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【人】 薬屋 テレベルム― 二日目:真珠堂 ― [今日も在庫の準備をする為に男は涙と血を小瓶に篭める。 腕の血管を通り抜け、シリンジを満たして行く赤い液体。 普段の時期に『赤い真珠薬』はあまり売れない。 品が悪いのでは無く、単純に平時に買い求めるには 値が張ってしまう嗜好品であるから。 貴族の使い、祝祭以外にも出入りする旅の商人、 そういった類は『赤』を求めにやって来る。 祭りの期間はその分、量を多く血を抜かねばならない。 金の量り売りにも似た所業は生きていく為の糧になるが 人魚族にこの事を知られれば恐らく男はただでは済まない。 誰に伝える事も無いが、一族の面汚し同然の身売りなのだ。 ――それも、陸に上がれぬ者たちが相手と踏まえれば 刺客に怯える必要など無いけれど。] (19) LARK 2021/12/12(Sun) 9:23:36 |
【人】 薬屋 テレベルム[生物であれば何であろうと体内の血液を抜けば貧血にもなる。 人魚の場合とて同じだが、異様な回復力が肉体に宿っており 致死量でも無い限り小半時でも休めば動ける程度に持ち直す。 (5)1d20本目に差し掛かろうといった頃合だろうか。 小柄な猫にしては、荒々しい物音がカウンターの外を揺らす。 異様な事態を想像し、止血もそこそこになってしまったのが 良くなかったと後になってみれば思うが。 ―― 何か、と思い奥の部屋から店側への仕切りを進み。] ……まだ店は開けていない。 [店舗側を戸締まる貧相な鍵が乱雑に壊されていて、 屋荒らしの犯人は猫ではなく、熊の血を引いた獣人だ。 『赤』を買い求めに来た破落戸は酔っていて 昨晩から先ほどまで祝杯を酌み交わしていたのだろう。] (20) LARK 2021/12/12(Sun) 9:24:15 |
【人】 薬屋 テレベルム去ね。 [厳しい睥睨を犯人に向ける。 護身用の――殺傷能力は無いが撃った相手を 昏睡まで痺れさせる魔弾を放つ事が出来る銃を求め、 棚へと手を伸ばしかけた。 止血をしていない男の血に余計気を狂わせた男に 引き倒されて腕を掴みあげられる方が早かったが。] (21) LARK 2021/12/12(Sun) 9:24:59 |
【人】 薬屋 テレベルム[顔に拳を打ち付けられ、頭を床で打った所で意識が途絶え。 興奮と不安と焦燥にいつもより鳴き声が響く猫の騒ぎに ハッ、と意識を戻せば、既に他者の姿は無く。 代わりに、既に痣は消えたが頬や後頭部に幾らか残る痺れと まだ回復しきらない、――… 右腕の激痛。 食い荒らされた右腕の部位は既に失った肉が修復され 膚までは行き渡っていないが、そのうち元通りになる。 血を抜く程度なら兎も角として、この怪我の状態であれば 相当の魔力を超自然治癒に充当せねばならないが。] (22) LARK 2021/12/12(Sun) 9:25:38 |
【人】 薬屋 テレベルム[猫が床に散った血や傷口を舐めるのに盛大な溜息を吐く。 ざらざらとした舌が這いずるのが気になる上に いつも以上に鳴き声が喧しくてたまらない。] ……泥棒猫共。うるさい……。 [恐らくは、人魚の血を欲してそうしている… と、いうだけでは無く、心配から来る行為と理解っているが 感謝を伝えるのは些か、格好が悪いと躊躇うもので**] (24) LARK 2021/12/12(Sun) 9:27:26 |
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。 (a6) LARK 2021/12/12(Sun) 9:35:15 |
【独】 薬屋 テレベルム/* おまえはいつまでプロローグの気でいるのかと アンカー貼りミスにメモなおそうとあわてたけども ありのままにいまおこったことをはなすと 書き換えようとしてる間にイクリール御大がおへんじをくれていた… 助かる…(メモ更新がめんどくさい種族) (-4) LARK 2021/12/12(Sun) 9:42:31 |
【人】 薬屋 テレベルム― 祝祭一日目:イクリールと ― [基本的に殆どの日々は温暖で、希に雪が降る郷里。 眺めは良いし過ごしやすいが、戒律が厳しい地域だった。 女店主もまた背景は察せぬにせよ 男にとって善良な人物のひとりで、詮索は諄く無く>>25 練習不足でも不器用では無いと>>26フォローをくれる分にも 彼女の気遣いを節々から感じる。] 酒が美味くなる魔術か。 そいつは素晴らしい研究成果だな。 学会に届けて大金でも貰って、――…酒代にでもするか? [善良なだけでは無く、彼女は知恵も備わっている。 面白い観点だと、冗句には冗句で乗り>>27 但し表情筋が生真面目な性質である所為か冗談らしくならず。] (42) LARK 2021/12/12(Sun) 10:19:39 |
【人】 薬屋 テレベルム……すごいな。 買ったばかりの時みたいになった。 [固まったクリームソースも、粘性を失ったマカロニも ほくほくと仕上がっていたのに冷えたことで 魅力を失っていた馬鈴薯も、実に美味そうだ。 ぐくう、と、わかりやすい腹の音が 彼女の耳に降参を訴えるのと 彼女の夕食への誘いかけはどちらが早かったろう。] ああ、それにトマトも食べたいし――…、 うまそうなワインを一人で空けようとは言うまい? [いくらか彼女の文句>>1:179に対する意趣返しも籠めて 出店の戦利品の相伴に与りたいと口にし、 案内されるまま、カウンターの先>>0:392へと歩もうか。] (45) LARK 2021/12/12(Sun) 10:20:56 |
【人】 薬屋 テレベルム…ああ、と。 肉料理はすまないが遠慮しよう。 性分で、肉だけは避けている。 [すまなそうに謝罪だけはしておき。 丸椅子を貸して貰えるようなればそこに腰を落ち着ける心算*] (46) LARK 2021/12/12(Sun) 10:21:06 |
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。 (a9) LARK 2021/12/12(Sun) 10:32:27 |
【人】 薬屋 テレベルム― 真珠堂 ― [祝祭の二日目は稼ぎ時であるから、店を開けるべきなのだが 少なくともこの状態で訪客を受け入れる訳に行くまい。 朝食を取るどころでは無いが>>53不思議と腹は減るもので。 けれど今胃が求めたのは出店が常では無い出店の ちょっとしたオードブルや好物のパイではなくて、 喧嘩とも呼べぬみっともない有様を見せたくない恩人の 滞在期間に口にした、心尽くしの手料理であった。 長寿の人魚が死の予兆めいた記憶辿りをするなどと 春を求める渡り鳥では無く、不吉な鴉でも哭きそうだ。] …、…まだ、開店、前 [床に転げた無様で、傍らの扉が傾ぐ音を聞く。>>54 訪客の顔を見る前の制止であったが、 魔術師の張り詰めた声>>55を聞き、息を飲む。] (59) LARK 2021/12/12(Sun) 12:20:05 |
【人】 薬屋 テレベルム ……ラヴァ。 [伏せかけていた瞳を緩慢に開いて、黒衣の女を視界に収め、 情けなさと気を病ませはしないかと危ぶむ感情から 苦痛よりも心が痛く、きゅっと眉を寄せたが いっそ彼女の方が悲愴なかんばせで>>56 大丈夫だと言いたげに細い肩を軽く慰撫する。] ―― あぁ、待て。膝が汚れてしまうぞ。 あんたの家みたいに、床が綺麗ではないから。 [魔術の行使で整頓された家>>1:17とは異なり、 膝を床に臥して介抱の手を翳す彼女に忠告はするも 流れる血の力のみで自然に治るのを待つよりは、 不得意でも彼女の力を借りる方が早かろうから、 跳ね除けるような真似事はせず、苦く微笑むのみ。 猫たちは心配そうに鳴いていたものの、 兎の血を引く彼女を引っ掻こうと躍起になる訳でもなく 邪魔にならない距離感に霧散して、様子を遠巻きに窺う。] (60) LARK 2021/12/12(Sun) 12:20:44 |
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。 (a14) LARK 2021/12/12(Sun) 12:27:51 |
【人】 薬屋 テレベルム[エオスのアイドオルの顔や、相応の価値もありそうなローブを 緋色の酒で汚す前に喉を鳴らして耐えただけでも 男は帰り道で刺されずに済む事だろうとも。] ……あのな、不意打ちで息を止めにかかるのをやめろ。 年寄りが相手なら心臓が止まる。 [何処から何処まで彼女は勘を冴えさせているのか。 想像でしか測れぬことだが、きっと彼女も男と同様に 大年寄り仲間なのであろう事だけはなんとなしに察している。] (74) LARK 2021/12/12(Sun) 13:18:17 |
【独】 薬屋 テレベルム/* イクリールもラヴァも女神なのだろうか…??しあわせになってほしい。あと、ふたりの回想関連のオーラが好きすぎるので百合に挟まれてころされるおとこになりたいがえちえちとわいわいをたのしむ村でさすがに死ねない…(悔し涙 (-28) LARK 2021/12/12(Sun) 13:31:00 |
【人】 薬屋 テレベルム[高尚な力を持つ魔術師らしかぬ表情はただの女で>>76 誰しもが守りたいと願うのではないかと夢想する仕草だった。 そうでなければ虫に刺された程度では無い己の怪我よりも 彼女の膝が汚れたり冷たい床で足元を冷やさないかと 心も騒ぐことは無いのだから。] 痛いと泣き叫ぶ必要は無かろう。 あんたは俺が泣き言を零さなくても そんな顔をするのだから。 [草食動物が不機嫌さを示すのを彷彿とさせる睥睨なら いくらでも受けて困らぬものであるけれど>>77 泣かせたくないと主張しながらも男として不甲斐ないものだ。 彼女が案じてくれたように裏街での商売はリスクが付き纏い 万が一の事態を招かぬとも限らず。>>78] (89) LARK 2021/12/12(Sun) 14:11:40 |
【人】 薬屋 テレベルム……ありがたい申し出だ。 [心の柔らかい場所に染み入るような、安堵感。 自力で腰を上げる事は出来そうだが、 男の頬に触れた指は酷く、暖かいもので執着を沸かせるのと ――それから、 ひとりにしたら死んでしまいそうだという 迷信とも古語ともつかぬ喩え話を思い出したから。 魔術師の嫋かな手を握り込み、床から身を起こす。] (93) LARK 2021/12/12(Sun) 14:13:35 |
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