人狼物語 三日月国


98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】

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【人】 墓守 トラヴィス

「……」

トラヴィスは、慌てるでもなく、騒ぐでもなく、
静かに幾つかのカメラを確認した。

「……ああ、そう。なるほど。」

数人の姿がカメラに映る。
映らない。ならば。…剣は置いて行こうか。どうせ可能性として考えられているのだろうから、予備はあるのかもしれないけどね。

「………じゃ、行こうか。」

男は、自室を優雅に出て行った。
(10) 2021/10/11(Mon) 21:25:38

【人】 墓守 トラヴィス

「いやあ、困ったことになったね!」

芝居がかった仕草でロビーへと出てきた看守だ。

「私の美しい中継ができない。由々しき自体だよ、これは」
(14) 2021/10/11(Mon) 21:34:05

【人】 墓守 トラヴィス

>>+5

「……キンウ。傷はどう?…………ひょっとして君カウンセリング、」

彼女が飛び出した部屋の表示機器を見つめ、少し難しい顔になる。
カウンセリング中、と出ているはずの機器は点滅していて、どうやら『そちら』の通信もままならないようだ。いやそうだよな、全遮断するよな……

「精神は?不安定なところはあるのか?」
(16) 2021/10/11(Mon) 21:37:57

【人】 墓守 トラヴィス

トラヴィスは優雅に歩きながら、その場所を探した。

…… …… ……。

38
(20) 2021/10/11(Mon) 21:51:13

【人】 墓守 トラヴィス

「……おや。ハズレだ」

視界に収めたのは、
ナフ
だ。
どうしたものかな、と思考する。

「私丸腰だけど、ケンカしてみるかい?」

両手をあげて、皮肉げにわらった。
かちかちと強化肉体のギアの上がる音が関節からひびき始めた。
(22) 2021/10/11(Mon) 21:54:11

【人】 墓守 トラヴィス

>>26 ナフ 
/*ねおちてた……


「……そう。そんな気はしてたよ」

弱いから、とは口にしなかった。
先生と呼ばれるぶんくらいは、受け取った方がいいのかなと思い直す────くらいの柔らかさは、まだ残っていたようだから。

「騒がしい方へいくよ。それではね」

ひら、と手を振った。
ふたたび、足音が廊下へ続いていく……
(77) 2021/10/12(Tue) 0:24:50

【人】 墓守 トラヴィス

「ま!単純に、生存競争だろう?これって」

武器を持たない男が漸くトレーニングルームへ到着した。
戦っているものたちの様子をふむ、と観察し、戦いの意義を話し込んでいるものたちを観察し。

「じゃ私は私のやるべきことやろっかな」

はあどっこいしょ、とでも言わんばかりに、携帯折りたたみ椅子を設置して、座った。

「怪我人出たら癒すね」

ひらひらと手を振った。
戦闘行為をするつもりはない、と言わんばかりに────事実、そうなのだ。
(80) 2021/10/12(Tue) 0:40:33

【人】 墓守 トラヴィス

──……♪

 ─────♪

曲を弾くことは今の環境では難しい。電子系統は掌握されてしまっているし、この部屋に持ち込んでも壊れてしまいそうだ。かわりに口ずさみながら、彼は、ぼんやりと戦いの推移を見守っている。

……真っ当に言い返すような信念なんて、私にあったかな、と胸の中の在庫を探った。なにか誰かに伝えて、分かって欲しかったことなんてあるのかな。
彼らはそれを抱いて戦っているのか、と思った。

「……激しいなあ」

ちりちりと鼓膜が震える。空気中の意思のぶつかり合いを受けて、余波がこちらにも響いているのだろう。
(85) 2021/10/12(Tue) 0:59:02

【人】 墓守 トラヴィス

>>83 ルヴァ

「集合場所、知らないもの」

椅子の上で手を振った。
自分でこちらに向かったのだから、まだマシな性能じゃないかと思うけれど。スパナ置きっ放しでスパナが無いことを責めないでほしいものだ、とトラヴィスは視線で反論した。まあ伝わらないけれど、気分というやつで。

「……みんな勝手だよね。対等になるつもりもないくせに、分かるつもりもないくせに、分かってほしいって気持ちだけ抱えて生きてるんだからさ」

私もだけど。
(88) 2021/10/12(Tue) 1:05:54

【人】 墓守 トラヴィス

>>+28 ニア

「忙しそうだよね」

墓守は他人事だ。仕事は真面目にやるタイプではあるのだが。

「ナフにも振られてしまったし。たぶんアマノもそうだからね。戦わない、と言われたら、やることがないんだなこれが」

まあ、それでも、異能が治療特化なだけマシだ。
これで戦闘向きならマジで不動の見学者のポジションを勝ち取ってしまっていたな……と遠い目をする。

「人間って難しいね。とっても」
(90) 2021/10/12(Tue) 1:14:45

【人】 墓守 トラヴィス

>>92 ルヴァ

「別に語ることはないかな」

窓を開けて吹き込んできた風が室内の手紙を机から落としたとして、風を説き伏せられるとは思っていない。もちろん、そこまでは愚かではない。

「ただ、ふつうの人間は、風を説得はしないぶん、風の要求を察しようとこともないだろうなって思うだけ」

どうしてわからないのかという苛立ちは、風にしてみたら当然なのかもしれないけど。
まあだから、これは、風が避けることになるか、障害物が先に倒れるのか、といった、競争でしかないよなあ、と思うわけだ。どちらも譲る気がないのだから、仕方ないよね。

「少し眠いね」

昨日夜更かししたんだ、と、彼は瞬きをしてそれに耐えた。
(95) 2021/10/12(Tue) 1:33:57

【人】 墓守 トラヴィス

>>+30 ニア

「とんでもないね、君は。相変わらず」

強いね、とも、すごいね、とも言わず。
口の端で、微笑む。全員を人間として、対等に見てやろうというのだろうか?……それはなかなかにして、難しくて、偉大な試みだ。

「痛い形でなく分かり合えたら、もっといいのに、と思うよ」

彼は貴方の言葉にほんの少し理想を付け足した。

「そうだったらいいのにね。そうだったら」
(97) 2021/10/12(Tue) 1:40:56

【人】 墓守 トラヴィス

>>96 アマノ

「理想的だね」

目を細めた。
それはとてもとても理想的だ。

「でも、……ちょっと、タイミングが悪い」

両手を挙げた。
今日のトラヴィスは、なんだか湿気た弦のようだった。

「とてもすごく悪い。だから無理」

そういうことで、彼は座り直した。
世界、難しくできているね。
(98) 2021/10/12(Tue) 1:44:59

【人】 墓守 トラヴィス

理解した。
ぼんやりと揺蕩っていた男の脳は室内の人員の位置とその攻撃ベクトルを把握し歩みを進めるルートを完全に理解した。自分が癒すべき外傷の全てを理解して(芝生にめり込まないヒールの踏み方というものをその思考はその瞬間理解して静電気で張り付くマントの払い方もまた理解した)この癒しの力が本人が扱うよりも強力であることを想定し体内の強化機関の仕組みを全て意識下に置いて完全に能力を行使した。男の損傷した肉体が癒える。

「やめなよ、もう」

唇が動いた。
だがそれだけだった。
彼の肉体はふたたび椅子に座るという行為を選択し、それで彼の思考は途切れた。
(124) 2021/10/12(Tue) 5:47:42
トラヴィスは、知っていた。完全な脳を借りなくとも、自分の言葉に為せることなどないと。
(a40) 2021/10/12(Tue) 6:10:13

トラヴィスは、亡霊だ。なにも変えられないなら生きていないのと同じだ。
(a41) 2021/10/12(Tue) 6:14:12

【人】 墓守 トラヴィス

トラヴィスは、拘束されたまま、ぼんやりと(完全に何かを理解したと感じる思考はそこにはもうないし、それは十全なものでないことはもう知っていて、ただ、無くなったなあ、ということをずっと反芻しているのだ。なぜなら、ただびとの思考の回転速度はそれほど早くないので。)『色々取調べがあったらけっこう面倒だし、自決用のナイフくらいは持ってくるべきだったな』と思った。

他人に任せるべきではないのかもしれない。
今更ながらに思い至った。
自分を一番憎悪しているのは、自分自身なのだから。
(125) 2021/10/12(Tue) 6:26:43

【人】 墓守 トラヴィス

「……うん」

操縦桿は既に手放されている。しかし再び操縦しようとすればいくらでもできただろう、彼は天才なのだし。
────だから操縦桿をロックされたときに、まあ、残念だなあという気持ちと、半分くらいは、『そのくらいには邪魔にはなれたのかな』というような、報いのようなものを感じた。

感じたから、受け入れた。
彼は抗わないだろう。誰を癒すこともない。天使が命じない限り。
ぼんやりとした目で、そこに座っている。
(126) 2021/10/12(Tue) 7:34:45
トラヴィスは、もう誰も癒さない。
(a42) 2021/10/12(Tue) 7:36:13

【人】 墓守 トラヴィス

「欲しいさ」

トラヴィスは微笑んだ。

「だから民衆は君たちを閉じ込める。君たちを閉じ込めて安心できるようになるまで、閉じ込め続ける。君たちが暴れても、嫌がっても、思想を変えても、思考を奪っても」

「平穏が欲しい。幸福が欲しい。安全が欲しい。
 脅かされない日常が欲しい。安定した生活が欲しい」

「だからこれは生存競争だ」

「……私は、どちらにも立てずに彷徨ってばかりだがね」

握られたままの手を見下ろした。
悪魔はどちらか?成し遂げた方だ。

ならば彼らを幽閉することに成功した人類こそが悪魔なのだろう。
(137) 2021/10/12(Tue) 13:39:14

【人】 墓守 トラヴィス

死に体が二つ転がっている。

願いが叶うと信じているのか?


不意に噴き上がった感情のままに、トラヴィスは立ち上がった。苛々する。露悪的な心。破壊が足りない。侮辱が足りない。貴様らは
もっとできたはずだ
それは余裕か?
許しがたい、舞台の侮辱のように思えた。
柔らかな芝生を踏む。ヒールが刺さるのも構わずに進む。
暗示を解くつもりはない。手は離したが、彼らを癒すつもりなどどこにもなかった。

「貴様らに、祈りなど」

後輩の傷を蹴り付け、その頭を踏みつけた。
 >>+56
囚人の杭跡に踏み込み、そのままヒールで強く抉った。
 >>134

「中止など許されない。許さない。一切!
 
私の言葉を聞き入れない癖に、止められるなどという終わりを、選ぶと、いうのか!


死体は応えない。
(140) 2021/10/12(Tue) 14:03:48

【人】 墓守 トラヴィス

「情など捨てろ。貴様らが上がった舞台から降りるな。
 貴様らが始めた生存競争だろう。
 なぜ降りる。なぜ
負ける
!」

片手で顔を覆ってふらついた。

どうせ響かない
。なにも変わらない。
 だったらこれくらい言っても構わないだろう?」

2つを睥睨し、地面の青に靴の血を拭った。
爆発的な怒りは過ぎ去り、まとわりつくような不機嫌が残った。2つがどうなろうが、あとは知らない。
(141) 2021/10/12(Tue) 14:17:18

【人】 墓守 トラヴィス

死体だろうと、生きていようと、『変わらない』のだと思う。自分は相手を変えられない。
掻き乱される思考は、しかし、相手の思想を動かさない。
だが、そう、尊重すべきだ。
それは尊重されて愛しまれるべきだ。
意志や思考は尊重されて然るべきだ。

観客は舞台のシナリオを変えられない。

なのにどうだ?
憂いを帯びた後輩の顔は。死を前に祈る男の顔は。

何を勝手に死んでいる

何を勝手に捨てようとした


許しがたい冒涜だ。耐え難い屈辱だ。狂おしいまでの怒りは、しかし、
やはり彼らの選択を変えはしないだろう
。そのことに気づいた時、トラヴィスには、死体を嬲る以外の選択肢がなかった。生きている彼らに怒鳴り、蹴りつけるのと────それは全く同じことなのだから。
(143) 2021/10/12(Tue) 14:30:33

【人】 墓守 トラヴィス

顔を、上げた。
治癒の必要性がないことを理解している。
そもそも、治癒をするためには暗示を解かなければいけないので、その思考すら必要ないのだけど。

「……貴様も負けるのか」

本人が聞いていたらとても嫌がるのだろうな、という言葉を、端末を前に事切れた少年の死体に投げかけた。

「……………シャンデリアもまだ落ちていないのに」


少なくとも、彼の与えた立場は、『トラヴィス』の完全を一時的に果たした。けれどもそれはやはり、少年には意味のない完全だ。
みんな死んだな、と、呟いた。
(145) 2021/10/12(Tue) 14:38:13

【人】 墓守 トラヴィス

>>+63 ニア

「…… …… ……」

あなたの声に振り返り、……気まずそうに視線を落とした。
激昂を見られることは、もう、わかっていたけれど。

丁寧に受け止めてしまう少女が、自分の刺々しい感情までも受け止めたのだと知れば、やはりそれは罪深い感情のように思えた。

「……ニア」

今は何を言っても、言い訳になるような気がする。
だが、すまない、と謝れば彼女は首を振るだろう。……きっとそれは自分の怒りに再び火をつけるだろうと感じた。八つ当たりの怒り。ならば、言えることは、

「……ありがとう」

傲慢な礼。私の火花を受け止めてくれてありがとう。……ひどい言い分だ。真実、本気だとはいえ。
(147) 2021/10/12(Tue) 15:39:20

【人】 墓守 トラヴィス

>>+67 キンウ
>>144 チャンドラ

「…… …… ……そうだね。負傷者の治療は、必要だ」

あなたの『指示』には抵抗することなく、トラヴィスは片手を上げて宙に踊らせた。指揮者のそれに似ている──── 『少年の思考』であれば、トラヴィスがなぞって見せるような仕草はなかった。しかしトラヴィスでは発動にいくらかの条件が必要(つまり、データベースにある治療に必要な情報を引用して行うことが常人には求められるが、『彼』はそのデータが初めから頭の中にあったので、このような仕草は不要だったのだ)で、それは才能の差であったけれど、流石にそれにいちいち嫉妬するほど彼はチャンドラの命を軽視しているわけではなかった。今は彼を治すのが肝要だ。

「……違和感があれば言ってくれ。造血まで行ったけれど、スキャンの結果が正常データと照合できる環境ではないから」

癒えていく上司の身体データは、先程まで遮断されていた外部側のサーバーに記録されている。今は復旧中なのか、アクセス権が得られなかったのだ。
(148) 2021/10/12(Tue) 16:21:00

【人】 墓守 トラヴィス

「……」

いっておいで、と、片手をあげた。
蘇生は未だ行わない。
『同様のこと』が起きるとも限らないし、場合によっては、不用意な決断を下したトラヴィスという看守が拘束される可能性もあった。

なにより、今蘇生をして、彼らの反応がトラヴィスの予想したものと同一であったなら、
再び殺し直すことを我慢できない。

自分には時間が必要だ。あるいは距離が。
(149) 2021/10/12(Tue) 16:26:22

【人】 墓守 トラヴィス

「……ごめんね、チャンドラ殿」

苦笑と共に謝罪した。これは、部下としてではなく、プライベートを共有する人間として、信頼を裏切ったことを意味する謝罪だ。

「許さなくていいけど。でも、これを飲まないと、私はまともじゃいられないって思ったんだ。私が私であるために、選択をしなきゃいけなかった。……ずっとその瞬間に囚われて生きていくのを、続けたくはなかった。それだけはね、支配も洗脳も関係ない。この牢獄に来るずっと前から私を縛り付けていた義務を、こんどこそ果たしたかった」
(190) 2021/10/13(Wed) 9:15:10

【人】 墓守 トラヴィス

「……私が、自分が、得ることを選んだ。奪ってでも。奪われてでも。
 もうちょっとうまくやれたらって、そういう後悔は少しあるけど…… まあでも、
罪を為したからには、幸福を選ぶ
よ。踏みにじったからには、不幸になるのは許さない。」

私が、私にね。
トラヴィスは微笑んだ。

落ち着いて、為したのだと振り返って初めてわかったが────私は、罪を犯したものにこそ、幸福になってほしかった、らしい。今この立場にあっては、単なる自己弁護に陥ってしまうあたりが、なんともタイミングの悪い男だなと思うけれど。まあ、それもまたいつもの話だ。

「有給もボーナスも昇進も飛んだなあ……」

あーあ、と、死体だらけの部屋で伸びをする。
それはほんと惜しかったな……
(191) 2021/10/13(Wed) 9:27:42
トラヴィスは、血のこびり付いた靴を眺めて、ため息をついた。
(a67) 2021/10/13(Wed) 9:29:10

【人】 墓守 トラヴィス

「君ほんとそういうとこ、これからすごい怒られると思うから、王様お妃様の前では言動に気をつけた方がいいと思うよ……」

ちょっとだけ遠い目をした。
少しくらい怒ればいいのだ。そしたら、きっと2人だってチャンドラのことをそんなには責めないのに。『怒らない』から、チャンドラのことが心配になって、それでチャンドラが叱られる羽目になるんじゃないかなあ。ケジメってのもあるだろうけどさ。

「……ああ、……例のブランデー、開けちゃおうか……深酒はしばらく無理だろうし、……」

「…………ごめんね。ありがとう」
(194) 2021/10/13(Wed) 11:39:54
トラヴィスは、ライターの炎を眺めている。
(a72) 2021/10/13(Wed) 13:58:45

【人】 墓守 トラヴィス

別に放火を目論もうとしているわけではない────念のため。

ハーブの類を──というとやっぱり不安な感じになってしまうが、人体に害のないタールトカナシの葉をシャグにした紙巻きを大人しく喫煙室で吸っているだけだ。久しぶりに。

「……はぁ。」

後悔はちょっとしかないが、やっちまったなー、感は、当然ある。150年の意味が一瞬で終わった、ことを、まだ精神が受け止めきれていないのだ。
当然、今に至る迄に色々なことをやった。酒女薬、の3点セットを『口止め役』に勧められたときは、地位がいくらあっても現実から逃れる方法ってそんなに無いんだなと思ったものだけれど(まあきっと、政治的にはそのまま身を持ち崩して欲しかったのだろうと思う)。行儀悪く口に煙草を咥えながら、ライターの火を点けたり、消したり。

身についたことはなかなか消えない。

だから自己を卑下する理由が無くなったとき、トラヴィスは今まで過ごしていた余暇の過ごし方を失った。思ったよりやることないんだな、私。久しぶりに煙草も持ち出すというものである。
(199) 2021/10/13(Wed) 14:10:57

【人】 墓守 トラヴィス

「…………ダビー。元気?
 あと私がやらかしたこときいた?」

半笑いで近づいて手を振った。
きまずーい。やらかした私が頑張った君になんで攻撃が許されてるんだ?それがゲームのルールだから。ルールは厳密に守らなくては。全くその通りだ。

「君が咎められるなら私は咎めじゃすまないよね。そうだろ?
 ……まあ、だから、私からはご褒美をあげるよ。
 君、私が苦しむ顔好きみたいだし」

決めておいたのに、自分で言う時は少し震えた。

「私の家族が殺された方法で君を痛めつける。
 結構見応えあるだろ?」

くる、と良く研いだテーブルナイフを手の内で回した。
(229) 2021/10/13(Wed) 22:16:54

【人】 墓守 トラヴィス

>>+99

強化された肉体ならば、避けられない限りこの程度のことはできる。テーブルナイフが閃いた。
服ごと薄く肉体が削り取られる
。右の二の腕。肉色の断面にナイフの筋が縦に入り、僅かな時間ののち、血液がそれを覆い隠す。
見慣れた傷跡だ
。傷をつけたのは自分の方だというのに、眼球がひどく揺れ、背に急な冷たさが走った。汗をかいてそれが伝うほどなのに、口の中は喉の奥までひりひりと痛んで────いや。幻覚だ。そういった反応はまだ間に合っていない。何度も夢に見たので、『次はそうなるだろう』と脳が記憶しているだけだ。トラヴィスは彼を一閃削いだだけだ。ただそれだけ。

「チーズかハムみたいだよね。縛られて、全身骨まで削がれた。まあ家族というより近くはなかったけど、同じ血を分けた仲なのは確かだ。…………ああ、飲む方でなくてね?」

ははは、と、朗らかに笑ったつもりだが、おそらくこれは失敗しただろう。かたかたと手が震えている。

「全員に分けるにはもう少し足りない。ご協力頂くよ、私のショコラちゃん」
(234) 2021/10/13(Wed) 22:29:56
 




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