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人狼物語 三日月国


150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】

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視点:



──嫌な気配がする。

ここは人が多いから、
今すぐは誰が『それ』なのか断定には至らなくとも。
もう少しでわかってしまいそうだ。

恐ろしいものは、誰なのか。

青年は相も変わらずそこに立って笑っている。
微塵のゆるぎもなく、心の底から、完璧に。

同じ気配・・・・がするものに、怖がる理由などなにもないのだから。

「……父さんもどこにいるのだかわからないな。
 クソッ。ちゃんと無事な場所にいるのかもさっぱりだ。
 僕のこと、助けにも来られないくらい……危険なのか……?」

ひとけの無い一室で、埃のへばりついた壁を殴りつけた。
自分が助けのない状況にあるのと同じくらい、近親者を案じているようだった。
焦り混じりの顔は誰にも簡単に見せるものではない。
ぐ、と胸元を抑えて、細く息を吐きだした。今は落ち着かなくてはなあない。

「どうにか連絡できる手段を見つけないと。……それで父さんの立場が危うくなることはないはずだ。
 僕が拉致られたっていうんだったら、そのデータはちゃんと伝わってるはずだ。
 それに賛成したのか、反対したのかなんて今はどうだっていい」

今後の行動方針を決めるように、自分に言い聞かせるように。
それでも他者には聞こえないように、小さな声で何度も唱えた。
今は自分を律しないと。誰にも弱みを見せてはいけないのだ。


『大体───状況が分かったような気がする。
 やっぱり口封じに送り込まれたんだな……』

自己紹介の時でも耳にしたことがあるだろう、
気弱で嘆息混じりの声が、
『仲間』たちの脳裏へと届くだろうか。

『ああ、こんなことになるなら早い所辞めとけばよかった。
 つっても知っちまった以上、
 どのみちこうなってたんだろうな。詰みじゃねーか』

ただそれは独り言のようで。
更に、声の持ち主であろう彼の方を見てみても、
難しい表情で押し黙っているだけだったりする。

『帰りたい……
 帰っても……することはないけど……』


──ああ、怖いな。もっと怖くなった。

心の中で零した言葉は聞こえていただろうか。
何れにしても言葉は無く、
会議室の片隅から、視線だけが二人の間を行き来した。

【人】 猶大 ロク

「二人行動が当たり前みたいな空気だけどさぁ……俺は何もしないから疑わないとか土台無理なンだよね」

団体様の成り行きを横目に深い息を吐いた。
扉へ向かいながら両手を返して肩を竦める。

「百歩譲ってお前らが欲しい物探すのに協力位はしてやってもいいけど、一人でやらせてもらうよ。
 そこの嬢ちゃんだってそれで帰って来たンだ。変わりゃしねぇよ」

「自己紹介は済んだ。
 脱出の協力して、時々戻ってくりゃ問題無し。そうだろ」
(20) 2022/05/30(Mon) 23:04:09

【人】 猶大 ロク

「んじゃそういう訳で行くわ。またね〜」

止める者も居なさそうだ。
当たり前だ。昨日今日で偶然詰め込まれただけの赤の他人がどうなろうが構わない。
俺のような至って普通の思考回路。
例外は余程の善人か狂人だ。
(28) 2022/05/30(Mon) 23:19:32
ロクは、マユミに手を振って軽い足取りで会議室を後にした。
(a3) 2022/05/30(Mon) 23:20:31

猶大 ロクは、メモを貼った。
(a4) 2022/05/30(Mon) 23:22:04

/*
凶狼通信だにゃん。

絶賛赤窓をどういうロケーションでやっていくか悩んでるにゃん。
このまま狼パワーでテレパシーするにゃん?
それともここからどこかにコソコソ集まるにゃん?

どっちにしても導線は任せてほしいにゃん、
お仲間諸氏の都合の良い感じでいくのだにゃん。

/*
全員どっちでも……って感じなら
あとでorでも振ってどっちにするか決めるにゃん(雑)

/*
 さっきやったテレパシーは一応こいつの固有能力です。
 当方智狼なもので……(照れ)

 勿論 適応できる距離とか、親機として色々受信できるとか、
 固有にするほど強力な何かに育つ予定なので、
 狼テレパシーをし始めることに不都合はありません〜

/*
今度は中間管理職になる……ってコト?にゃん…

気配の察知も応用して(固有能力の人を食わない程度に)(狼だけに(笑))
固有人の補助有りという前提の上でフワッと三人テレパシーできてもよさそうな感じかな〜と思うにゃんけど
やっぱりややこしいし対面(トイメン)の方が都合良い事もあるにゃんね。
突然切り掛かったりとか……突然切り掛かったりとかにゃん。

というわけでどっかでいい感じにコソコソ集まれそうな場所に誘導する感じの導線を置いておくにゃん。期待せずお待ちくださいにゃん。

/*
(威嚇)
一応そういうみんなでテレパシーできたら便利かな〜と思って持ってきた能力なんで、何か理由つけて呼ぶときは直接頭に呼んでくださいね。こっちも呼びつけます。

/*
さっきのは猫が打ったにゃん。記憶にございませんにゃん。

では諸事情で集まれなそうな時は智狼ちゃんに働いていただきますにゃん。
凶狼ちゃんパワーは恐らく物理なので利便性には期待しないでくださいにゃん。
以上だにゃん。


そのまた後のどこかのこと。

会議室に置かれたタブレットに連絡先を登録していたなら、
二人それぞれのスマホに連絡が。
そうでないなら、どこかでこっそり口頭で。
ある部屋の場所と、そこで落ち合う事を提案した。

指定された部屋はといえば、
今となっては大半の人間にとって特別寄り付く用の無いような
何らかの実験室のような部屋、だったかもしれない。

ざり。ざり。
ノイズ混じりに何かが聞こえた……ような気がした。

ざり。ざり。

「……」

息を止めて、正確には息をするのも忘れて、脳を撫ぜるようなざらりとした耳障りな音に紛れた何かを聞こうとする。
ここに来た時から、ずっとそう。人を見ようとしている。

ずっとずっと、見ている。聞いている。
見ようとしている。聞こうとしている。

連絡を確認すれば、程なくして待ち合わせ場所へ向かう。
念のため、ビニール傘を片手に携えつつ。

『何もないといいけど……』


「何をしている」

と。声を掛けたのはいつの頃だったか、或いは。
貴方が人をひらと躱すようであれば、薄い壁や扉越しだったかもしれない。
耳をそばだてる様子の貴方を慮ってた、声掛けは短く。
反応を軽く伺ってみてから、その先を続ける。

「なにか探っているようだが、違ったものでも聴こえたのか?
 今のところはこの近辺には誰もいない。ように、見える。
 懸念があるんだったら、今のうちに話せ」