「とっ──」

「とに、かく──いま考えたって、しかたない、よ。
　わかんないんだから、そのときに、なんないと──」

「──あぅ」

撫でられても、先日ほど動じません。
慣れたのか肝が据わったのか、それとも。

「──う、ううん。
　平気だから、あたしは──

　──さ、さむい？
　えと、暖房、上げる？」

>>30
「え、と、
　いまの室温は、一般の適温だと思うけど──」

室内を見回して呟いて、
それから暖房の温度を確認しました。

「──ん、そっ、か。
　それなら、──確かに、さむい、のかも。
　ごめんね、勘違いしちゃって。

　──あったかくなると、
　いいんだけど、なぁ」

遠い眼差しはどこかを見つめて。
叶うかどうか分からない願いに思いを馳せる。

「えと、──うん。
　今日は、ゆっくりして、ね。
　あたしも、そうするから」

>>33
「ううん。
　そんなこと言ったら、
　あたしも少し、ずれてるし──」

「──ん。ありがとう。
　そうさせてもらう。
　──あたしは、飲み物はいいや。
　気を付けて、いってらっしゃい」

と。
散歩がてら出掛けるであろう、あなたを見送るでしょう。

#女子会

「こ、恋バナぁ！？
　あ、あたしもそんなの、
　これっぽっちもないって言うか──」

うつ伏せで枕を抱き込んで、
上体だけ起こすような感じで参戦している。

#女子会

「こ、告白っ──
　──は、えと、うーん、
　されたこと、ないと思う、たぶん──」

なんだか妙な歯切れになりました。

「えぇ、なんだか、考えたこともなかったな。
　誰かと、そんな深い関係を築くのとか──
　あたし、ほら、どっちかというと、
　ひとりでいるほうが好きだし──」

#女子会

「──」

ぼんやりと話を聞いていた。
今の自分にとっては、
想像もつかない世界のお話だ。

「──すごいなぁ、凛乃さん。
　あたし、全然わかんないや。
　いろんなこと、勉強していかなきゃな──」