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人狼物語 三日月国


150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】

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視点:


【秘】 民俗学 ユウキ → 無明長夜 ヌイバリ

「はい!能力を得た、というだけで俺にとっては喜ばしいことですから」

その通り。内容が問題などではなく、能力を得たと言うことこそが青年にとって重要なことなのだ。

「いいじゃないですか。薬が当たり前のように使われて、『普通』になった世界。
 この少人数という限定的なものではなく、人類そのものが進化したということになるでしょうから。まさしく俺の願うことです。
 ……俺は人間という種の可能性、その果ての終着点を見たいんですよ」

まるで宝物に触れるように。
幸せそうに息を吐いて、目を細めて語った。

「勿論期待してますよ!だってそれ以外の結果になるってことは、伊縫さん取り残されて壊れちゃうって事ですし。それは残念で仕方ありませんよ。
 はい、是非見せてくださいね!俺、きっとどんなものでも嬉しいですから!」

見せられるものであれば、の意味を一瞬考える。
見せられないのなら、例え今既に発現していても隠しているのではないだろうか。
それは少し、寂しいな。

青年は、芽吹き、花開く日を純粋無垢に待ち続けるのだった。
(-4) もちぱい 2022/06/03(Fri) 23:14:18

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L3

もしかしたら、何か一人で動けない状態にあるのかも。
もしかしたら、皆に心配をかけたくなくて俺にだけ連絡を?

嫌な想像は頭を駆け巡って、青年は駆け足でその場所を訪れる。

少しだけ息の切れた青年は、あなたの姿を見かけてやっぱり笑顔になった。

「はーっ、奈央さん、どしたの?
もーすぐ集合時間だし、集まんないと皆心配しっ……」

腹に氷でも差し入れられたような気がした。
それは全くの気のせいで、すぐに頭の中をすべて塗りつぶされるような痛みが訪れた。

ぎゅう、と背中を抑えられている。
なんで?
腹が痛い。熱い。
このままじゃ死んでしまうかもしれない。
なんで?


どうしてこの俺が、こんな目に遭わなくちゃいけない?
(+2) NineN 2022/06/04(Sat) 7:42:12

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>> +2

むちゃくちゃに腕を振り回して数歩後退り、自分の腹を抑える。
視界がぐらぐらと揺れているような気さえする。

「い"ッ、あっ、あぁあ、痛っ、……ア"」

口から漏れるのは意味を成さない音ばかりだ。
こんな痛みはいらない。
俺の人生に必要ない。
痛みはしあわせになるために必要なものだ。
だから、切除する。


ぼたぼたと涙が流れる。
痛みで泣いているのか、汗が流れて目に入ったのかもうわからない。

「は、ははっ……
こんな、状況でっ……あ"っ"……バカ、じゃねえの?
異常者、気狂い、嘘吐き……」

絞り出すような声はそれでもあなたに対する敵意を漲らせている。
距離をとって、会話をしようとする。少しでも隙が見えればーー
殺してやる。
(+3) NineN 2022/06/04(Sat) 7:47:49
無明長夜 ヌイバリは、メモを貼った。
(c3) NineN 2022/06/04(Sat) 7:50:24

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L6

「あ"……こんな状況だから、?
どうせ普段から我慢なんかしてないだろッ、この気狂いが、ァ"ッ……」

腹に開いた穴から漏れるように悪態が出てくる。
彼の本性は、本質はこちらなのだ。

「ハハ、そっか、嘘は吐いてない……
信じた方が悪い、裏切られた方がッ、悪い……」

それは心地よい言葉を振りまいて、無責任な庇護をばらまいた自分が言っていいことかは分からないが。
少なくとも思いつく限りの罵倒を連ねなければいけないと青年は判断した。
(+4) NineN 2022/06/04(Sat) 20:29:09

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>+4

今だ。
今だ。
殺せ!


青年はほんとうにほんとうの殺意を持って、あなたに襲い掛かる。
姿勢を低くして水を被らないように、できる限りの全力でもって。
それでも背中には少しかかってしまっただろうか。今は無視した。

ぞるり、と腹に生えたナイフを抜く。
ぐじゅぐじゅ、と致命的な肉を切り裂いた感触がした。
血液とよく分からない何かが混ざった液体が滴る。今は無視した。

そうして、あなたの足元へ。
膝、大腿部と、二度。
ナイフを突き立てる。

半ばぶつかるように突き立てたナイフはそのままに、少しでも体勢を崩したのであれば。

あなたの喉元へと、手が伸びる。
(+5) NineN 2022/06/04(Sat) 20:32:45

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L10

異常者で気狂いで嘘吐き。
青年はあなたをそう評した。
それは、自分自身が己をそう断じていることの裏返し。
だから青年は走ることができた。


手が届く。
今ならやれる。
喉の薄い皮膚に指先が触れる。
あなたが褒めてくれた、手が触れる。
(+6) NineN 2022/06/05(Sun) 7:31:46

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L11

……ねッ

死ねっ、
死ねっ!!」

ペットボトルの中身を判別して避けている暇なんてなかった。
もし分かっていたとしても、避ける余裕なんてなかったかもしれない。

右半分の視界を奪われ、それでもこの機を流すまいとあなたの喉へ手をかけた。そうして半ば無意識に、能力を発動する。

あなたは死ななければならない。
謝ってほしいだけなのに。

あなたは罪深い人間だから。
俺だってそうなのに。

今、幸せ?


憂鬱と悲哀と、すこしのよく分からない感情。
ぐちゃぐちゃに想起させられた脳内は無理矢理に蹂躙され、あなたの精神を蝕む。
無茶苦茶な使用によって、青年もまた。
(+7) NineN 2022/06/05(Sun) 7:55:52
ヌイバリは、その場を逃げ出した。
(c4) NineN 2022/06/05(Sun) 8:15:59

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

「あ"ーー……、っ"う"……」

右目が開かない。
痛みを殺して、半ば触覚の死んだ頭を抱えて、人気のない廊下に座り込んだ。
腹から血と一緒に熱が逃げていくような気がする。
手足の先が痺れて意味もなく廊下に血の筋を残した。

無茶苦茶に走って逃げた廊下には血と汗と、溶けた肉が点々と跡を残している。

だめだ。こんなのじゃ。
だれかにみつかったらしんでしまう。
でもみんなにちこくするっていわないと。

でも、でも、でも。
こんなすがたででていったら、こわがるかなあ。
みんなも、みんなが、

……だれだっ け ?
(+8) NineN 2022/06/05(Sun) 21:37:11

【独】 無明長夜 ヌイバリ

/*
今は
気絶した

メッセージを
送れた
(-143) NineN 2022/06/05(Sun) 21:38:39

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L15

朦朧とする意識の中、あなたの端末に連絡を送った。

『ごめんん
ちこくすふ』

たったそれだけの簡素で誤字だらけのメッセージ。
血で滑る指先で画面を操作し、送信ボタンを押したところで青年の意識はぷつりと途切れた。


視界の悪い廊下にも、目を凝らして探せば明らかに新しい血痕が残っている。
壁に残った血の指紋も同様に。

その痕を辿っていけば、人気のない薄暗い廊下にたどり着く。
壁にもたれて気絶している青年もまた、見つかるだろう。
(+9) NineN 2022/06/05(Sun) 21:51:56

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L16

あなたの支払った労力なんて知らない顔をして、青年はそこにいた。
もし仮に起きていれば探すの大変だったろう、そっちも大丈夫だったのか、なんて宣ったことだろう。
そうして、皆にどう警告をすべきなのか相談に乗ってもらって、それから――
そうはならなかったのだけれども。

近寄れば濃い血の匂いと、溶けた皮膚や髪の匂いがむっと強く香る。
顔の右半分……特に目の周辺が酷い火傷のように引き攣れ皮膚が癒着してしまっている。
右目は開かない状態かもしれない、と一目見るだけでわかるだろう。
それに加えて腹部も、腹部を抑えたままだった腕も真っ赤に染まっている。

弱弱しく踏み躙られた虫のような姿になっても、青年はまだ生きていた。
出血はもう止まっている。
(+10) NineN 2022/06/06(Mon) 0:01:41

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L18

果たして、青年は傷付いただろうか。
ひどいものを見せてごめんな、隠さなきゃな。
俺が集めたシーツならちょっとくらい破いて貰ってもいいよな、なんて。
自分が好き勝手やった結果についた傷なのだから、怖がるのも勝手だろう。見せないようにするのもまた。

そんな言葉を返したであろう口は薄く開き、浅い呼吸を繰り返すのみだ。
夢もない無防備な眠りを昏昏と晒し続けている。

青年に触れた指先が、すこしあたたかく感じたかもしれない。
それは無意識に漏れ出した残滓。
敵対者に向けるものとは違うやわらかなもの。
少しだけあなたに触れて、明確な意思ともならずにすぐに霧散した。


意識を取り戻すまで着いているにしても、
このまま青年を置いていくにしても。
誰かが、何かが通りすがらないとは限らない。
どちらを選ぼうともあなたを責める人間はいないだろう。
(+14) NineN 2022/06/06(Mon) 12:04:46

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L20

届いているのかいないのか。
あなたの放った言葉は暗い廊下にぽつりと落ちた。
紡がれた言葉たちは決して無為にはならず、そこに確かに降り積もる。

ぴく、と青年の指先が震えた。
普通の『にんげん』なら助からない傷だ。
人体に元来備わっている自己再生能力を遥かに超えた出血、臓器の損傷。
それらを愛すべき隣人に与えられたという事実。

その痛みすら全て忘れて、もう一度生きる・・・ことができるなら— —それは、それはなんて。

指先が再び熱を帯びる。
あなたの言葉へ応えるための、意思を紡ぐ。
(+15) NineN 2022/06/06(Mon) 18:12:17

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L20

それは、なんて寂しい・・・ことだろう。

「そんなに寂しいこと言ってくれるなよ、泣いちゃうだろ」

「忘れろ、なんて言うなよ。
せっかく愛施が助けてくれようとしてるのに、その原因をなかったことにしちゃうなんて」

「それに、俺が抱いてやらなきゃあ、この痛みも苦しみもどこにいっちゃうのさ。
代わりに背負うなんて言ったら怒るからな」

「痛いのも、辛いのも、全部連れていって生きたいんだ」

それは、なんとも自分勝手な宣言だった。
今にも止まりそうな呼吸をしているくせに、全身を汗で濡らしているくせに、塞がった片目からはくっきりと涙の筋が浮かんでいるくせに。
青年は、生きることを諦めてはいない。
踏み躙られた事実はそのままに。
今は閉じられたふたつの瞳は爛々と
を宿し、全てのものを焼き尽くさんとするばかりに燃えている。

本当に、自分勝手だ。
(+16) NineN 2022/06/06(Mon) 18:30:01

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L21
/*
というわけでお返事となります。
能力の使用は問題ありません!が、傷をまったくまるっとなかったことにする、ということは伊縫がヤダがります。
具体的には傷跡がぱっと見でわかるくらいには残る感じになるでしょうか?いい感じのがあればなんでも……(貪欲)
(+17) NineN 2022/06/06(Mon) 18:33:46

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

>>L26

「……ごめんな」

あなたはやっぱり優しいのだ。
青年はそう思った。
訴えを全て捨て去って好き勝手することだってできたのだ。
『意思』を尊重し、問い掛け、全てを理解することができなくとも。
あなたはそうしてくれた。

青年は弱い人間だ。
一つさえ取りこぼすことを自分に許せなくて、全てを失って、何かを抱きしめたくともからっぽの腕の中を独り抱えているだけの人間だった。
これはきっと強がりで、青年が自分自身に恰好をつけているに過ぎないのかもしれない。それでも。

「……ははっ、じゃあ神様の慈愛、断っちゃった……?
怒んないでよ、愛施。
俺から奪ったこと、忘れないで……」

やっぱり嘘。
耐えられないのなら、忘れてもいいよ。
俺がその分覚えてるから、いいよ。


腕はだらりと抵抗せずに落ち、傷はそこにある。
望み通りの口付けを受け入れて、そうして、
頭の中が全部痛みで塗りつぶされた。
(+18) NineN 2022/06/06(Mon) 20:50:28

【墓】 無明長夜 ヌイバリ

「あ"、あ"っ"、お"ぇ"ッ……ぐ、う"〜〜……
か"っ、ぎ……ぉ"……」


涙がぼたぼた垂れる。
両の目が開く。

痛い。
(+19) NineN 2022/06/06(Mon) 20:55:45
ヌイバリは、死にそうなくらい、痛い。
(c10) NineN 2022/06/06(Mon) 20:55:58