―BL号・カフェスペース―

柚葉の都合さえ良ければ、是非。ちょうど暇を持て余していたところなんだ。
出てきたところだったようだけれど、時間いただいちゃって大丈夫かな？

[願ってもない誘い>>3:10を受けて即答で了承を示したが、社交辞令との区別はつききれずに無理に付き合わせてはならないと、念の為再度相手の都合を尋ねた。相手の返事を待ちながらもカフェ全体を見渡して、会話を楽しむのに最適な場所を探す。
ふと、周辺に広く向けていた視線が、カウンターに置かれた絵に吸い寄せられるようにして留まった。無意識に惹きつけられた青の色に双眸が細まり、ぽつりと感嘆が漏れて]

……すごい。綺麗な色だ。

ーBL号・カフェスペースー

ここまで大きな船だと、どこに行こうかで悩むからね。
僕も悩んだ末にここに来た訳だし…ああ、一人旅だから時間は余り余って困ってた程だ…よ…。

[確かに今出て行こうとしていたのだ、直ぐに返事をしたが彼>>0も大人として、いや職業柄、社交辞令だと思ったのだろう。僕からしたら社交辞令とかその様なことを煩わしいと思ってるのだが、それは僕の主観でしかない。だから一人旅である事を打ち明けたが最後までちゃんと言葉にする事が出来なかった…だって、彼の言葉は僕にとって至高の響き。色を作る職人としてこれ以上ない褒め言葉を口にした彼に思わず返事をする様に言葉を続けた]

…ありがとう。

―BL号・遊戯室―

それは、試してみてのお楽しみ、さ。

[半信半疑あっちこっち、といった様子の氷雨青年に、レオニスはもう一度ぱちりとウィンクをして見せた>>3:9。
そして青年の背後に近づくと、そっと手取り腰取り、ダーツを投げる姿勢を矯正していく。]

いいかい。スタンスは……君が一番立ちやすい姿勢なら、それが正解。無理なく楽に立つこと、それが大事なんだよ。
次、セットアップは……うん、構える位置は良いから、肩のラインをちょっと意識してご覧。利き腕の肩が、ボードの正面を向くように。そうすると、ターゲットと腕のラインがまっすぐキープできるはずだ。

次はテイクバック。ダーツを引く時に、肘の位置がなるべく動かないように気をつけるんだ。そうすると、安定して矢が飛んでくれるからね。肘が動かないようにまっすぐ引くこと、それが大事。

最後にリリースは、全部の指を同時に離すことが大切だ。どこかの指が引っかかると、綺麗に飛んでくれなくなってしまうからね。紙ヒコウキを飛ばすような、送り出してあげるようなイメージで投げるようにするといい。

オマケとしては、フォロースルーまで意識できれば初級はマスターだ。
さ、投げてご覧。

[バケーション前の校長の話の如く長々としたアドバイスを述べ終えると、レオニスは漸く氷雨青年から体を離して再びダーツを投げるよう促した。]

―BL号・行衡客室―

[暫くすれば扉が叩かれる音>>3:4がして小さくドアを開け、テオの姿が確認できたので快く室内に迎え入れる。
ルームサービスで頼んだワインは既に開栓されていて、――そこに何かが混入されていたことには未だ気付いていないのだが――酒精を摂取して平時より陽気になった顔で口角を上げる]


突然呼んじゃってすいません。
来てくれて嬉しいですよ、織也さん。


[そこそこ豪奢な室内でソファーに掛けるよう促し、少し間隔開けて隣に座れば相手が持ち込んだ酒と自分の飲みかけの赤ワインを交互に見やってから小さく首を傾げて見せ]


一応赤開けてたんですけど、どっち飲みます？
多分どっちも飲み切れるとは思うんで。

俺はもうメシ食ってきちゃったんで、俺のことは気にせず食っちゃってくださいね。

―BL号・カフェスペース―

[自然と口をついて漏れ出た感想に意図せず隣から礼の言葉>>1が返ってきて、小首を傾げた。振り返り彼の顔を見て、それからもう一度絵に向き直る。先程デッキで目にした海を写し取ったような色が、キャンパスに広がっていた]

……もしかして、この絵は柚葉が描いたのかな？
とても綺麗な色遣いだったから、つい見惚れてしまったよ。海に引き込まれてしまいそうだ。

[交互に見遣ってから漸く相手の反応の理由に思い至って、傾げていた首を起こす。
幼い頃から美術品は教養の一つとして色々と見せられてきたしその品評とやらもやってきたが、今は小難しい表現は全て取り払って、感じたままの素朴な想いだけ言葉にして伝えようと]

ーBL号・カフェスペースー

うん。その絵は僕がつい先程、描いていた物だよ。
鉱石を砕き、粉末にした物をチョークに加工して試しにね…本来は岩絵の具が有名だけど、僕は色んな人に使って貰いたいから試作品をよく作るんだ。チョークとか、学生が気軽に使えるだろ？

[彼の感想>>5に自然と笑みが溢れる。一見すると素朴な感想に聞こえるかもしれないが、この色はラピスラズリ…ウルトラマリンブルーを使っているのだ。
海を越えてくる青と昔の画家達が憧れる程、美しく深い青。
それをちゃんと出せている事を褒められ、嬉しくならない訳がどこにあるのか]

その絵が気に入ったなら、定通にあげるよ。
それに、その色の良さを褒めてくれたお礼もしたいし…いや、要らなかったらこのまま捨て……置きっぱにするだけだけど。

[1度絵を手に取り、彼に差し出そうとするも断られる可能性を思い出し手を止めた。だが、ここで止まってても不自然な事に変わりないなと思い直せば、そのまま彼の方へと差し出してみた。受け取るか受け取らないかは彼次第で]

―BL号・遊戯室―

え、や、あのっ！？

[待て待て待て待て待ってくれ。フォーム矯正>>2にしてはなんかおかしくないか？それとも俺が自意識過剰なだけ？回らない頭ではされるがままに姿勢を変えられていく。うおーお陰でレオニスさんが何説明してるか全然分からん。というか仮にも大のつく有名俳優様がこんなパンピーとくっついてスキャンダルとか大丈夫なんだろうか。いや必ず最後に愛は勝つ世界なのは知ってるけどそっち側に行きたいんじゃないんだって。どっちかっていうと当て馬になりたい。今すぐレオニスさんに懸想する俳優とか通りかかってくれんか。駄目か。そっかー。離れてもらったところで投げるのを促す言葉が耳に届いたので言われるがままに投げてみる]

…お？

[さっきより綺麗に飛んだ。端っことはいえボードに刺さったじゃん。ホントに上手くなると思わず手元を見比べた]

―BL号・遊戯室―

素晴らしいExcellent、当たったじゃないか！君は才能があるね。練習すれば、もっと上手になれるだろう。

[氷雨青年の心中はともかくとして、整ったフォームで放たれた矢がボードにしっかりと刺さったのを見て>>7、レオニスは我が事が如くに喜び、手を叩いて賛辞を述べた。]

君がもっと上手になったら、勝負でもしようか。もちろん多少のハンデはあげよう。
負けた方は……そうだな、何でもひとつ勝者の言うことを聞く、なんてご褒美つきならどうだい？

[レオニスは再び氷雨青年に近づくと、耳元に口を近づけて囁くようにそう提案した。
どうやら、世界は再びBLのフラグを建てることを望んでいるようである――]