人狼物語 三日月国


111 【身内村】あの日の、向こう側【R18】

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視点:


到着: 天海谷 睦月

【人】 天海谷 睦月

 
 
   あれ、海斗…… 彼女でもできた?
   こんなとこにキスマークなんかつけちゃって
 
 
(5) kasuga 2021/11/30(Tue) 20:00:01

【人】 天海谷 睦月

[ ある日、友人の項に赤い痕を見つけてしまった。

  『やらしー』と、>>5
  けらりと笑って茶化したけれど
 
  俺の胸中に落ちたのは、
  じわり、と広がる仄暗い感情。


  海斗は、女に興味がないと思っていた。
  同時に、誰にも興味がないと思っていた。


  一緒に笑って、騒いで、楽しくて
  ちょっと触ると嫌がる癖に、拒む仕草は優しくて
  ―― 根が真面目な可愛い奴


  友人として好きだと思っていた。
  だけど、この感情はなんだろうか。

  白い項に散った赤い痕を見つけてしまって、
  それをつけたのは、誰なんだよ、と
  怒りに似た感情が湧き上がってくる。]
 
(8) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:01:01

【人】 天海谷 睦月

 
 
 
[ 海斗は、誰のものにもならない。
  そう、思ってたから――…   ]

 
 
 
(9) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:01:08

【人】 天海谷 睦月

 
   
   ふーん、この前の年上美人とか?


[ 『そんなかんじだよ』と肯定が返ってくれば>>6
  湧き上がる感情の色は濃くなった。

  いつもより、少し低い声で問い返したが、
  海斗は、鬱陶しいというように、
  手をひらひらさせるだけで、答えてはくれない。

  海斗の周りにいる女で、         
  動きを確認できていないのは       
  あの謎の年上美人くらいだから、     
  やはりあの人が相手だろうか。      


  これ以上、海斗に探りを入れても
  情報は得られ無さそうだ。

  一瞬だけ、暗い瞳で見つめてしまったが、
  何かを察知したような海斗がこちらを見たから
  ケラケラと、他の仲間と同じように笑って
  今は、この感情に名前をつけるのをやめた。
]
(10) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:01:12

【人】 天海谷 睦月

 

   あれ? 海斗?


[ 次の講義までの間、少しだけ時間があったため
  構内の喫茶店で時間でも潰そうかと思っていたら
  サークル棟の方へと歩いていく海斗を見つけた。

  サークルには、殆ど参加していないと言っていた。
  そんな覚えがあるが、珍しく参加するんだろうか。

  友人の珍しい行動に興味が惹かれて
  後を追った
―― 悪戯心がむくりと起き上がって


  『アウトドア研究会』の部室がどこか
  探すのに手こずりつつ、
  やっと部屋の前までやってきたが
  扉の向こうから、人の声が聞こえてこない。

  少なくとも、海斗はいると思ったが、
  いないんだろうか?

  好奇心でドアノブをひねれば、簡単に開いて、]
(13) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:07

【人】 天海谷 睦月

[ そこで、海斗は―― 眠っていた。

  眠っていると、普段の小生意気な表情が消えて
  少し幼く見えるから、寝顔は可愛らしい。

  本人に言うと怒られるだろうから言わないけど
  初めて見たわけでもないのに、
  なぜか、―― どきり、とする。

  ハンモックの上で、器用に丸まって寝ている姿は
  普段懐かない凶暴な猫が、無防備に寝ているようで
  吸い込まれるように、足が動けば、
  眠る海斗の目の前までやってきていた。

  白かった首筋は、少しだけ焼けていて
  暑いのだろう、
  僅かに、しっとりと汗をかいていて――


  普段見ることはない光景が、妙に色っぽく見えて、
  ぞくり、と身体の奥底が
いた。]
(14) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:14

【秘】 天海谷 睦月 → 木峰 海斗

 
 
 
   ―――― 海斗



[ そっと、耳元に唇を寄せて、名を呼んだ ]  
(-1) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:21

【人】 天海谷 睦月

[ 僅かに身じろぐも、起きる気配がなくて

  ――――
が差した 


  耳元に寄せた唇で、そのまま耳裏を擽って
  起きないか様子を伺いながら、
  いつだか、赤が散っていた場所まで辿る

  ―――― なぁ、誰につけられたんだよ


  今は、痕のひとつもない綺麗な場所に
  ―― 一片、仄暗い笑みを浮かべて ]       
(15) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:28

【人】 天海谷 睦月

 
[ ちゅ、ぢゅ、と下品な音を
  誰が来るかもわからない部室の中に響かせて、
  いつ起きるかもわからない友人の項に痕をつけた。

  誰のものにも、ならないと思ってた。
  そんな海斗が、誰かのものになった。
  子ども染みた、僅かな
嫉妬
心――…


  罪悪感と、背徳感に、ぞくぞくとする。

  悪いとは思ってる、
  でも、止める気にはならなくて
  同じ場所に、なんども赤を重ねた。

  最初は、薄かった赤は、重ねれば濃くなって
  罪悪感は、より増していく。

  何度目か、色を重ねていれば、
  海斗が、もぞもぞと動いて、
  僅かに、色香が漂う吐息を零す。]
 
(16) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:33

【人】 天海谷 睦月

[ 心臓が、どくり、と脈打った。
  たぶん、緊張のせい
―― そう思いたい


  海斗の口から、漏れた吐息に
  興奮を覚えたとかではなく。

  『睦月』と、俺の名前を呼んだ気配に
  たぶん、気付かれたと焦ったんだ。

  慌てて顔を上げて、数歩後ずさる
  起きる気配がしなければ、引き際だと判断して、
  そっと静かに部室を後にした。

  これは、悪戯心だ。それと、
  海斗を手に入れた奴に対して、ちょっとした警告
  ―― アンタの恋人、凄い無防備なんだよ という


  そう自分に言い聞かせなければ、
  今の関係が崩れそうで、越えてはいけないラインを
  飛び越えてしまいそうだったから。
  え? もう越えてるって? バレなきゃ良いんだよ。
]
(18) kasuga 2021/11/30(Tue) 21:02:44