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人狼物語 三日月国


124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】

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視点:


【独】 春分初候 雀始巣

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姉妹のおふたりもとても好き…
どこをとっても読み応えがすごい 推せる
(-9) kasasagi 2022/01/21(Fri) 11:17:44

【赤】 春分初候 雀始巣


―― 幕間:『橙木』
  

[ わたしが生まれたのは、
 春よりは少しばかり肌寒い土地で
 かつては幾度も灯守りを輩出したという、
 いわゆる“由緒正しい家”というやつだった。

 そう、かつては。
 華やかなるは既に過去のもの、
 長き時の流れを経て彼の地の灯守りの役目は家を離れ、
 『橙木とうのき』の名も今は旧い家系のひとつにすぎない。
 はっきり言って斜陽である。

 なんなら似たような旧家同士、
 存続のため政略結婚によって血を繋いだという話も多く、
 この名すらかつて名を馳せたそれではないのかもしれず。
 (つまるところ、あの方が只人であった当時は
  その名は『橙木』ではなかったのかもしれない)
]
 
(*46) kasasagi 2022/01/22(Sat) 2:06:41

【赤】 春分初候 雀始巣


[ 当代の春分――緋桜さまとは、
 元を辿っていくと同じこの家に繋がるのだという。
 血族としてどれほど近しいかは知らないが
 今、生きているわたしより
 きっといくつか前の世代の存在であるそのひとを
 なお注視し続ける程度には遠からぬものなのだろう。

 灯守りは只人と違う時を生きる、なんて
 それは当たり前に常識だけれど。
 初めて顔を合わせた頃から今も、
 あの姿で、変わりなくそこに在り続ける御姿は
 紛れもなく人智を超えた何かに相違なく、
 
故にこそ、頑張らなければと焦りを覚える

 まるで天を仰いでいるような心地にさせられる。

 
それを利用しようだなんてとんでもない。

 血族でありながら人の範疇を外れた存在を、
 それが手の届かぬところへ行ってしまわぬよう
 近くで目を光らせていること。
 
……なんて、名目でしかない気もするが

 それがわたしの役目。此処にいる、理由。 ]
 
(*47) kasasagi 2022/01/22(Sat) 2:06:43

【赤】 春分初候 雀始巣


[ 灯守りの側仕えとして、
 灯守りや蛍の面々と関わることが多いと
 感覚が麻痺してしまうところがあるが。

 能力を持つ人間、というのは
 少なくとも世界の多数派ではなくて
 故にこそ灯守りや蛍となる者が多いのかもしれない。

 かくいうわたしの『凪持能力』も
 生まれながらに持ち合わせた異能であり、
 だからこそ、少し厳しく・・・育てられた気はする。
 それが普通だったから、よくわからないけれど。

 ひどく限定的ながら、
 時間という概念に触れる、人の身には余る力。
 わたしという存在自体、
 きっとあの家にとっては道具のようなもので

 道具にするにしては、いささか勝手が悪すぎた。 ]

 
(*48) kasasagi 2022/01/22(Sat) 2:06:48

【赤】 春分初候 雀始巣


[ 蛍の代替わりを好機とし
 異能の子の社会勉強と謳いながら、
 ゆかりある灯守りのもとへ送られ。
 春があたたかいことも、世界は案外優しいことも、
 春分域で暮らすようになって、初めて知った。

 ただ生きているだけだった世界に色が付いた。
 わたしなんかに寛大に、
    やさしく接してくれるひとの手で。 **]
 
(*49) kasasagi 2022/01/22(Sat) 2:06:56
春分初候 雀始巣は、メモを貼った。
(a24) kasasagi 2022/01/22(Sat) 2:12:17