人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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陽炎 シロマは、メモを貼った。
(a0) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:43:17

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

貴方の想像は少し違う。
どちらかと言えば、それは時代による認識の齟齬に近い。
白間コズヱにとっては、どんな生徒も彼女の守るべき生徒だ。
教師が生徒を選ぶなど、あってはならない。これは、ままごとではないのだから。

全員を同時に攫う力が、もしもあったのなら。彼女は躊躇なく使っていただろう。

「……明日香。条件付きの降伏をするなら、足りないものがあるよ」

折ったばかりの小さな枝を数本拾い、中から細い一本を摘む。

「その提案に乗ることで、私に──いや、私達に。
 
一体どんな利益があるのか、示しておくれ
。」

じわり、輪郭が滲んで揺らぐ。
ぱきり、枝を折る。折る。折る。

「必然の出会い?
 ──ああ、全く都合が良すぎるね。得をするのは生者だけじゃないか……それは頼みですらない、甘えだ。
 そして生徒でもない君の甘えを叶える程、私に余裕はない」

置いていきたくないと、何度言われて来たことだろう。
しかし喉元を過ぎれば、熱さを忘れてしまう。何故って、人だから。

「幾度もそんな言葉を聞いたよ。結果は
これ
さ」

呆れたように、吐き捨てたように、少女の抑揚は悪態になっていく。これは教師としてではなく、ひとりの亡者としての想いだから。
ふう、と意図的に深呼吸をひとつ。

(-4) wazakideath 2022/07/15(Fri) 2:40:48

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「……他の条件はあるかい?
 ちなみに、私から出せるような対価は恐らくない。
 つまりこの交渉は、君にとってかなり不利だ。無一文から契約を取るような行いだからね」

死者との交渉はまず成り立たない。
死者は支払えるような対価を、基本的に持っていないからだ。
だからこそ、人々は彼らを祓って来た。

「しかしかなり難しいだろうから……。
 もしも私が納得する、または心動かされる条件があれば。私から深雪を説得しても良い。
 もう全員は諦めろと、諭してみせるさ」
(-5) wazakideath 2022/07/15(Fri) 2:41:57

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

貴方の偽りの記憶が、陽に焼かれて消えていく。白間梢という少女は、最初からいなかった。
これは貴方達とは初対面の、何ら縁もない亡者である。

「お〜い、裏道〜……」

陽射しから逃げるように、校舎を歩く。
なんとなく、熱そうで怖いから。

彼は成仏してしまったのだろうか。
誰の悪戯か、彼の心臓は止まっていた。考えられる可能性が多過ぎた。ひとまずこちらは保留させておく。

校舎の中を、散歩でもするかのように貴方を探した。
(-6) wazakideath 2022/07/15(Fri) 10:10:19

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「完璧主義者は当たってるかな。100点は目指すべきなのだから。
 寂しがりかと言われれば、私は違うね。深雪は多分そうだけれど」

唯一の存在だけではなく、全員≠求めた生徒を思い返す。
情で動く彼と違い、この少女は実益で動く。
その実益とは、
生者が考える死者の利益ではない。


「失敗で構わない。
 未完のままが良い。
 未熟だから、楽しいんじゃないか。
 
 そしてね、これもきっと勘違いさせてしまったかもしれないんだが」

長い枝を持ち、ざく、ざく。
枝先で地面を軽く抉った。

(-13) wazakideath 2022/07/15(Fri) 17:15:33

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

謎は謎のままで良い。

 私達の物語は続いた方が良いからね。君達からすれば、もう終わっているのだろうけど……私は亡者として発言させてもらおう」

教師として立つ白間コズヱに、寂しさなどある筈もない。

「私は栗栖に動機を明かすように頼んだけれど、それは決して謎を明かしてもらいたいわけじゃない」

公私混同をする教師など、教壇に相応しくないのだから。

「解き明かしてくれれば、
もしかしたら私を理解してくれるかもしれない
と思ったからだ。
 だってそうだろう?それくらい、私について考えてくれたということだ」

「……だが、まあ、しかし。
 そうなった所で、誘いには乗ってくれないだろうとは思っているんだ。
 駄目で元々、というやつだね」

ざく。
地面の色が変わる。表面の薄い砂の層が終わり、湿った土が現れた。

「さて。こちらの返事をまとめよう」

切り替えるように、声色も明るくなる。

(-14) wazakideath 2022/07/15(Fri) 17:16:24

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

ざ、と新たな地面を枝で突く。
丁度、腕を引けば……貴方と少女の間に線が引ける位置だ。

「私達は、語り部を求めない。
 ……むしろ要らないね。いたら力を合わせて、敵として排除しよう」

歴史って好きじゃないな。
私達は読み物じゃないのだけれど?


「私達は、終わりを求めない。
 成仏なんてもっての他。望む夢は大きく、永遠だよ」

不可能と解っていても、それを目指すのが人間だろう?


「私達が満足できる条件。
 
────それは、君達全員の死だ


隻眼を見据えて、いつも通り微笑んで。

「それ以上、私達に損益しか無い提案をするのなら。君達の都合を押し付けるのなら」

この亡者だって、貴方達生者に自身の都合を押し付けている。それを知った上で、言っていた。

「この話は、おしまいだ」

帝国主義とは。
利益を他から奪い、国を豊かにする思想である。
(-15) wazakideath 2022/07/15(Fri) 17:17:46

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「何から何まで合わないね……。
 現代の話なんて、知ったことじゃないんだ。
 
今すぐじゃなくても構わないから
、要らないと言っているんだよ。
 深雪生徒さえ望むなら、これから何度だって迎えに行くつもりさ」

自ら来てくれたのなら、当然嬉しい。
だがそうでないなら、死後わかるまで授業をすればいい。
白間コズヱは、そう考える。

互いに分かり合えなかった対話は、これで何度目だろう。
嗚呼、矢張り。
生者と分かり合う為には、死へ招くしかない。


「不快にさせたならすまないね。
 私は現代の、その民主主義的な考え方は……知ってるだけで、わからないものだから」

がり、がり。
地面に線が引かれていく。
しかし教えてくれと言われて、答えないわけにはいかなかった。
私は、先生だから!

線を描く手を止め、口を開く。

(-18) wazakideath 2022/07/16(Sat) 12:53:16

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「まず、無理矢理全員を招かなかった理由。
 これは簡単だ。私にそこまでの力が無い。

 だから、自ら此方に来てもらいたかった。これが期待していたことだね。

 そして最後に。
 君達を騙して、生者のふりをしていたのは──その方が、此方に自ら来てくれるかと思ったからだ」

これ
は、只それだけの為に動いた亡霊だ。
身勝手で、自由で、自分の夢を叶える為に手段を選ばぬ愚かな厄である。

「現代じゃ、常に人は満足しているのかい。
 ……違うだろう?
 満足する為に、日々努力して過ごしている筈だ。勿論、それが叶わないこともある。

和解は双方がそれを望んでからが始まりであり。
片方が望んでいなければ、それこそ無駄な時間となるだろう。

「それはきっと、戦前と同じだよね」
(-19) wazakideath 2022/07/16(Sat) 12:53:54
シロマは、線を引いた。
(a11) wazakideath 2022/07/16(Sat) 12:54:07

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「嗚呼良かった、成仏したのかと思ったよ〜……」

少女は最後に会った時と変わらぬ明るさで、貴方の隣へやって来る。
その片手には出席簿があった。

「ねえ君、これから何かしたいことってある?」

ぱらぱら、出席簿を捲る。
名前の書かれた頁を見せながら、貴方に問いかけた。

「何も目的が無いなら……
私の生徒にならない?

 だいぶ人数も増えてきてね、賑やかになってきそうなんだ。どうかな」

その声は、誰が聞いても弾んだ楽しそうな声色で。
まるで生きているかのようで。

今日が初対面の少女は、貴方を自身の学級へ誘った。
(-21) wazakideath 2022/07/16(Sat) 16:02:18

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「おやおや。入学希望かな?
 ふふ、呼び方はどちらでも構わないよ」

今のところ、自身を素直に先生と呼ぶのは夢川だけだ。きっと彼から話を聞いたのだろう、と考えた。
貴方が抱えた缶を見下ろせば、ふむ、と顎に手を当てる。

「ん〜、元の場所だとまた見つかっちゃいそうだしなぁ……」

それに。
彼等は満足に学校へ行けなかった子供達である。供養もされず、捨てるように燃やされた部落の子供達。

暫し悩んでから、口を開く。

「……きっと学校に行きたかっただろうし。
 皆のところにしようか」
(-23) wazakideath 2022/07/16(Sat) 16:31:31

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「本当!?ありがとう!
 嬉しいなぁ、きっとこれで
鹿乃
も元気出してくれるよ」

さて、この少女は司馬鹿乃を『カナ姉』と呼んでいた。
しかし、いつのまにか呼び方を変えていたらしい。

「教室は昇降口の横だよ。
 牧夫達がいたところ、覚えてるだろう?
 あそこで授業をするからさ」
(-24) wazakideath 2022/07/16(Sat) 16:46:36
シロマは、出席簿に名前を書き加えた。
(a14) wazakideath 2022/07/16(Sat) 16:46:56

【秘】 陽炎 シロマ → チャラ男 ウラミチ

目を見開いた貴方の反応を見て、少女は気を良くした。

「内容は色々だね。
 でもちゃーんと点が取れるように、私が教えるから安心して?」

どうやら先生の手厚いサポートがあるらしい。もしかすると、あまり嬉しくないかもしれないが。

「……あ、席は鹿乃の隣にしておくね。
 きっと緊張してるだろうから、裏道が助けてほしいな」

貴方の様子を見るに、きっと大事なことだろう。そう考えて付け足した。
(-26) wazakideath 2022/07/16(Sat) 20:44:37

【秘】 先生 シロマ → チャラ男 ウラミチ

「遠足とか、修学旅行もやってみたいんだ。
 もし他にもやりたいことがあったら、遠慮せず言ってほしい」
 
笑顔を見るや、こちらも顔を綻ばせる。
少女の生徒を想う気持ちは本物だ。
その愛が妄執であるだけで。


名前一人分、重くなったような気がする出席簿を抱えた。
嬉しい重みとは、きっとこんな感情を言うに違いない。

「私は……君達の、先生だからね!」
(-29) wazakideath 2022/07/17(Sun) 11:31:56

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「……んん、花火かぁ。
 まあ……、やっても構わないよ。
 私は後ろで見てるからさ」

管理状況も悪い建物である。
これから急に保護をしたとしても、もう遅いだろう。朽ちるのを待つだけだ。
それに、この校舎自体に執着があるわけでもない。

「くれぐれも、自分が燃えないようにね。
 焼け死ぬのは苦しいから……」

もう己が燃えることは無いと、わかっていても。
炎の雨は、どうしても。

「全員集めるのかい?」

しかし先生が暗い顔をしていては、心配させてしまうかもしれない。努めて平静を装って。
生者、死者、幻……それらを含めて『全員』と呼んだ。
(-35) wazakideath 2022/07/17(Sun) 15:29:47

【秘】 陽炎 シロマ → 気狂 ネコジマ

「……そっか。
 稔が苦しいのは、私も苦しいけれど……。
 君がその方法を選んだとしても、私は止めないよ」

まるで境目をぼんやりと見つめているような子だ、と思った。
両方に足を着けている、と言った方が良いだろうか。
一言で表すならば、『狂い』になってしまうが。
その様に、何だか親近感さえ抱いてしまう。

苦痛だと知っていても尚、選んだとしたら。
貴方の想いは、それ程強いのだろう。
もしくはそれ程に、狂っている。

ああ、来てくれないかなあ。
君のような子にこそ、この
いとま
で笑って欲しい。


「──みんなで一緒にいたい気持ちは、わかるつもりだからさ」

少女はそっと微笑んで、肯きをひとつする。
その横顔は、今までの笑顔とは違って。
ほんの僅かに、憐れみが滲んでいた。
(-40) wazakideath 2022/07/18(Mon) 12:04:53

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「……ああ、人は何もしなくとも死ぬ。だが、その頃にはとっくに変わってしまっているだろう。それが嫌なだけだよ。
 鶏だって、一番美味しい時に絞める。
 米だって、炊きたてが一番美味しい。
 いつだって、今が一番美しいんだ」

人は変わらないと口にするけれど──そんなものは嘘だ。
今この瞬間の貴方は、今しか存在し得ない。
時代が変われば人も変わる。それこそ、世捨て人として暮らさない限り。
昭和ならともかく、この情報化社会で孤立して暮らすことなど不可能だろう。
変わらない物など、この世にあろうか。


今後について話題に上がれば、「さてね」と他人事のように切り出す。

「邪魔するか否かは生徒達次第だ。
 せっかくだし……時代に倣って、私も行きたい場所に行けるようになろうかな。
 上手くいくかはわからないが……」

生前は、いきたい時にいきたい場所にいけなかった。
生徒から学ぶことだってあるだろう。
白間コズヱの考える理想の教師は、生徒の意思を汲む大人だ。きっと現代人である彼等から、これから多くを学ぶ。
とはいえ。
停滞の中にある者同士で交わす言葉は、きっと偏っている。
それは既に、彼女が“生徒が望んだ”というだけで全員招こうとしていたことからも明らかだ。


「しかし、ね。生き物は日々変わっていく存在だ」

「──私達はいつでも歓迎するよ。
 現実に疲れたら、いつでもおいで」

最後に、まるで実家から貴方を見送るような言葉を添えた。
(-42) wazakideath 2022/07/18(Mon) 21:59:41

【赤】 先生 シロマ

 

出席を取ります。

 
(*0) wazakideath 2022/07/20(Wed) 23:03:36

【赤】 先生 シロマ

……色とりどりの炎が、花を咲かせた後。
どこかで、少女が教鞭を執っていた。

鳥飼
。」

夢川
。」

司馬
。」

来家
。」

山中
。」

名前が増え、賑やかになった出席簿を満足気に読み上げる。
その声は隠し切れない程の喜色が溢れていた。

「……ふ、ふふ!
 すごいなぁ、こんなに沢山!
 体育の授業だって色々できるようになるね……!」

前回との違いは、更に名前が増えたことと──最後にもう一名分、空欄があった。

「さて、さて。
 もしかしたら、遅刻かもしれないし。少し待っておかないとだ」

欠席かもしれないけれど。
時間は幾らでもある。
時計の針が進まないのだから。
(*1) wazakideath 2022/07/20(Wed) 23:06:44

【赤】 先生 シロマ

「……良かった。
 『もし待ち切れないから今すぐ行こう』って言われたらどうしようかと思ってたんだ。
 私はこの辺りから動けないしさ」

貴方に視線を向けた後、窓の奥を見遣った。

「しかし、矢張り難しかったね。
 特に私は皆と昔から友達、というわけでもないから……夜が明けてしまうと尚更」

もしも幼馴染なら、情に訴えることも可能だろう。そう思い
馴染んだ
わけだが。
白間コズヱは神でもなく、只の少女であった。限界というものはどうしても見えてくる。

ギシ、板が沈む。
教壇の上を、少女の細い足が進んでいく。

(*4) wazakideath 2022/07/21(Thu) 11:19:27

【赤】 先生 シロマ

「……今日は、『待ち切れなくなったら』の話をしようと思ってたんだ」

貴方の頭を、誉めるように撫でて。

「ね、深雪。
 車とか用意できそう?バスとかさ。
 そういうのがあれば私も移動できるだろうし──修学旅行だって行けると思うんだ」

自ら調達できればするのだが、こればかりはそうもいかない。
生徒の、貴方の力を頼るしか無かった。

「それに」

できる限り多くを望む子供の、

皆を迎えに行き易いかと思って。


夢を叶えてこその教師だ。
(*5) wazakideath 2022/07/21(Thu) 11:20:53

【赤】 先生 シロマ

昨夜から明け方。
ほんの数時間だが……思い感じて過ごしたことは、正しく現実のものだろう。
それは自分が、貴方が、ここにいるという証左に他ならない。
たったそれだけの事実が、存在の証拠だ。


「……そう言ってくれると嬉しいよ」

きっとそんな貴方だからこそ、この学級へやって来たのかもしれない。

「まあ、急ぎというわけでもないからね!
 初めての課題……うん、校外学習って感じかなぁ」

楽しみで仕方ないのだろう。
普段の落ち着いた抑揚も今は無く、年相応の笑顔があった。

「修学旅行はやっぱり京都かな。
 いや、最近は東京なんだっけ。
 たしか、すごく高い電波塔ができたんだろう?
 ……へえ、もう向こうまで車で行けるようになったんだ。
 高速……道路?っていうのを使うんだね」


「ああ、寝るのが惜しい!
 こんなに今夜が待ち遠しい朝は初めてだ……」
(*8) wazakideath 2022/07/21(Thu) 19:32:36

【赤】 先生 シロマ

 

生徒と教師が学び合う。
少女は信じて疑わない。
これこそが、己と彼等の幸いだと。

 
(*9) wazakideath 2022/07/21(Thu) 19:33:30
 




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