18:41:32

人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 空虚 タチバナ

― 精神病棟廊下 ―


[生者2名>>0:148>>6の心配や思惑をよそに
 探し人>>1は何とものんきな声を自身にかける。
 私もまた彼らの思考など知る由もなく、
 彼らの気配がここにないことだけ>>13が分かった。]

  ……あなた、何?

[顔に影を作る長く黒い髪、陰鬱な声。
 それから、胸にぽっかり空いた穴。
 薄暗い病棟に見合う姿を有しているのにも関わらず、
 目の前の彼は何の恐怖も抱いていないようだった。

 それどころか羽織っていた上着をかける有様だ。
 彼の顔から視線を外して、自らを見下ろす。]
(17) cle 2022/08/11(Thu) 13:12:17

【人】 空虚 タチバナ

[真っ白なパジャマは染みひとつなくこの身を包む。
 当時母が持ち込んだものだろう。
 汚れやすい白なんて不便だったろうになんて
 他人事みたいに思うけれど、生地の薄さを見る限り、
 買い替えの容易な物のようだった。

 そこに最初からあったという顔で開いた穴は、
 肉の色や血を滲ませることなく
 胸元の凹凸によって周囲の肌を晒している。]

  …………あなた、何?

[彼の差し出した上着は自身の肩に乗った。
 生者とは明確に異なる穴を晒しながら、
 生者と同じ質量を持つ存在として
 薄手のパジャマに薄手のカーディガンが沈む。

 だから、不可解だった。
 これまでの人間たちは、血などなくとも
 実際に怪異と遭遇すれば怯えのひとつは見せたもの。
 しかし、この男からは恐怖が見えない気がした。

 二度同じ言葉を告げたのは、
 その怪訝な感情を示すためがひとつ。
 そして、彼の最初の問いを否定するためだった。
 見知らぬ人間にいきなり敵意を明かしたりはしない。

 得体のしれないものを見るように、
 なぜかこちらが後ずさってしまう。]
(18) cle 2022/08/11(Thu) 13:13:21

【人】 空虚 タチバナ

[男は尚も話を続けた。
 彼が発した言葉>>1には聞き覚えがあったが、
 知っているとすぐに頷くことはなかった。

 読書は居場所のない家での数少ない娯楽だった。
 しかし購入物を管理されていた自分には
 縁遠い作家の一人だったと思う。
 母の好みには合わなかったからだ。

 頭痛がする。
 頷く代わりに眉間に皺を寄せた。
 すう、と。必要もないのに息を吸う動作をする。]

  ……知らないの?
  病気だろうとなんだろうと、
  人間はいずれ100%死ぬのよ。

[自身は彼の余命も思考も知らない。
 子どもたちとは違って、そんな強い力はない。
 だから気軽とも取れる彼の生への執着の希薄さは、
 それこそ人外染みているように感じられた。]
(19) cle 2022/08/11(Thu) 13:13:44

【人】 空虚 タチバナ


  ただ、そうね。
  少なくともここに、夜はあるわ。

[話している間に夜が満ちていく>>0:L0
 現が夢であるならば、望んだ夢がまことになるだけ。
 あなたの望んだことが真実になるだけ。
 現実が移り変わるだけ。

 夢ばかりなんて、そんな優しいまことはない。
 生きている限り、人間と現実は切り離せない。

 けれど、それを口にすることはない。
 私の信じる真実なんて言いたくもない。]
(20) cle 2022/08/11(Thu) 13:14:12

【人】 空虚 タチバナ

[だからただにっこりと笑って見せた。
 笑って、真白い手で彼の頬を撫でようとする。
 もし触れることができたのなら、
 死だけが持つひんやりした冷たさと
 死が有する甘い香りが届いたことだろう。]

  夢が、叶うといいわね。

[果たしてここに死後の世界を知る者がいるだろうか。
 少なくとも自身は死した後からずっとここにいて、
 彼の望む世界を見聞きした訳じゃない。
 彼女>>0:1ならあるいは。いや、と思考を留める。
 彼女のことを何も知らない私が断ずるべきじゃない。]
(21) cle 2022/08/11(Thu) 13:14:32

【人】 空虚 タチバナ

[彼に明確な答えを与えはしない。
 まだだ。もっと飢えて、もっと求めて、
 もっと欲しがってもらえるように、
 もっともっと、生者らしく、足掻いてもらえるように。

 そうじゃなきゃ、この痛みが遠のいてくれないの。]

  ……はやく、死にたいの?

[率先して死にたい訳じゃないと彼は言った。
 けれど、死にたくないとも言わなかった。

 好奇心だけで安易に踏み込んだ愚か者か、
 死を許容したが故の無謀か。

 見定めるように視線が彼の輪郭をなぞり、
 それに合わせて冷たい指先がゆるゆると動く。]
(22) cle 2022/08/11(Thu) 13:15:01

【人】 空虚 タチバナ

[思考を読み解くなんてことはできない、けれど。
 その代わり、ひとつ種≠埋めてあげよう。

 頭の奥、違和感を抱く程度の本当に微かな痛み。
 私が抱える痛みよりずっと優しいもの。
 生きることに何の支障もないだろう。
 ただ、それをどう感じるかは彼次第だ。

 受け取り方がどうであれ、
 彼が欲に溺れたらささいな痛みなど
 掻き消えてしまうだろう。

 そうすれば、逃れられる。
 そうすれば、忘れられる。]
(23) cle 2022/08/11(Thu) 13:16:31

【人】 空虚 タチバナ

[もっと、もっと、そんな淡白な反応じゃなくて、]

  あなたの夢は、何?

[人間らしく、死に怯えてよ。
 怨念に満ちた瞳を細め、うっとりと微笑んだ。]*
(24) cle 2022/08/11(Thu) 13:16:49
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a8) cle 2022/08/11(Thu) 13:21:05

【独】 空虚 タチバナ

/*
千早くんは千早くんらしく全然怖がらなくていいんですが
タチバナは怖がらせようとはしますよね という

じわじわタイプなのでじわじわ 快楽で全部忘れようね
ヒルコくんの投げ方とても良き
縁故に反応も感謝 喜び
(-4) cle 2022/08/11(Thu) 13:23:44

【独】 空虚 タチバナ

/*
ヒルコくんは思考が読める訳ではないな……?
すまない 本当にすまない
(-8) cle 2022/08/11(Thu) 13:44:14

【人】 空虚 タチバナ

[この病院に巣食う者たちについて、詳しく知らない。
 深く関わろうともしてこなかったからだ。
 ただ、長い間刷り込まれた常識が、
 自身を無能たらしめている。

 私は誰よりも愚かで、出来が悪くて。
 みんなは私よりも優秀で、強くて、何でもできて。

 ……いいなぁ。]*
(25) cle 2022/08/11(Thu) 13:48:41

【独】 空虚 タチバナ


[生きてて、うらやましいなぁ。]
 
(-9) cle 2022/08/11(Thu) 13:49:14
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a10) cle 2022/08/11(Thu) 13:50:39

【秘】 千早 結 → 空虚 タチバナ




     ねえ、心を満たしてよ

   

[生でも死でも構わない
もっと知りたい

探究心が満たされる時だけが
「生きている」事を実感できる]
   
(-11) lumny_ 2022/08/11(Thu) 15:26:51

【人】 空虚 タチバナ

[チハヤと名乗った青年>>26は、
 後ずさった自身を宥めるように声をかける。

 学生だろうか。
 幼くは見えないが、彼の抱く好奇心は
 己の知る大人のそれよりも鮮やかに見えた。]

  ……。

[いつ亡くなったの、なんて気軽に聞くくらいには、
 無謀で、愚かで、鮮やかで、あるいは素直で。
 こんな子ならきっと愛されるんだろう。
 彼の事情を顧みることなく、勝手な感想を抱く。

 己を見下ろした視線が彼に戻った時、
 少しだけ呆れと羨むような色が混じっていた。]

  ……タチバナ。

[チハヤというのは名前だろうか。
 ならばこちらも名前を口にすべきだと思ったのに、
 自然と零れたのは家族と同じ響きを持つ音だった。

 いつ、という問いは答えない。だって覚えてないの。
 時間なんて死んでしまえば意味を失うのだから。]
(35) cle 2022/08/11(Thu) 17:35:12

【人】 空虚 タチバナ

[彼が好奇心の理由>>27を語るから、
 彼に痛みを種を植え付けながら耳を傾けた。

 原因、理由、目的。
 彼の口にする幽霊の話は、因果関係を探るもの。
 遠い昔、大学時代のレポートを思い起こさせた。

 ……きっと、今のまま彼が死んだとしても、
 幽霊にはならないんだろう。
 実際がどうであれ、そう感じたのは事実だ。]
(36) cle 2022/08/11(Thu) 17:35:28

【人】 空虚 タチバナ

[自身は答えを語らず、彼は言葉を続ける>>28
 痛みが彼に宿ったのを確認して手を離そうとするも、
 血の通わない指先は彼の手に捕らわれた。]

  さぁね。もう忘れてしまったわ。
  けれど……夢なんて、

[何かを口にしようとして、言葉を見失った。
 今、自分は何を思ったんだろう。

 何になれるとか、何になりたいとか
 何も頭になかった。>>0:203


 私はただ――」
(37) cle 2022/08/11(Thu) 17:36:40

【秘】 空虚 タチバナ → 千早 結

[彼から零れた声が思考を引き戻す。
 その瞳はこれまでのどこか冷静なものよりも、
 くっきりと、色濃く見えた。

 あぁ、それでいい。その方がずっと、]


   とっても、おいしそう。


[にぃ、と。唇が満たされた夜の月になる。
 上手にできたご褒美に、
 彼にだけ満足そうな笑みを贈った。だって――]
(-16) cle 2022/08/11(Thu) 17:37:26

【人】 空虚 タチバナ

[――彼をめちゃくちゃにしたいだけだもの。

 生きた人間と変わらない痛みを忘れるくらい、
 理由や意味を考える余裕がなくなるくらい、
 タノシイことでいっぱいにして、満たして。]

  どうしたの?

[チハヤ>>29が何かを堪えるように蹲った。
 だから人間と同じ足を曲げて彼の顔を覗き込む。
 長く黒い髪の間から覗く瞳は瞳孔が開ききっていた。

 似ているでしょう。生きているみたいでしょう。
 それでもどこか違うでしょう。
 生と死の境界なんて語る気はないけれど、
 死者わたし生者あなたの延長線上に存在するのだ。]
(38) cle 2022/08/11(Thu) 17:37:48

【人】 空虚 タチバナ


[きっと、死ぬその瞬間まで、
 私の中から常識や良識がなくなることはなかった。
 だからあなたの思う特別>>27は私の中にないのかも。

 だって、私はあの子たちや彼女よりも
 ずっと愚かで、出来損ないで、何もできなくて、
 ただの人間に過ぎないんだから。]

 
(39) cle 2022/08/11(Thu) 17:39:04

【人】 空虚 タチバナ

[母が子どもにするように、彼の頭を撫でる。
 彼が手を掴んだ時も、今も、真っ白な肌に温度はない。
 いくら彼の手に温もりがあろうとも、
 髪を透いた指先が耳の先を掠めたとしても、
 逃れようのない冷たさが彼の肌を蝕むはずだ。]

  苦しい? つらい?

[狂うことすらできなくとも、
 濃厚な死の温度と匂いは生者の不安を煽るのだろう。

 怖がらなくてもいいの。驚かなくてもいいの。
 真っ白な布に黒いインクが染み込んでいくように、
 きっと、魂が勝手に怯えてくれるから。

 頭を撫でる手を止め、今度はこちらから手を取って、
 引き寄せるような動作で頭を抱き込もうとする。]
(40) cle 2022/08/11(Thu) 17:40:34

【赤】 空虚 タチバナ

[チハヤが拒もうとしない限り、
 彼の頭は胸元に押しつけられることだろう。

 温度はない。鼓動もない。死の甘い匂いがする。
 そして何より命を刻むはずの場所は空っぽだ。
 しかしそれ以外すべて人間の形をした柔らかさが、
 彼の頬や鼻をくすぐることになる。]

  チハヤ、

[彼が教えてくれた名前を呼んだ。
 これまで彼に対して示した態度とは一変して、
 紡ぐ音は蕩けるように甘やかだ。]
(*3) cle 2022/08/11(Thu) 17:41:09

【赤】 空虚 タチバナ


  何も怖ろしくないわ。
  気持ち良くて、楽しくて、それだけでいい。

  だから早く、いたいのなくしちゃおうね。

[言葉と同じ甘さを持つ指が彼の首筋へ伸びる。
 明確な死の冷たさを持って、
 少しずつ彼の体温を蝕もうとして。

 蹲る彼の上に黒くて長い髪が垂れ下がって。
 ――夜が満ちていく。]*
(*4) cle 2022/08/11(Thu) 17:42:22
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a13) cle 2022/08/11(Thu) 17:51:53

【独】 空虚 タチバナ

/*
四谷さん勢喜さん用に書いていたら勢喜さん来られてた
多角回避できるよう消えようとしていたのですがどうなるかなかな
(-22) cle 2022/08/11(Thu) 20:56:23

【人】 空虚 タチバナ

[チハヤ>>41が私の名前を呼ぶ。
 怨霊の前で無防備な姿を晒す男が、
 私が不幸にした家族の名前を呼ぶ>>42
 頭痛が酷くなって一瞬目の前が眩んだ。

 大した抵抗もなく彼の頭を抱きしめられたなら、
 きっとその動揺を見られることはなかっただろう。
 唯一、彼の頭を掻き抱いた指先だけが
 ほんの僅か、震えただけだ。]

  あまいの、きらい?

[この身により近づけば、死の甘さは一層香り立つ。
 もったりした、喉に張りつくような匂いが
 彼の身体の内へ、中へ、奥へ、入り込もうとする。

 己の唇は彼の左の耳元へ滑り、
 冷たい吐息と湿った問いを吹き入れた。]
(54) cle 2022/08/11(Thu) 21:14:19

【赤】 空虚 タチバナ


[――それなのに。
 彼の言葉>>*5に一拍、息が止まる。]
 
(*9) cle 2022/08/11(Thu) 21:14:46

【人】 空虚 タチバナ

[交わした言葉は決して多くはないが、
 きっと彼はこの場所に留まれと願えば
 そうしてしまえるのかもしれないと思った。

 彼は、夢なんてないと言った。>>28
 自分自身を空っぽだと言った。
 過去の人間が遺した言葉を引いた彼>>1にとって、
 現実はひどく無味なのではないか。

 現実は希薄で、夢は空虚。
 ゆえに彼の知らない死の先が、未知の未来が、
 彼を満たすかどうか。

 チハヤの零した弱音が、
 己の中に彼への勝手な印象を刻み付けていく。]
(55) cle 2022/08/11(Thu) 21:15:08

【人】 空虚 タチバナ

[でも、それじゃあダメだ。
 それじゃあ、わたしが満たされない・・・・・・・・・・

 自らの意思で死を望んで、求めて、選んで。
 そうして、XXXの代わりに悔いて欲しい。

 私は怨霊だ。恨みが私を留めている。
 だから――彼の願いを叶えようとしているなんて、
 ありえない。あってはいけないの。

 だって、生まれた時から私は加害者で
 あなたは私に貪られる哀れな被害者なんだから。]
(56) cle 2022/08/11(Thu) 21:15:50

【赤】 空虚 タチバナ

 
  ……どうして。どうして笑うの。

[それなのに先程までの憔悴した様子は掻き消え、
 その笑みは初めて声をかけられた時のような
 気の抜けるものだった>>*6。]

  必要ない。
  だって……今から、
  あなたがいっぱい注いでくれるんでしょう?

[あなたのためだと優しくすれば、
 彼は死の海に浸り続けてくれただろうか。

 真実が必ずしも幸せを運ぶ訳じゃない。
 望む噓を吐くことだって、意味があるのに。

 なぜか、彼の問い>>*5に頷くことができなかった。
 代わりに冷たい手が彼の頬を撫でて、
 瞳孔が開いたままの瞳を大げさに細めて見せた。]
(*10) cle 2022/08/11(Thu) 21:16:22

【赤】 空虚 タチバナ

[分からないこと、言いたくないこと、
 知らなくていいこと。
 結局自身が彼の問いに返したのは半分くらいで、
 残りのすべては己が腹の内に沈む。]

  チハヤ。

[彼の顔が上を向き、黒糸を下ろす己と視線が交わる。
 唯一知る名を囁いて、こちらからも身を屈めた。
 サマーカーディガンを手放した彼の白いシャツが、
 黒々と染まっていく。]
(*11) cle 2022/08/11(Thu) 21:16:53

【人】 空虚 タチバナ

― 精神病棟廊下→ ―


[階下に木霊する声>>13を聞いてどれくらい経ったか。
 蹲った男>>29の上に、女の黒い髪が覆いかぶさる。
 それは次第に周囲の闇と同化していき、
 さながら彼を食らおうとしているかのようだった。]

  ……。

[もし、生者がその様を目にすることがあったなら、
 闇に溶ける前の女と目が合うことだろう。
 黒い髪の間から覗くずろりと蠢く眼球が、
 相手を認識したと理解できてしまうかもしれない。

 瞳に宿る怒りや悲しみ、憂い、迷い、
 多くの感情を煮詰めてない交ぜにした色まで
 捉える者がいるかは分からない。

 それでも、女は今の獲物以外に手を伸ばすことなく、
 彼を絡めとったまま廊下の影に消えていくだろう。

 留めることができなかったのなら、
 その先いくら闇の中に手を伸ばしたとしても、
 探し人を捉えることはできない。]*
(57) cle 2022/08/11(Thu) 21:17:48