人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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到着: 環 由人

【人】 環 由人


[ 鶏レバーと青じそのピリ辛炒め
南瓜とトマトのカレー
豚バラと茄子の塩だれ炒め
鮭の幽庵焼き
豆もやしと胡瓜とツナのナムル
オクラとささみの梅和え

おにぎりは、4種類
みょうがごはん
ピーマン入り鶏そぼろ
ちりめんと大葉と天かす
炙りねぎ味噌

いつものメンチカツ
コロッケ、それから唐揚げ。

待宵町という小さな町にある商店街。
西側の入り口から入って程なく、
「惣菜 たまき」は店を構えている。]

 
(4) ななと 2020/09/10(Thu) 13:01:28

【人】 環 由人



[ 朝10:00から開けるこの店に立ちはじめて
もうかれこれ2年半ほどになる。
さして愛想がないのは相変わらず。
己をWゆうちゃんWと呼ぶ
常連のおばさま方の顔は
もうすっかり馴染んできたけれど。

この街に居場所なんてなくて、
どこにいってもひとりぼっちだと、
そんな寂寞に押しつぶされそうになる夜は
相変わらずないわけではないけれど。

だけど、一年と少し前までよりは
随分とその重苦しさは減った気がする。
どうしてかって…そりゃあまあ、
思い当たる節は───あるな。

自分の作ったものを目の前で美味そうに
食べてくれる人がいる。
     ・・
俺のことを理解してくれる人がいる。

たったそれだけで。]
 
(5) ななと 2020/09/10(Thu) 13:01:48

【人】 環 由人





   ───おかえり


[ 机の上に並べた余った惣菜。
これをW処理Wしてもらうことが、
同居の第一条件だった。

手元にあった小説をそっと机に置く。]

 
(6) ななと 2020/09/10(Thu) 13:02:09

【人】 環 由人



   温めようか?


[ 部屋にはいつもと同じ、
深夜のラジオ番組が流れている。
柔らかな女性パーソナリティの声が
夜の中に静々と落ちていく。

席を立って、持ってくるのはマグカップ。
ぬるくなった飲みかけのほうじ茶が入った
自分のマグカップの隣に置いて、
注ぐついでに自分のにも足した。
湯気がゆらゆらと立ち昇る。

正面の椅子の前にカップをことん、と置いて
短く息を吐いた。]*

 
(7) ななと 2020/09/10(Thu) 13:02:41
環 由人は、メモを貼った。
(a1) ななと 2020/09/10(Thu) 14:14:50

【人】 環 由人


 
[ 律儀に合わせられた手を満足げに見て、
「どーぞ」と小さく返せば、
目の前の形のいい唇に吸い込まれていく
地味だのなんだのといわれるW残り物W。
ぼそぼそと落とされる独り言は、
なんだかんだいつも褒め言葉。
本を片手にほうじ茶をすすって、
ちら、とそちらを確認しては、
ほんのすこし、口元を緩めながら
またページをめくった。]

 
(33) ななと 2020/09/10(Thu) 22:23:54

【人】 環 由人


[ あの日は、ただの気まぐれだった。

父が倒れたからと連絡があったから
都心のレストランをやめて帰ってきた
この小さな町の小さな惣菜屋で、
やっと少しずつ認めてもらえるようになった頃。

母がまた突拍子もないことを言い始めたのだ。
父の手の調子は相変わらずだし、
これを機に2人、田舎に引っ越そうと思う、と。

はじめこそ冗談だとしか思っていなかったが、
どうやら本気だったらしく、コツコツ貯めた
貯金で小さな古民家を買おうと思う、
ていうかもう買った、といわれたときには
そりゃあもう目の前がぐらぐら揺れた。

それから、あれよあれよという間に
店を己に任せて行ってしまった両親。
仕方なくアパートは解約して、
1人にしては広くて、がらんとした
実家に取り残されてしまった。]

 
(34) ななと 2020/09/10(Thu) 22:24:37

【人】 環 由人



[ ああ、そうそう。それよりも少し前に、
『Edge』という店の存在を知った。
はじめて行った時のことなんかは
ひとまず割愛するけれど…
マイノリティとして、それをひた隠しにして
生きてきた己にとって、そこは、
曖昧にしていても許される場所だった。

時折行ってはカウンターの隅で酒を飲む。
そのひとときが、癒しになっていたのは
間違いなかった。

ママの声は結構通るし、大きい。
だから、カウンターの隅にいても
その話し声はよく聞こえた。
笑い話にされている、それも。>>29
知ってはいたけれど、W飼うW余裕など
あるわけもないし、そもそも
隠している己ができることではない。

頭のどこかで「関係のないこと」だと
ぼんやりおもっていた。あの時まで。]

 
(35) ななと 2020/09/10(Thu) 22:24:58

【人】 環 由人

  ───あの日



[ 人のいない空間に落ちるラジオの声。
それは寂寞を増長させるような気がして。
一度切って、財布と携帯と鍵を持って家を出た。
『Edge』には引っ越し騒動があって、
もう1ヶ月ほど行けていない。

とくに目的があるわけじゃないのに、
コンビニにいこうと思ってしまうのは
なぜなのだろう。
…もしかしたら人に会いたいだけ
なのかもしれないな、なんて考えた。

ちゃり、ちゃり、と微かに
金属が擦れる音が人気のない夜道に落ちる。
街灯がちかちか点滅した。

やる気も愛想もない深夜バイトのいる
コンビニでビールと乾物を買って、
がさがさとビニール袋を鳴らしながら、
ぼんやり空を見上げて歩いていれば、
行きと違うルートを自然と選んでいた。]

 
(36) ななと 2020/09/10(Thu) 22:25:36

【人】 環 由人



[ こっちの道には、公園がある。
夜の公園っていうのは昼の顔とは違って
少しばかり不気味にも思える。
誰もいないはずのブランコが、
風もないのに揺れていたり───
なんて、考えていたら、キィ、と
微かに甲高い音が響いた。

普段は覗き込んだりしない。
ただ、そのときはなんとなく───
ほんとうに、なんとなく、覗いたのだ。

さっき考えていたように、
誰もいないはずのブランコが揺れてる、だとか、
ボールがどこからともなく転がってくる、だとか
足のない子供が遊んでる、だとか
そんな怪談めいたことはなく。

そこにあったのは]
 
(37) ななと 2020/09/10(Thu) 22:26:00

【人】 環 由人





   ───?


[ 見たことのあるシルエット。
けれど、それは己の知るものよりもずっと、
なんだか、───違っていて。

気まぐれだ。

普段なら話しかけようとはしない。
自分がそうコミニュケーションに
長けていないことはよく知っている。

だから、気まぐれだ。

そちらに足を向けて、歩み寄る。]

 
(38) ななと 2020/09/10(Thu) 22:26:19

【人】 環 由人



[ ───歩み寄ったはいいけれど、
こんどはどうするつもりなのだ?と
自分に問いかけた。答えはない。
だって、持ち合わせていない。
格別常連なわけでも、仲が良いわけでもない。
ほとんど話したこともないのだ。
己のことなど覚えていないのでは
ないだろうか、とも思うけれど。

ここまできてしまったのだ、
なにもしないで立ち去るわけにもいかない。

とまあ頭の中でぐるっと考えた結果。]



   ───こんばんは



[ 普遍的すぎる挨拶を落としてしまうのだ。

もっと他になかったのか、と
ツッコミを入れるように、
握り直した手元のビニール袋が音を立てた。]*

 
(39) ななと 2020/09/10(Thu) 22:26:40

【人】 環 由人

  ───あの日


[ 声をかけてしまってから気付いたのだけれど
深夜の公園でぼんやりしていて、突然
見知らぬ人に「こんばんは」なんて声を
かけられたら、いくら成人男性でも
それなりに恐怖するものなのではなかろうか。

まずったか、と不安が過れど後の祭り。
出てしまった不器用な挨拶は戻っては来ない。

ああ、せめてもっとちゃんと、店で
会話したことがあったならば、印象にも
残っていただろうに───自分のコミニュケーション
能力の低さに嫌気がさした。

戸惑うように揺れる瞳と目が合う。
つけまつげばさばさのOLを笑わせて、慰めていた
あの場所での顔とはなんだかやっぱり
ちがうような気がして。
滲んだアイラインがその心を表してる気がして。]

 
(54) ななと 2020/09/11(Fri) 10:17:41

【人】 環 由人



[ さあここからどうするか、と
思案していたのだけれど、
予想に反して、名前を呼ばれた。
WちゃんマキWという渾名は、
店で名前を聞かれたときに「環です」と
返したらついたものだった。
それからあの店ではそう呼ばれてたんだったか。

どうしたの、と聞かれても、
聞きたいのはこちらなのだけれど、
聞き返すにもやはり愛想のない
言葉しか浮かばなくて、
再びどこかへ行ってしまった
コミニュケーション能力に
どうにか戻ってきてくれまいかと
心の底から願うことしかできない。
まあそんなものは初めから持ち合わせて
いないのだから帰ってはこないのだが。]

 
(55) ななと 2020/09/11(Fri) 10:17:59

【人】 環 由人




    ───あーー…
    コンビニの、帰りなんですけど、



[ そんなW見りゃわかるW己のことなど
どうだって良い。この人が聞いているのは、
どうして急に話しかけてきたの、だろう。
わかってる。わかってるんだけど───

気まぐれ、だ。

街灯に照らされてその頬に落ちた睫毛の影が
キィ、と心の軋みに似た音を立てるブランコが
普段とW違うWその人の表情が

気になってしまったから。

だけど、それを伝えるのはなんだか
憚られてしまうのだ。]

 
(56) ななと 2020/09/11(Fri) 10:18:16

【人】 環 由人



[ 無音のひととき。
風に揺れた木がざわめいた。
彼の隣にあるブランコが揺れた。

なんとなくそちらに歩み寄って、
となりのブランコに腰掛ける。
いつぶりだろう、これに座ったのは。
ぎ、と音を立てた鎖。
おもっていたよりも不安定だった。]



   ───


[ また言葉を探すけれど、
うまく浮かばなくて───
慰めは向かないなと思う。]

 
(57) ななと 2020/09/11(Fri) 10:18:30

【人】 環 由人



[ 言葉を探していたら、足元の砂利が音を立てた。
そのとき口を開いたのは、彼の方で。
ゆっくりとそちらを見る。

笑いとばせたらよかったのかもしれないけれど
残念ながらそれはできなくて。
底抜けに明るい性格ならもっと───

でも、その昏は知ってる。
ずっと感じてきた。
世界のどこにも自分の場所なんてない
そんな感覚。]

 
(58) ななと 2020/09/11(Fri) 10:18:47

【人】 環 由人




    ───俺、惣菜屋をしてるんです



[ ぽつり、と落とした。]
   
(59) ななと 2020/09/11(Fri) 10:19:06

【人】 環 由人




    してるっていってもただ、
    親がしてたのを継いだだけなんで
    自分がやりたいこと、だったって
    わけじゃないんですけど。

    毎日店に立って、いろんな人に
    合うじゃないですか、そしたら、

    なんか、俺はこの人たちと
    同じにはなれないんだよなあって
    自分だけ、異質っていうか。

    この人たちは俺の作った料理を
    買って、帰って、食うんだろうけど
    俺はその場所には絶対いなくて
    そもそも、人が食べてくれるのを
    見ることもこれからはなくて。

    ただ俺は自分が作って、
    W選ばれなかったWものを食って生きて。

    ひとりなんだなあって、思うんですよ。


[ 息を吐いてコンビニの袋を下ろす。]

 
(60) ななと 2020/09/11(Fri) 10:19:23

【人】 環 由人


[ またがさ、と音を立てた。
そっと空を見上げたけれど、
そこには満点の星空なんてなくて。
街灯の光に負けて届かない暗い空だけ。
短く息を吐いたら、隣で小さく
腹の虫が唸るのが聞こえた。]



    ───一人で、自分が作った
    余り物を食うのって、
    しんどくなる時があって


[ 視線は空に投げたまま、呟く。]
 
(61) ななと 2020/09/11(Fri) 10:19:53

【人】 環 由人




   それの処理、手伝ってくれません?

   お礼に寝床、提供しますし。
   期限は───部屋が見つかるまでで。


*
(62) ななと 2020/09/11(Fri) 10:20:05
環 由人は、メモを貼った。
(a6) ななと 2020/09/11(Fri) 13:31:24

【秘】 橋本 雅治   → 環 由人




    
そんなの、死ねなくなるだろ。



         
(-30) シュレッダー 2020/09/11(Fri) 18:52:45

【秘】 橋本 雅治   → 環 由人

[たったひとり、
 家に住まわせてくれて
 ご飯を食べる時一緒にいてくれて
 ─────時々、人肌恋しい時に
 ベッドを共にしてくれる人が出来ただけ。

 たったそれだけ。



 それだけのことなのに、
 俺はまた今日も死ねなくなった。]*
(-31) シュレッダー 2020/09/11(Fri) 18:57:44

【独】 環 由人

/*
うわぁ…秘話…秘話突然の本名ずるいな…
(-33) ななと 2020/09/11(Fri) 19:17:35

【人】 環 由人



[ そんな提案をしたのも、気まぐれだった。
人と一緒に住んでいたことなんてないし、
ましてや、今日までほとんど話したこともない、
ただの時折いく店のママに、我ながら
かなり思い切ったことを言ったとは思う。

だけど、口にしたことは全て、本心だった。

己よりもずっと明るくて楽しく生きていると
おもっていたその人の、昏い部分を
垣間見て、どこか親近感に似たものを
覚えたのかもしれない。

その寂しさを、孤独を、分け合える
そんな関係になれたらいいのにと、
かすかな希望を抱いた。きっと。

案の定、困ったような声が聞こえて、
「まったくだな」と思えて、
思わず眉を下げた。]

 
(109) ななと 2020/09/12(Sat) 0:24:18

【秘】 環 由人 → マリィ  




  ( ひとりぼっちで逝くくらいなら
   ほんのすこしの間でもいい、

          一緒にいてよ )



 
(-43) ななと 2020/09/12(Sat) 0:24:56

【人】 環 由人


[ 続いた言葉に今度は薄く笑って。]



    ああ、そうですね、

    ───はやく、帰らないと。
    二本ともぬるくなるし。


[ 差し伸べられた手をそっと取る。

人肌に触れたのなんていつぶりだったか。

あんな顔してたくせに、手はあったかい。

うん、大丈夫。
まだ押しつぶされてないし、
狂ってもいない。]

 
(110) ななと 2020/09/12(Sat) 0:25:43

【人】 環 由人



[ そう確認するようにすこしだけ握った。
そのまま連れていった自宅で、
余り物のおかずとおにぎりを出した。

目の前で人が己の作ったものを食べてくれる。
少しぬるくなっていた酒がスパイス。

交わることのなかったはずの道だ。
邪魔も何も、関わっていったのは己で。

きっと、救われたのも己だと思う。]*


 
(111) ななと 2020/09/12(Sat) 0:26:00

【人】 環 由人

   ───現在


    こんな時間にあんまり食うと
    太るんだろ?ほどほどにしとけよ


[ 恨み言を落として平らげられた皿を
こちらに向ける同居人を宥める。

ほんとは唐揚げだとかコロッケだとかも
余ってはいるのだけれど、
出したら食べざるをえないだろうから、
揚げ物は避けるようにしている。
代わりに日中用に冷蔵庫に置いてあるのだ。]

  
(112) ななと 2020/09/12(Sat) 0:32:42

【人】 環 由人



[ 彼と己は生活リズムが合わない。
それは一緒に暮らし始めてすぐ、
わかったことだった。

己が自宅を出る時間、彼は寝ているし。
己が自宅にいる時間、彼は働いているし。
彼が自宅にいる時間、己は働いている。

だからこうやって食卓で面と向かって
顔を合わせるのは真夜中。
この時間だけだ。

丑三つ時と、明け方の境目。
どこにも行けない寂寞に苛まれる時間帯。
ずっと寄り添ってくれるのは、
顔も知らぬラジオのパーソナリティだけ
だったはずなのにな、なんて。]


 
(113) ななと 2020/09/12(Sat) 0:33:01
 




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