色への不安感。

……バンが居ないな、と思った。

「話するっつったのに『起きて』からまともに話せてねえなって思って。それと、全然姿が見当たらねえから。気になった。
　……大丈夫か？」

左脚を引き摺り、あなたの前まで歩み寄る。
目の前まで歩いて。止まって。あなたの肩に頭を乗せて。

「…………、ミズガネ、居た」
"だいじな探しもの"が見つかり安堵する感覚。

いつもより大きな震え。大丈夫とは言えなかった。
……余裕が無い事は見て取れるだろうから。

一先ずは、立ってる所を見られたくないから入って、と。
小さく、小さく音にした。

「…………。」

黙ってその説明を聞く。述べる言葉はあなた自身の事だろうに、とても説明的で客観的に聞こえる。
思えば、あなたに対して何度もバケモノを見る様な扱いをしたにも関わらず、こうして話しかけて来ているのだ。怒らないにしたって、そんな扱いをする相手には忌避感を抱くのが『普通の人間』の筈だ。

……けれど。

「……あー。なんか、てめえの事誤解してたかも。
　意味わかんねえし怖えし近寄らんとこ、って思ってたけど……何つうの、普通の人間らしさを探そうとして、てめえ自身も何か色々やってんだな、って」

「……、傍に居て、欲しい。いや、傍じゃなくてもいいから、居てくれりゃそれで、それで、いい。だから、」

あなたに向けて伸ばした手を握る事が出来るのか、それは青年にも分からなかった。

「だから、もう少しだけ、こうさせていて欲しい…………」

ただ、ずっと手を伸ばし続けていたあなたに向け。
こういった懇願を、漸く告げる事が出来たのだ。

青年もグラスに口を付けて、一口。詳しい知識は前にあなたに告げた通り、案外この叛逆者にも無いのだが、味や香りは気に入ったらしく満足そうにしている。

「だろうな。さっき会いに行った時泣かれたよ。……泣かせるだけの事、したんだなって思った。
　本当に僕を救おうってんなら、この場で殺せって言って。それであいつは従った。……あいつにとっては、泣くほど嫌な事だったってのにさ。」

少し迷った様子だったが、あなたには『ペット仲間』として、そして似た者同士として。話しても良いのだろうと理由を告げる。
そして、夢の話には首を傾げる。

「……それは、聞いてねえな。」

「…………。ああ。」

拒まれなければ、小さくその背を叩く。
見るからに大丈夫では無さそうなあなたの状態に、何かあったのは確かだが。……その要因の一つに自分が有るのだろうと思い、少し後ろめたさを覚えた。

入って、と言われれば遠慮なく室内に足を踏み入れる。

「……うん、君が落ち着くまで。気が済むまで。
好きなだけ、こうしてるよ」

とんとん、と背をあやす様にたたいてから。
貴方が必要としてくれることを、何よりも嬉しそうに。
兎はまた、貴方を大事そうに抱きしめているだろう。