人狼物語 三日月国


111 【身内村】あの日の、向こう側【R18】

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視点:


【人】 木峰 夏生


[ キノミネくん、最近いい子だね。

ふわりと漂う香水の匂い。
今にも笑い出しそうな声に振り返れば、
件の先輩がデスクのすぐ後ろで
艶っぽい笑みを浮かべて立っていた。 ]


  お疲れ様です。
  そーなんすよ、いい子なんです。


[ リモートワークの隙間、週に一度の出社日も
仕事が済めばさっさと帰宅する。
なんやかんやと理由をつけてダラダラと残業し、
その後も飲みに行ったりホテルに行ったり、
そんな爛れた生活はこのところ
すっかり鳴りを潜めていたから、彼女だけではなく
俺の一面を知る友人や同僚から揶揄されることが
ちょいちょいある。 ]
 
(6) 2021/12/14(Tue) 7:02:45

【人】 木峰 夏生


[ そう、とけらけら笑いながら、
先輩は俺の座る椅子の背もたれに手をかけて、
身体を寄せてくる。

背中に、あいつとは違う柔らかな膨らみ。

今までだったら───そうだな、まぁそれはいいか。


相変わらずな彼女にこちらもふふ、と笑いながら
さりげなく身体を離そうと立ち上がりかければ、
つ、と細くひんやりとした指が、首筋を伝う。 ]
 
(7) 2021/12/14(Tue) 7:03:44

【人】 木峰 夏生



   「 いい子ねー。」


[ まるで歌うみたいに首筋を撫でて。

いつつけられたやつだったかな、
シャツの隙間から覗く肩の咬み傷に、指が、
そして綺麗に整えられ飾らせた爪が、触れた。 ]


   「 えっちー。 」


[ ゲラゲラ笑いながらするりと離れる熱。
こちらが何か言う前に、さっさか歩いて去っていく
しなやかな背中。 ]


  やっぱオンナってこえぇ。


[ こちらも思わず吹き出して。
さっさと帰宅準備を整えれば、席を立った。 ]
 
(8) 2021/12/14(Tue) 7:05:55

【人】 木峰 夏生

**


  ただいま。


[ 開いた玄関に、知らない靴があることにすぐ気づいた。
海斗の靴と似たような、カジュアルなものだったなら
珍しく友達かな、と驚きつつ嬉しくなっただろう。

すっかり母よりも口煩く言われることにも慣れて、
言われる前にちゃんと手洗いとうがいをしてから、
リビングへ向かう。 ]


  ─── ああ、こんにちは。
  海斗の友達だよな?いらっしゃい。
 
(9) 2021/12/14(Tue) 7:06:56

【人】 木峰 夏生


[ ソファの端っこに座っていたのは、長い前髪の
綺麗な顔をした男。
真ん中に座ればいいのに、居心地が悪いのか
遠慮がちに端にいる様子に印象は悪く無かった。 ]


  海斗?


[ 2階で物音がする。
一度リビングを出て階段の下から上に向かって
声をかけてみた。
じきに降りてくるだろう。
整った顔立ちの彼に向けて ]


  コーヒーでいいかな。


[ と話しかけながら、いつものクセでジャケットを
脱いでダイニングの椅子の背にかけた。
ユカリ先輩の香水の匂いが少し残っていて、
ふわりと部屋の空気を揺らす。
あー、やべぇ、海斗に怒られる、と思って
コーヒーを淹れながら一人、密かに笑った。 ]*
 
(10) 2021/12/14(Tue) 7:08:53

【人】 木峰 夏生


[ しっかりした挨拶と、気さくな笑顔に
こちらもにこやかに会釈を返す。 ]


  なんだあいつ、人に参考書借りといて
  どこ置いたかわかんなくなってんのかよ。


[ 苦戦してそう、の言い回しが頭の良さを感じさせる。
2階から聞こえるがさがさ音に半ば呆れた顔で、
ごめんなぁ、と彼に肩を竦めて見せた。 ]


  ほい、どーぞ。
  あ、俺は海斗の兄で、夏生です。
 
(18) 2021/12/14(Tue) 10:51:51

【人】 木峰 夏生


[ リモートワークになってから導入した
コーヒーマシンでカプセルを放り込めば、
インスタントではあるけれどそれなりのクオリティ。
あっという間に室内に香ばしい香りが立つ。
客様のカップを彼の前にことりと置いた。

ついでに自分の分もマグカップに入れて、
よっこらせとソファの少し離れたところに
腰を下ろせば、形の良い唇が動いて。>>13 ]


  ええ?
  いや、俺は……
  そう言う君もモテそうだけど。
 
(19) 2021/12/14(Tue) 10:53:14

【人】 木峰 夏生


[ 整った顔立ちににやりと笑ってみせる。
微かに漂った香水をきっちり嗅ぎ取って
容易く揶揄するのだから、彼とて完全に奥手
というわけではないのだろう、と推察した。 ]


  海斗もモテる?
  あー、そうだ、あいつこないださ───


[ 口を開きかけた時、2階から海斗の声が降ってきて>>16
同意を求めるようにこちらに視線を向けた彼と
目を合わせ、同時に吹き出した。 ]
 
(20) 2021/12/14(Tue) 10:57:03

【人】 木峰 夏生



  そうだよな。
  君とは話が合いそうだよ。


[ くつくつ笑いながら。 ]
 
(21) 2021/12/14(Tue) 10:57:39

【人】 木峰 夏生


[ そう、愉しそうに小声で囁いた。

つけた本人に聞いているとは、知るよしもない。
]*
 
(22) 2021/12/14(Tue) 10:58:42

【人】 木峰 夏生


[ ほどほどに、と>>23返された言葉と嫌味のない笑顔に
へぇ、と声には出さずに眉を少しだけ上げた。

肯定も否定もしない、その対応は擦れていて、
手慣れた感じが見え隠れしているものだから。
遊んでるな、とは言えないけれど
なんとなく同じ匂いを感じ取る。 ]


  んー、いや、ただの興味本位だよ。
  俺は自他共に認めるブラコンなんだけど、
  海斗は自分のことあんま話してくんないからな。
 
(27) 2021/12/14(Tue) 19:51:53

【人】 木峰 夏生


[ へらりと笑って、コーヒーを口にする手が、
次の台詞>>-26に、ぴく、と止まった。

 『 悪い虫 』

たしかに彼はそう言った。
彼女出来たんじゃないですか、とかでもなくて
悪い虫
だと。

にやっと笑う顔をちらりと見やって、
続く言葉を聞いていた。

そうして、ふは、と吹き出して。
唇を緩やかな三日月の形に歪ませる。 ]


  悪い虫、かぁ。
  そうなんだよ、俺は知らなくてね。
 
(28) 2021/12/14(Tue) 19:52:48

【人】 木峰 夏生


[ マグカップにくすくすと笑う吐息を集めながら
鼓膜を微かに擽る呟きにしっかりと耳を傾けて。 ]


  ─── そっか。
  兄から見ても隙の多い弟なんだ。
  手がかかるやつだけど、
  
いい友達が居て良かったよ



[ 少しだけ、低くなった声を
感じさせないような完璧な笑顔でにっこりと笑った。

なんでもなかったように、コーヒーを
褒めてくれる表情に、そお?よかった、と笑い返して。

今度、メシでも行こうぜ、なんて話しかけながら
ドタドタと鳴る天井を見上げて悪戯に笑んで。
意味ありげにちょっと肩を竦めて見せた顔は、
ちゃんと兄貴の顔だったかな。 ]**
 
(29) 2021/12/14(Tue) 19:56:14