［　　一方的に、色んな場所へ届けたお手紙は
　　　　　おへんじの形も色々でした。
　　　　　中には謎かけのようなものも混じって。>>3:*110　　

　　　　　添えられたひとことと、花の正体。
　　　　　どうやら枇杷という木の実のなる花のようです。　　]


　　　　　いい香り。



　　［　　大寒域には枇杷はありません。
　　　　　そういう意味でいうならば『ない』けれど。


　　　　　……わざわざくださるお返事だもの。
　　　　回答は楽しいものでなくてはね。　　]

　　［　　……みつけた。花言葉。
　　　　　『治癒』『温和』『内気』

　　　　　それから、『静かな思い』
　　　　　『密かな告白』


　　　　『あなたに打ち明ける』　　］

　　［　　大寒域には気の利いた花なんてないから
　　　　　可愛いらしい便箋でお返事するしか出来なくて
　　　　　ごめんなさいね。


　　　　　かわりにはしらせた言葉はこんなもの。　　]




　　　かわいらしい悩みがいいですか？
　　　それとも少しくらい過激な告解がお好みかしら。




　　

　　　
　　[　　それだけ書いて送り返しましょうか。
　　　　大寒域に秘密はないけれど。


　　　　ねえ、あなたはわたしを知りたいと、
　　　　思ってくださったかしら？　*]