人狼物語 三日月国


99 【身内】不平等倫理のグレイコード【R18G】

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さて。掃除と洗濯を一通り終えて。

「温泉……温泉かあ。みんなと入るのは少しなあ。僕は構わないんだけれども」
コーヒーを入れながらぼんやり呟く。角砂糖は1つ。ミルクはたっぷり。

首を かくん

 
「それは なにに なりますか?」
 

 塔の何処か ユー

「グレイが みずから シをのぞむから なんですか?」

「それが 人間につきつけられて なにが おこりますか?」
 

 

「 なにか おこります か? 」
きっとなにもおこりません。
 

「ただの イジョウ モンダイコウドウ では?」
「このバで すべきことでは ないのでは?」

「人間にあてた そのクスリは ムイミと」
「当機は かんがえます」

「ムイミは おこなわれるべきでは ありません」
「コウドウには セイカが あるべきです」

「だから あなたが しんじれば しんじるのなら」
「当機は すくわれたことに なります」
「それで モンダイありません ね?」

「そうみえるハズの ジジツが 記録されている ます?」
「おまえさまが そうみないのなら なかったことになります」


 

「それだけです」

 


笑顔でなくなったのは、一瞬。

 塔の何処か ユー


「"死にゆくものを軽んじるな" 
"死者を汚すな"    
"死者の思い出を踏み躙るな"」

「たった それだけのことも できない」
「そんな 人間たちに」

「おまえさまの そのクスリは 
 
「コウカを およぼします か?」
 


 自己満足すら、出来るか怪しい行為なのではありませんか?
 あなたの信じる救いは、きちんとそこにありますか?
 

「ああ、リヤのことも忘れていないさ。
 美味しい昼食をありがとう。

 いやなに、夕食ついでにみかんにデザート作りを
 教えてもらう約束があってな」

なんでもない約束なのだ、と。
グラタンが適度に冷めるまで待ちながら、
『皆で温泉に行く』を楽しみにする子を眺めていた。
そして、ミルクが渦巻き状に溶けていく紅茶に視線を落とす。

「…………心配いらないよ。
 アナのことは、私が連れて帰ってくる」

どこかで、誰かが、対峙していたり。いなかったり。
或いは、他のグレイ達は拠点でお話ししていたり。いなかったり。
何らかの都合の良い、どこかの時間帯。

「本当に温泉旅館なんだなあ」
第三階層。唐突に現れる温泉旅館フロア。道中浴びた返り血はもう塵と消えたころ。特に誰を誘うでもなく、ふらりとやって来た。

昼食の後に一度、アタナシアスの部屋へ戻った。


「さてと。」
作法の良いNPCに転々と混じるエネミー達を手際よく片付けて。あっという間に脱衣場から先を貸し切りにしてしまおう。

「人間を見る機会はいくらでもあるけれど、温泉旅館でゆっくりする機会はないからなぁ」
ゆったりする心づもりだ。それも思いっきり。

ゆったりする前に、ひとつ下のフロアで香りつき石鹸を選んでこようと思い立った。

なにか甘い香りのする石鹸を選んだ。花の形をしている。「ああ、かわいいね」

 塔の何処か ユー


「ソトでやればいいのに」

 ぺい、懇願にも似た訴え
(彼女にはそう聞こえました)

 不誠実とも言えるような、呆れたような声が返ります。

「それか もっと バグとして あつわれないように」
「カノウなかぎり ドリョクすべき では?」

「フツウでないことを うったえるのに コエをあげるのに」
「ココは おまえさまのタチバは あまりにも不適切でしょう?」

「愚かでないモノが そのコエを ひろうのも」
「むずかしくして どうするのです か?」

 丸めた白いくしゃくしゃに大事なことを書いていても、
 それを知らない人は、ともすれば善意でゴミ箱に入れます。

「タニンを リユウに ふくむのなら ナオのこと」
「"1"にちかづける シコウは おこたるべきではないのでは?」

 "0"ではないとは彼女も信じています。

「アナさまを すくわれなかったことにするのは」
「おまえさまの いまの おこないでは?」

 だから、人間でないおまえさまに対しては、
 苛立ちを感じているのです。我々はもっとうまくやれます。

ユーの目の前まで歩み寄ります。ゴキゲンな笑顔は一旦、やめることにしました。

 塔の何処か ユー


「シはすくいです それは 当機もおもいます ジツは」

「"生の苦しみへの特効薬" ドウイします」
「当機も セイが くるしいです ショウジキ」

「だから ソトでの シは ここでのモノより」
「当機にとって すくいになります たしかに」

「でも そう なんでしょう」


「当機には おまえさまが      
くるしんでるように みえています」


「当機のカンチガイであれば 否定してください」

「しんじて しんじていることにして」
「それで そのまま すすむことは」

「くるしくありません か? ユー ユーサネイジア」
 

石鹸で泡々。いい香りがするので、機嫌がいい。

 塔の何処か ユー

「おもいきった コトを していますね びっくりしました」

 素直な感想がもれました。ほら、あなた達は動けている。
 内心で、何にというわけではありませんが、頷きます。

「ガンジガラメ でした ね?」
「そうあるべき と こうあれかし が ねじれのカンケイ」

「イジョウは とりのぞかれます ドウシでなければ」
「はなそうとも おもいません ね? わかります」

 秘密は秘密だから、秘密なのです。秘密にされる理由には、
 『理解されないから』というのがあります。
 彼女はそう考えています。

「当機も あのように しったから」
「だから こうして ココにいます」

「当機は あるイミで」
「あなたに ココロを うごかされました よ?」

「その点では イミは ジュウブン あったと おもいます」

 だから、もっと。
おまえさまも救われたように見えているべきなのです。

 彼女は彼女で、言いたいことが混乱してきました。

 すぅ、深呼吸。気を落ち着けるためのポーズ。
 そのための行為だから、落ち着けます。

 塔の何処か ユー


「ダレかの セイ もしくは シ を」
「つれていくキが あるのなら」
「おまえさまは まっすぐ あるく べきなのです」

 彼女は、あなたの思想には賛同します。

「すくうガワが そんな シンキ臭い フンイキを」
「せおっていないで ください」

 彼女は、あなたが苦しそうなのは気に食いません。

「リソウに とどくか とどかないかは ベツとして」
「そのタメの ミチを かたられるのなら」

「当機は ヒテイや コウテイは くれてやります よ」

 ふん、言い捨てました。

「ところで」

 
塔の何処か ユー

「当機は おまえさまを 再構築させるキで ココへきました」

 必要ですか? スッ、確認するように片手の斧を持ち上げます。

「フヨウなら イチドもどって」
「リヤさま スオさまの お昼ご飯を たべましょう」

「ジカンがほしいなら それでモンダイありません」

「夕食も のがすようなら またきます」
「Yesを聞かずに 首をストン です!」

 ただいま ゴキゲン笑顔。

「シチューを作るぞ!!」


唐揚げを作ったときのみかんのように。
何処かへ行っていた宣教用は、戻ってくるなり
大張り切りで夕食組と厨房に立った。

「ほらほらエマ、手伝ってくれるな?
 みかんはどこだ?他に手伝う者は?」

恐らく外出中のグレイたちもいるが、夕餉に間に合わずとも
作り置きとして残しておけば問題ない。
データなのだから劣化はすれど腐ったりはしないのだ。

夕食の準備が始まるまでには、塔から戻って来ています。

にこにこ。ゴキゲン笑顔の叩き売りはやめたみたいです。

それはそれとして、ルツとエマと一緒に支度をするのがうれしい。ちゃんとのゴキゲンです。

断りを入れて、とっておいてもらったお昼ご飯を残さず食べました。ポトフを気に入っていたみたいです。

ルツは、朝よりは晴れやかな顔で厨房に立っている。
必要な調理器具類を見繕いながら
献立をメモリから引っ張り出していた。

「玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ブロッコリー……
 あとは鶏肉、辺りが一番シンプルな具材か?
 他に案があればそちらも入れるとしよう。

 シチューに合わせるバゲットと、
 付け合せでもう一品何かがあると良いかな。
 デザートはプチシュークリームだぞ」

手分けして野菜を万能冷蔵庫から取り出す。
まずはごろごろ大きめにカットしてしまおう。
付け合わせは何が良いと思う?と二人に聞いて。

ルツに「いいとおもいます よ!」 ハーブ類も用意していましょう。

「ホウレン草と エビの 炒めものをします」
「トウモロコシも いれましょう」

「サッパリするのに プチトマトあたりが」
「あっても いいですね」

 冷蔵庫には黄色いトマトもあるみたい。
 洗って拭いて盛るだけでも、赤のと一緒に彩りになりそうです。

アメに、味見はOK〜でした。

「ああ、好きに味見していいぞ。
 それでは炒めものはみかんに任せよう。

 折角なバゲットも焼きたかったが、時間が足りないか。
 データを弄れば発酵の工程くらいは飛ばせそうなものだが」

エマに具材を炒める作業を任せつつ、
ホワイトソース用の小麦粉やバターを量って鍋に放り込み
焦がさないように溶かしていく。
料理人というよりは、家事をこなす親の手つき。

「大人数の分を作る方が、普段と変わらなくていいな」

プチトマトも後で用意しよう。
旧型は並行処理が得意ではないが、これは好ましい忙しさだ。

メモを貼った。

 塔の何処か ユー

「どういたしまして? ヤクワリてきには なおのこと」
「わらえればいいのに とは おもいますが」

 思いはするけど、それだけです。
 彼女だって、出来ないことは出来ません。

「はい 了解しました ではそのヨウに」
「もちものが きちんとあるヨウで なによりです」

 迷わないようにと、ココロの姿勢が良くなったあなたは、
 ようやく、ちょっとだけ好きになれるかもしれません。
ほんのちょっとだけです。

「ヤクソクです よ? それでは また」

 No thank you. に斧をおろして回れ右。
 もと来た道を戻っていきます。

あとには薬と血のにおい、       
それから、緑の三つ編み尻尾を     
白の上に乗せてるあなたが残ったくらい。

 
救済の在処、その答え、見つけられるといいですね。

「無発酵でも バゲットは おいしく焼けます よ!」 発酵したのとまた違ったおいしさです。

ホウレン草とエビとコーンを炒めます。オイスターソース味。やっぱりエビが多い、かも…?

□ストレス値
 

二日目朝の測定時には、一日目の半分程度まで減少。

以降、上昇と下降の繰り返し。減少傾向にあり。

 



「発酵なしでもできるのか?それは良い事を聞いた」

決まった工程のレシピしか記録されていないメモリに、
新規情報を書き込んでおく。

「丁度スオがいるから、スオにも手伝いを頼もうか」

厨房に立ち入るものは全て人手だと思っているため
バゲットかデザート、
どれを手伝うか選ばせたかもしれない。

ホワイトソースの準備と
エマが担当の具材炒めが終われば後は煮込むだけ。
味見係のアメにも鍋を見張らせながら
デザートの準備に取りかかれそうだ。

 

「身体が空いていれば頼むつもりだったが、
 急いでいるなら無論そちらを優先して構わないぞ?」

夕食係は一応三人いる。
あなたが急いでいる様子を見て手伝いは取り下げた。
厚意に甘えて良ければ、
材料を量っておく程度の手伝いは頼んだかもしれない。

「即興で献立を整えてもらっているが、
 なかなかバランスが良さそうだ。ありがとう」

コトコト煮込む音といい匂いが厨房を満たしている。
後で自分もレモンスカッシュを飲みたいな、
なんて思いながら。

メインの作業が終わった後は、みかんに手順を
あれこれ教えてもらいながらプチシュークリームを作った。
厨房はいつも通りの和やかさだ。

 




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