人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


素崎 真斗8435 黒塚 彰人
普川 尚久 市川 夢助
黒塚 彰人8435 黒塚 彰人
市川 夢助 市川 夢助

処刑対象:黒塚 彰人、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:妖精の勝利


【置】 0043 榊 潤

【プロフィールカード】

 番号:0043
 
 名前:榊 潤
 年齢:18(中学から学校通ってない)

 異能:未記入(本人の自覚症状なし)

 収容歴:1年目

 犯罪歴:薬物(覚せい剤及び大麻及び麻薬及び向精神薬)取締法違反
 (所持をして取引をしていた罪)


――かけられている異能。

・ネバーランド
外的要因で眠ることが許されない。18から歳を取ることが出来ない。
19の誕生日を迎える度に、彼は18の頃の身体と脳に全て戻される。
他人から聞いた情報が正しければ、正しい年齢は、25歳ほど。
同時に本人が異能の存在を認知していないことから、外的要因で記憶を失われている可能性が高い。

身体的損傷はもちろん、生命までもよみがえるとされているが未検証。

よって、榊潤の記憶は、この期間を超えると18になったばかりの頃に戻る。
収容期間は延びないらしく、しばらくすれば身元引き受けを申し出ている叔父の元へ引き渡される予定である。
(L0) 2021/10/01(Fri) 21:11:49
公開: 2021/10/01(Fri) 21:15:00
普川 尚久は、なんかよろしくお願いされました。なんだ・・・・・・??
(a0) 2021/10/01(Fri) 23:06:37

迷彩 リョウは、オムライスにケチャップをかけることができる。
(a1) 2021/10/01(Fri) 23:14:06

普川 尚久は、オムライスにケチャップでねこちゃんが描ける。
(a2) 2021/10/01(Fri) 23:15:29

普川 尚久は、がんばれ〜、気の抜けた応援をしている。
(a3) 2021/10/02(Sat) 0:26:07

迷彩 リョウは、26%隠せました。
(a4) 2021/10/02(Sat) 17:13:31

闇谷 暁は、チップ非準拠となった。
(a5) 2021/10/02(Sat) 17:25:51

闇谷 暁は、熱ッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!
(a6) 2021/10/02(Sat) 18:33:30

迷彩 リョウは、あーあ。って顔をした。
(a7) 2021/10/02(Sat) 18:34:38

普川 尚久は、闇谷の醜態を笑った。可哀想……。心配や手当は他にする人がいると思っている。
(a8) 2021/10/02(Sat) 18:35:02

迷彩 リョウは、冷たッッッッッッッッッッッッ!!!!!!
(a9) 2021/10/02(Sat) 18:38:48

普川 尚久は、リョウちゃんのところにとりあえずボウルを持っていった。ここにお水入れとこうね。
(a10) 2021/10/02(Sat) 18:41:53

闇谷 暁は、熱ッ冷たッッッッッ!!!!!!!!!!!!
(a11) 2021/10/02(Sat) 18:44:04

普川 尚久は、闇谷を笑った。おもしろ〜い
(a12) 2021/10/02(Sat) 18:45:32

迷彩 リョウは、水を張ったボウルに氷をボチャボチャボチャ!!!
(a13) 2021/10/02(Sat) 18:45:59

榊 潤は、なんで闇谷はその格好のまま料理しようとしたのかわからなかった。馬鹿なのか?
(a14) 2021/10/02(Sat) 18:50:21

闇谷 暁は、ギャーーーーー!!!!!!!!!!!!!!
(a15) 2021/10/02(Sat) 19:26:21

闇谷 暁は、チップ準拠とは程遠くなった。
(a16) 2021/10/02(Sat) 19:26:47

普川 尚久は、流石に、タオルを持ってくるくらいはしてあげた。
(a17) 2021/10/02(Sat) 19:29:44

闇谷 暁は、普川 尚久からタオルを受け取った。有難う。
(a18) 2021/10/02(Sat) 19:57:41

迷彩 リョウは、上手いとも下手とも言えないまあまあなネコチャンを描いた。
(a19) 2021/10/02(Sat) 21:17:27

闇谷 暁は、迷彩 リョウの頭を撫でて行った。
(a20) 2021/10/03(Sun) 1:43:03

南波 靖史は、『記憶にある限り』はじめて、縋るように泣いた。
(a21) 2021/10/03(Sun) 4:41:30

南波 靖史は、でも、掴んで、縋って、幾ら離さないと決めた腕が
(a22) 2021/10/03(Sun) 4:42:28

南波 靖史は、解かれる事があるのを知っている。知っていた。
(a23) 2021/10/03(Sun) 4:42:54

普川 尚久は、オムライスをご馳走様でした。ご馳走様でした。
(a24) 2021/10/03(Sun) 15:47:03

普川 尚久は、
「おい榊潤」
 後日、企画中の食事に薬を入れた犯人を知って珍しく大声を上げた。
(a25) 2021/10/03(Sun) 15:58:05

普川 尚久は、声が出ただけである。当人の在不在は関係なかった。あいつよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(a26) 2021/10/03(Sun) 15:59:24

鏡沼 創は、後日なおひーが大きい声出してるなぁと思いました。
(a27) 2021/10/03(Sun) 15:59:45

榊 潤は、南波 靖史の頭を撫でた。
(a28) 2021/10/03(Sun) 19:11:47

闇谷 暁は、────、
(a29) 2021/10/03(Sun) 19:22:42

闇谷 暁は、貴戸 高志に微笑んだ。
(a30) 2021/10/03(Sun) 19:26:08

普川 尚久は、畳を足で、すり、すり……ざらざらしたり、すいーってするね。
(a31) 2021/10/03(Sun) 20:17:16

【人】 7734 迷彩 リョウ

はあ、と窓に吐息を吹きかけた。
薄く曇ったガラスに指で輪を描く。

「……」

輪の上部に一本の線を生やした辺りで、
絵は消えて見えなくなった。
(0) 2021/10/03(Sun) 20:51:20

【人】 1117 闇谷 暁

>>0 迷彩/貴戸


「───リョウ。」

想い人──改め、恋人と連れ添って歩く。
貴方の姿を見つければ、声を掛けた。

「話したい事があって。」


普段よりも柔らかい表情で
ちらりと恋人を一瞥。

貴方に背中を押してもらった件で
貴方に伝えておかないと、と思ったらしい。
(1) 2021/10/03(Sun) 22:05:02
貴戸 高志は、柔らかく小豆色の瞳を細めて恋人に視線を一瞬見やった。
(a32) 2021/10/03(Sun) 22:08:58

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>1 闇谷/貴戸

その声に意識が浮上した。振り返る頃には、顔に憂いのひとつもない。

「どしたん。オレに何かあった?」

目を細め、穏やかに返事をした。
何となく。
大事な話なんだろうな、と思う。
(2) 2021/10/03(Sun) 22:10:15

【人】 1117 闇谷 暁

>>2 迷彩/貴戸

「……前に、
 リョウに背中を押して貰った、と思って。」

        コジコジが誰かとヤるの、嫌なんでしょ。


数日前のこと。
伝えるつもりのなかった想いを、言葉を
貴方は喉から押し出してくれた。

「遅くなったけど、
 あの後伝えて、話して……まあ、良い方向に。
 だから、お礼を言いたくて。」

(3) 2021/10/03(Sun) 22:25:31

【人】 1117 闇谷 暁

>>2 迷彩/貴戸

「……それだけ。
 引き止めて悪かった。」


これは、本当に勝手な自己満足。
幸福のお裾分け、とまでは言わずとも
貴方の存在意義を伝えたかった。
(4) 2021/10/03(Sun) 22:26:35
普川 尚久は、腋の下の腕ごと、鞄をむぎゅー。
(a33) 2021/10/03(Sun) 22:33:57

【人】 4432 貴戸 高志

>>3 >>?2 >>4 闇谷/迷彩

隣で話を聞いて静かに納得する。成る程、あの時の告白は目の前の少年が背中を押してくれたのか。

「迷彩」

コツ、と一歩進み出る。

「俺は何より大切なものを見つけた。きっと一人のままでは感じることのできない"幸せ"を見つけた。

それは暁が想いを伝えてくれたから見つけられたものだが、お前の支えによって暁が行動できたのであれば。俺もお前に感謝しなければならないな」

(5) 2021/10/03(Sun) 22:37:11

少年は微笑む。今まで仏頂面ばかりでいた男は、恋人のおかげで笑えるようになった。
それから柔らかい小豆色に、貴方を映した。

「──ありがとう、迷彩。
お前のおかげで、俺は幸せを知ることが出来た」


【人】 4432 貴戸 高志

>>3 >>?2 >>4 闇谷/迷彩

「すまないな、いきなりこんな話を聞かせて。
でもどうしても礼を述べたかった。
お前が、暁が齎してくれたものは、俺にとってあまりにも大きいものだったから」
(6) 2021/10/03(Sun) 22:38:04

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>5 >>!0 >>6 闇谷/貴戸

その言葉がひとつ紡がれる度に、胸に温かい染みが広がった。
これは喜びだ。他者の幸いを祝福する、尊い気持ちだ。

「……へへ。どういたしまして?」

貴方たちは、変われたのだ。それもとびきり良い、幸せな方へ。
視界が霞む。目の奥がつんとして、鼻を一度啜る。

少年は母と離されてからというもの、泣いてばかりだった。
けれど、あれは人の為の涙じゃない。自分の為の独りよがりな悲しみだ。
それを、今知った。
(7) 2021/10/03(Sun) 23:10:59

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>5 >>!0 >>6 闇谷/貴戸

目元を擦ると、くしゃくしゃの顔を上げて笑う。

「ずっとここにいるなんて、許さないからね。
 外に出て、たくさんキレイなものを見てね。
 そんで、たくさん笑ってね。約束だよ」

この箱庭に本当の幸いが無いことは、自分でもわかる。
貴方たちにわからない筈がない。
きっとこんな場所を飛び立って、明るい日向で、生きていくのだ。
(8) 2021/10/03(Sun) 23:12:00
貴戸 高志は、少し考えた。彼が泣いた時はどうしていただろうか。
(a34) 2021/10/03(Sun) 23:22:21

貴戸 高志は、一歩進み出て、泣いた少年の涙を拭い、そっと抱きしめた。
(a35) 2021/10/03(Sun) 23:23:35

貴戸 高志は、大恩ある少年にそっと告げる。「ああ、約束しよう」
(a36) 2021/10/03(Sun) 23:24:18

【人】 1117 闇谷 暁

>>8 迷彩/貴戸

照れ臭そうに頬を掻く。
涙を見れば驚いたが、恋人が拭う様を微笑ましく眺めていた。
それから一歩踏み出して、二人ともまとめて抱きしめる。

「嗚呼……、うん。約束する。
 俺たちは外に出て、綺麗なものを見て、笑うよ。」

大きく広げた腕が、2人分の温度で温かい。
お節介が貴方の為になれば良い、と、願いながら。


「……リョウは、どうするんだ。
 これから……とか。」
(9) 2021/10/03(Sun) 23:41:20
黒塚 彰人は、
愛おしむような行為に首を振り、消え入る声で、「とうさん」と漏らした。
(a37) 2021/10/03(Sun) 23:43:59

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>9 闇谷/貴戸

「うん、……うん、うん」

二つ抱擁の中で、何度も頷いた。
忘れかけていた温もりが肺を締め付けて、吐息が震えた。
本当にほしい物があることを、思い出してしまいそうになる。

「……オレ、は。ここを出るよ。出て、」

生きる為には、誰かの命が必要だ。
殺して、誰かの命を奪わなければならない。


「……出て、」

 死刑

同じになりたい。
自分で死ぬ勇気が無いから。


他者にも、自分と同じように心がある。
どんな人間にも、その死を悼む人間がいる。
そう知ってしまえば、どちらの夢も叶えることに躊躇いが生まれてしまった。
(10) 2021/10/04(Mon) 0:12:27
南波 靖史は、黒塚が行った動作と、漏らした声を、聞き逃さなかった。
(a38) 2021/10/04(Mon) 0:17:50

南波 靖史は、聞き逃せ なかった。
(a39) 2021/10/04(Mon) 0:18:10

黒塚 彰人は、榊の足払いを避けようとする。36くらい。>>-89
(a40) 2021/10/04(Mon) 0:23:52

【人】 4432 貴戸 高志

>>10 迷彩/闇谷

夢、応援して貰えたの初めてかも。
 いや、何があっても叶えるつもりだったけどさ。

自分のことは自分でやる。もう失敗しない。自分の夢は、自分で叶える。


嘗ての少年の声が脳裏に響く。
外に出たなら、彼は夢を叶える為に動くのだろう。
けれど、目の前で言い淀む姿を小豆色は捉えた。
理由は分からない。事情を何一つ聞いていないのだから。

「……迷彩。もし、やりたい事を変えたいなら。変えてもいいんじゃないか?

覚えているか?俺が企画初日にお前に話したことを。施設にずっといるということを。
それが今はどうだ?俺は頑なに決めていたことを変えて、共に少年院にいると言ってくれた暁の決意も無駄にして、外へ出たいと選択した」

体を少し屈める。貴方ときちんと話すには、少しだけ距離があったから。

「──好きに生きてくれ、迷彩。

お前が俺たちに沢山笑ってほしいと願うように、俺たちだってお前に沢山笑ってほしいと願っているのだから」
(11) 2021/10/04(Mon) 0:38:19
闇谷 暁は、迷彩 リョウの頭をそっと撫でた。
(a41) 2021/10/04(Mon) 0:45:06

闇谷 暁は、貴戸 高志に微笑みかけた。
(a42) 2021/10/04(Mon) 0:45:58

 ――少し前までは何時でも煌々と照らされていた場所。

 様々が撤去された院の中、明かりは消え、ただの部屋へと戻ったそこで一人、腰掛けている。
 いくらかの考え事と、疲労感。静かな場所を求めていた。

 足を組み替える。
 ぎぃ。古びたパイプ椅子が軋んで音を立てた。

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>11 >>a4 闇谷/貴戸

屈んだ小豆色を見て、ああやはり他人なのだと思って。
自身の頭を撫でる手に、他人だからこんなに温かいのだと思い知る。
オレは、好きに生きるよ

かつてそう言っておきながら、本音を奥深くにしまい込んだ。
好きに生きられないけれど、それを認めたくない。
これが自分にとっての、好きに生きることだと言い聞かせてきた。

「……
、好きに。生きたい、よ」

そうして貴方たちへ返ってきたのは、
答えでもなく、決意でもなく、願いだった。

「生きたい、けどさぁ……そんなの、できないじゃん」

僕にとっては一緒だけど、世間様にとっての上からでいいね?

悪い奴を教えてほしいと告げれば、彼は言った。
世間様の思う、悪い人間。
その中に自分がいることに気付いたのは、数年前のこと。

人が死ぬというのはな、迷彩、それと同じで悲しい事なんだ。

   
自分

──悪い人間を殺せば悲しむ人間がいるなんて、知りたくなかった!

「オレは生きるなら、誰かを殺さなきゃいけないの」
(12) 2021/10/04(Mon) 1:15:14
 
「ライト、もう点かなくなったね」

この部屋には何もいない。誰もない。
貴方に最後に祝福を授けた者も、もう姿は見せない。

ここに居るのは『異能』である存在と、貴方の一人とひとつ。
或いは──二つ?それとも、貴方はふたりと表すだろうか?

「ここならもう誰にも聞かれないよ。
 文字通りの“舞台裏”だ。お話ししてくれますか。
 
 俺に近くて、遠い。
 『靖史』を助けてくれた、不思議な“あなた”。
 ──君に、俺からも感謝を伝えたかった」


「何をしたつもりも、無いんだが」

 頬を一度撫ぜたこと。あれは何気ない仕草だった。
 特別、深い意味など持たなかった。

「そうだな。話をしようか、靖史やすふみ
 ……で、お前。アレを見ていたのか?」

 あの時とは呼び名を反転させて、問う。
 目の前のこれが見ていないうちに顔を出したと、そう言っていたのを思い出して。

 
「彰人くんは意図していなかったんだろうけど、
 “靖史”やすしは両親以外に触れられた経験が無い。
 
 ……俺が、その前に対話するようになって。
 俺が──俺を、“僕”を、止める為に姿を消した。
 靖史は小学校すら通い終えていない。学歴もない。

 その上で俺が身体を持ち続けていたから、
 例え誰かに『触れられた』としても、異能である俺だ。

 だから、多分。あの子は宗教が、聖句が嫌いだったのに。
 君の幸せを『祈る』と言うくらいには、
   ──幸せに感じる行為だったんだよ」
 
 ▼

 
「俺はその時、見ていた訳じゃないよ」

  
「 “思い出した” 」


「大好きな大好きな、誰を殺しても何をしても愛されたかった“靖史”やすしに。
 去られた事が、置いて行かれた事が。その理由が。当時の俺は全く理解できなくて、悲しすぎて、耐えきれなくて、……自分の記憶から、抹消していた」

「まさか、靖史が残っていたなんて知りもしないまま」

「でも、消し切れるわけなかったんだ。当然だよね」

「 それだけ、“靖史”を愛していた」


「──思い出した切っ掛けトリガーは、他との会話でもあるし、君とのここでの接触行為でもあるし、きっと、靖史にとっても賭けだった。最も、時間の問題でもあったと思う」

そう、淡々と語れるくらいには、記憶を受け止められる程には。
賭けには勝ったのだろう。下手をすると狂乱の末自殺でもしていてもおかしくない。己を愛しすぎるとどうなるかなんて、……語らずともいい話か。

【人】 1117 闇谷 暁

>>12 迷彩/貴戸

殺す事は、悲しいこと。
……いつかの自分の言葉だ。

死刑になりたい、の言葉の裏に、
どんな想いがあったのだろう。
貴方に伸し掛かる過去は、貴方が生きる事を許さない。


「……………、」

貴方に日の光を浴びようと誘う事は
残酷なのだとよく理解していた。


             社会保障の限界は、もう訪れている。
            彼らは、淘汰されるべきなのだろうか。




───否定。かぶりを振る。

彼自身が生きたいと願ってくれるのならば
世界がどうであれ、自分だけは机上の空論を望んでやる。

(13) 2021/10/04(Mon) 2:34:34

【人】 1117 闇谷 暁

>>12 迷彩/貴戸



「……この企画の報酬。
 
俺に与えられる筈のものを、
 迷彩リョウの生命活動に必要な物へ充当させる。



恋人を一瞥。
勝手な判断を咎められるだろうか。

「具体的にどうする、とかは
 思い浮かばないんだが………。
 何か、何かは……出来ると思う。
 足掻きたい──リョウの想いに、応えたい。」

どうせ、対した報酬を得るつもりは無かった。
自分の未来は、自分で掴み取るつもりだから。


だから、
「………ありがとう、そう願ってくれて、嬉しいよ。」


嗚呼、やっと貴方に掛けられる言葉が見つかった。
(14) 2021/10/04(Mon) 2:36:51
普川 尚久は、榊の唇の端に口付け。すぐにはなれて、胸に寄りかかった。ぽすん。
(a43) 2021/10/04(Mon) 2:59:24

普川 尚久は、「いやだなあ」 もう一回、呟いた。
(a44) 2021/10/04(Mon) 3:01:06

普川 尚久は、
だれもしなんくていいのになあ
。呟かなかった。
(a45) 2021/10/04(Mon) 3:03:37

【人】 4432 貴戸 高志

>>13 >>14 迷彩/闇谷

──生きる為なら知らない人間など死んでも問題ないだろう。

そんな言葉が、自然と溢れてきて。だから口を噤んだ。己は自分の為に他人を、他人の死を、他人の尊厳を壊して利用して逃げてきた。だから、これは言ってはいけない。

そんな事はきっと恋人が許さない。隣にいる人間は、誰かが傷つき苦しむことを自分の痛みのように抱え、寄り添い、涙してくれる人なのだから。

だからこそ、自分は救われたのだ。
──それなら、やる事は一つだ。

(15) 2021/10/04(Mon) 3:05:07

【人】 4432 貴戸 高志

恋人の判断には微笑んで返した。
貴方と居られるなら何処でも幸せなのだから、問題はない。
外に出られるまで、自分が死ぬ気で恋人を守ればいいだけだ。

俺の報酬分を闇谷暁の望みに上乗せさせる。


同じように迷彩の為に使ってくれ。
……俺は迷彩の事情を知らないから、このような形になるが……そこはすまないな。許してくれ」

澄ました顔で告げた。
自分はどこまでも身勝手だから、自分の守りたいものしか守れない。

でも……赤の他人と呼べないくらいには少年と近づいた。そして、絶対に自分の世界から消えさせはしないとも約束をした。

助けてと望んだ時に必ず助けられるかは分からない。
けれど。
助けられる可能性があるのなら、手を伸ばさない理由なんてないだろう。

「迷彩。言っただろう。俺はお前を応援すると。
生きたいのなら──それを、応援しよう」
(16) 2021/10/04(Mon) 3:05:57

「そうか」

 手を伸ばす。届かなければ、立ち上がって。頬を撫でる。
 馬鹿だな、と呟く。
思いのほか、柔らかく響いた。


「『うまれつき他者の事を正しく愛せなかった』。
 ……ただしい人間は、難しいな」

 お前のことだとも、俺のことであるとも――あるいは、両方とも、示さず。
 草臥れた声でもう一度、難しいよ、と言った。


「ん……」

 嬉しそうに目細めて、その感触を受け取る。
 本当はこれを受け取るのは俺じゃない筈だ。
 でも、あの子が好きなモノを俺が好きじゃない訳がない。

「──そう。難しい。
 “コッチ側”と言ったよね、この舞台で。
 俺はその辺りの感性を含めて、近いんじゃないかなと思った。
 勿論勘が殆どだったけど、君の異能を考えると強ち間違いじゃなかったんじゃないかな。

 俺達は、
 『他者の事を正しく愛せないし、
  社会の倫理にも適応できなかった』……違う?」

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>15 >>16 闇谷/貴戸

「……──な、ぁ?」

言葉を直ぐに飲み込めず、呆けていた。
意味を理解するまでに、数秒を要した。

「……い、言ったじゃん。助けてくれなくていいって」

他人とは、もっと冷淡な生き物だと思っていた。
かつての自分と同じように大切なもの以外どうでも良くて、内側にしか目を向けないものだと思っていた。
それは、よくある話。
自分たち

迷彩が透明になったのも、よくある話。

「見てくれるだけでいいって」

本当の願いはどうせ叶わないからと見つけた、代わりの目標。それを夢だと自分に言い聞かせて、死ぬまでの少しの間、生きる糧にするつもりだった。
(17) 2021/10/04(Mon) 3:56:55

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>15 >>16 闇谷/貴戸

俯くと、床が涙で濡れた。
自分の生が望まれていないことに察しが付かない程、少年は幼くない。

「……ほんとにいいの?」


少年の景色は狭い。
家族と、それ以外。このふたつ。
   世界

それ以外に許されなければ生きてはいけないのだと、教わる通りに学んだ。
けれども、教科書は生きろと宣う。
独りだった子供はどうすれば良いのかわからずに、死ぬ為に生きようとした。

「…………ありがとう。うれしい」


世界に許される必要なんか無かった。
自分を見てくれる人の赦しだけ、在ればいい。

──それだけで、生きていいんだ。
(18) 2021/10/04(Mon) 4:00:27

 手を離し、だらりと体の横へ下ろして押し黙る。
 ……横たえた沈黙が答えに等しかったものの、口を開いて。

「――違わないな」

 ゆったりと紡ぐ。
 
この男は、言葉にはなるべく、言葉をもって返す人間であった。
それが美徳であったからそうしたのか、元々そういう人間だったのかは、
記憶の奥底に沈んでしまったけれども。


「だから、死を望まれたんだろう。
 ……おかげで、“あの人”は死なずに済んだが」

 肉体の死と記憶の死は同一ではなく。
 殺された己の記憶のみを引き継ぎ続ける、短命の生き物。
 “黒塚彰人”の劣化コピー、上書き保存を繰り返し続ける、かつては人間で――今となってはもはや、何であるか、定かでないもの。

 詳細を問われれば、そう言葉にして説明を返しただろう。

【人】 1117 闇谷 暁

>>15 >>16 貴戸


咄嗟に恋人の方を見た。
いいのか、と唇が動いて、へらりと苦笑。

「………いつもいつも勝手にして、
 恋人には助けて貰ってばっかだな。」

貰った分、返せているだろうか──否、彼が認めてくれた自分を卑下してはいけない。
後悔しない為に、想いを言葉へ、まっすぐに行動する。
だから、続ける言葉は

「ありがとう、高志。
 ありふれた言葉だけど、愛してるよ。」

自分も必ず、貴方を守る。
自分達は、無力ではない。
誓った幸せを、嘘にしてやるつもりは微塵も無い。
(19) 2021/10/04(Mon) 6:23:37

【人】 1117 闇谷 暁

>>17 >>18 迷彩


助けるよ。

 見てたから、助ける。当たり前だろ。」

W貴方Wから逃げない。
はぐらかさず、向き合って、対等に。

見知らぬ誰かの涙は拭えなくても
せめて目の前の人は、恋人は、対等な友人──大事な弟分の頬ぐらいは、拭いたい。
そうやってきっと、巡っていく。

願わくば貴方に、
う程たくさんの選択肢を。
その世界に
りを。
許可の必要ない、未来を。

「お前は母に望まれて産まれて、
 俺たちに愛されて生きるんだよ。」

自己中心的な悪足掻きは、貴方の何かを変えられただろうか。
(20) 2021/10/04(Mon) 6:24:17

【人】 1117 闇谷 暁


「あと、だからって、
 ここに残ってやる気は無い。」

元々、ここに滞在するのであれば
『私がテロを企てました』と言うだけで叶うのだから
報酬はくだらない事に使ってやるつもりだった。

腕から二人を解放すれば
廊下の監視カメラの位置を確認し、
手元にハンディカメラを用意する。
性行為の様子を自ら記録しろと、先日与えられた物だ。


「えー……、
 録画開始ってどこ押してたっけ……」



───かち、とカメラが鳴って、
小さなランプが赤く灯り、容量を消費し始めた事を示した。
(21) 2021/10/04(Mon) 6:25:09

【人】 1117 闇谷 暁

>>貴戸/迷彩


独り言を収めたカメラに軽く触れて
録画された内容を確認すれば、ふ、と息を吐く。

恋人へ、お前も使うかと視線を向けた。
半分くらいは冗談だ。


「……高志、リョウ。
 外に出たら行きたい場所、考えておけよ。」

三人分の『報酬』があれば
空論も叶うと思えるような気がする。

そんな未来に想いを馳せられることが
どれだけ幸せなことだろう。
(22) 2021/10/04(Mon) 6:28:09
 
「──何で皆すぐ消えたり死んじゃうのかな」


ぽつり。もう暴れはしないけれど。
遥か彼方の自分から、つい最近の潤くんまで。
出会って好きになった相手は、みんな何処かで消えてしまう。

「でも、引き継げるんだ。コピーのコピー(35)でも。
 感情じゃなくて、記憶だけを引き継ぐのかい。

……これさ、今元気に記憶もってる俺の目の前が君が、新しい子を作ったとして。そっちが先に死んだ場合、真っ白上書きコピーとかになったりしないの?」▼

 
「死を望んだのは“ただしい人”達でしょ。

 同じじゃない事を酷く怖がる人達。或いは異端に害される前に排除したい人達。……単に“多数派”って言うだけの存在なのにね?

「俺、ずっと思ってたんだけどさ。
 “ただしい人”とや、一緒に生きる必要あるのかな。
 彰人くん、ただしい人を目指してたのって、ここから出る為じゃないの?ここを出た後もそれを目指して生き続けるの?」

「俺、君がここを出た後何をしたいか聞いたことが無いや」

「俺はね。結局のところ、“ただしい人”と相容れないから。
 別にわざわざ害する気はないけど、不干渉でいられる──彼らを邪魔しない場所を探して、ただしくなくても、自由に過ごせたらって思う。……彰人君は、ここを出てどんな生き方をしたい?」

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>闇谷/貴戸

きっと自分が生きていけるのは、この腕の中という小さな世界だろう。

だけど。
それだけでいい。
だから。
この小さな世界を守りたい。

……守ると、今決めた。

「──、うん、
生きる

 二人と、……母さんに、報いたいから」

顔を上げる。そうして、新しくできた本当の夢を告げた。

少年が受け取った贈り物は、他者の幸いだ。
しかしそれは、決して奪った物ではない。
望まれ、自らの意思で分け与えられた物だ。
(23) 2021/10/04(Mon) 14:40:02

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>闇谷/貴戸

どこかの誰かへ向けた大きな独り言を見守りながら。
世界の広さを思い、
自分の世界の狭さを想い、
どちらの方が重いか見比べた。
比べるまでもないと、内心気付いてはいたけれど。

「オレは二人が行きたい場所についていくよ。
 そんで、そこで写真撮りたいな。
 その景色を見せたい人がいるんだ」

机上の空論が理想である理由。
それは、社会の平等を崩しているからだ。
誰かが選ぶのならば、空論は容易く叶う。
それが得られない程に立場の弱い人間が、世界にありふれているだけで。


無知という幸福が無くとも、少年は笑った。
(24) 2021/10/04(Mon) 14:44:37
少年A 迷彩 リョウは、メモを貼った。
(a46) 2021/10/04(Mon) 17:40:12

榊 潤は、普川 尚久の左瞼に口付けを送った。
(a47) 2021/10/04(Mon) 18:21:12

普川 尚久は、榊 潤の眠りに、おやすみ。ほかのあいさつはしませんでした。
(a48) 2021/10/04(Mon) 18:34:26


 椅子に腰掛けた膝の上、指を組む。右手の親指のはらで、左の親指の爪を擦る。
 そうやって、言葉に迷うような、言い渋るような、何とも表現し難い沈黙があって。

「ここを出て――大切な人と生きたいと、言っていた奴がいるんだが」

「…………心底、羨ましいな。
 俺の大切な人は……あの“俺”は、もう、いない」

 目の前の少年から視線を逸らしたまま、ぼそぼそと言葉を吐く。 
 
己の声が、遠い。……あの人の声は、もっと、低かった。


「……記憶だけは、ここにある」

 とん、とこめかみを人差し指で叩く。
 
今となってはもはや、この記憶だけが、あの人の存在を残している。


「まっさらにはならないな。
 そいつの見た景色を、俺も見るだけだ」

 は、と自嘲するように笑う。
 降り積もって、いつまでも残り続ける。便利で、不便な仕組みだろう?▼

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/04(Mon) 18:48:14

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/04(Mon) 18:48:36

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/04(Mon) 18:49:05

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/04(Mon) 18:49:37

8435 黒塚 彰人(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/04(Mon) 18:49:58

黒塚 彰人は、ただ――――
(a49) 2021/10/04(Mon) 18:50:18

黒塚 彰人は、
冷たい死の感覚が、いつまでも、いつまでも。忘れられなかった。
(a50) 2021/10/04(Mon) 18:50:45


「……静かに、生きられたら。それでいい」

 先の見えない答え。
 矯正を続ける日々は、愛したものからかけ離れていく月々は、確実にこの少年の心を擦り減らしていた。

黒塚 彰人は、迷彩リョウたちの部屋の扉を叩く。
(a51) 2021/10/04(Mon) 19:31:19

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>a51 黒塚

扉を開ける。
最初視界に飛び込んできたのは、人間の胴だった。
視線を上げる。自分を見下ろす双眸と目が合った。

「……何か用」

僅かに身構えた。
首にかけられた手を思い出す。貴方にとっては戯れでも、少年にとっては殺されかけた記憶だ。
(25) 2021/10/04(Mon) 19:41:24


「そう。羨ましいな。仲間だね、彰人くん。
 ──俺も、一番大切な自分には“二度と会えない”し、
 “誰も、その存在を証明も観測もできていない”から。

 彰人くんは最期に話せたみたいだけど。
 
俺は未だに自分の中に“靖史”がいるのを認識できない」


「……生きてるのか死んでるのかすら、不明で、」

「俺と言う“自我を持った異能”“やすふみ”が存在する事すら、証明ができない。
創くんの記事見た?異能が自我ってマズいらしいね色々と。
でも俺こうして普通に生活してるのって、普通に見逃されてるのか、
ただの多重人格者の狂人
の“戯言”と思われてるのか」

「──実は、最も存在があやふやなの、俺なんだよね。
 記憶だけが、『私』と『僕』の存在を証明してくれる。俺にだけ、ね」

君はコピーがあるから。肉体があるから。
同時に二つの個体が存在する限り、『外部の観測』によって証明がなされるだろうけど。俺の答えは誰一人観測ができない。『ただの多重人格者の妄言』を否定できない。

「……俺は死んだ事がないから、羨ましいとは言わないけど。
 ただ、『最も大事な自分を、他者から認められなかった』」

「その一点は、君と共感できると思っている」 ▼



「彰人くんの異能は、寿命と記憶の問題で、死体と苦痛が出るんだよね?」

「──俺の異能、使えないかな。」

「結局の所、俺の“1番”は俺から変わらない。
 普通に誰かの傍にいるならこれはハンデだけど、彰人君も同じでしょ。そして、俺は“君の為に君を無痛で殺すことができる”」

「昔の俺の『自分が1番』で『他の全てが2番』が、此処で変わった。今の俺には、2番も3番も付けられる。」

「だから、君に声をかけている。俺、“ただしい人”に紛れて生きていける気がしないよ。だから、……ここから出たら、」

「“ただしくない人”のままで生きられる世界を、
              一緒に、探しませんか」

 「例え1番が自分でも、“独り”は寂しいから」

普川 尚久は、温度を感じていた。
影の中よりいいかもな。
(a52) 2021/10/04(Mon) 19:47:28

【人】 8435 黒塚 彰人

>>25 迷彩
 開かれた扉。
 視線を置いていた位置ちょうどに、少年の顔が現れた。

「顔を見にきた」

 用件らしい用件はここに来る途中で耳に挟んだ噂話によって消えたので、本気でそれだけ。
 顔を見るために他に用件を作るような殊勝さを持っていなかったので、これで目的は果たした。

「…………」

 見慣れているであろう仏頂面で、少年を見下ろす。
 
その実、一つの事実を伝えるか否か、迷っていた。
(26) 2021/10/04(Mon) 19:52:05

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>26 黒塚

「はあ?」

最初の出た感想は、その一言だった。
しかし以前別れ際に向けたような、敵意までは含まれていない。

「……オレ、別にもう死ぬつもり無いから」

お前、報いてやる気がないんだな

あの日激昂したのは、隠していた本音を指摘されたからだ。
隠す必要の無くなった今、怒る理由はもう無い。
その視線を、死地に向かう人間に向ける物だと勝手に解釈して告げた。

「お前の言う事、ほんとはわかってたよ。謝るつもりはないけど」
(27) 2021/10/04(Mon) 20:00:47

 少年の顔を見上げて、目を細める。
 
眩しいライトはもう無いというのに。


「……つくづく、似ているな」

 人間のなり損ない。
 一番を自身と定める、ただしくないものたち。

「だが、お前は『俺じゃない』。
 お前と違って、……違うものを、愛せる保証は無いぞ」

 手を伸ばす。指輪の嵌ったそれに、指先を絡める。
 交じり合う温度はやっぱり心地が悪くて、けれども少しばかり、マシになっているような気もした。▼

黒塚 彰人は、目を細めて、返事をした。「考えておく。……気が向いたらな」
(a53) 2021/10/04(Mon) 20:04:24

【人】 8435 黒塚 彰人

>>27 迷彩
 変な顔をした。変な顔、としか形容しようのない、どの表情を選ぶべきか決め損ねたような顔だった。

「ここに来る途中で、聞いた。
 ……お前が生きる気になったらしいと聞いて、」

 つい、と合わさった視線を一度逸らして、また戻す。
 
それはたぶん、少年とのこれまでには、あまりない仕草だっただろう。


「……。……リョウ、」

 手を伸ばして、ニット帽にぽすんと置く。
 ふ、と笑う。こぼれたそれは案外、柔らかい。

「前から思ってはいたが――」▼
(28) 2021/10/04(Mon) 20:25:43
黒塚 彰人は、「馬鹿だよな。お前」ぐりぐりと馬鹿な子どもの頭を撫でた。
(a54) 2021/10/04(Mon) 20:31:52



「知ってるよ。その上で、そこも似てるから誘ったんだ。

 俺もまだ、2番も3番も生まれただけで──
 『自分以外を愛せてはいない』のは同じ。保証なんて俺もない」

指を絡められた手を見て、少し考えた後に。
もう片方に常に嵌めていた自分の右手の薬指の指輪を取る。

「凄くない?記憶ない状態で“それでも誰にも渡したくなくて”自分の両手の薬指に婚約指輪代わりに嵌めてたの相当だと思う」

「なのに一回、彰人くんこれ外して来たでしょ。君だけだぞ」

だから、責任取ってよ。冗談めかしてそう言って、
取った指輪を貴方の右手薬指に着けようとしてくる。▼


「……保証も証明もないない尽くしだね、俺達。
 だから考えてくれるって言ったから、それ、あげる。」

「気が向いたら別の指に着けてくれたらいい。
 或いは、誘いもそれも不要と思えたなら捨ててくれていい」

「俺も、今着けている“この指輪の意味”が、
 変わる事があるのか──1年、2年?もっとその先?わからないけど、」
 
「互いに、賭けてみよう。
 それでも苦しかったら、終わらせよう。全部」

俺は幾らでも、『居てくれるなら』答えを待てるから。
本当に『ただしく人を愛せなかった』俺達なのか、
それを確かめる未来への誘いへの返事を、俺はずっと待ってる。

【人】 7734 迷彩 リョウ

>>28 >>-154 >>a54 黒塚

視線が逸らされるのは、いつものこと。
しかし。
再び合わさったのは、記憶する限り初めてだった。

手を伸ばされた瞬間、体が強ばった。
ぐ、と逃げそうになる足を踏ん張り、きつく目を閉じる。
手は頭に置かれた。
恐る恐る目を開ける。初めて見る柔らかい表情が、そこにあった。

「……、」

ぐりぐり、大人が子供にするような撫で方をされる。
これも、初めてだった。
初めてのことだらけで、少年の思考は数秒硬直してしまう。
ようやく言われた言葉を理解したのは、その手が離れた頃だった。

「──
はああああ!?
ケンカ売ってんのかテメェ!!」

上書きするように自身の頭を撫でる。
体当たりで貴方を押し出し、勢いよく扉を閉める。
そうして、廊下には再び静寂が訪れた。

貴方が何故こんなことをしたのか、少年が理解する日はきっと遠い。
しかし、いつかその日はやって来る。
……彼は、この先も生きるのだから。
(29) 2021/10/04(Mon) 20:43:01
黒塚 彰人は、締め出されてから、あ、と用事を一つ思い出した。
(a55) 2021/10/04(Mon) 20:49:17

黒塚 彰人は、扉を軽く叩き、閉ざされたままのそれへ向かって、
(a56) 2021/10/04(Mon) 20:49:27

黒塚 彰人は、「おはよう。おやすみ」
(a57) 2021/10/04(Mon) 20:49:37

黒塚 彰人は、言い損ねた挨拶を投げ。踵を返し、自分の部屋へ戻っていった。
(a58) 2021/10/04(Mon) 20:49:47

迷彩 リョウは、閉じた瞼越しにその言葉を聞いた。>>a57
(a59) 2021/10/04(Mon) 20:52:24

鏡沼 創は、昨日も今日も『鏡沼創』だ。きっと、これからも。
(a60) 2021/10/04(Mon) 20:56:59

【人】 0043 榊 潤

目が覚めた、看守に頼んでキッチンを借りていた。

誰に食わすわけでもないのに、適当なパンを作っていた。

誰もいない食堂を見た。
誰もいない談話室を見た。

ひどく違和感を感じて、首を傾げて。
これは叔父に作ってあげたときの癖だろうか、と思い出す。
家事をすべてやっていたときの癖。

片付けも、食事も、外で買い物もさせてもらえなかったから。
家にあるもので何かを作らなければならなかったときの知恵。
(30) 2021/10/04(Mon) 20:57:15

【人】 0043 榊 潤

「……」


足音がした、振り返った。
いつの間にか同室にされたやつだろうか。
この間適当に犯したやつだろうか。
やかましく笑いながら騒いでるやつだろうか。
笑って。真面目で。個性が強い。あいつ等だろうか。


「……食べるか?」

なんて、声をかけた。
なんだか、無性に美味いオムライスが食べたくなってきた。
(31) 2021/10/04(Mon) 20:59:20
迷彩 リョウは、これからも生き続ける。
(a61) 2021/10/04(Mon) 20:59:21

南波 靖史は、『南波靖史(やすし)』は、今度こそ終幕を見届けた。
(a62) 2021/10/04(Mon) 20:59:50

 

「暗いところに行きたいな」
 

 最初から、ずっとそれがあったのさ。

 愛してくれる人がいて、食事や寝床に困らないくらいの 
 高望みしない普通の幸せって、自分の幸福に思えなかった 

 多分これがもっといっぱいいっぱい……  
 ──誰も彼もからあいされて、贅沢がいっぱいできて 
 そんなふうになっても幸せにはなれないのが、漠然と感じられて 
 それでも、きっとそれは決まっていることだって確信があって 


だから、幸せって言えない方に向かってみた 

 結果としては、幸せとまでは言わないけど 
 それまでの人生よりは満足感があると思えた 
 ひどく扱われて、なんだか生きている心地がした 

 自分が可哀想な立場になったり、不幸に見舞われる方向に
 行こうとするのを止められないのは、知っているけど形にしていない 

 

 

 こんないびつな存在は、自分のほかになくていい。
だからなくそうとするんですよ。 
 可哀想な君らに、ほしいものをあげるよ。
ぼくだったらほしいから。 
 たすけたげるよ、他に引く手がないのなら。
ぼくはたすけてをずっと言えない。 
 自分で立ってられるだなんて、ただの意地だろうから。
ひとりはさみしいだろ? 
 だから、手を取る誰かが現れるまでは、勝手に手を引いていたげる。
だれかができたら、ほどいていいよ。 

 たすけてが聞こえたら、そう思ったら、

ぼくもいつかいえるかな。 
 僕は好きに振る舞いますよ。
さみしいな だれかたすけて  

9949 普川 尚久は、メモを貼った。
(a63) 2021/10/04(Mon) 20:59:55

 




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