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人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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ヴィムは、メモを貼った。
(a2) 西 2022/05/23(Mon) 1:17:55

【人】 ヴィム


  ───店前───


   そうだね。

   行く当ては...無くなったら
   考えることにしよう、かな。


 [ W還りたい場所Wなどどこにもない。
   彼になら気づかれてもおかしくはないだろう。

   その時のことは...恐らく仲間に話すことではない。
   青年にはそう思えてならなくて。>>0:480


(8) 西 2022/05/23(Mon) 3:03:11

【人】 ヴィム



   そうそう。マスターがあれだからね。
   類は友を呼ぶ、なんてよく言うだろう?


 [ まったくもって、彼の言うとおり。>>0:481
   皆似たような境遇で何かを抱え
   それを昇華するために今ここにいる。

   言いたいか、聞きたいか。
   その選択を無為に迫るのは野暮な話だ。]


(9) 西 2022/05/23(Mon) 3:03:39

【人】 ヴィム



 [ メルヴェイユの歴史は書物が全て。
   たとえ彼や彼の同胞がどれだけ八方手を尽くそうとも
   WヴィムWは大罪人でしかない。>>0:482

   だから青年は驚きを隠せずにいた。
   魔王の事情を汲む勇者なんて
   そんな奇異な冒険者がいるわけがないと
   そう思っていたのだから。

   ウーヴェの正面切った問いかけには
   思わず答えに困ってしまったもので。>>0:483


   それでも語ると決めたのは、そう、気まぐれだ。]


  
(10) 西 2022/05/23(Mon) 3:05:04

【人】 ヴィム



     「同じ名前も何も、僕がそうさ。

       Violet=Mirrorなんて名前を
      僕以外が欲しがると思うかい?」



(11) 西 2022/05/23(Mon) 3:06:11

【人】 ヴィム


 [ 青年がそれを口にしてもなお
   ウーヴェは腑に落ちていない様子だった。

   呆れた笑いの中にほんの小さな暖かみが
   生まれたのは、きっと彼のおかげなのだろう。

   こちらの謎を解き明かそうと覗き込む瞳に
   青年は己の真実を、ひとつ、彼へと伝えるだろう。]

(12) 西 2022/05/23(Mon) 3:06:35

【人】 ヴィム



  「世界には、いつだって悪役が必要なのさ
   英雄を讃えるために必要なW犠牲Wが、ね。

   その時のW犠牲Wに選ばれたのが僕だった。

              ただそれだけのことだ。」



(13) 西 2022/05/23(Mon) 3:07:52

【人】 ヴィム



 [ その事実を嘆いたのではない。
   ただ、知らなくていい国の有り様を
   伝えてしまったことが、ただただ申し訳なかった。

   しかしウーヴェという男もまた
   己のことをよく観ていると、青年は思い。]


   (...そうか......気づかれてしまったか。)


 [ 青年は観念したかのように
   その問いかけへの答えを差し出すことにする。]



(14) 西 2022/05/23(Mon) 3:09:14

【人】 ヴィム



  「終わりはないよ。

   たとえ君が成仏出来たとしても
   ユスターシュも、カイルも、そしてレイも
   皆が笑顔でここを去ろうとも

      僕には明日>>108も、未来も、何も無い。」


(15) 西 2022/05/23(Mon) 3:10:13

【人】 ヴィム




   「あの日、僕が守りたかった
    全てが今はもうこの世にはない。

    この世に居ないW友Wに会うまで
    この世界から消えることもできない


             僕は、W
亡霊Ghost
Wなんだ。」




(16) 西 2022/05/23(Mon) 3:15:47

【人】 ヴィム



 [ あの時はそこまでしか話さなかったけど
   今夜だと興味を隠そうとしないウーヴェに
   青年は思わず吹き出すように笑う。

   きっとその日の夜は酒を片手に
   ほかの仲間達も居るようならば彼らも混じえて

   歴史を、語り伝えることになったのだろう。]**


(17) 西 2022/05/23(Mon) 3:17:54

【人】 ヴィム



 ***

   まさか。仲間から金をたかるほど
   僕は堕ちていないつもりだよ。


 [ 金は持っていないと答えるウーヴェに
   青年は流れるように否定を混ぜ込んで。

   それから少女との交信を終えた青年は
   拍手を送るウーヴェに向かって
   見世物じゃないよ、と釘を指すと。]


   彼女は僕よりずっと利口だ。
   僕なんて最初はレイの腕を焼き焦がしたからね。


 [ こっそり彼に若かりし頃の過ち>>0:21を暴露して。
   こちらを見るウーヴェに頷くと
   共にW酒場Wへと戻るのだった。>>0:504


(18) 西 2022/05/23(Mon) 3:18:26

【人】 ヴィム



 [ ちなみに少女の落し物については

   「僕が預かろうか?
    きっとあの子はここに来るだろうし
    渡しておいてあげるけど、どうする?」


   と、レイには打診してみたけれど
   最終的な判断はどうだったんだったんだか。]**


(19) 西 2022/05/23(Mon) 3:22:00

【人】 ヴィム



   ───重奏:『メルヴェイユ』の英雄 ───


(20) 西 2022/05/23(Mon) 3:29:36

【人】 ヴィム



 [ 師と愛弟子の思惑は交差し、すれ違い。
   ある日、愛弟子はついに怒りを漏らす。

   「どうして僕を認めてくれないの。
    僕はもうあなたに負けないくらいになったのに。」


   哀しみと怒りを抱えた愛弟子は
   目尻に涙を抱えたまま家を飛び出してしまった。

   己がこの時止めていれば
   己がこの時彼女をちゃんと一人の冒険者として
   扱ってあげていれば。


   師の後悔は、数えあげればキリがない。
   それが後の歴史で、惨劇を引き起こすこととなる。]



(21) 西 2022/05/23(Mon) 3:30:32

【人】 ヴィム



 [ 当時、メルヴェイユの国政は不安定を窮めていた。
   隣国同士は戦争を起こし続け
   彼女が宝だと言った魔法は、兵器に成り下がる。

   メルヴェイユも例外になく
   いつ隣国から攻め込まれるやもしれぬ事態は
   到底耐えられるものではなく。

   他の国へ赴く冒険者は国と国を渡る売国奴だと
   そう罵られてしまうことさえある時代だった。]



(22) 西 2022/05/23(Mon) 3:32:39

【人】 ヴィム



 [ しかし真に恐ろしいことは
   冒険者の存在が戦争を仕掛ける大義名分に
   なってしまう可能性。

   冒険者が我が国が得るべき資源を奪った。
   冒険者が勝手に我が国の土地へ入り込んだ。


   理由などなんでもいい。
   冒険者は国土を問わず自由に冒険できる
   などという一般論など先の時代では無価値。


        世界は、
W悪役W
を欲していたのだ。]



(23) 西 2022/05/23(Mon) 3:35:06

【人】 ヴィム



 [ そんな紛糾の世界の中で
   愛弟子は仲間達を集めて言う。


   「もっと大きな仕事をしよう。」



   それは全て、愛する師に認めさせるため。
   たかがそれだけの事でも
   彼女にとってはそれが全てだったのだから。]



(24) 西 2022/05/23(Mon) 3:36:05

【人】 ヴィム



      そんな折、彼女が受けた依頼は
      隣国の所有する洞窟の探索


      それは国を破滅に追いやる、
爆薬




(25) 西 2022/05/23(Mon) 3:37:23

【人】 ヴィム




          すべては、隣国の謀略だった。**

(26) 西 2022/05/23(Mon) 3:38:06

【人】 ヴィム



 [ 愛弟子の一行が己の土地に踏み込んだと
   知った隣国は呆れるぐらいの行動力を見せた。

   「メルヴェイユは我が国へ侵攻するつもりだ。
    悪しきを討ち、我が国を守れ。」


   即席の大義名分の元、
   問題は発覚して数時間で部隊は整わせる。
   それはそれは呆れるほど、手際良く。


   その頃には何も知らない愛弟子の一行が
   ただ真っ直ぐ、洞窟の奥を目指していた。

   その事態を察したのはたった一人
   遠くの気配に気づくことが出来た


                Violet=Mirrorのみ。]


(27) 西 2022/05/23(Mon) 4:32:21

【人】 ヴィム



 [ このままではどうなるか。
   想像するに難しくはないだろう。

   メルヴェイユが勝利すれば
   クロエは戦争を引き起こした大罪人となり


   メルヴェイユが敗北すれば
   クロエの夢は二度と叶わない。>>0:179


   彼女はもはや、この世界に必要なW悪役Wなのだ。]



(28) 西 2022/05/23(Mon) 4:35:03

【人】 ヴィム



 [ メルヴェイユの国民は何も知らない。
   国に気づかれないまま自体を収めなければ

   愛弟子に待つ未来は、ただひとつだけだ。

   全てを悟った青年は独り
   隣国の軍勢の前へと立ちはだかる。

   己の宝を...愛する弟子の未来を守るために。]



(29) 西 2022/05/23(Mon) 4:37:19

【人】 ヴィム



 [ しかし国と魔法使いの戦争は三日三晩続き
   その事実は次第に明るみとなってゆく。

   その果てにはメルヴェイユにも行き届き、

   「隣国が我が国を攻め入らんとしている。」


   伝えられた事実は国を大きく揺るがすことになる。


          青年の決意を、嘲笑うかのように。]

   


(30) 西 2022/05/23(Mon) 4:40:09

【人】 ヴィム



 [ 国に悟られずに事態を収める。
   到底成し遂げられないその目的のため
   青年は一人、また一人と兵士の命を奪う。

   怯え逃げ惑う兵士を追いかけては
   その命が尽きるまで攻撃の手を緩めることはなく。

   胸元の紫色の薔薇が赤く染まってもなお
   青年は兵士の殺戮をやめることはない。

   戦い、戦い、闘い。
   ついに青年は最後の一人を仕留めると
   辺り一面は紅の花畑へと変わり


         ひとつの戦争が、終幕を告げた。]



(31) 西 2022/05/23(Mon) 4:41:25

【人】 ヴィム



 [ 返り血に塗れた青年は痛みに顔を顰め
   足を引きずりながら愛弟子の元へと向かう。


   クロエが戦争の引き金を引いたと
   誰にも悟られてはならない。

         彼女を、守らなければならない。



   そう遠くない時間に、メルヴェイユの兵士が
   戦場となった地へと到着するだろう。


         青年に、選択の余地はなかった。]



(32) 西 2022/05/23(Mon) 4:43:02

【人】 ヴィム



 [ そして、青年は辿り着く。

   パーティの仲間達が全滅し
   独り洞窟から帰ってきた愛弟子の元へ。

   仲間達を失い悲嘆にくれる愛弟子の頭を
   血にまみれたこの手ではもう撫でることもできない。


   師の惨状を目の当たりにし
   驚いたような愛弟子はすぐに気づく。
   自分のせいで、こうなってしまったのだと。

   しかしそれでも青年は
   決して彼女を責めることなどなく、告げた。]

   

(33) 西 2022/05/23(Mon) 4:48:36

【人】 ヴィム



     「お前が無事で、良かった。」



(34) 西 2022/05/23(Mon) 4:49:02

【人】 ヴィム




   「いいかい。クロエ。

       これは僕からの、最期の指南だ。」



(35) 西 2022/05/23(Mon) 4:54:41

【人】 ヴィム




     「僕はメルヴェイユの転覆を企て
      隣国を唆し、攻めさせた。

      お前の仲間を死に追いやり
      国の皆を混乱に陥れた。

      だけど僕の計画に気づいたお前は
      一人立ち向かい、この国を救った。


                これが、真実だ。」



(36) 西 2022/05/23(Mon) 4:56:08

【人】 ヴィム




      「僕を.........殺せ。」>>0:14**



(37) 西 2022/05/23(Mon) 4:57:26