【人】 警部補 添木>>101 鬼走 【3日目 朝 旅館】 「さあね〜。鏡で確かめたら?ま、指輪もつけさせてるし。心配ない気はするけどね」 機嫌が見るからによくなる。 鼻歌を歌いながら、先に歩き出す。 「あはは!」 相手の返答に、愉快そうに笑った。 「変わるわけないじゃない。”僕”も”俺”も、ずっと同じまま。人がまるっきり変わったように見えたってさあ、根本的には俺なんだ。変わったように見えたなら、それはその人との付き合い方を、俺が改めただけ。 見せ方を変えただけだよ。多少鉄を磨いたって、鉄は鉄だ。キラキラ見えるか、鈍くてサビてるかなだけ」 (137) aoyagisan 2021/08/14(Sat) 19:41:21 |