人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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視点:


【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

優しい子が多いんだな、と。
淡白な感想だけ抱いた。
見えないと知りながら、無言のまま微笑みだけを返して。
椅子に腰掛けたまま、遠ざかる足音を聞く。音楽室に再び静けさが戻った後、小さく呟いた。

「……最近の子って、皆こんな感じなのかな。
 それとも流行り?」

すると、同意を示すかのように鍵盤がひとつ沈む。
当然のように少女はそれと意思の疎通をした。
誰もいない筈の
音楽室で、少女は話し続ける。

「しかし、振られてしまったねぇ」

相手には、むしろ忠告と捉えられていたのだが。少女には知る由もない。
一人目が強引だったからと、優しくしすぎたのが原因だろうか。

「人を口説くというのがこんなにも難しいものだとは知ら────あ。」

その最中、思い出したように声を漏らした。

「……そういえば、伝えるの忘れてたね」

(-5) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:01:57

【秘】 陽炎 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

 

「私と君達は初対面だよ、って」

 
(-6) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:03:24

【置】 陽炎 シロマ

空襲警報が解除されて、十数分後のことだった。
プロペラの音が青空を裂き、再び警報が鳴り響く。
下校を再開していた子供達が、一斉に近くの防空壕へ駆け出した。

……とはいえ。幼い子供の全速力など、高が知れている。
避難は間に合わず、焼夷弾の降り注ぐ中を走ることになった。
運動が苦手な一年生が、一人転んだ。
道を戻り、その子の手を引いて再び走り出す。

──ふと。
握っていた小さな手の感覚が無くなって。
あ、と思った瞬間。
服が、皮膚が、髪が────体が、燃え上がった。

……自分一人で逃げていれば、この場は助かっただろう。
しかし。
教師を目指す人間が、幼い児童を置いて逃げるなど、できる筈が無かった。
(L2) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:27:27
公開: 2022/07/14(Thu) 22:30:00

【置】 陽炎 シロマ

 
──だったら、私達がそんな先生になろう。

約束は、互いに果たせなかった。
彼は遠い戦地で死んだ。骨さえ帰って来なかった。
私だけが律儀に約束を守る必要など無いけれど。
あの指切りを、無かったことにしたくなかったから。

──待ってるから。絶対、返って来てね。


あの日から。
ずっと、
焼けた肉の臭いがする
(L3) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:28:26
公開: 2022/07/14(Thu) 22:30:00