人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「完璧主義者は当たってるかな。100点は目指すべきなのだから。
 寂しがりかと言われれば、私は違うね。深雪は多分そうだけれど」

唯一の存在だけではなく、全員≠求めた生徒を思い返す。
情で動く彼と違い、この少女は実益で動く。
その実益とは、
生者が考える死者の利益ではない。


「失敗で構わない。
 未完のままが良い。
 未熟だから、楽しいんじゃないか。
 
 そしてね、これもきっと勘違いさせてしまったかもしれないんだが」

長い枝を持ち、ざく、ざく。
枝先で地面を軽く抉った。

(-13) 2022/07/15(Fri) 17:15:33

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

謎は謎のままで良い。

 私達の物語は続いた方が良いからね。君達からすれば、もう終わっているのだろうけど……私は亡者として発言させてもらおう」

教師として立つ白間コズヱに、寂しさなどある筈もない。

「私は栗栖に動機を明かすように頼んだけれど、それは決して謎を明かしてもらいたいわけじゃない」

公私混同をする教師など、教壇に相応しくないのだから。

「解き明かしてくれれば、
もしかしたら私を理解してくれるかもしれない
と思ったからだ。
 だってそうだろう?それくらい、私について考えてくれたということだ」

「……だが、まあ、しかし。
 そうなった所で、誘いには乗ってくれないだろうとは思っているんだ。
 駄目で元々、というやつだね」

ざく。
地面の色が変わる。表面の薄い砂の層が終わり、湿った土が現れた。

「さて。こちらの返事をまとめよう」

切り替えるように、声色も明るくなる。

(-14) 2022/07/15(Fri) 17:16:24

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

ざ、と新たな地面を枝で突く。
丁度、腕を引けば……貴方と少女の間に線が引ける位置だ。

「私達は、語り部を求めない。
 ……むしろ要らないね。いたら力を合わせて、敵として排除しよう」

歴史って好きじゃないな。
私達は読み物じゃないのだけれど?


「私達は、終わりを求めない。
 成仏なんてもっての他。望む夢は大きく、永遠だよ」

不可能と解っていても、それを目指すのが人間だろう?


「私達が満足できる条件。
 
────それは、君達全員の死だ


隻眼を見据えて、いつも通り微笑んで。

「それ以上、私達に損益しか無い提案をするのなら。君達の都合を押し付けるのなら」

この亡者だって、貴方達生者に自身の都合を押し付けている。それを知った上で、言っていた。

「この話は、おしまいだ」

帝国主義とは。
利益を他から奪い、国を豊かにする思想である。
(-15) 2022/07/15(Fri) 17:17:46

【秘】 不知 ミナイ → 陽炎 シロマ

「都合を押し付ける? 合わせてるのはこっちだよ。
 世界のあり方から勘違いをしているのはそちらだ。

 その理解の先に、対話と妥協なくして和解はない。

 現代に自分勝手な独りよがりが認められる世界なんてない。
 ここは、キミの国じゃない。自由をつかむ夢の世界じゃない。
 
 ボクは手を差し伸べたんだ、
 その皆殺しが
今すぐできないから

 解決役を呼んでこようと言ったのさ」

悪態をつきそうになって抑えた。
彼らは何を損だといってるんだ? 死んでいる自覚がないのか。
支払うものも喪うものも手にはいるものすらないのに、馬鹿げてる。

「何様の……つもりで。
 話を終える前に、茶番をした意味と、
 一体何を期待していたのか教えておくれよ」

「力業で解決していない理由があるんだろう
 全部気紛れだとでも? 

 無駄な時間を使って目的が達成できてないんだ。
 死んだ後ですら否定され続けて、それが悲しくて、
 満足できなくても楽しいなんて、愚かで面白くない話だ。
 そこの価値は合わなくて残念だよ」
(-16) 2022/07/15(Fri) 21:35:02

【秘】 チャラ男 ウラミチ → 陽炎 シロマ

男はぼんやりと、ただそこに居た。
自分が今どういう状況なのかまだいまいちぴんと来ていない。
死んだという事はわかっているようだが、これからどうしたらいいのかわからないようだ。

自分を呼ぶ声に反応し、振り返る

「…………しろ……ま……?」

少し前まで親しげに喧嘩していた相手だというのに、この違和感は難だろうか。
(-17) 2022/07/16(Sat) 0:27:34

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「何から何まで合わないね……。
 現代の話なんて、知ったことじゃないんだ。
 
今すぐじゃなくても構わないから
、要らないと言っているんだよ。
 深雪生徒さえ望むなら、これから何度だって迎えに行くつもりさ」

自ら来てくれたのなら、当然嬉しい。
だがそうでないなら、死後わかるまで授業をすればいい。
白間コズヱは、そう考える。

互いに分かり合えなかった対話は、これで何度目だろう。
嗚呼、矢張り。
生者と分かり合う為には、死へ招くしかない。


「不快にさせたならすまないね。
 私は現代の、その民主主義的な考え方は……知ってるだけで、わからないものだから」

がり、がり。
地面に線が引かれていく。
しかし教えてくれと言われて、答えないわけにはいかなかった。
私は、先生だから!

線を描く手を止め、口を開く。

(-18) 2022/07/16(Sat) 12:53:16

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「まず、無理矢理全員を招かなかった理由。
 これは簡単だ。私にそこまでの力が無い。

 だから、自ら此方に来てもらいたかった。これが期待していたことだね。

 そして最後に。
 君達を騙して、生者のふりをしていたのは──その方が、此方に自ら来てくれるかと思ったからだ」

これ
は、只それだけの為に動いた亡霊だ。
身勝手で、自由で、自分の夢を叶える為に手段を選ばぬ愚かな厄である。

「現代じゃ、常に人は満足しているのかい。
 ……違うだろう?
 満足する為に、日々努力して過ごしている筈だ。勿論、それが叶わないこともある。

和解は双方がそれを望んでからが始まりであり。
片方が望んでいなければ、それこそ無駄な時間となるだろう。

「それはきっと、戦前と同じだよね」
(-19) 2022/07/16(Sat) 12:53:54
シロマは、線を引いた。
(a11) 2022/07/16(Sat) 12:54:07

【秘】 気狂 ネコジマ → 陽炎 シロマ

>>a12

「白間先生? 梢先生?」

ととと。あなたを見つけた彼が近寄ってくる。
血塗れだが、怪我だとかをしているわけではなさそうだ。

「かんかん、元の場所でいいすかね」

両手で抱えた缶は、あなたに掘り出してもらったもの。
元通り閉じられて、中身だってほとんどちゃんと元の状態だ。

「それとも皆のところの方がいいです?」

あなたが“こずネエ”でなかったことに対して、特に言うことはないみたい。
あなたが先生であるらしいことを、聞いてそのまま受け入れているようだった。
(-20) 2022/07/16(Sat) 13:16:16

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「嗚呼良かった、成仏したのかと思ったよ〜……」

少女は最後に会った時と変わらぬ明るさで、貴方の隣へやって来る。
その片手には出席簿があった。

「ねえ君、これから何かしたいことってある?」

ぱらぱら、出席簿を捲る。
名前の書かれた頁を見せながら、貴方に問いかけた。

「何も目的が無いなら……
私の生徒にならない?

 だいぶ人数も増えてきてね、賑やかになってきそうなんだ。どうかな」

その声は、誰が聞いても弾んだ楽しそうな声色で。
まるで生きているかのようで。

今日が初対面の少女は、貴方を自身の学級へ誘った。
(-21) 2022/07/16(Sat) 16:02:18

【秘】 チャラ男 ウラミチ → 陽炎 シロマ

「あ?生徒??」

突然の申し出に怪訝な表情で貴方を見る。
しかし誰かを祟りたいだとか大層な目的があるわけでもない。
相手の事はよくわからないが、なんとなく……悪い奴ではないような気がする。
ぼやぼやした記憶の中相手に感じる既視感や違和感からはとりあえず目を逸らすことにした。

「別にいいけど……」
(-22) 2022/07/16(Sat) 16:14:19

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「おやおや。入学希望かな?
 ふふ、呼び方はどちらでも構わないよ」

今のところ、自身を素直に先生と呼ぶのは夢川だけだ。きっと彼から話を聞いたのだろう、と考えた。
貴方が抱えた缶を見下ろせば、ふむ、と顎に手を当てる。

「ん〜、元の場所だとまた見つかっちゃいそうだしなぁ……」

それに。
彼等は満足に学校へ行けなかった子供達である。供養もされず、捨てるように燃やされた部落の子供達。

暫し悩んでから、口を開く。

「……きっと学校に行きたかっただろうし。
 皆のところにしようか」
(-23) 2022/07/16(Sat) 16:31:31

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「本当!?ありがとう!
 嬉しいなぁ、きっとこれで
鹿乃
も元気出してくれるよ」

さて、この少女は司馬鹿乃を『カナ姉』と呼んでいた。
しかし、いつのまにか呼び方を変えていたらしい。

「教室は昇降口の横だよ。
 牧夫達がいたところ、覚えてるだろう?
 あそこで授業をするからさ」
(-24) 2022/07/16(Sat) 16:46:36
シロマは、出席簿に名前を書き加えた。
(a14) 2022/07/16(Sat) 16:46:56

【秘】 チャラ男 ウラミチ → 陽炎 シロマ

「カナイ!?カナイも生徒なのか?!」

その名を聞いた途端虚ろだった目が大きく開かれる。

「授業って……何の勉強すんだよ。
 俺テストとか点とれねぇからな?」

始まる前から赤点宣言している。
自他ともに認めるバカだ。
(-25) 2022/07/16(Sat) 17:05:45

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

目を見開いた貴方の反応を見て、少女は気を良くした。

「内容は色々だね。
 でもちゃーんと点が取れるように、私が教えるから安心して?」

どうやら先生の手厚いサポートがあるらしい。もしかすると、あまり嬉しくないかもしれないが。

「……あ、席は鹿乃の隣にしておくね。
 きっと緊張してるだろうから、裏道が助けてほしいな」

貴方の様子を見るに、きっと大事なことだろう。そう考えて付け足した。
(-26) 2022/07/16(Sat) 20:44:37

【秘】 チャラ男 ウラミチ → 陽炎 シロマ

「しかたねーな、付き合ってやるよ!」

先生につきっきりで勉強を教えてもらうというのは正直かったるいが、それ以上になんだか昔に戻ったような気がして嬉しかった。
カナイや他の皆と一緒に過ごした小学校時代は本当に楽しかったから。

現実に未練がないといえばうそになるが、これでよかったかもしれないと思った。
(-27) 2022/07/16(Sat) 21:36:27

【秘】 気狂 ネコジマ → 陽炎 シロマ

>>-23

あなたが悩む間、猫島も少し視線を落として何かを考えていたけど、
それはもうひとつ聞きたいことをまとめていただけで。


皆のところに、というあなたの言葉に頷いて。
顔を上げて、ちょっと止まって、また視線を落として。

息を大きく吸うのと一緒に、
同じ高さのあなたの目をまっすぐ見た。

「梢先生、花火」

「教室で花火は、怒りますか」

「んん……」

「ふつうは…とうぜん、だめすけど」

「学校、なくなりますし」

「みんなは、そこにいますし」

訥々と、そんなことを口にする。
本当は誰に許可を得るでもなく

教室で花火をしてもらうつもりだったけど、先生がいるみたいだったから。
(-28) 2022/07/16(Sat) 21:46:18

【秘】 先生 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「遠足とか、修学旅行もやってみたいんだ。
 もし他にもやりたいことがあったら、遠慮せず言ってほしい」
 
笑顔を見るや、こちらも顔を綻ばせる。
少女の生徒を想う気持ちは本物だ。
その愛が妄執であるだけで。


名前一人分、重くなったような気がする出席簿を抱えた。
嬉しい重みとは、きっとこんな感情を言うに違いない。

「私は……君達の、先生だからね!」
(-29) 2022/07/17(Sun) 11:31:56

【秘】 泣き虫 ウラミチ → 陽炎 シロマ

「修学旅行……いいな!文化祭もやろうぜ!」

皆と一緒に体験できなかった楽しげな学校行事にワクワクした様子で大きく頷いた。
これから、貴方の事を先生と素直に呼ぶ性格ではないが、慕ってついていくだろう。
(-30) 2022/07/17(Sun) 11:43:25

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「……んん、花火かぁ。
 まあ……、やっても構わないよ。
 私は後ろで見てるからさ」

管理状況も悪い建物である。
これから急に保護をしたとしても、もう遅いだろう。朽ちるのを待つだけだ。
それに、この校舎自体に執着があるわけでもない。

「くれぐれも、自分が燃えないようにね。
 焼け死ぬのは苦しいから……」

もう己が燃えることは無いと、わかっていても。
炎の雨は、どうしても。

「全員集めるのかい?」

しかし先生が暗い顔をしていては、心配させてしまうかもしれない。努めて平静を装って。
生者、死者、幻……それらを含めて『全員』と呼んだ。
(-35) 2022/07/17(Sun) 15:29:47

【秘】 気狂 ネコジマ → 陽炎 シロマ

>>-35>>a23

「んー……いない人は、いないんじゃねぇすかね。
 猫島も、栗栖ニイがいなかったらいませんし」

猫島 稔という奴は、今日に起こった非現実的なことを
受け入れているようで、目を逸らしていて、
そして現実から逃げきれないでいる。

「ほんとうに、みんなみんながいるだなんてことに
 なるんだったら。それなら」

「……猫島が、くるしいくるしいになっても、
 みんな、みんなで花火をするのがいいです」

経験したことのない苦しみを軽く見ているわけではない。
ここを運命のわかれ道だと決めているだけだった。

あなたの努力は実を結んでいるようで、
猫島はあなたが火を恐れているだなんてちっとも思わなかった。
(-36) 2022/07/17(Sun) 16:48:41

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「……そっか。
 稔が苦しいのは、私も苦しいけれど……。
 君がその方法を選んだとしても、私は止めないよ」

まるで境目をぼんやりと見つめているような子だ、と思った。
両方に足を着けている、と言った方が良いだろうか。
一言で表すならば、『狂い』になってしまうが。
その様に、何だか親近感さえ抱いてしまう。

苦痛だと知っていても尚、選んだとしたら。
貴方の想いは、それ程強いのだろう。
もしくはそれ程に、狂っている。

ああ、来てくれないかなあ。
君のような子にこそ、この
いとま
で笑って欲しい。


「──みんなで一緒にいたい気持ちは、わかるつもりだからさ」

少女はそっと微笑んで、肯きをひとつする。
その横顔は、今までの笑顔とは違って。
ほんの僅かに、憐れみが滲んでいた。
(-40) 2022/07/18(Mon) 12:04:53

【秘】 不知 ミナイ → 陽炎 シロマ

「わからないからと
 停滞と巻き戻しを続けるところはさすがとでも言おうか。
 確かに話にならなくて残念だ」

「予想や推測はは正しいのに、な。」

人でもなく。先生ふりをしているだけの存在なんて。
一瞬の夢ならば許してやれとでも? 否、関わることが間違いだ。
どうすれば、わかるようになるのか。
わかる頃には多分疲れきっていて、それはしゃくだなぁとか。
ため息をつけば、なんとなく、手首をさすっていた。

「人は何もしなくても勝手に死ぬよ
 君たちが、いようといまいと関係ない」

「人集めも、寿命まで待てばいいのに。
 今後は生きることを邪魔されないことを願ってるよ。
 いきたいときにいきたい場所にいく、
 現代人は昔にはとれなかった、勿体ない選択がとれるようになっているんだから」

「君たちもいつまでも迷子になってないで。
 次の機会には前を見せられることをお祈りするよ」
(-41) 2022/07/18(Mon) 18:37:05

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「……ああ、人は何もしなくとも死ぬ。だが、その頃にはとっくに変わってしまっているだろう。それが嫌なだけだよ。
 鶏だって、一番美味しい時に絞める。
 米だって、炊きたてが一番美味しい。
 いつだって、今が一番美しいんだ」

人は変わらないと口にするけれど──そんなものは嘘だ。
今この瞬間の貴方は、今しか存在し得ない。
時代が変われば人も変わる。それこそ、世捨て人として暮らさない限り。
昭和ならともかく、この情報化社会で孤立して暮らすことなど不可能だろう。
変わらない物など、この世にあろうか。


今後について話題に上がれば、「さてね」と他人事のように切り出す。

「邪魔するか否かは生徒達次第だ。
 せっかくだし……時代に倣って、私も行きたい場所に行けるようになろうかな。
 上手くいくかはわからないが……」

生前は、いきたい時にいきたい場所にいけなかった。
生徒から学ぶことだってあるだろう。
白間コズヱの考える理想の教師は、生徒の意思を汲む大人だ。きっと現代人である彼等から、これから多くを学ぶ。
とはいえ。
停滞の中にある者同士で交わす言葉は、きっと偏っている。
それは既に、彼女が“生徒が望んだ”というだけで全員招こうとしていたことからも明らかだ。


「しかし、ね。生き物は日々変わっていく存在だ」

「──私達はいつでも歓迎するよ。
 現実に疲れたら、いつでもおいで」

最後に、まるで実家から貴方を見送るような言葉を添えた。
(-42) 2022/07/18(Mon) 21:59:41

【秘】 気狂 ネコジマ → 陽炎 シロマ

 


 
(-44) 2022/07/20(Wed) 21:25:40

【赤】 先生 シロマ

 

出席を取ります。

 
(*0) 2022/07/20(Wed) 23:03:36

【赤】 先生 シロマ

……色とりどりの炎が、花を咲かせた後。
どこかで、少女が教鞭を執っていた。

鳥飼
。」

夢川
。」

司馬
。」

来家
。」

山中
。」

名前が増え、賑やかになった出席簿を満足気に読み上げる。
その声は隠し切れない程の喜色が溢れていた。

「……ふ、ふふ!
 すごいなぁ、こんなに沢山!
 体育の授業だって色々できるようになるね……!」

前回との違いは、更に名前が増えたことと──最後にもう一名分、空欄があった。

「さて、さて。
 もしかしたら、遅刻かもしれないし。少し待っておかないとだ」

欠席かもしれないけれど。
時間は幾らでもある。
時計の針が進まないのだから。
(*1) 2022/07/20(Wed) 23:06:44

【赤】 先生 シロマ

「……良かった。
 『もし待ち切れないから今すぐ行こう』って言われたらどうしようかと思ってたんだ。
 私はこの辺りから動けないしさ」

貴方に視線を向けた後、窓の奥を見遣った。

「しかし、矢張り難しかったね。
 特に私は皆と昔から友達、というわけでもないから……夜が明けてしまうと尚更」

もしも幼馴染なら、情に訴えることも可能だろう。そう思い
馴染んだ
わけだが。
白間コズヱは神でもなく、只の少女であった。限界というものはどうしても見えてくる。

ギシ、板が沈む。
教壇の上を、少女の細い足が進んでいく。

(*4) 2022/07/21(Thu) 11:19:27

【赤】 先生 シロマ

「……今日は、『待ち切れなくなったら』の話をしようと思ってたんだ」

貴方の頭を、誉めるように撫でて。

「ね、深雪。
 車とか用意できそう?バスとかさ。
 そういうのがあれば私も移動できるだろうし──修学旅行だって行けると思うんだ」

自ら調達できればするのだが、こればかりはそうもいかない。
生徒の、貴方の力を頼るしか無かった。

「それに」

できる限り多くを望む子供の、

皆を迎えに行き易いかと思って。


夢を叶えてこその教師だ。
(*5) 2022/07/21(Thu) 11:20:53

【赤】 先生 シロマ

昨夜から明け方。
ほんの数時間だが……思い感じて過ごしたことは、正しく現実のものだろう。
それは自分が、貴方が、ここにいるという証左に他ならない。
たったそれだけの事実が、存在の証拠だ。


「……そう言ってくれると嬉しいよ」

きっとそんな貴方だからこそ、この学級へやって来たのかもしれない。

「まあ、急ぎというわけでもないからね!
 初めての課題……うん、校外学習って感じかなぁ」

楽しみで仕方ないのだろう。
普段の落ち着いた抑揚も今は無く、年相応の笑顔があった。

「修学旅行はやっぱり京都かな。
 いや、最近は東京なんだっけ。
 たしか、すごく高い電波塔ができたんだろう?
 ……へえ、もう向こうまで車で行けるようになったんだ。
 高速……道路?っていうのを使うんだね」


「ああ、寝るのが惜しい!
 こんなに今夜が待ち遠しい朝は初めてだ……」
(*8) 2022/07/21(Thu) 19:32:36

【赤】 先生 シロマ

 

生徒と教師が学び合う。
少女は信じて疑わない。
これこそが、己と彼等の幸いだと。

 
(*9) 2022/07/21(Thu) 19:33:30