人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

「そうしたくて振舞う………」
「……そうしたほうが、楽?だから?」
「まぁ……やりたいことをやってるなら、いいのかな。」

一方でおそらくは前者側である彼は。
責任感とプレッシャーに押しつぶされて、そうして。
自分の心の成長を、薬に頼ってしまった。
彼の止まり木になれなかったことは、少し悲しく思う。

「うーん、確かに、肩書………」
「でも僕は、元々本は好きで、丁寧に扱ってたから。」
「あんまり肩書によって、って言うのはないのかも。」
「…あ、でも本が図書室に帰ってきてないと気になったりするなぁ……。」

これが責任って言うものなのかも。
そんな風に考えたり微笑んだりする少年は、
年相応の無邪気な様子であった。

(-101) arenda 2022/05/07(Sat) 21:37:05

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

一方で、餌を与えられる少年は。
どこか妖艶で、大人びてるような、逆に幼いような。
まるで本当に蜜月の時を交わしてるかのような、その姿は。
やっぱり、そういう姿を見せればより多くの"ご飯"を生み出してくれると
わかっていてそうしている、捕食行動の一つでしかない。


「もっと…………もっと…………」


食べれど食べれど収まらない空腹。
甘ったるい声で懇願して、口の周りまで紅で汚して。
ぺろ、ぺろ、浮き出した汗まで丹念に舐め取る。
その細長い指の一つ一つを口に含んで、指の間に舌を這わせて。
それでも全然足りなくて、もっと、もっと欲しくて。
だから。


真新しい傷口に、思いっきり歯を突き立てた。


「美味しい……熱い……好き………リアンさん………好き…………」


ドバっと溢れ出した血を思いっきり吸って。
ぐい、と体を押し付けて、叶うなら押し倒してしまおうと。
愛を語るその言葉もやっぱり。
何一つの感情も灯らない、ただの捕食行動でしかない。
病で歪んだ少年の、ありふれた食事だ。
(-102) arenda 2022/05/07(Sat) 21:47:36

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「楽ではないだろうな。
 敢えて言葉にするなら―――それが夢だったから。だろうか」

だから、自分は苦労こそすれ潰れるような事はなかった。
目標であり、生き方であったから。
もし、君の同室と話す時間があったのなら。相談くらいは乗れたのだろうか。
たらればの話だ。

「そうだな、図書室の利用者が 規則を破っていたとして、それを見過ごすこともないだろう?
 他の利用者に不快な思いをさせたくないという責任感は、多少あるはずだ」

そういったものだ、と頷いて。
まだ中等部にいるのだから、気にしすぎる事はないと思うけれど。
それでも、少し何かを知ることが出来たのなら良いと思う。

(-113) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:05:34

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

王を演じている青年は、誰かと恋仲になったことはない。
だから、他の人間を此処まで許したことがなく、誰かに靡いたこともない。
今だって、君に許しているのは食事のための行為だけだ。
だから、君の妖艶な姿にも 他の人間ほど良い反応を示すことはない。

どこか冷めたような目で、君の食事を眺めていた。
気持ち良いわけではない、どちらかと言えば、痛みと感触に対する不快感の方が強くて。

「ぐ、ぅぁ…っ!?」

だから、歯を突き立てられた時には 耐えられず声を上げて。
強く眉を寄せ、君の肩を引き離そうとする。

しかし、血の抜けている細身の体は自分の身体すら支えられず。
君の思惑通り、押し倒してしまう事が出来るだろう。
強く背中を打ち付け、呻き声をあげているはずだ。

「っ、は……お前が、好きなのは……僕じゃ、なくて……
 与えられる、飯……だろうが……」


ぼんやりとした思考でも、感情の入らない言葉には減らず口を返して。
君が満足するまで、結局は抵抗もままならない。

ああ、クラクラする。
(-114) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:06:52
リアンは、今日は昼食以降、表で姿が見えなかっただろう。
(a33) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:07:54

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

君の手を取った次の日。

自分の寝台で暫くぐったりしている姿があるだろう。
白いブレザーは赤黒い染みが飛び散って、しかし疲れ切ったように着替えられずにいる。

君が戻ってきたときにはそんな姿があるかもしれない。
(-115) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:16:05

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

たとえ何一つ意味がなくとも、
その捕食行動はやめられない。
食虫植物が、常に虫を誘引する香りを出すように。
ただただ決められた行動を、顔を、声を出すだけ。

服も顔も、君の紅色に染まっていく。
でもそれを気にすることもない。
少年は、非力な方ではあるけれど。
血の抜かれた人間に負けるほどではなく。
引きはがされそうになれば、反発するように身を寄せて。
自分事倒れ込むように、押し倒す。

「何が違うの……?わかんない、わかんないよ………
 だって、貴方達は僕のご飯でしょ………?
 ご飯が好き……リアンさんが好き……すき、すき………っ」


ひと

君と飯の違いが理解できない少年は。
例えば唐揚げを食べて、鶏が好きだというくらいの温度で。
君に蜂蜜のような愛を囁き続ける。
馬乗りに胴体に乗って、顔を寄せて。

「ね、ちゅー……ちゅーしよ……?」
「ちゅーしたい………お願い………ちゅーしたいの…………」


泣きそうな顔で懇願して。
それが受け入れられれば、その薄い色の唇に貪りつくし───

(-116) arenda 2022/05/08(Sun) 0:36:09

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

受け入れられないなら。
君の手に持たれたままの鋏を、奪い取って。

「もっと……もっと………っ」
「ぼくをいっぱいにして…………」


振りかざして。

肩に思いっきり振り下ろす。


何一つの躊躇もなく。
牛肉を得るために作業のように牛を屠殺するがごとく。
樹液を出すために木の皮を剥がすがごとく。
傷つけて、溢れたそれに貪りつくだろう。
(-117) arenda 2022/05/08(Sun) 0:40:28

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

まるで、口を汚して食事をする幼児のようだ。と思う。
もしくは怪物か。もう少し綺麗に食べるものだと思っていた。

「はッ……く……」

分からない、と繰り返す君に何かを言いたげな顔をするものの、頭は回らない。
パンを焼いてもらったからと言って、パンを焼いた人間を好きになるものか?
君は、誰の体液だろうが同じことを言うのだろうに。

「、っ……馬鹿を、言うなよ……お前は"家畜に口付ける"のか?
 それに、僕も……飯を提供する、だけの相手に、唇を許すほど寛容では ない……ッ」


どれだけ泣きそうな声を上げても。
それだけは、
受け入れなかった


だから、鋏を取り上げる事も出来ず 君に
肩を抉られるのだろう。


思い切り目を見開いて、息の詰まったような声を上げる。
どくどくと溢れ出す鮮血が、ブレザーの肩口に染み出し 君が口に入れ損ねた分は床に広がっていく。
目が霞み、焦点が合わない。体の温度が下がっていく。

けれど、王の矜持か。意地か。君が動きを止めるまで、意識を手放すことはないだろう。
(-119) otomizu 2022/05/08(Sun) 1:08:22

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

今までは、もっと奇麗に食べていた。
そりゃあ、舐めたり吸ったりはしたけれど。
傷口に貪りついて、肉ごと食らいかねないほどに
獰猛に食事することはなかった。

でも

(-122) arenda 2022/05/08(Sun) 1:19:27

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

        自
       分の病
      の気持ち悪
     さと、病のせい
    で誰一人真の意味で
   愛する事ができないと言 
  う苦痛と、それらが溜まりに
 溜まった結果、重度の過食症にな
 ってしまって、ただでさえ満足に
 取れなかった食事は、常に飢餓を
 訴える体を満たすことが難しくて
 それでも今日まで出来るだけ頑張
 って我慢してきたのだけど、もう
 限界で、その時に貴方が声をかけ
  てくれたから、もう、飢えた
   獣は貴方に縋るしかなく
    て、お腹をみたして
     
(-125) arenda 2022/05/08(Sun) 1:35:10

【秘】 苛々 フィウクス → 王 リアン


「──おい、」

あちこち用事を片付けて、自室に戻って来て。
その時にふと目にしたあなたの様子に、
露骨に不機嫌を隠しもせず、じたりとそちらを睨め付けた。

「俺は先走るなと言ったつもりだったんだが
 どうにもお前には上手く伝わっていなかったらしいな?」

地の底を這う機嫌と同様に、随分低い声色で。
多少の無理はしなければならないのはわかっている。
それでも程度というものがある。そんな苦言。
(-126) unforg00 2022/05/08(Sun) 1:35:23

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

受け入れられない。
苦しい、もっと、もっと食べたいのに。
この飢えを満たして、満たして。
満たしたらきっと、ちゃんと人を人として見る事が出来て、
そしたら僕も普通に人を愛したり、愛されたりできて。
もう親に捨てられるような、気持ち悪い子供でいずに済んで。
だからもっと食べないと、もっと、もっと。



もっと食べるには、こうするしかなかった。



噴水のように溢れる血を、ごくごくと喉を鳴らしながら飲んで。
やがてその音が徐々に、徐々に感覚を長くしていって。
満腹にはなれないまでも、軽く満たされれば。
捕食行動は、もうとる必要が無くて。
顔を、あげて。


「……リアン………さん………?」
「だい、じょうぶ………?」


ようやく、欲望が覚めてきた頭で貴方の状況を見下ろして。
少年は、もう甘ったるくない声で、そう問いかけた。
(-127) arenda 2022/05/08(Sun) 1:40:47

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

「……先走ったつもりは なかったんだがな」

掠れた声で答える。
腹を空かせた下級生に、食料を供給しただけだ。
それにしたって程度はある。分かっているのだが。

「…どちらにせよ、過ごしやすくするには…僕自身の治療も、必要なのだろうな」

手助けをするだけで、進行するのだ。左眼に影響が出るのも時間の問題だろう。
(-128) otomizu 2022/05/08(Sun) 1:44:49

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

君の抱えている病気が深刻で、生きづらいことは分かっても。
全てに応えられないことが歯痒い。
どんなものでも差し出せる、というには関係が浅すぎるだろう。

今は、自分が提供出来るものを 満足いくほど渡せていればいいと思った。

「……満足、出来たか…?」

声の方向に顔を向けて、掠れた声で問いかける。
大丈夫というには、血が足りなくて。起き上がれないどころか、腕ひとつ動かせない。
(-130) otomizu 2022/05/08(Sun) 2:01:27

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

決して君が悪いわけじゃない。
少年は元から、誰とも関係を深められない。
だって、他人と自分を対等に見れないのだから。
例え長く交流をしていたってきっと、誰かの特別にはなれない。

少年はきっと、救われる術が存在しない。


「うん………だいぶましになった………」
「ごめんね、僕………ご、ごめんね………」

ペットを虐待してしまったような気分だった。
可愛がっていたのに、つい衝動的に。
申し訳なくて、とりあえず傷口を抑えて。
でも、出来るのはその程度で。

「どうしよう………トットくんがいればな……」
「このままだと死んじゃうかな……医務室まで運べるかな……」

床に広がる血が、したことの重さを物語る。
直ぐに安静な場所まで運ぶからね、と声を掛けつつ。
大人を呼ぶか、と思案を巡らせた。
(-134) arenda 2022/05/08(Sun) 2:48:08

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「気にすることは、ないだろう……僕が、許可したんだ。
 他の、どの体液を提供するより……これが、一番良かったからな」

最善だった。だから、これで君が少しでも満たされたなら良かった。
だが、これと同じだけのものを毎食提供するのは難しい。
輸血用のパックを使うわけにもいかないだろうし、何かしらの方法を考えた方がいいだろうか。
まあ、今は深く考えられるだけの頭が回らないのだ。後ほどの課題になるだろう。

「……実習生の先輩に頼むと、いいだろう。アオツキ先輩、あたりは…親身に、聞いてくれるはずだ」

止血をしてくれているのなら、暫くすれば起きて歩けばするだろうが。
もし誰かを呼んで運んでもらえるのなら、自室前までと指定していただろうか。

「トットは……力仕事が、得意なようには みえなかったが」

ふと、気になったことを尋ねる。
(-135) otomizu 2022/05/08(Sun) 3:15:26

【秘】 抑圧 フィウクス → 王 リアン


「…………」

深い溜息。
先走ったつもりが無いからそうなったのだろうが、
とでも言いたげに眉根を寄せて。

「……その為の手段があるのなら。
 ぐずぐずしてないでさっさと行動するべきだ。
 治療を受けただけでお前の悪癖それが改善されるとも思わないが
 何かする度にお前の病状まで気にしてる余裕も無い。」

「俺もいい加減話をつけなきゃいけない頃だ。
 約束通り、引き摺ってでも連れて行ってやる」

今更怖気付いたところで有無を言わせるつもりも無い。

"治療"の必要な者を大人の元へ引っ立てる、なんてのは。

秘されたものを暴こうとする者も、
望む望まぬに関わらず、罪を重ねざるを得ない者も
その善悪を問わず、異端を犯す者を等しく狩り立てる者。
そんな汚れ役を負う事で、初めて居場所を得る者。

ああ、いかにも異端審問はぐれ者の役目らしいことだ。
(-141) unforg00 2022/05/08(Sun) 5:34:58

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

「それは」
「そうだけど…………。」

その為に人を傷つけてしまったことも。
血を飲むことに、何一つの抵抗が無くなってる事も。
傷つけたのに、心の底からそれを悪いと思えない自分と。

色んなものが申し訳なく感じて、言葉尻は下がっていく。

いずれ自分は、本当にただの怪物になってしまうのではないか、
そんな不安を、抱えて。

「……うん…………わかった。」
「聞いてみる……けど、今はあんまり喋らないで……」

体の負担だから、とぐっと傷口を抑えて。
多少痛いだろうが、我慢してもらうほかない。
きっと後程大人を呼んで、しっかりとした器具で運んでもらうはずだ。

「……トットくんの血を飲むと、回復力が上がるんだって。」
「だからきっと、それを飲めばすぐよくなると思うんだけど…」

本人から聞いた話。
どの道、今はまだ姿が見えないから、叶わぬ話。
(-149) arenda 2022/05/08(Sun) 12:45:24

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

「これきりにするつもりだ。流石に、身体が保ちそうにないからな」

確実な約束とも言えないが、これ以上の危険に身を晒すことは控えることだろう。
必要でもない限りは。
君をあまり怒らせたくはないし。

「僕の持っている切符で、君も快く受け入れてもらえるだろう。
 君の持っている手段と合わせれば、いくらか自由は効くだろうから…着いたら、好きにするといい」

それこそ、治療の光景を間近で見ることも。
リスクなしで大人の元に向かうことのできる権利だ。
君の心労が、自分を連れていくときくらいは軽くなるといいのだけれど。

「引きずって連れて行ってくれるのか、願ってもないことだな。
 少し血が足りなくて、真っ直ぐ歩けなさそうだったからな。

 君の手を借りるつもりでいた」

手を組んでからというもの、以前より遠慮がなくなったような。
そんな話し方だ。
(-166) otomizu 2022/05/08(Sun) 17:52:23

【秘】 神経質 フィウクス → 王 リアン


「………どうだかな」

溜息混じりの言葉。
あなたを信用していない、というわけではないけれど。
必要に迫られれば、その限りでもない人種だと認識してもいる。

そういう所は嫌いだ。
病によって歪められた感情ではなく、ただ純粋に嫌いだ。


「言われずとも勝手にするつもりだ。
 本来の予定とは随分違う形にはなるが、……」

この場所の真実と改めて向き合う事も。
心にもない態度を取って、都合の良い人間で居る事も。
きっと負荷にはなるけれど、必要な事だからまだ我慢が利く。
全てを怒りに任せるにはまだ早い。

「もう行くのか」

フィウクスは、誰にだって、一度も遠慮をした覚えはない。
あなたにだって、今もそうだ。
だからいつも通り無愛想に、そっけなく片手を差し出した。
(-175) unforg00 2022/05/08(Sun) 18:44:53

【秘】 寄りかかる リアン → 神経質 フィウクス

「努力はするよ。もし踏み外しそうだったら殴ってでも止めてくれ。他人を心配させたり、悲しませたりするのは嫌なんだ」

そういった判断はなるべく自分でもするつもりはあるのだけれど。
自分の判断が誤りでないとも限らないし、君は目敏いだろうから。

「頼んだ。何を以てして治療とするのか、自分の身で確かめる事にはなるが―――周囲の事は、一旦君に任せるからな」

君の負荷を分散させるのは、"治療"が行われた後になるだろう。だから、それまでの間。君に一人で無理をさせてしまうかもしれないな。

差し出された手を取って、立ち上がる。
ふらり、まだ顔は白いし。息も上がっているけれど、君の力を借りれば何とか歩けそうだ。

(-181) otomizu 2022/05/08(Sun) 19:15:25

【秘】 年相応の リアン → 神経質 フィウクス

歩きながら。
ふと、思いついたように。

「……なあ。僕達、今まで何年も相部屋で。
 これからも一緒に過ごすことになるんだろう?

 共謀者という肩書だけでは、味気なくないか。僕は、君の事をこれから知っていきたいと思っているし 気を張らなくて良い相手になりたいと思っている。
 それに君を、庇護すべき民と定義したくないんだ。だから―――」

友人
、と呼びたいと思う」

どうだろうか、と。
隣の君を横目で見ている。
(-182) otomizu 2022/05/08(Sun) 19:17:06

【秘】 無理解 フィウクス → 年相応の リアン


「………俺はお前のそれには応えられない
 どうしたってお前のそれと同じものを返せはしない。」

全ては患った病によるものだとしても。
心では友人としての親しみも抱けもしないのに、
口でだけあなたを友人と呼ぶ事はできなかった。
けれどこの病を捨ててしまう事もできなかった。


「俺にはわからないんだよ」

「誰かを好きになるって感覚も、
 誰かと居て嬉しいだとか楽しいだとか落ち着くだとか、
 誰かと一緒に居たいだとか、何も」

「生まれてこの方、
一度も思えたためしが無い
。」

決して幸せを感じられない事も。
決して誰を愛せもしない事も。
そんな自分のままで居る事を、誰かに許してほしかった。
(-189) unforg00 2022/05/08(Sun) 19:49:54

【秘】 対等 フィウクス → 年相応の リアン


「それでもお前がただそうしたいってなら。」

勝手にすればいいさ

 俺は勝手にする。お前のそれを否定はしない。
 要りもしない意地を張られて、
 上からものを言われるよりはずっと良いからな」

「それだけだ」
(-190) unforg00 2022/05/08(Sun) 19:50:16

【秘】 年相応の リアン → 悲憤慷慨 フィウクス

「いいよ。それで」

そのままの君でいい。
ほんの少しだけ、こちらの態度が変わるだけだ。

「共謀者より、友人の方が気楽で。
 何でも話せるような気がするから。僕がそう呼びたいと思っただけなんだ」

もし将来何かが起こったとして。
君が呼びたいと思ってくれたのなら、その時は。

「いつだって勝手に呼んでもいいし、呼ばなくてもいい。
 君がそれを拒絶しないでくれたことが、僕は嬉しいよ」

生まれのせいで、自分を蹴りだした家族のせいで、心からの友人なんて出来たこともなくて。
取り巻きの彼らだって、慕ってついてきてくれてはいるけれど。自分の身の上を話したことなどなかったし。


「それじゃあ、行こうか。一歩先へ進むために」
(-201) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:14:22
リアンは、フィウクスの手を借りて歩いていく。
(a47) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:15:58

リアンは、これからも共にある、大切な友人だと思う。
(a48) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:16:58

【置】 年相応の リアン

リアン・モーリスは、小国の王族だ。
正確には、王の座を継承するはずだった第一王子
だった

美を第一とする国王一族の中で、良い教育を受け育てられたが、第二王子により、隠していた病気による痣や傷を目敏く発見し、家族に吹聴される。
王の座を欲していた第二王子は、自身を愛していた母を利用して兄を追放させる。

風評を広めると同時に、厄介払いの為ギムナジウムにその身を送られることとなる。
13歳の頃である。
(L16) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:44:19
公開: 2022/05/08(Sun) 21:50:00

【置】 王として リアン


リアン・モーリスの病気は"対行病"と称されるものである。
善行を積むほど、体は醜く変化し 悪行を積むほど、体は美しくなっていく病気。

既に彼の身体は、ほとんどが痣と傷 そして瘤で埋め尽くされている。
化粧で誤魔化しているものの、右半分の顔面は痣で覆われ 右の眼球は腐りきって失明している。

リアンが悪行を積まなかったのは、善き王である事を目標としており 自身のポリシーと反する為であるとされている。
(L17) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:50:49
公開: 2022/05/08(Sun) 20:55:00

【置】 王として リアン


外に振り撒かれた風評と、この病のせいで。
まともに社会には出られないことが分かっている。

だから、大人に貰った特権を使って。
"自ら"治療を受ける事で。大人達に取り入る心算でいる。
ここで生きていくために。

その時王に目を向けたもの、手を取ったものを巻き込んで。
崩れかけの星は未来に向かって歩いていく。
(L19) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:59:29
公開: 2022/05/08(Sun) 21:00:00
 




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