人狼物語 三日月国


83 【R18】ラブリーナイト・りたーんず!【ペアRP】

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到着:リカちゃんパパ 敷島 虎牙

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[テレビから流れるポップな音楽に合わせて
 梨花がたどたどしい口調で歌う。
 口にはまだ朝ごはんのオムレツが入ったままで
 ケチャップのついた口を大きく開けた瞬間、
 ぷり、と口元から卵の欠片が飛び出した。]


  『あーもう、ほら。
   口に物が入ったまま歌わないの。
   さっさと食べる!』


[妻の絵美が眉根を寄せて
 ティッシュで乱暴に梨花の口元を拭って……
 ついでに俺の方をじろりと睨めつけた。

 もう何回も言われたから、本当は分かってる。

 「ぼーっと見てないで、パパも叱ってよ」
 「イクメンイクメンって、外面ばっかり」
 「オムツも替えたことないくせに」
 「外に出た時抱っこと荷物持ちするのが
  父親の仕事だと思ったら大間違いだよ」

 何度も繰り返されて、
 耳に出来たタコすら擦り切れ血が滲むほど。]
(4) 2021/07/01(Thu) 11:24:15

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[でも、俺だって『パパ』になんか
 なりたくなかった。

 叱られた梨花が泣く声から意識を背けるよう
 俺は必死に子供向けのアニメに耳を傾ける。
 丸っこいデザインの着ぐるみたちが踊って歌う、
 パステルカラーの優しい世界。
 癇癪を起こした子供の泣き声は
 まるで爪を立ててガラスを掻くように
 優しい世界を切り裂いていく。

 絵美は俺に文句を言うのを諦めたのか
 聞こえよがしのため息ひとつ寄越して
 黙ってハイチェアから梨花を抱きあげる。
 豆のサラダだけ残った俺の皿の上を
 妻の左手が断りもなく横切った。
 嵌めた時はすんなり入ったのに、
 ふと見たその薬指の指輪の上には
 いつの間にかうっすら肉が乗っていた。

 くまの浮いたすっぴんの目元に
 コーヒーの染みみたいな肝斑が出来て
 髪はひっつめ、梨花が掴んで離さない襟元は
 すっかり伸び切ってびよびよになっている。]
(5) 2021/07/01(Thu) 11:25:01

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[そこに居るのは、合コンの時に
 ぱっちりと大きな眼を瞬かせて笑ってた
 かわいい女の子なんかじゃない。
 『おばさん』だ。
 絵美は、俺を置いて、『ママ』になって
 そのままシームレスに老いていき、
 多分気付けば『おばあさん』になる。


 ─────そう気付いた瞬間、
 俺は背筋がぞっと粟立つような感覚を味わった。


 俺が『パパ』になるのを待たず
 きっと等しく、老いは訪れてくる。
 『お兄さん』と呼ばれず『梨花ちゃんパパ』と
 周りに呼ばれ始めて早2年。
 ふと気付くと『おじさん』だの
 『おじいさん』だのと好きに呼ばれて、
 耳元で大きな声で、ゆっくり話されるのが
 いつしか当たり前になっていって……。]
(6) 2021/07/01(Thu) 11:25:39

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[そんなの、考えただけで気持ちが悪かった。




 ─────参加した理由なんて、そんなもの。]*
(7) 2021/07/01(Thu) 11:26:11

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[つれない子は嫌だ。
 真剣に愛してくれる子がいい。

疲れた顔で振り払われるのはもうたくさん。


 出来るだけ若くて、
 それからうんと可愛い子がいい。

おばさんなんて見たくもない。


 ああ、でも声は高くない方がいい。
 大人の甘さを残した、シガーの香る唇が。

金切り声ばかり出す、
ケチャップ塗れの唇から離れたいもの。
(52) 2021/07/01(Thu) 21:44:18

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[対等に近い関係を築いて
 たった一晩、肌を寄せあって愛を確かめ
 後は後腐れなく、さようなら。



 メールを打ってまもなく、
 そんな『理想の子』は、
 思ったよりあっという間に見つかった。]
(53) 2021/07/01(Thu) 21:44:41

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

  ー ホテル・ザ・ラピス ー

[飾り気のないグレーのボーダーのTシャツに、
 さっくりとしたサッカー地のハーフパンツ。
 ゆったりとロビーに置かれたソファーの上で
 足を組み、俺はスマホに視線を落としている。]


  『リカちゃん、パパにお風呂入れてもらって
   気持ちよさそう🤗💕💕
   イクメンパパがいてうらやましいなぁ
             ❊ⓐⓘⓒⓞ❊』


[ブログに書き込まれたコメントに
 ひとつひとつ返事をするのが日課。]


  >❊ⓐⓘⓒⓞ❊さん
  僕はまだ妻から学ぶことも多い毎日です(笑)
  ❊ⓐⓘⓒⓞ❊さんも一緒に頑張りましょ💪💪


[多分この人達は、俺がオムツの替え方も
 知らない、って打ち明けたら
 手のひらをくるりと返すだろうか。
 ─────それとも、
 「それでもオムツの買い出しを
  手伝ってくれるだけマシ」
 とか、言ってくれないだろうか。]
(54) 2021/07/01(Thu) 21:45:14

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[育児ブログの生み出す収益で
 妻も子どもも食べてるんだから、良いじゃないか。
 会社から出る金も、ブログの収益も
 きちんと家庭に還元して
 それの何が不満なのか。

 「だって、あなた父親でしょ?」
 「育児は綺麗なことばかりじゃないよ」

 そう、そうだけど。
 でも疲れるのも、汚いのも嫌いなのが
 飾らない俺の本音。]
(55) 2021/07/01(Thu) 21:45:34

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[競合のイクメンパパの「Daichan PaPa」は
 娘の食べ残しを食べたりするだろうか。

 「いくみママのレシピbook」のお子さんは
 本当に、全部のご飯を完食してる?

 子どもの名前を隠れ蓑にした、
 半匿名のこの世界で
 本当に幸福な子どもは何処にいるだろう?

 我こそは真に幸福な子どもを育てる、
 完璧な家族を嘯く人間で溢れていればいい。]
(56) 2021/07/01(Thu) 21:46:36

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[全部のコメントにリプライをしながら
 「リカちゃんパパ」はロビーを行き交う人々に
 ちらちら視線を走らせる。

 俺と結ばれる相手はどんな子だろ、って
 好色を潜めた視線で値踏み。
 好みの子と目が合ったら、
 にっこり笑って会釈でもしてみようかな。]*
(57) 2021/07/01(Thu) 21:47:02

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[行き交う人の流れを見ながら
 俺はぼんやりと考えを巡らせる。

 あの子は足が綺麗で柔らかそう。
 あの子は肌が白くてシミひとつない。
 あの子は……ああ、ホテルの従業員か。

 これから重ねる肌を思えば
 まるで塩水をたらふく呷ってしまったように
 じん、と喉が渇いた。


 そうしてやがて、一人の女と目が合って
 向こうもぺこりと頭を下げる>>75
 季節感にそぐわない長袖とパーカーは
 見ていて暑くなるようだけれど、
 反面、擲つように露出された形のいい脚。

 ─────(85)1d100点、と値踏みして
 にこり、と笑い返そうか。]
(98) 2021/07/02(Fri) 11:23:56

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  ふふ、今日は多分みんな「待ち合わせ」ですよ。
  なんたってホテルひとつ貸切ですから。


[だからここにいる以上は
 きっとこの子も同じ目的なんだろう。
 腰をずらして隣のスペースを空けると
 俺は膝の上で指を組み合わせながら
 唇を片方上げて笑みを浮かべた。]


  君も会えたんですね、「いい人」に。


[迷い込んできたアリスじゃないなら
 きっとそうでしょう?って
 内緒を共有するみたいに声を潜めて。]
(99) 2021/07/02(Fri) 11:24:20

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[もし、こんな可愛い子が
 俺の願い人ならば……
 一夜の恋人になれたなら。]


  いいなあ、君の「いい人」が羨ましいや。


[そう、口元だけで微笑んで]


  僕も、「いい人」待ち。
  ……なんだか、寂しくって、ついね。


[組み合わせた指の間に、日焼け跡の残る
 左手の薬指をそっと隠した。
 疚しいわけじゃないんだけど
 大っぴらにするのも、なんか違う気がして。]
(100) 2021/07/02(Fri) 11:31:17

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  …………君の願いは、なんですか。


[名前を聞くのも、ここに来たわけを聞くのも
 なんだか違う気がして、俺はそう尋ねよう。]*
(101) 2021/07/02(Fri) 11:33:36
リカちゃんパパ 敷島 虎牙は、メモを貼った。
(a2) 2021/07/02(Fri) 12:28:39

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[声を掛けて、席を空けた。
 たったそれだけの行動なのに
 随分距離が近付いたな。
 そう、甘えるような声でタメ口をきく彼女を
 窘めもせず、俺は内心そう思った。

 じりじりと、吐息が通うよりも、
 まつげの瞬く音すら聞こえそうな距離、
 妻からの咳払いに引き止められることも無く
 若い身体がまたひとつ、距離を縮める。]


  そう、お揃い。


[ここに集まる人間は多かれ少なかれ
 皆「そう」なのだけれど
 そんな真実には蓋を閉めて、俺は喉を鳴らす。]
(125) 2021/07/02(Fri) 20:02:58

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[とろとろに甘く煮詰まったような声で
 彼女はここに来た目的を話す>>106


  愛を探しに、ね。


[くす、と嗤いが漏れたのをもし咎められたら
 素直に謝ろうか。
 「だって可愛いなって」……なんて
 お世辞をひとつつけた上で。

 そんなの、何処にあるんだろうか。

 あると思ってもし主催者が
 ここに彼女を呼んだのなら
 さて彼女はどんな人間に出会うやら。
 もしそれが俺だったら─────?
 そんなの笑えない冗談だろ!



  きっと、僕ら似た者同士だと思うけど。


[ひそひそ、声を潜めるついでに
 こっちからもひとつ距離を縮めて。
 ソファーの上に投げ出されていた手の上へ
 そっと俺の手を重ねて、ぽつり、ぽつり、と
 俺は千由里の心の中へ澱を落とす。]
(126) 2021/07/02(Fri) 20:03:28

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  俺達きっと愛し合ってる。
  そう思ってたのは、俺だけだった、みたいな。

  そんな寂しいことあって、ここに来ちゃった。


[問われなかった目的を打ち明ける。
 真実と嘘とを織り交ぜて。

 すぐ顔の横にあった千由里の旋毛へ頬を寄せる。
 久々の滑らかな髪の感触に
 つい、口角が緩く持ち上がる。]
(127) 2021/07/02(Fri) 20:04:45

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[そう呟きを落として、身体を離す。
 手が触れて、それ以上に近付いたことを
 困ったような笑みを作って詫びようか。]


  …………僕は、


[つられて本名を名乗りかけて、危うく止めた。
 けど、適当につけたハンドルネームは
 この甘い雰囲気に相応しくなくて。]
(128) 2021/07/02(Fri) 20:09:24

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  ─────…… タイガ。
  虎の牙、って書いて、タイガ。


[そう、八重歯を見せて笑った。

 パパって名前は、やっぱり重たいな。
 内心そう後悔しながら。]*
(129) 2021/07/02(Fri) 20:12:14

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[ちょんと口を尖らせてひねて見せるものだから
 それがあんまりに可愛くて
 「ごめんね」って手の甲を撫でて宥めた。

 変じゃないさ。
 俺もそれがこの世のどこかにあると思ってた。
 でも、そんなの知らずに
 こんな場所まで探しに来ちゃった女の子が
 無知で、愚かで、だから可愛い。]


  意識して欲しいって思ってる……なんて
  こんなおじさんから言われたら
  さすがに気持ち悪いでしょ。


[冗談めかして笑って逃げて、
 俺は密かに若い女の子の匂いに酔いしれてた。
 あー、この甘い匂いは整髪料か、シャンプーか。
 若い女の子は、何だか花のような果実のような
 甘くて可愛い匂いをまとっているのに
 どうしておばさんになると違う匂いになるのかな。]
(149) 2021/07/02(Fri) 23:15:40

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[甘い言葉を交わして、
 2人っきりの空気に酔いしれて。

 重ねた手は、逃げなかった。
 それをいい事に、指先で千由里の手の甲を掃く。
 肌理の細かい肌の感触に、ぞわり、
 背筋が粟立った。]


  でしょー。
  名前「は」カッコイイのに、って
  よく言われるんだ。


[ニッと笑い返してきた千由里の
 小さくて白い歯は、キスしたくなる形。
 そのカッコイイ名前の、カッコイイお兄さんは
 何らかの欲望を持って
 このホテルに来ていることなんか
 すっかり忘れちゃってるみたいに見えるその顔に
 いきなりキスしたら驚くだろうか。

 それとも、そんな欲望を向けられることに
 もはや慣れすぎている手合いだろうか。
 そういう子、俺は好きだよ。


 仄暗い欲望が一度離れた身体の距離を
 もう一度縮めようとするのを押し殺して、
 俺は千由里の言葉に、うーん、と唸ってみせた。]
(150) 2021/07/02(Fri) 23:16:09

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  会ってからのお楽しみ、ってやつなのかな。
  ほら、クリスマスプレゼントだって
  箱に入った上に靴下にまで入ってる。
  「知る」までの過程が楽しいんだよ、きっと。


[だから、そわそわしちゃうのは
 何も悪いことじゃない。

 ……でも、続く質問を聞いた瞬間、]
(151) 2021/07/02(Fri) 23:16:33

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙




  …………っ、


[頭の中で赤ん坊が泣いた。
 枕元の時計すら手探りじゃないと見つからない
 真夜中に、周囲をはばからない大声で。

 何も聞こえない。
 何も聞こえない。
 俺は知らない。何も出来ない。
 黙っていれば、俺じゃない誰かが
 きっと助けに来てくれる。

 そうして俺がじっと黙っていると
 隣から不機嫌そうな気配が起き上がって
 それでも赤ん坊は泣いている。
 オムツかな。おっぱいかな。
 それとも……なんでもないのかな。

 「あんたはパパでしょ」って絵美が言う。
 
違うよ、ただの胤でしょ。

 そんなふうに言い返す勇気もないくせに
 寝たフリだけは上手くなって─────]
(152) 2021/07/02(Fri) 23:17:34

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  愛させてくれる人、かな。


[無意識に左手の薬指に出来た
 僅かな肉のくびれを指先でなぞりながら
 俺は自分の中に答えを探した。]


  寂しくて、寂しくて、どうしようも無い時、
  傍でべたべたに甘やかしてくれる人より
  俺の気持ちに答えてくれる人が欲しい。

  俺はきっと、恋がしたい。
  心の中をいっぱいに「好き!」って気持ちで
  溢れてる瞬間が、きっと一番気持ちがいい。


[いつの間にか床の絨毯の模様に落とした視線を、
 もう一度千由里に戻して、ふ、と緩め]
(153) 2021/07/02(Fri) 23:18:45

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  ちゆは、どんな風に恋したい?


[相手が欲しくて、
 頭の中を相手のことでいっぱいにして、
 何が何でも手に入れたい、って
 そう思っちゃう気持ちは
 理解はできるけど、きっと俺にはわからない。
 よく回る口は「きっと出来るよ」って言うけれど
 恋が燃え盛っても、愛にはならないのは
 俺の中ではどうにも覆らない事実なのだから。

 そうして千由里と暫くソファーで話して
 時間が来れば「お互いいい人に会えますように」って
 別れようとするだろう。

 たまたま同じエレベーターに乗って
 たまたま同じ階で降りて
 ……たまたま、同じ部屋まで行ってしまえば
 さすがの俺も気が付くだろうけど。]*
(154) 2021/07/02(Fri) 23:24:43

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[てっきり、もっとすごい答えが
 かえってくるかと思ってたけれど
 千由里の答えは極々平凡なものだった>>170


  普通の、幸せな恋、ね。


[普通に遊園地行ったり、
 普通にレストラン行ったり、
 思い出を少しずつ積み重ねていったりしてさ。
 新しいネイルがどうとか、
 新しい服が可愛いなぁとか、
 そんな話で時間を埋めて……

 それから、家に帰ってベッドに入って
 「また会いたいなぁ」とか思っちゃったり。

 多分恋はそういう時が一番楽しい。]
(197) 2021/07/03(Sat) 15:32:39

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[そうして時間が来たのを確認したら
 千由里に一声かけて席を立つ。

 部屋に行けば、一晩とびきり愛してくれる子がいて
 泣き声やら金切り声、赤ん坊の臭いを
 俺の頭から消し去ってくれるに違いない。

 浮き足立つ俺の後ろから
 付かず離れず、千由里がついてくる。
 同じエレベーター、同じ階に降りて
 同じ部屋の前で立ち止まる。]


  ここ……だけ、ど……


[覗き込んでくる千由里に
 俺も目をまぁるくして、オウム返しに答えた。

 もしかして、そういうことかな?
 でも、そんなの─────

 そう思ったら、手が出ていた。]
(198) 2021/07/03(Sat) 15:33:33

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙

[伸ばした腕の中に千由里の身体を収めて
 ぎゅ、っと抱き締める。
 思ったより華奢で、さっきよりもずっといい匂い。
 肺いっぱいに千由里の纏う空気を吸い込んで
 俺はそっと呟いた。]


  君で、良かった。


[君が相手なら、一晩、たった一晩でも
 俺の願いは叶うに違いない。
 ……そんな予感がした。

 だけれど、いきなり抱きついたのはまずかったか。
 腕を解いて千由里を解放したら
 ちょっと眉を下げて笑ってみせる。]


  ……ごめ、ハッスルしちゃって……


[でも、仕方ないよね。
 柄にもないこと考えちゃったんだ。]
(199) 2021/07/03(Sat) 15:47:43

【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙



  「こんなの、運命みたい」って
  思っちゃってさ。
  君だったらいいのに、って思ってたから。


[恥ずかしいことを打ち明けるようで
 頬が少し火照ってしまう。
 運命、って。なんだそれ。
 まるで現実を知る前みたいな口説き文句!

 恥ずかしくて自分でくすくす笑いながら
 俺は千由里に改めて尋ねよう。]


  君が「僕を愛してくれる人」かい?*


 
(200) 2021/07/03(Sat) 15:52:01
 




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