人狼物語 三日月国


147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】

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[犠牲者リスト]
とある書物

二日目

事件:楽観

本日の生存者:フレディ、乙守 流歌、甲矢 潮音、テンガン・カルシャック、ミンナ・コンスタンツェ、ヤスヒサ、ナナミ、インタリオ、クロウリー、紫川 誠丞、阿出川 瑠威、アウローラ、アルカード以上13名

【人】 甲矢 潮音

 
[かったるいバイトの終わりかけ。
 もう暗いな、英語の宿題一人でやったかなって
 何気なく見た窓の外に流歌の姿を見つけた時は
 慌てて白黒ウェイター服のまま飛び出した。
 友達と帰るって言ってたし連絡きてたから
 安心してしまってたんだけど……。]


  ちょっ……兎に角中に入っ……
  
どうしたのその恰好!?



[上から三つ目のボタン開いてるのに気づいて
 顔面蒼白になった。誰かに襲われたのかと。
 閉めながら聞いた感じそうではなかったようで。

 だけど角度によってチラリと覗く肌や下着は
 ここに来るまで一体何人が見たのだろう……。
 
ムカつくなぁ。


 この天然ドジっ子、心配すぎる。
 一度トイレに攫われかけたこともあったけど
 その後危機感だとか警戒心だとかは……、
 自分がつきっきりなせいで芽生えなかったのか?
 ありうるな。未然に防いできた事件もいくつか。]
 
(0) 2022/05/22(Sun) 10:38:10

【人】 甲矢 潮音

 
[こんな時ばかりは親なんかと違って
 魅了の効かない彼女の身体が厄介だ。
 真っ直ぐ帰って家から出るな、って命じれないのが。
 
早く会いたかったって聞けたら

 
悪い気がしないのがまた複雑なんだけど。

 
かわいいなぁ、もう!


 僕がついていたらこんな事には。

 と思えば決断は早かった。
 過保護と言われようと流歌の身の安全ほど
 重要なものはないからね。

 待っててね、と空いてる席に座らせて
 流歌のすきな飲み物出して待たせてる間に
 着替えを済ませると「辞めます」って伝えて出てきた。
 売り上げが……とか言われても知らないし。
 お金稼ぐ方法なんていくらでもあるし。
 家の近くにオープンするコンビニとか。
 あそこなら一緒に帰れるな。]
 
(1) 2022/05/22(Sun) 10:38:14

【人】 甲矢 潮音

 

  お待たせ、帰ろ。

  宿題学校に忘れたら
  教科書は見せるしプリントはコピーするから。
  遅くに一人で出歩かないでね?
  どうしてもって時はついてくから呼んで。


[手を繋いで流歌の家に帰宅して
 宿題片付けて、スイーツを頂いたかな。
 前に好きだって言ってあったチョコ味のやつ。
 僕の分までしっかり用意されてて、
 プラスチックスプーン咥えながら
 そんなに会いたかったんだ……って
 むず痒いような気持ちになって。

 もう、……好き。離れたくない。
 バイト辞めてきてよかった。
 
贈り物も盗んで来れば良いかな、って少し考えちゃう。

 
怠惰は僕らの代名詞みたいなもんだし。


 ファミレスのことは明日しれっと
 飽きたからやめちゃったとでも言って
 また一緒に下校するようにしよう。
 そうやって流歌専属警備保障をしてたら
 何事もなくひと月後を迎えた……筈。きっと。*]
 
(2) 2022/05/22(Sun) 10:41:23

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[移動中に刺されたと言われましても。
今目の前で、キスマークをつけるのを見た後では、
さすがのミンナでも肯くことは難しい。

通りすがりの虫よりも厄介な彼に、ぅん?と、
調子を合わせるように小首を傾げた。]


 ……えっと、悪い虫さんだね……?


[それは暗に彼に向けているものでもあるのだけれど、
彼自身に伝わるかどうかは分からない。

これは冗談の類いなのだろうか、
それとも本気で誤魔化そうとしているのか。

分からないままではあるけれど、
色の濃いストッキングを履けば隠せないわけではない。
……と、今日の着替えを考えながら、また肌を寄せた。]
(+0) 2022/05/22(Sun) 13:46:14

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[乱れた呼吸がようやく落ち着きを取り戻した頃。
頭上に陰りが現れて、彼の身体が覆い被さってくる。

痛かったらと、言いながらも酷くされたことはない。
(あの時の一件を覗いて、だが。)]


 ……うん、……私も好きだよ?


[唇を寄せられて、ちゅと音の立つキスを交わして。
自然とそのキスが深くなっていく。
同時に、下肢に熱い昂りが触れて。
ゆっくりと秘裂を割り、押し入ってくるのに声を詰まらせた。]


 ……ぁ、っくぅ、……ンンっ……、
 ぁ、ぁッ……はい、っちゃうぅ……っ…
 

[いつも最初に入ってくる時は、その大きさと熱さに身体が強張ってしまう。
だが、一番太い箇所を抜けて、ずぶりと最奥まで貫かれると、
身体いっぱい彼に満たされたようで、充足感に満ち足りた。]
(+1) 2022/05/22(Sun) 13:46:31

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[お腹の奥まで彼のものを感じる。
確かに繋がっている感覚、熱くて、気持ちいい。

両腕を彼の背中に回して、ぎゅっと抱きつくようにして。
額をこつりと、突き合わせる。]


 ……ぁっ、……テンガンの、……で、
 おなか、っ……あつい……

 
[繋がった達成感に、ふにゃりと笑って彼の頬を撫でた。]
(+2) 2022/05/22(Sun) 13:46:49

【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[空き家だと彼は言う。
確かに人の気配はしないし、そうなのかもしれない。
それでも、勝手にお邪魔するのは少しだけ気が引けてしまうけれど。
寝室も、勝手に借りていいのだろうか。
確かに玄関周りには家具が残っていたけれど、
ベッドまで残っているのかどうか。]


 ……ん?寝室を探すっていうことは、
 今日はここに泊まるってこと?

 ……勝手に借りちゃっていいのかなぁ。
 なんだか、申し訳ないけれど……


[と、言いつつも確かに服は乾かしたい。

動き出す様に思わず縋ってしまった手を引けば、
代わりに彼が差し伸べる。
お言葉に甘えて、ぎゅっと手を握りこんで隣に並んだ。
さすがに一人で探索するのは怖かったから、ホッとする。]
(3) 2022/05/22(Sun) 13:47:15

【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[灯りはないから、代わりに野営で使うランタンを使った。
先立つ彼に手渡して、進む先が見えるようにしてもらう。
自身は、怯えるように彼の後ろをついていく。

人気の居ない家屋では、盗賊が居るかもしれないし、
生きた人間以外のものが居ないとも限らない。
冒険者といえども、怖いものは怖いのだ。]


 ……そ、そうなの?
 だ、だったら、ちょっと借りちゃってもいいのかな。
 灯りが、少ないのが心もとないけれど……、

 盗賊だったり、お、おばけとか、
 居たり、しないよね……?


[びく、びくと背を丸めてテンガンの後ろに隠れるように
ぴとっと張り付くようにして歩みを進める。

彼が思考の裏で何かと戦っているとは気づかない。
むしろ、尚更煽るように濡れた衣服を張り付かせながら、
彼の左腕にきゅうっと縋り付くようにして、
きょろきょろと辺りの様子を伺っていた。*] 
(4) 2022/05/22(Sun) 13:47:33
甲矢 潮音は、メモを貼った。
(a0) 2022/05/22(Sun) 19:12:51

【人】 乙守 流歌


[ あの子外で何やってるんだろう。
  ナンパ待ちかな、お前いけよwww

  そんなこえも流石に聞こえたけれど
  さすがに断れるもん。

  そしたらバイト中の潮音の姿。>>0
  ウエイター姿は初めて見たけど
  いつもと違う、仕事モードな感じもやっぱりかっこいい。 ]


  あ、あのね。
  学校に用事あったから戻ってきちゃった。

  ……しーくんに会いたくて。


  ……へ?


[ 潮音の驚きのあとに気づく失態!
  どれくらい開いたままだったんだろ、

  さすがにこれは私でもだめなのはわかる。
  恥ずかしい…… ]

 
(5) 2022/05/22(Sun) 20:35:15

【人】 乙守 流歌



[ あれよこれよの間に潮音がバイトをやめてたの
  呑気にジュース頂いてる私はしらないけど

  やめたって聞いたら
  本当はほっとするかもしれない。
  私の彼氏くんはモテる自覚ないのかなあ……

  優しいし、かっこいいし。
  幼馴染だからだけじゃ説明つかないくらい
  いっぱい、好きなのに。 

   


  漠然とした不安が時折襲うの。
  突然引き裂かれてしまうような、そんな。

  独り占めしたい女の子になりたいは>>0:97
  潮音を独り占めしたい

  ……になるのかな。
  そうかもしれない。 

  そっか、意外と嫉妬深かったりしたんだね、私。 ]


(6) 2022/05/22(Sun) 20:36:22

【人】 乙守 流歌



 ……ごめんね。
 つぎからは、そうする、というか
 そのような事態にならないよう努めます


[ 反省しながらも
  繋がる手にとっても安心する私がいる。

  潮音の手には何か幸せのなにかが溢れてるのかな。
  それからバイト辞めたってきいたらびっくりはするよ。


  ……あれ、そういえばどしてバイトしてたのかな?


  そうして相変わらずほわほわしながら、
  潮音と付き合って、三ヶ月めと。
  私の誕生日を迎えるんだよ * ]
(7) 2022/05/22(Sun) 20:37:32
乙守 流歌は、メモを貼った。
(a1) 2022/05/22(Sun) 21:34:03

【墓】 魔導騎士 テンガン・カルシャック



痕をつけて、誤魔化しのような冗談を彼女に告げると
彼女にさえ理解してもらえず、苦笑いが浮かぶ。
悪い虫と言われると、たしかにそれはそう、と
強くは否定はできずにいた。
寧ろ肯定して、けれどももっと悪い虫もいると
やけに冷静な彼女に言ってみるが、
どう言う反応を得られただろうか。


「黒の靴下持ってなかったっけ。
 それで隠れそうだよ?」

赤く染めた痕を優しく撫でながら、
余裕そうに提案をしてみたが、
彼女の衣服を全て覚えているわけでもなく
冒険者として旅を続けている以上、
荷物を少なくするなら替えが少ない。
故に、持っていたような気がすると提案しただけ。>>+0


(+3) 2022/05/22(Sun) 21:56:41

【墓】 魔導騎士 テンガン・カルシャック



基本的には、というより彼女が痛がるのなら
やめてしまおうかと思うほど、
彼女のことを壊れやすい宝石のように扱う。
だからこそ、一緒に気持ちよくなっているのなら
それでいいけれど、痛いといわれてしまえば
動くのをすぐやめて、痛くなくなるよう気をつける。


「っ、……もうちょっとだから、力抜いて?」


唇を重ねると流れるように深くなっていく。>>+1
舌を絡め合わせて、それと同じく
腰をぐっと深くまで持っていくと、
彼女の体が少し強張ったように感じられ、
唇を離して声を詰まらせる彼女を宥める。
ほぼ奥まで来ていたから、
よしよし、と彼女の頭を撫でてあげて。


(+4) 2022/05/22(Sun) 21:57:21

【墓】 魔導騎士 テンガン・カルシャック



「ん、………奥まできちゃった。
 ミンの中、すっごい気持ちいいよ。
 もっと動くね、気持ちよくなろ………」


奥まで到達すると額がくっつき、
彼女の腕は背中に回ってきて、頬を撫でられると
その状態から少し動かずに中の様子を
身をもって体感してみれば、
ゆっくりと前後に腰を動かし始める。
可愛い彼女に口づけを何度も落としては、
可愛いね、と呟き、囁き。>>+2


(+5) 2022/05/22(Sun) 21:58:01

【人】 魔導騎士 テンガン・カルシャック

 

「こんな大雨だし、道もぬかるむだろうから
 大人しくここで晴れるまで待機兼ねて休もう。
 そのほうが、風邪をひく心配もないし、
 安心できると思わない?」


ソファなどの家具が殆ど残っていたことを
考慮すると、寝具もきちんと残っているとみた。>>3
それに、この濡れた服では移動もままならない。
乾かしてしまえば、晴れも呼び込みそうだと
あまり分からない理論を頭の中で広げているが
彼女の手を握るとそれはすぐに止まった。
柔らかい。艶があるというか、触って飽きない。

住人がいた場合怒られた時はその時で。


(8) 2022/05/22(Sun) 21:59:21

【人】 魔導騎士 テンガン・カルシャック



ランタンを渡されたなら、ありがとうと告げて
彼女の行先を照らす役目を買って出る。
やけに何かに怖がっている彼女が
可愛いと思ってしまったのは何か彼の瞳に
フィルターがあるのだろうかと考えてしまう。


「おばけは………どうだろうね?」


腕にぴたっとくっつく濡れた彼女の服、と
それ越しに伝わる彼女の体つき。>>4
おばけはいないとしても、人ならざるものはいる。
それは2人の背後に、距離を置いて。

いくつか部屋を回ると広い部屋を見つけた。
寝具もあったので、この屋敷の主人の部屋のよう。
暗いままだと何かと大変かと、
魔法でつけられないかと部屋の灯りをつけることに挑戦。
うまくいったなら、良かったね、と離れようとし、
うまくいかなかったらランタンを渡して、
後でまた、と告げて離れていこうとする。

それは彼の中で最後のセーブだった。
部屋の外には、うにょ、っと何かを待つものが。*

(9) 2022/05/22(Sun) 22:00:36

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[彼の言うもっと悪い虫というのは何を指すのか。
理解できないまま、瞬いてまた首を捻った。]


 テンガン以上にもっと、悪い虫?
 居るのかなぁ……。


[うぅん、と考えてみる限りは思いつかない。
ただその悪い虫には、望んでつけられているので、
一様に悪い虫というわけではないのだけれど。

彼の手が肌を撫でれば、その擽ったさに膝を曲げる。
提案には自身も似たようなことを考えていたから、]


 うん、ストッキングがあるから大丈夫。
 ふくらはぎどころか、太腿まで隠せるよ。


[くすりと、笑って頷いた。]
(+6) 2022/05/22(Sun) 22:57:15

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ


 
 ……ぁ、ん、……うんッ……、


[挿入される時に思わず力が入っていたのか、
窘められてこくこくと何度も頷きながら、息を吐き出した。

狭い膣を彼のものが時間を掛けてゆっくりと埋められていく。
言われた通りに何度も、細く息を吐き出しながら
受け入れるように意識的に力を抜いていれば、
ぐっ、と一気に彼のものが突き入れられて、
思わず、ビクンッと腰が跳ねた。]


 ……あぁッ、……ンッ……!
 はッ、……ぁうッ……、


[撫でる彼の手が優しい。頭を撫でる手に、
圧迫感に滲んだ瞳を上げて、縋るように彼に抱きついて。]
(+7) 2022/05/22(Sun) 22:57:34

【墓】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[奥まで入ったという彼の言葉を聞いたら、
ふ、と身体の力が抜け落ちた。

気持ちいいと彼が言う。
そうさせているのが自身だと思えば、嬉しくて。
目尻に溜まった涙を散らしながら、緩く微笑みを返した。

中を堪能するように彼が身じろがずにじっとしていれば、
身体の奥がじわじわとうねりを見せる。
そのタイミングを見計らうかのように、彼が動き出す。]

 
 ……んぁ、ッ、ぁッ、ぁッ……
 あッ、だめッ……、ゆっくり、……

 ふぁッ、ぁんッ、……ぁ、ぁぅッ……


[彼の腰の動きに合わせるように次第に、上擦った声が洩れる。
リズムに合わせるように甘ったるい声が跳ねて、
降り落ちる口付けに溺れていく。]
(+8) 2022/05/22(Sun) 22:57:47

【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[テンガンは既にここを宿に決めた様子で。
確かに、雨は一向に止む気配はなかったし、
先を急ぐような旅路でもないので、雨の中走り抜ける必要もない。]


 ……そ、そっか。
 じゃあ、仕方ない、のかな……。

 なんか薄暗いから、私は、ちょっと怖いんだけど……、
 テンガンくんは、お、おばけとか平気な方……?


[ここを宿にすることは了承したものの、
無駄に広い館に二人きりというのは、妙に不安でもある。
だって、なんか出そうじゃないですか?ここ。

思わずテンガンの手を握り込むにも力が入ってしまう。]
(10) 2022/05/22(Sun) 22:58:05

【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[言葉を濁されてしまえば、余計存在するのではないかと想像してしまう。
ぶるっと身体を震わせて、思わずぎゅっと彼にくっついた。]


 ……や、やめてよっ……。
 本当に出てきたら、どうするのっ……!?

 話題にしてたら出るっていうし、
 やっぱり、この話やめよ、ねっ……!?

 な、なにか明るい話とかしないっ?
 そうだ、今日の晩ごはんとか、どうしよっか?
 テンガンくんは、食べたいものとかある?


[慌てて話題を変えながら、努めて明るくなりそうな会話を向ける。
背後に何かが存在するとは気づかない。
というか、振り向きたくなくて必死に彼に視線を向けた。]
(11) 2022/05/22(Sun) 22:58:15

【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ

[寝室はゆったりと広いスペースに大きなベッドが置いてあって、
彼が魔法で灯りを試してみれば、精霊が上手く反応を示して
ぽう……と、薄暗い部屋に灯りが着く。

灯りがついたことで一瞬、安堵を覚えて腕の力が緩んだが、
離れていこうとする彼を見ると、
つい追い縋るように、ぐっと腕を取って引き止めた。]


 ……えっ、どこ行くのテンガンくんっ!?
 どっか行っちゃうの……!?


[こんな場所に一人で置き去りにされたくなくて。
不安を隠せずに見つめてしまう。*]
 
(12) 2022/05/22(Sun) 22:58:26

【人】     インタリオ



[ 人に落とされることを許されなかった翠の星が、
  
悪魔の導きで闇の中へ堕ちていく、沈んでいく。


  深く、深く、最奥ゲヘナ へと。

  人の世で朽ちる権利を手放したのは魔術師本人の意思だ。 ]
(13) 2022/05/22(Sun) 23:00:12

【人】     インタリオ



[ 意識を取り戻した魔術師は、星一つ無い宵闇の空の下にいる。
  視界の殆どが黒で構成されていた。

  古びた作りの館の玄関に灯る翠色のランプだけが、
  彼の視覚を保証する灯りとして存在している。
  倒れていたのは敷地の中、振り返れば門は既に閉じられている。
  その向こう側は魔術師の視界では何も見出すことは出来ない。

  ――――暗黒の裂け目が口を開くばかりである。

  庭園に植えられた葡萄の木の群れはどれも葉一つ付けず、
  幹の形すらねじ曲がり歪んでいるというのに。
  血のような鮮やかな色彩を持った鈴成りの実りを誇っていた。

  遠くから見ればそれは、
  巨大な赤蛇が木々を取り巻いているようでもある。 ]
(14) 2022/05/22(Sun) 23:00:28

【人】     インタリオ



[ それがかの悪魔の領域。地獄の最下層ゲヘナ。
  魔術師がかつて過ごした館を取り巻く風景。

  重厚な作りの両開きの扉は解き放たれたまま、
  仔が自身の意思で踏み込む時を待っている。
  何もかも、かつてと同じだ。

  誘われるままに行動したのなら、背後でそれは重く閉まり、
  外観よりも更に広い館の玄関ホールが迎えてくれる。

  高い天井も壁も床も、全てが材質不明の黒色で
  点々とあの灯りが吊るされている。
  外と違うのは、数多の芸術品が彩りとなっていることである。 ]
(15) 2022/05/22(Sun) 23:00:42

【人】     インタリオ



[ 艷やかな黒のコンソールテーブルに置かれた壺は、
  海のような碧を金の装飾で縁取られている。
  時折不規則に波打ち、紋様は一定に留まらない。

  壁に掛けられ翠色に照らされ、妖しげな雰囲気に見せる絵画たちは
  薔薇園、雪原、何処かの都の風景、描かれたものは様々。
  まるで額縁が世界の覗き窓かのように、
  花弁が、雪煙が、行き交う人々の髪が風に乱され常に動きがある。

  天井を見上げたのならそこにあるのは、
  貴婦人のドレスのように優雅な広がりを持ったシャンデリア。
  決して落ちはしないまま、踊る如く緩やかに回り続けている。

  両階段の合間に置かれた振り子時計は、時を刻んでいない。
  しかし、白蝶貝のような光沢を持った振り子が揺れている。

  それすらこの館に飾られた美術品のごく一部でしかない。 ]
(16) 2022/05/22(Sun) 23:00:56