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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【置】 Niente ラウラ

青空が、広がっている。
果てのない青空だ。

下は水面のようで。
その上に、女は立っていた。

「………また、ひとり ですね」

誰に言うでもなく零した言葉は。
空に溶け、消えていく。

"誰か"の体に回した腕は、もう。
──熱を感じない。

「…………さみしい、」


先程の言葉をもう一度口にして。
応えの返らない呟きに、胸が痛んだ。

──視線が、落ちていく。

足元に広がる波紋は、ひとり分だけ。
だとすればあの人は。

…………。
…………………………。

(L0) 2022/08/24(Wed) 22:27:17
公開: 2022/08/24(Wed) 23:00:00

【置】 Niente ラウラ

「ふっ………………」

漏れた声は、確かに女のものだろう。
けれどきっと、生前には零さなかったもの。

「…………ふふっ」

その表情は、どんなものだったか。
分からない。それを見たものはいない。
己でさえも……………………。

ぱしゃり、と音を立ててその場に座り込む。
沈むことはない。
ただ、波紋が広がっていくだけ。

「…………ラウラのお願い、ようやく 叶いました」

約束や願いが叶わないと知って尚。
それでも手放せなかったのは、きっと。

──いつか叶うと、信じていたから。

笑ってください。
ラウラは、皆様の笑顔が大好きですから。


(L1) 2022/08/24(Wed) 22:27:53
公開: 2022/08/24(Wed) 23:05:00

【置】 Niente ラウラ

「………………マウロ様、…ラウラは」

言うべきことは沢山あった。
言いたいことも沢山あった。

けれどそれら全てを語るのは。
きっと野暮で──だから。

「……ラウラは、血の掟を行いました。
ですから、マウロ様よりも 少し前を行きます」

傷のついた親指を見て、静かに呟く。
アソシエーテではなく、メイドマン家族として。

だから早く、貴方は更に上を目指してください。

貴方の優しさをきっと、他にも気づける人がいますから。
ラウラにはもう、お傍で支えることは叶いませんが。

「……お慕いしております、から。
──心から、願いましょう」

──月桂樹ラウラの名において。

この先の貴方の未来に。
"
栄光
"と"
勝利
"が訪れますように。

(L2) 2022/08/24(Wed) 22:28:38
公開: 2022/08/24(Wed) 23:10:00

【置】 Niente ラウラ

「…………リカルド様。
ラウラに、"好き"を教えて下さり。
……ありがとう、ございました」

違いを正しく理解するには。
──やはり、他者の存在が必要だった。

「それから」

「…それから、……約束。
守れなくて、ごめんなさい」

傍にいた時には告げることのなかった、謝罪の言葉。

貴方は、光だったのだろう。
暗い迷路の中でさ迷っていた、女にとっての。

そんな貴方との約束。
守れなかったことが、酷く悔しい。

「………………行ってらっしゃいませ」

どうか、長く生きてください。
そうして互いに、知ることが出来ればいい。

その手はもう、誰にでも届くのだから。
握りしめる必要はない──きっと、大丈夫。

(L3) 2022/08/24(Wed) 22:29:05
公開: 2022/08/24(Wed) 23:15:00

【置】 Niente ラウラ

ぽつ、ぽつり。波紋がひとつ、ふたつ。
弾けて、広がる。

震える喉が、吐息を零す。
答えを知ったことは、今の状況では酷く残酷にも思える。

声にならない声で、彼の名を呼ぶ。

本当は、その手を取りたくて。
幸せに、なりたくて。

それでも、望めなかった。


望みたかった。ただ一人の、人間として。
もっと素直になれたなら、貴方に。


「……………全てが終わった、その時に」

なんて、夢物語は 紡がれない。
あの日言えなかったこの言葉は、飲み込むべきだから。

落ちていく雫はやはり拭われることもなく。
静かに、静かに波紋に変わる。

もう、慰める手はここにはない。それはきっと。
──その手はきっと、代わりに 別の誰かを救うだろう。

(L4) 2022/08/24(Wed) 22:29:46
公開: 2022/08/24(Wed) 23:20:00

【置】 Niente ラウラ

「………………貴方は、」

貴方の傍には、
マウロ様とリカルド様がおります から。
どうか。

──どうか、言葉を飲み込まないで。

「…………貴方は、孤独ではありません から。
ラウラは、……ラウラ は、」

貴方の幸せを──願い続けましょう。
身勝手に、無責任に。

だからどうか貴方も。

「──貴方自身の幸せを望んでください」

いつかにあの人が唇をつけた指先へと口付けを落とす。
そこに、"赤"が染みることはない。

ここにあるのは、どうにもならない虚しい感情だけだ。

未練がましく、あの人を想って。
ただひとり──嗚咽を堪えて 泣き続けていた。

叶わないかもしれない約束や願いでも。
最後に何か叶えば、いつかの傷は癒やされていくはずだ。


「──そうでしょう、ツィオ様」
(L5) 2022/08/24(Wed) 22:30:59
公開: 2022/08/24(Wed) 23:25:00

【置】 Niente ラウラ

貴方の傷を癒したかった。
貴方に傷を癒して欲しかった。

残された"証"に後悔はない。
貴方に触れられて──確かに、幸せだった。


貴方となら何処へでも。

貴方となら何処までも。

その命が果てる、その時まで。


貴方を、愛しています──ツィオ様。
(L6) 2022/08/24(Wed) 22:31:58
公開: 2022/08/24(Wed) 23:30:00